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泥だらけの月
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カーテンの引かれた、狭い室内。明かりは全て落とされて、デスクに据えられた大型のパソコンだけが、煌々とした光を放っている。ゲーム用の高画質の画面の前に、一人の男が座っていた。赤い薄手のセーターと、黒いジーンズ。金髪に覆われた頭部には、立体音響仕様のヘッドフォンをつけている。マウスカーソルの動きを確かめて、彼は配信開始のボタンを押した。
「はーい、それじゃあ、今日の配信を始めていくよ~」
襟元のマイクを調整し、間の抜けた挨拶を紡ぐ。直後から、左端を占めるチャット欄に、幾つものコメントが流れ出した。
『マドさんこんばんわ!』
『配信久しぶりじゃない?』
『マド、新しいスパチャよ!』
「こんばんは~。そうだね、最近仕事が忙しかったから、中々まとまった時間が取れなくて……あっ、スパチャありがとう~。早速夜食でも頼むよ、今」
『今!?』
『配信中に食べる気か』
『流石、マイペース男マドさん』
「冗談だって、冗談。そんなことしないよ」
マドと呼ばれた彼は、次々と寄越されるコメントに適当に応じつつ、操作確認を進めた。環境設定に音量の調節、ゲームがきちんと見えているか等々。煩雑な作業を終えて、選んだゲームのタイトル画面を映し出す。
「さてと、今日はこのゲームを配信していくよ。タイトルは、『三人形』。今日発売された、オメガ製のゲームだね」
『三人形……?Jホラー系?』
『なんか、怖そう』
『ってか、またオメガかよ。マドさんほんとオメガ信者よな』
「うーん、ジャンルとしてはホラーよりダークファンタジーって感じみたいだけど。まぁでも、僕が選ぶくらいだから、覚悟はしてほしいかな……信者だって?まぁそうかも知れないね」
にこやかに笑うマドは、柔らかな前髪を指で退かし、視界を良好に保つ。かけた眼鏡はいつもの黒縁スクエア型と違って、ノーフレームの楕円形をしていた。配信でのみ使用する、ブルーライトカットのものだ。だが、そんな些細な違いは、視聴者のもとには届かない。彼の配信は、今の時代には珍しい、音声のみというスタイルだからである。また、どこの事務所にも所属していない、いわゆる個人勢。にも関わらず、チャンネルのフォロワー数は100万を超えている。ホラーゲーム実況プレイ専門の配信者としては、異例の成功と言えた。名前は『泥だらけの狂気』。落ち着いた態度と紳士的な口調はいついかなる時も変わることがなく、たとえ化け物に襲われるシーンでも決して声を荒げない。あくまでも穏やかに、淡々と、容赦なく始末していくのだ。その豪胆さと高いプレイスキルが話題となり、多くの視聴者を虜にしている。時には正視に絶えないほど気味の悪い外見の怪物も、躊躇いなく撃てるのは、彼の本業に関係している部分が大きかった。
「あぁ、これは操作が難しいね。というか、僕は今何をすればいいんだろう?……まぁいっか。とりあえずコレを倒せばいいのかな?」
暗い部屋でぶつぶつと呟きながら、いつもの如くサクサクと敵を排除していく。本日オメガ社より発売されたばかりのゲームは、世界観は独特でゲーム性自体も面白いものだが、肝心のストーリーが重厚に過ぎ、難解だった。簡潔に言えば、世界を救うアドベンチャーのようなものだろうか。
昔、世界を荒らした邪悪な精霊たちを、偉大な魔女が人形に封じ込めた。しかし魔女は、時の流れと共に功績を忘れられ、終いには人々を脅かす存在として火刑に処された。魔女の怒りは世界を覆い尽くし、人々は滅亡の危機に晒された。そんな中、魔女の末裔として迫害されていた主人公は、祖先の残した館に辿り着く。かつて魔女に敗北し人形の中に囚われていた精霊たちは、彼女を唆し封印を解いてもらおうと、様々に画策を始める……というのが一応のあらすじである。だが、そこにはまだ明かされていない真実があるらしいのだ。それが何なのか、精霊たちの主張はまちまちで正確なところを掴みきれない。結局、数時間の配信を終えても、全容を理解している者はいなかった。
「う~ん……何だろうね……これは」
『ストーリー難しい~』
『精霊たちは悪じゃなくて、魔女の勝手な思い込みだったってこと?それで魔女は殺されて、世界を憎んだ……逆恨みじゃん』
『いや、魔女には魔女の正義があったんだよ。だから封印した。でもそれを後の時代の人たちは理解出来なかった。ってことでは?』
いつになく紛糾した議論を繰り広げるコメント欄を、彼は笑顔で眺める。しかし流石に時間も長くなってきたので、そろそろ切り上げることにした。
「じゃあまた、次の機会にしようか。今後の予定はまだ不透明なんだけど、近々続きをやるよ。お楽しみに~」
