7 / 18
結婚式 ※クルト目線
しおりを挟む
俺様はついにこの日を迎える事になった。
ヴィヴィアンのウエディングドレス姿はなんて可愛いのだろう。
そうさ。あのクソ女にはウエディングドレスなど似合わない。
生涯独身がお似合いだな。
わはははは。
結婚式は聖ダレガルド寺院で行われた。
ここ、聖ダレガルド寺院は王侯貴族の結婚式や戴冠式に使われる。
俺様は誇らしくて仕方がない。
そうさ。俺様は筆頭公爵の次期当主になるのだからな。
会場にはカーネギー夫妻の姿は無い。
わはははは。
怖気づいたか。
そうだよ。あんな女と結婚しなくて正解だった。
生まれながらにして婚約者がいる事自体おかしい。
恋愛結婚でなければ夫婦円満はないだろうよ、バーカ。
ヴィヴィアンはヴェールを被っている。
それでも、ヴィヴィアンは可愛い♡
「ヴィヴィアン。可愛いよ」
「ありがとう」
空は俺様たちを祝うかのような青空だ。
秋雨前線はどこへやら。
やはり、俺様は間違っていなかったんだ。
「やあ、エリカ」
俺様の妹なのだ。
王太子妃殿下などという敬称などつける必要も無い。
それに。王太子は俺様の学園の1つ上の先輩。
だから、色々なものを奢ってもらっちゃったんだもんねー。
そうだよ。エリカをもらうって言うんだから、俺様は義理の兄にあたる。
先輩だけど、俺様の義理の弟になる。
兄には絶対服従なのだ。
ああ、これは俺様が決めたルールだ。
王太子はそれで良いって言ったんだ。
まー、流石に国王陛下と王妃殿下には敬称をつけるけどな。
それと、アンドレア王女も敬称無し。
俺様は偉いのだ。
そうさ。学園時代はずっと成績優秀だった。
1番だった。
運動もできた。
音楽もできた。
俺様の苦手は強いて言うなれば虫を触ることができない事だ。
まー。それだけ俺様は立派な人間という事だ。
わははは。
「お兄様」
「エリカ!」
エリカは散々「私に敬称つけて」と言ってきたけれど、最近諦めがついたようだ。
「お兄様。私は祝福しませんわ」
「なぜだ!? これは俺様が臨んだ結婚だ。アンジェラとの結婚なんて望んでなかったんだよ。その位わかるだろ?」
「やはり、カーネギー伯爵夫妻は不参加か」
「お……王太子殿下」
王太子殿下本人の前では流石に敬称を使う。
なぜかなのだろう。
王太子の前だとあがってしまう。
吃ってしまう。
俺様ってこんなビビリだったっけな?
「カーネギー伯爵夫妻も勿論招待したんだよな?」
「は……はい」
「やはり、不参加という事はクルトとヴィヴィアンの結婚は認めないという事なんだな」
「私だって本当は参加したくありませんでしたわ。私はお兄様はアンジェラと結婚するはずだったんだもの」
「ヴィヴィアンのお腹、大きくなったな」
「あ……はい」
「おめでとうは言えないわ」
「エリカ……なぜだ?」
「酒場で出会った女性に手を出すだなんて」
確かにヴィヴィアンとは『バドの酒場』で出会った。
そうさ。俺様は『バドの酒場』では人気者だったんだ。
そうよ。行けば必ずハーレムなんだからな。
この世には魅了をさせる魔法がある。
その魔法は禁じられた魔法。
俺様はそんな魔法を使わなくても女が寄ってくる。
随時魔法を使っているようなものなんだよな、わははは。
「まさか、魅了の魔法を使ったのではあるまいな?」
「まさか……ですよ」
「古文書かなんか漁っていたらしいしな」
古文書?
そんなの心当たりない。
俺様が読む書物は医学書しかない。
「あの。わたしですね。読む書物は医学書のみですよ。古文書など読みませんよ。それにわたしは魔法に興味ありませんからね」
事実そうだ。
俺様は魔法に興味は無い。
もし、この俺様が魅了の魔法を使ったら、お年寄りから子供まで寄ってくるからな。
ちなみに俺様は王太子の前の一人称は「わたし」だ。
俺様はそのとおり、一人称を人によって使い分けているわけだ。
え?
