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心の枷編

四家である理由

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まずは神様達から言われた四家について調べる事にした。

「まず、それぞれの家の方と話がしたいんだけど、出来るかな?」

グレースは、朱雀の胡座の上にすっぽりと包まれながらリャーレに相談した。

「わかりました。では、サムオール家の次男が近衛にいるので呼びましょうか?」

グレースは朱雀に果物やお菓子を食べさせ、胃などの、内臓を機能させる訓練をしながらリャーレに返事をした。

「頼むよ。なんで、大国主様達はこの四家に目をつけたんだろう。予言にそれらしいことあった?」

リャーレは資料を片付け立ち上がると、人差し指の背で下唇を摩りながら考えた。

「四家が名指しされたからそう思うのかもしれませんが、それぞれ四家は600年前位から、ある種族の家系からしか嫁や婿取りをしてません。しかし、それはこの四家に限った事ではありませんし。うーん。何でしょうね。」

「あ!まって。うん、、、ごめん聞きたいんだけど、この四家が特出している事、もしくは名を馳せている事柄とかあるかな?」

グレースは都が頭で聞いてきた事をリャーレに聞いた。

「特出、、ですか?そうですね。サムオール家は魔道攻撃や補助魔道の使い手を多く輩出しています。この帝国で使用されている魔道兵器の開発など多くの功績を残していますね。」

魔道兵器とな。なんか粒子砲とか作ってそうだな。
ふむふむとグレースは朱雀を餌付けしながら頷いた。

「オーランド家は大穀倉地帯の領主をしており、帝国の食糧庫と言われてます。現当主のカバヤ様は加護を持っている様で、食物の育成などがお得意の様ですよ。しかも、魔粒子が赤と黄の2色編成のみというあり得ない魔粒子核をお持ちなのは有名ですね。」

赤と黄。たしか大地の構成基盤の魔粒子。

「ねぇ、代々そこは農業に特出しているなかな?」

「えー、ちょっと待って下さい。」

リャーレは分厚い予言の資料をパラパラとめくりながら項目を探した。

「いえ、520年位前からですかね?それまではあそこは軍馬の育成繁殖を請け負う領地だったようですよ。」

うーん。520年前ならエルザードは生きてた。なら、この頃から用意周到に予言を進めていた可能性は高いなぁ。

「オーランド家みたいに珍しい魔粒子を持ってる人は各家にいる?」

「変わった色光持ちですか。詳しくは分かりませんが各家はSをかなりの高確率で保有している子息が産まれてますね。」

ここまでの情報では黒とは言えないだろうな。側から見たら帝国を強化する為の策として、成功していると言われれば罠とは言い辛い。

「フルフォンド家は研究者や色使いを良く排除してますね。ここは結構秘匿情報が多くてあんまり分かってる事がないんですよね。」

んー。。ここも怪しいのかな。色使い?ってなんだろう。

「ねえ、色使いって何?」

「色使いとは、空気中や、人も含めて生き物全般に足りない色光を補給させたりする人のことですね。仕事としてやってる人が多いですが、神官などの神職者にも多いです。白使いと言われたりしますね。」

「そっか。」

足りない色を補う人、、調和とは違うのかな?

「で、最後がガーライドナイト家ですが、ここは鉱山や地下資源を管理している領地ですね。ここから産出された魔石や魔道石、装飾専用の宝石とかはかなり品質の良いものですよ。あ、300年前からサムオール家と組んで魔道具の動力開発を行ってますね。」

——— グレース、ここちょっと怪しく無い?

ん?何か変かな?

———  魔石とかってさ、魔粒子が沢山ないと作れたりしなさそうじゃない?ここに魔粒子が溜まってても誰も不審に思わないだろうし、爆発しても鉱山だから仕方ない。動力源の暴走とか言い出しても、あるあるだよ?そんな事故。予言に結びつける事が難しからこそ怪しくない?ここの魔粒子量調べた方が良いんじゃない?

それ、は、あるかも、、あるかも!ナイス都!年の功!

——— オイ!褒めてない!

「リャーレ、急いで調べてほしいんだ。」

グレースの青褪めた表情にリャーレは顔を引き締めた。

「ガーライドナイトの鉱山や地下資源地の魔粒子量の確認を至急してほしい。昨対も出して、、、これは、、ビンゴかもしれない。外れたならそれはそれで良いけど。ビンゴなら、、ヤバいかも。」

リャーレは一礼して飛び出した。

「グレース、大丈夫か?寒いのか?震えている。」

朱雀はグレースを背後から覗き込みぎゅっと抱きしめた。

「う、うん。俺は覚悟が足りなかったのかもしれない。いざ予言の裏が見えたら、、とんでもない事なんじゃって。朱雀、俺は止められるのかな?予言を。怖い。」

朱雀の腕をぎゅっと抱きしめてもグレースの震えは治らなかった。

「大丈夫だ。我がいつでもこうやって抱いているから、怖がらす突き進むと良い。」

朱雀はいつも暖かいな。それだけで頑張れるよ。
グレースは朱雀と穏やかなキスをして、情報を集めることから始めようと決めた。































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