女王様と貴石の花園

はるきたる

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第3章 約束と因縁

34. みだらに上品に

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「ダメです、そんな状態では…!」


必死の訴えも、今の女王には届かない。
そうしている間にも、彼女の手は氷を滑らせるようにアルマの身体を弄ぶ。


「…っ、陛下っ」


アルマを黙らせるかのように、冷たい指は膨らみの先を摘まんだ。


「んぁっ…」


優しく、強く、弄ぶような刺激。


「ふ、かわいい」


反応するものかと我慢しようとすればするほど、反対に声が漏れてしまう。
女王は、そんな姿をなめ回すように見下ろして言った。


淫らな姿を見られる羞恥に、ギリギリで踏みとどまっている思考も飛んでいきそうになる。


(正気を保ちなさい…今の女王は……)



その時、露になったアルマの胸に小さなキスが落とされた。


口づけの音と荒い息が、薄暗い空間に響いて消えてゆく。

気がつけば、一方は手で一方は口で。

逃げ場のない刺激に侵される度に、頭のなかでは熱が弾け、理性は散らばっていった。



「んんっ、、」


身をよじらせて何とか女王から逃れようとするが、苦しみと快楽が身体を支配しているせいで上手く抜けだせない。


(この私が…こんな前戯で…)


ベッドの上においては、いつも支配する側だったアルマ。今やもう支配される側に落とされかけていた。


「ぁ…だめ、そこは」


するりと手が下りてゆく。
最も熱を持ったところへ。


「だめ?」



下着の上から、触れるか触れないかのとこらで手は止まった。


「……ぇ」


「だめと言うなら無理にはしないわ。名を呼んでくれなくてもね」


「…」


身体はチリチリと燃え上がる。
苦しさで息も絶え絶えなのに、どうしてだろう。その刺激を欲して止まないのだ。


「……じゃないです…」


「何?ちゃんと言いなさいな」


指先は敏感なところをわざと避けて撫でる。アルマはすがるように、女王の吸い込まれそうな瞳を見つめた。

もう、考えることすらできなかった。


「だめじゃないです…」


「呼んで、アリー」


女王の上品な声にアルマは導かれた。


「触って、クラリス様ぁっ…」


やっと聞けたという顔で、彼女は満足気に笑った。


「いやらしい子」



トン、と置かれた刺激。それだけなのに身体中に熱が走り回った。


擦り、弾き、摘ままれる蕾。


苦しさと熱とがごちゃ混ぜになり、意識が遠退いてゆく。

浮く腰を捕まえられ、アルマは首もとに抱きついた。
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