人妻と浮気をしたことはあるかって?
ここだけの話。
俺様は人妻からもモテた。
人妻とも一緒に酒を交わしたこともある。
ある侯爵夫人も俺様の好みだった。
向こうは家庭ある身だけれど、やはり俺様は常時魅了の魔法がかかっていますから~。
人妻でもコロリと虜にする事ができるわけだ。
まー、それだけ旦那に魅力が無いと言っちゃあそれまでなんだけどな。
「私は聞いているぞ。カノン夫人とも浮気をしていたともな」
「あ。それ、気の所為ですよ、王太子殿下。流石の私も人の道をはずすような事はしていませんって」
カノン夫人。
まさしく彼女こそ俺様が浮気をしていた侯爵夫人だ。
そう言えばカノンの姿も無い。
「カノン夫人もお怒りのようね」
カノンも俺様と再婚できると思っていた。
俺様がアンジェラに冷めた事を伝えたからな。
そうさ。
独身のアンジェラよりも人妻のカノンの方が数億倍、いや、数京倍も魅力があった。
頭が良いだけでは魅力にはならない。
やっぱり、女には女の色気が無いとな。
そうだよ。
アンジェラはお洒落には無頓着だったらな。
このお洒落な俺様と並べば美醜の差に驚くだろうな。
化粧も下手だし、アクセサリーをあまり好まない。加えて地味な服。
あんな女のどこを褒めろと?
冗談じゃない。
とても俺様と一緒になれる女じゃない。
しかも、酒が飲めないのは致命的。
何でも? 酒を飲んで記憶を無くしたら怖いだと?
そんな事恐れて酒を飲まないなど愚の骨頂だ。
記憶を無くすほど呑むなど余程の事が無い限り皆無に等しい。
要するに酒から逃げたいだけだ。
「カノンと私は不倫などしていません」
しかし、王太子殿下は顔の表情を変えない。
「ほ、ほ、ほ……本当ですとも」
なぜ吃るんだ。しっかりしろ、クルト!!
「きみは多くの女性を魅了した。火のないところから煙は立たないという言葉を知っているか?」
知らないわけがない。
「も……勿論ですとも」
「本当は私もエリカ同様、結婚式に参列したくなかった。しかし、王太子という立場上、そしてクルトの義理の弟という立場上参加せざるを得ないのだ」
そんな事わかってるよ。
「祝えないだけだ」
祝いたくなければ、無理に祝う必要はない。
無理してまで祝われたくはない。
俺様は逃げるようにヴィヴィアンの元へと行った。
結婚式は厳かに執り行われた。
俺様は神様の前でヴィヴィアンとの永遠の愛を誓った。
アンジェラとの永遠の愛は誓えないが、ヴィヴィアンとの永遠の愛は誓える。
ヴィヴィアンのウエディングドレス姿はなんて可愛いのだろう。
そうさ。あのクソ女にはウエディングドレスなど似合わない。
生涯独身がお似合いだな。
わはははは。
結婚式は聖ダレガルド寺院で行われた。
ここ、聖ダレガルド寺院は王侯貴族の結婚式や戴冠式に使われる。
俺様は誇らしくて仕方がない。
そうさ。俺様は筆頭公爵の次期当主になるのだからな。
会場にはカーネギー夫妻の姿は無い。
わはははは。
怖気づいたか。
そうだよ。あんな女と結婚しなくて正解だった。
生まれながらにして婚約者がいる事自体おかしい。
恋愛結婚でなければ夫婦円満はないだろうよ、バーカ。
ヴィヴィアンはヴェールを被っている。
それでも、ヴィヴィアンは可愛い♡
「ヴィヴィアン。可愛いよ」
「ありがとう」
空は俺様たちを祝うかのような青空だ。
秋雨前線はどこへやら。
やはり、俺様は間違っていなかったんだ。
「やあ、エリカ」
俺様の妹なのだ。
王太子妃殿下などという敬称などつける必要も無い。
それに。王太子は俺様の学園の1つ上の先輩。
だから、色々なものを奢ってもらっちゃったんだもんねー。
そうだよ。エリカをもらうって言うんだから、俺様は義理の兄にあたる。
先輩だけど、俺様の義理の弟になる。