適当に締め括って、配信を終了する。部屋の電気をつけて、ムーンは一息ついた。ヘッドフォンを外し、ぐるぐると腕を回す。毛玉の浮いた赤いセーターは、身動ぎする度にパチパチと静電気を発生させた。
「ふぅ……疲れたな」
久々の配信だったから、肩が凝ってしまった。独り言を漏らしつつ、ゲームを終了し、機材を片付ける。
少数の友人にしか伝えていないことだったが、彼の趣味とはこの、配信活動のことであった。より具体的に言えば、ホラーゲーム実況の生配信である。アーカイブは残さずに、事前の告知もろくにしない。突然配信を開始するズボラな運営だが、いつもそこそこの視聴者が集まっている。不思議なものだと本人は思っていた。
元々は、広報部に話を聞いて、ダメ元で始めたことだった。本業がある以上、顔や本名は晒せない。しかし匿名という形でなら可能だし、何より興味が湧いた。狙撃は得意分野だったし、操作さえ覚えれば苦労することはなかった。そしていつか、配信を見た者が商品を購入してくれるのなら冥利に尽きる。その程度の思いで開始して、早数年が経過している。もちろん、完全なる趣味の範疇だから、会社からの報酬はもらっていない。だが、広告料や投げ銭という収入源は、既に一定の利益を生み出して久しかった。今ではすっかり日々の楽しみになり、機材や設備にも凝り始めているほどだ。
しかし、今回の『三人形』は、配信としては少々盛り上がりに欠けた。重厚感があるばかりで、ちっともストーリーが面白くない。御伽噺をひたすらに世知辛く、リアルに基づいて焼き直したような胸糞の悪い展開ばかりだった。人間界が舞台だからか、基準が倫理という曖昧なもので作られているところにも欠陥がある。本当はこの世界に、本当の悪も、善もないのに。
この世はただの競争の場だ。二者の言い分が対立し、より強い方が勝つ、それだけのこと。他者に危害を加えたい者と、生き残りたい者の勝負でしかない。エゴイズムの世界である。客観的に見て正しいかどうかなんて、誰にも分からない。第三者の思考次第で、いくらでも変わるだろう。殺すか、殺されるか。突き詰めれば、最後は必ずそこに行き着くのだと、ムーンは思っていた。動機だとか残りの全ては、極論瑣末な問題に過ぎない。
だからこそ彼は、エージェントとして長年現役でいられることが出来ているのだった。与えられた仕事を淡々とこなし、命を奪うことも法に反する行いも、黙々と遂行する。そこに罪悪感が芽生えるなど、未だかつて一度もなかった。彼はただ現実を受け止めて、己が行動に対する業報があることも認め、それでも自らが選択した人生を、懸命に生きるだけだ。友人と、家族とを守るために。
「はーい、それじゃあ、今日の配信を始めていくよ~」
襟元のマイクを調整し、間の抜けた挨拶を紡ぐ。直後から、左端を占めるチャット欄に、幾つものコメントが流れ出した。
『マドさんこんばんわ!』
『配信久しぶりじゃない?』
『マド、新しいスパチャよ!』
「こんばんは~。そうだね、最近仕事が忙しかったから、中々まとまった時間が取れなくて……あっ、スパチャありがとう~。早速夜食でも頼むよ、今」
『今!?』
『配信中に食べる気か』
『流石、マイペース男マドさん』
「冗談だって、冗談。そんなことしないよ」
マドと呼ばれた彼は、次々と寄越されるコメントに適当に応じつつ、操作確認を進めた。環境設定に音量の調節、ゲームがきちんと見えているか等々。煩雑な作業を終えて、選んだゲームのタイトル画面を映し出す。
「さてと、今日はこのゲームを配信していくよ。タイトルは、『三人形』。今日発売された、オメガ製のゲームだね」
『三人形……?Jホラー系?』
『なんか、怖そう』
『ってか、またオメガかよ。マドさんほんとオメガ信者よな』
「うーん、ジャンルとしてはホラーよりダークファンタジーって感じみたいだけど。まぁでも、僕が選ぶくらいだから、覚悟はしてほしいかな……信者だって?まぁそうかも知れないね」
にこやかに笑うマドは、柔らかな前髪を指で退かし、視界を良好に保つ。かけた眼鏡はいつもの黒縁スクエア型と違って、ノーフレームの楕円形をしていた。配信でのみ使用する、ブルーライトカットのものだ。だが、そんな些細な違いは、視聴者のもとには届かない。彼の配信は、今の時代には珍しい、音声のみというスタイルだからである。また、どこの事務所にも所属していない、いわゆる個人勢。にも関わらず、チャンネルのフォロワー数は100万を超えている。ホラーゲーム実況プレイ専門の配信者としては、異例の成功と言えた。名前は『泥だらけの狂気』。落ち着いた態度と紳士的な口調はいついかなる時も変わることがなく、たとえ化け物に襲われるシーンでも決して声を荒げない。あくまでも穏やかに、淡々と、容赦なく始末していくのだ。その豪胆さと高いプレイスキルが話題となり、多くの視聴者を虜にしている。時には正視に絶えないほど気味の悪い外見の怪物も、躊躇いなく撃てるのは、彼の本業に関係している部分が大きかった。