兄には絶対服従なのだ。
ああ、これは俺様が決めたルールだ。
王太子はそれで良いって言ったんだ。
まー、流石に国王陛下と王妃殿下には敬称をつけるけどな。
それと、アンドレア王女も敬称無し。
俺様は偉いのだ。
そうさ。学園時代はずっと成績優秀だった。
1番だった。
運動もできた。
音楽もできた。
俺様の苦手は強いて言うなれば虫を触ることができない事だ。
まー。それだけ俺様は立派な人間という事だ。
わははは。
「お兄様」
「エリカ!」
エリカは散々「私に敬称つけて」と言ってきたけれど、最近諦めがついたようだ。
「お兄様。私は祝福しませんわ」
「なぜだ!? これは俺様が臨んだ結婚だ。アンジェラとの結婚なんて望んでなかったんだよ。その位わかるだろ?」
「やはり、カーネギー伯爵夫妻は不参加か」
「お……王太子殿下」
王太子殿下本人の前では流石に敬称を使う。
なぜかなのだろう。
王太子の前だとあがってしまう。
吃ってしまう。
俺様ってこんなビビリだったっけな?
「カーネギー伯爵夫妻も勿論招待したんだよな?」
「は……はい」
「やはり、不参加という事はクルトとヴィヴィアンの結婚は認めないという事なんだな」
「私だって本当は参加したくありませんでしたわ。私はお兄様はアンジェラと結婚するはずだったんだもの」
「ヴィヴィアンのお腹、大きくなったな」
「あ……はい」
「おめでとうは言えないわ」
「エリカ……なぜだ?」
「酒場で出会った女性に手を出すだなんて」
確かにヴィヴィアンとは『バドの酒場』で出会った。
そうさ。俺様は『バドの酒場』では人気者だったんだ。
そうよ。行けば必ずハーレムなんだからな。
この世には魅了をさせる魔法がある。
その魔法は禁じられた魔法。
俺様はそんな魔法を使わなくても女が寄ってくる。
随時魔法を使っているようなものなんだよな、わははは。
「まさか、魅了の魔法を使ったのではあるまいな?」
「まさか……ですよ」
「古文書かなんか漁っていたらしいしな」
古文書?
そんなの心当たりない。
俺様が読む書物は医学書しかない。
「あの。わたしですね。読む書物は医学書のみですよ。古文書など読みませんよ。それにわたしは魔法に興味ありませんからね」
事実そうだ。
俺様は魔法に興味は無い。
もし、この俺様が魅了の魔法を使ったら、お年寄りから子供まで寄ってくるからな。
ちなみに俺様は王太子の前の一人称は「わたし」だ。
俺様はそのとおり、一人称を人によって使い分けているわけだ。
え?
人妻と浮気をしたことはあるかって?
ここだけの話。
俺様は人妻からもモテた。
人妻とも一緒に酒を交わしたこともある。
ある侯爵夫人も俺様の好みだった。
向こうは家庭ある身だけれど、やはり俺様は常時魅了の魔法がかかっていますから~。
人妻でもコロリと虜にする事ができるわけだ。
まー、それだけ旦那に魅力が無いと言っちゃあそれまでなんだけどな。
「私は聞いているぞ。カノン夫人とも浮気をしていたともな」
「あ。それ、気の所為ですよ、王太子殿下。流石の私も人の道をはずすような事はしていませんって」
カノン夫人。
まさしく彼女こそ俺様が浮気をしていた侯爵夫人だ。
そう言えばカノンの姿も無い。
「カノン夫人もお怒りのようね」
カノンも俺様と再婚できると思っていた。
俺様がアンジェラに冷めた事を伝えたからな。
そうさ。
独身のアンジェラよりも人妻のカノンの方が数億倍、いや、数京倍も魅力があった。
頭が良いだけでは魅力にはならない。
やっぱり、女には女の色気が無いとな。
そうだよ。
アンジェラはお洒落には無頓着だったらな。
このお洒落な俺様と並べば美醜の差に驚くだろうな。
化粧も下手だし、アクセサリーをあまり好まない。加えて地味な服。
あんな女のどこを褒めろと?
冗談じゃない。
とても俺様と一緒になれる女じゃない。
しかも、酒が飲めないのは致命的。
何でも? 酒を飲んで記憶を無くしたら怖いだと?
そんな事恐れて酒を飲まないなど愚の骨頂だ。
記憶を無くすほど呑むなど余程の事が無い限り皆無に等しい。
要するに酒から逃げたいだけだ。
「カノンと私は不倫などしていません」
しかし、王太子殿下は顔の表情を変えない。
「ほ、ほ、ほ……本当ですとも」
なぜ吃るんだ。しっかりしろ、クルト!!
「きみは多くの女性を魅了した。火のないところから煙は立たないという言葉を知っているか?」
知らないわけがない。
「も……勿論ですとも」
「本当は私もエリカ同様、結婚式に参列したくなかった。しかし、王太子という立場上、そしてクルトの義理の弟という立場上参加せざるを得ないのだ」
そんな事わかってるよ。
「祝えないだけだ」
祝いたくなければ、無理に祝う必要はない。
無理してまで祝われたくはない。
俺様は逃げるようにヴィヴィアンの元へと行った。
結婚式は厳かに執り行われた。
俺様は神様の前でヴィヴィアンとの永遠の愛を誓った。
アンジェラとの永遠の愛は誓えないが、ヴィヴィアンとの永遠の愛は誓える。
0
お気に入りに追加
246
あなたにおすすめの小説
【完結】初夜に寝取られたので、しっかりお仕置きしようと思います
桃月
恋愛
アイリスには前世の記憶がある。それが役に立つ時もあったが、1番のトラウマである、家に帰ったら同棲中の彼氏が別の女と浮気中だった記憶が今世でも彼女を苦しめていた。
「愛のない結婚ならいいです」
その望み通り、アイリスは会ったこともない隣国の王子と結婚した。
そして初夜を迎えるはずの寝室にいたのは、裸の男女。
(ああ、前世でやり残したことをここでやれってことね)
今世では泣き寝入りはしない。徹底的に潰して差し上げます。
【完結】愛されていた。手遅れな程に・・・
月白ヤトヒコ
恋愛
婚約してから長年彼女に酷い態度を取り続けていた。
けれどある日、婚約者の魅力に気付いてから、俺は心を入れ替えた。
謝罪をし、婚約者への態度を改めると誓った。そんな俺に婚約者は怒るでもなく、
「ああ……こんな日が来るだなんてっ……」
謝罪を受け入れた後、涙を浮かべて喜んでくれた。
それからは婚約者を溺愛し、順調に交際を重ね――――
昨日、式を挙げた。
なのに・・・妻は昨夜。夫婦の寝室に来なかった。
初夜をすっぽかした妻の許へ向かうと、
「王太子殿下と寝所を共にするだなんておぞましい」
という声が聞こえた。
やはり、妻は婚約者時代のことを許してはいなかったのだと思ったが・・・
「殿下のことを愛していますわ」と言った口で、「殿下と夫婦になるのは無理です」と言う。
なぜだと問い質す俺に、彼女は笑顔で答えてとどめを刺した。
愛されていた。手遅れな程に・・・という、後悔する王太子の話。
シリアス……に見せ掛けて、後半は多分コメディー。
設定はふわっと。
【完結】妹に全部奪われたので、公爵令息は私がもらってもいいですよね。
曽根原ツタ
恋愛
ルサレテには完璧な妹ペトロニラがいた。彼女は勉強ができて刺繍も上手。美しくて、優しい、皆からの人気者だった。
ある日、ルサレテが公爵令息と話しただけで彼女の嫉妬を買い、階段から突き落とされる。咄嗟にペトロニラの腕を掴んだため、ふたり一緒に転落した。
その後ペトロニラは、階段から突き落とそうとしたのはルサレテだと嘘をつき、婚約者と家族を奪い、意地悪な姉に仕立てた。
ルサレテは、妹に全てを奪われたが、妹が慕う公爵令息を味方にすることを決意して……?