「あぁ、これは操作が難しいね。というか、僕は今何をすればいいんだろう?……まぁいっか。とりあえずコレを倒せばいいのかな?」
暗い部屋でぶつぶつと呟きながら、いつもの如くサクサクと敵を排除していく。本日オメガ社より発売されたばかりのゲームは、世界観は独特でゲーム性自体も面白いものだが、肝心のストーリーが重厚に過ぎ、難解だった。簡潔に言えば、世界を救うアドベンチャーのようなものだろうか。
昔、世界を荒らした邪悪な精霊たちを、偉大な魔女が人形に封じ込めた。しかし魔女は、時の流れと共に功績を忘れられ、終いには人々を脅かす存在として火刑に処された。魔女の怒りは世界を覆い尽くし、人々は滅亡の危機に晒された。そんな中、魔女の末裔として迫害されていた主人公は、祖先の残した館に辿り着く。かつて魔女に敗北し人形の中に囚われていた精霊たちは、彼女を唆し封印を解いてもらおうと、様々に画策を始める……というのが一応のあらすじである。だが、そこにはまだ明かされていない真実があるらしいのだ。それが何なのか、精霊たちの主張はまちまちで正確なところを掴みきれない。結局、数時間の配信を終えても、全容を理解している者はいなかった。
「う~ん……何だろうね……これは」
『ストーリー難しい~』
『精霊たちは悪じゃなくて、魔女の勝手な思い込みだったってこと?それで魔女は殺されて、世界を憎んだ……逆恨みじゃん』
『いや、魔女には魔女の正義があったんだよ。だから封印した。でもそれを後の時代の人たちは理解出来なかった。ってことでは?』
いつになく紛糾した議論を繰り広げるコメント欄を、彼は笑顔で眺める。しかし流石に時間も長くなってきたので、そろそろ切り上げることにした。
「じゃあまた、次の機会にしようか。今後の予定はまだ不透明なんだけど、近々続きをやるよ。お楽しみに~」
適当に締め括って、配信を終了する。部屋の電気をつけて、ムーンは一息ついた。ヘッドフォンを外し、ぐるぐると腕を回す。毛玉の浮いた赤いセーターは、身動ぎする度にパチパチと静電気を発生させた。
「ふぅ……疲れたな」
久々の配信だったから、肩が凝ってしまった。独り言を漏らしつつ、ゲームを終了し、機材を片付ける。
少数の友人にしか伝えていないことだったが、彼の趣味とはこの、配信活動のことであった。より具体的に言えば、ホラーゲーム実況の生配信である。アーカイブは残さずに、事前の告知もろくにしない。突然配信を開始するズボラな運営だが、いつもそこそこの視聴者が集まっている。不思議なものだと本人は思っていた。
元々は、広報部に話を聞いて、ダメ元で始めたことだった。本業がある以上、顔や本名は晒せない。しかし匿名という形でなら可能だし、何より興味が湧いた。狙撃は得意分野だったし、操作さえ覚えれば苦労することはなかった。そしていつか、配信を見た者が商品を購入してくれるのなら冥利に尽きる。その程度の思いで開始して、早数年が経過している。もちろん、完全なる趣味の範疇だから、会社からの報酬はもらっていない。だが、広告料や投げ銭という収入源は、既に一定の利益を生み出して久しかった。今ではすっかり日々の楽しみになり、機材や設備にも凝り始めているほどだ。
しかし、今回の『三人形』は、配信としては少々盛り上がりに欠けた。重厚感があるばかりで、ちっともストーリーが面白くない。御伽噺をひたすらに世知辛く、リアルに基づいて焼き直したような胸糞の悪い展開ばかりだった。人間界が舞台だからか、基準が倫理という曖昧なもので作られているところにも欠陥がある。本当はこの世界に、本当の悪も、善もないのに。
この世はただの競争の場だ。二者の言い分が対立し、より強い方が勝つ、それだけのこと。他者に危害を加えたい者と、生き残りたい者の勝負でしかない。エゴイズムの世界である。客観的に見て正しいかどうかなんて、誰にも分からない。第三者の思考次第で、いくらでも変わるだろう。殺すか、殺されるか。突き詰めれば、最後は必ずそこに行き着くのだと、ムーンは思っていた。動機だとか残りの全ては、極論瑣末な問題に過ぎない。
だからこそ彼は、エージェントとして長年現役でいられることが出来ているのだった。与えられた仕事を淡々とこなし、命を奪うことも法に反する行いも、黙々と遂行する。そこに罪悪感が芽生えるなど、未だかつて一度もなかった。彼はただ現実を受け止めて、己が行動に対する業報があることも認め、それでも自らが選択した人生を、懸命に生きるだけだ。友人と、家族とを守るために。
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