(完)妹の子供を養女にしたら・・・・・・
青空一夏
恋愛
私はダーシー・オークリー女伯爵。愛する夫との間に子供はいない。なんとかできるように努力はしてきたがどうやら私の身体に原因があるようだった。
「養女を迎えようと思うわ・・・・・・」
私の言葉に夫は私の妹のアイリスのお腹の子どもがいいと言う。私達はその産まれてきた子供を養女に迎えたが・・・・・・
異世界中世ヨーロッパ風のゆるふわ設定。ざまぁ。魔獣がいる世界。
【完結】妹にあげるわ。
たろ
恋愛
なんでも欲しがる妹。だったら要らないからあげるわ。
婚約者だったケリーと妹のキャサリンが我が家で逢瀬をしていた時、妹の紅茶の味がおかしかった。
それだけでわたしが殺そうとしたと両親に責められた。
いやいやわたし出かけていたから!知らないわ。
それに婚約は半年前に解消しているのよ!書類すら見ていないのね?お父様。
なんでも欲しがる妹。可愛い妹が大切な両親。
浮気症のケリーなんて喜んで妹にあげるわ。ついでにわたしのドレスも宝石もどうぞ。
家を追い出されて意気揚々と一人で暮らし始めたアリスティア。
もともと家を出る計画を立てていたので、ここから幸せに………と思ったらまた妹がやってきて、今度はアリスティアの今の生活を欲しがった。
だったら、この生活もあげるわ。
だけどね、キャサリン……わたしの本当に愛する人たちだけはあげられないの。
キャサリン達に痛い目に遭わせて……アリスティアは幸せになります!
【完結】王女様がお好きなら、邪魔者のわたしは要らないですか?
曽根原ツタ
恋愛
「クラウス様、あなたのことがお嫌いなんですって」
エルヴィアナと婚約者クラウスの仲はうまくいっていない。
最近、王女が一緒にいるのをよく見かけるようになったと思えば、とあるパーティーで王女から婚約者の本音を告げ口され、別れを決意する。更に、彼女とクラウスは想い合っているとか。
(王女様がお好きなら、邪魔者のわたしは身を引くとしましょう。クラウス様)
しかし。破局寸前で想定外の事件が起き、エルヴィアナのことが嫌いなはずの彼の態度が豹変して……?
小説家になろう様でも更新中
(完結)私はあなた方を許しますわ(全5話程度)
青空一夏
恋愛
従姉妹に夢中な婚約者。婚約破棄をしようと思った矢先に、私の死を望む婚約者の声をきいてしまう。
だったら、婚約破棄はやめましょう。
ふふふ、裏切っていたあなた方まとめて許して差し上げますわ。どうぞお幸せに!
悲しく切ない世界。全5話程度。それぞれの視点から物語がすすむ方式。後味、悪いかもしれません。ハッピーエンドではありません!
愛することをやめたら、怒る必要もなくなりました。今さら私を愛する振りなんて、していただかなくても大丈夫です。
石河 翠
恋愛
貴族令嬢でありながら、家族に虐げられて育ったアイビー。彼女は社交界でも人気者の恋多き侯爵エリックに望まれて、彼の妻となった。
ひとなみに愛される生活を夢見たものの、彼が欲していたのは、夫に従順で、家の中を取り仕切る女主人のみ。先妻の子どもと仲良くできない彼女をエリックは疎み、なじる。
それでもエリックを愛し、結婚生活にしがみついていたアイビーだが、彼の子どもに言われたたった一言で心が折れてしまう。ところが、愛することを止めてしまえばその生活は以前よりも穏やかで心地いいものになっていて……。
愛することをやめた途端に愛を囁くようになったヒーローと、その愛をやんわりと拒むヒロインのお話。
この作品は他サイトにも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID 179331)をお借りしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる