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第15章 勇者召喚の儀

第495話 ケビン絶体絶命?!R

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 月日は流れて暖かな日差しが差し込み眠くなってしまう4月のこと、ケビンは27歳となるこの年に節目となる即位10周年の記念式典に参加する。

 いつもなら適当な言葉を並べてさっさと終わらせてしまう式典も、10年目となる節目ともあってか、ケイトから真面目にするように口酸っぱく言われ続けていた。

 そのようなことがあったためか、帝城のバルコニーにて簡単な話で終わる皇帝の演説は、いつもよりほんの少しだけ長いものとなっていたのだった。

「一昨年に戦争があったことは皆の記憶にも新しいことだと思う。もしかしたら、戦争なんて起こっていたことを知らない者もいるかもしれない。あれによって俺は魔王にされてしまったわけだが、特に変わることもなく平和が続いて良かったと思う」

 いつもなら面白話で終わってしまう皇帝の演説は、声だけならケビンによって帝国内全域の人の住む場所に届かせているので問題ないが、姿だけは帝城のバルコニーにいることによって、帝都に住む者たちでも遠くから豆粒大のケビンを眺めるだけしかできない。

 それもひとえにケビンが皇帝として、色々な場所で顔が売れてしまうことを良しとしないからだ。本人自身が皇帝だからといって恭しくされるのは好きではなく、本職(本人談)である冒険者活動に支障をきたすからである。

 よって帝都に住む一部の都民たちのことは、ケビンが忍べていないお忍びで遊びに行くこともありもう諦めているが、それ以外では肖像画の作製はこの世界に通じない肖像権云々を語って禁止しており、何としてでも顔が売れてしまうことを阻止している。

「戦争が終わってから俺の所にはあらゆる暗殺者が襲いに来ている。だが、安心して欲しい。絶対に国民への手出しはさせないし、俺が必ず守ってみせるから、今まで通りの平和な日常を謳歌してくれ」

「キャー、素敵ぃー! 陛下抱いてぇー!」

 ケビンの『必ず守る』という言葉に反応した城下の女性たちから、願望全開の黄色い声援が送られてくるが、ここで突っ込んだら負けだと思っているケビンは軽く流しつつ続きの言葉を口にしていく。

「去年は暗殺者たちだけだったが、セレスティア皇国がこのまま何もしないとは言いきれない。もしかしたらまた【聖戦】とかのたまって攻めてくるかもしれない」

「セレスティア皇国なんか滅ぼせー!」

「待て待て、国を滅ぼしたらダメだろ。悪いのは意識操作をしている上層部で一般人は悪くない。俺だって帝国を滅ぼしてないだろ? 倒したのは皇帝と刃向かってくる奴らと悪人だけだ。俺が帝国を滅ぼしていたらみんなは今頃生きていないぞ」

 ケビンからの叱責により滅ぼせと叫んでいた国民たちは、一様に黙り込んでしまう。今自分たちが生きていられるのは、帝国を滅ぼさなかったケビンの考えによるものだと理解したからだ。

「だから、国を滅ぼせなんて厄介事は口にするな。もしそうなったら俺がその後処理をしなきゃいけなくなるんだぞ? 最悪治める国が2国に増えたらどうするんだ。そんなの面倒くさいだけだろ。俺は仕事を極力したくない!」

 いつも通りのケビンによる『仕事をしたくない』という言葉によって、城下は笑い声に包まれていく。そして、それを堂々と国民たちへ言ってしまったケビンを見ているケイトは、呆れ果てて頭を抱えてしまうのだった。

「ほら、誰かが変なことを言ってそれについて説明したから、俺がケイトから睨まれたじゃないか! 今日は真面目にしないとあとで怒られるのは俺なんだからな。ケイトは怒ると怖いんだぞ、ベッドの上ではカワイイけど」

「爆発しろぉぉぉぉ!」

「私もベッドの上に連れて行ってぇー!」

 真面目さのなくなったケビンが、うっかりケイトのベッド上でのことを喋ってしまったため、それを聞いた国民の男性から妬みの声が挙がり、女性からは願望全開の声が挙がると、ケイトからのジト目がケビンへと襲いかかる。

「まぁ、なんだ……今年で10周年になるけど、今まで俺の治世に付き合ってくれてありがとう。これから先も色々とあるだろうが、最初に言った通りで気に食わなければいつでもこの首を取りにきてくれ」

 結局のところグダグダとなってしまったケビンの演説は幕を下ろし、予想通りこのあとはケイトに怒られてしまい、あまりにも長く続くのでベッドへ拉致して肉体的に黙らせるのであった。

 そのような行事があった中でエレフセリア学園に通うエミリー【サーシャ】、フェリシア、フェリシティ【スカーレット】、二ーアム【ニーナ】が4年生となり、アレックス【アリス】、シーヴァ【シーラ】、シルヴィオ【ティナ】、オルネラ【クリス】、スヴァルトレード【アビゲイル】、アルマ【アイリス】、キャサリン【ケイト】、パトリシア【プリシラ】、ニコラ【ニコル】、レイチェル【ライラ】、ラーク【ララ】、ルーク【ルル】、クラウス【クララ】、クズノ【クズミ】が3年生となった。

 そして、去年に入学したケネス【ケイラ】、マカリア【マヒナ】、フランク【フォティア】、ノーラ【ネロ】、ショーン【シーロ】、アドリーヌ【アウルム】、ラシャド【ラウスト】、ナット【ナナリー】、アーロン【アンリ】、バーナード【ビアンカ】、カール【シンディ】、ダン【ドナ】、エドウィン【エレノア】、ヴァレンティア、ヴァレンティナ【ヴァリス】、セレーナ【セシリー】、ミア【ミレーヌ】、アリアナ【アイナ】、ジェンナ【ジェシカ】、マレイラ【ミケイラ】、ウルヴァ【ウルリカ】、ヌリア【ナディア】、コール【キキ】、オスカー【オリアナ】、ギャリー【グレース】、アシュトン【アリエル】、リチャード【リリアナ】、オフェリア【オリビア】、イギー【イルゼ】、ハロルド【ヒラリー】、リンカー【リーチェ】、ヘザー【ヒルダ】、ジェマ【ギアナ】が2年生となる。

 他の専門科に通うパメラとロナが生産職科の服飾コースの3年生となると、アズ、ベル、カーラ、ダニエラが生産職科の調理コースの3年生となり、エフィが内政科の3年生となって、ナターシャ、プリモが商人科の3年生となったのだった。


◆ ◇ ◆ ◇ ◆


 ポカポカ陽気が続くある日の晩、ケビンがスヤスヤと眠っている所へ久方ぶりにケビンの命を脅かす人間が現れる。

 いつもならケビンのスキルである【マップ】が反応して、ケビンはすぐさま対応できるのだが、この時ばかりはその頼みの綱である【マップ】が、うんともすんとも反応を示さず沈黙していた。

 その者は足音を一切立てず気配も完全に消した上で帝城へ入り込むと、この時ばかりはケビンの仕込みが仇となって、難なく目的地であるケビンの寝室へと辿りついてしまう。

 静かな夜の中で聞こえるのはケビンの呼吸音だけで、その者の呼吸音はごく最小限に留められており、本当に呼吸をしているのかどうかさえわからないほどだ。

 その絶体絶命のケビンを襲いに来たのは何を隠そうウォルター枢機卿が放った切り札、黒の騎士団ブラックナイツの団長である。

 今までの暗殺任務では失敗したことがない、任務達成率100%である暗殺者の中の暗殺者とも言える、もはや暗殺者になるために生まれてきたのではないかと言わしめるほどの異端児だ。

 そのような団長であるからこそ帝都に入ってもケビンに探知されず、ケビンのすぐ傍までやって来たのに、ターゲットであるケビンはスヤスヤと眠っている状態なのである。

 そして団長は一切の音も立てずにベッドへ上がると、懐からナイフを取り出して寝ているケビンへと近づく。

 その団長がベッドの上へと乗ったことによりマットレスは沈みこんでしまうが、どういう技なのか沈みこませても一切の軋む音すら発しない。

 その後、とうとうケビンの隣まで移動を果たした団長がナイフを振りかぶると、声を挙げさせないために喉元を狙って一気に振り下ろした!

「……」

「んぅ……」

 ……だが、何故か団長の振り下ろしたナイフは、団長がいる反対側へと寝返りを打ったケビンによって意図せず避けられてしまっていた。

 そのナイフは音も立てずにスっとベッドへ突き刺さっているところから、かなりの斬れ味だということが想像できてしまうが、まさに『当たらなければどうということはない』と体現したかのようにして、ケビンは避けてしまっている。

 そして気を取り直した団長がナイフを抜き取り、なんてことのない作業を消化するかのように慌てることもなく、寝返りを打ったケビンの首を目掛けて再度振り下ろす!

「……」

「……ぅん……」

 ……また寝返り。

 もはやこれを見た人は『お前、わかっててやってるだろ!』と、突っ込まずにはいられない状況と化している。

 だがそこは暗殺者の中の暗殺者、黒の騎士団ブラックナイツの団長であるこの刺客には、慌ててしまう要素とはなりえなかった。

 その光景は誰が見ても『もう首を狙わず心臓を狙ったら?』や、『ズレても致命傷にはなるから途中で軌道を変えたら?』と言われてしまう状況ではあるが、プロとしてなのか元々そういう性格なのかはわからないが、団長は首元1本に的を絞って再度ケビン暗殺チャレンジへ挑む。

 そして幾度となく繰り返されるケビン暗殺チャレンジ。任務達成率100%の団長もここまで失敗を重ねることは、過去に1度たりとて経験したことがない。

 それから事態が動き出したのはケビンの寝返りが団長側になった時に、そのケビンの手が座っている団長へ触れた時であった。

「んー……触り心地が悪い……」

 寝ぼけているケビンはいつもなら裸の嫁を抱き枕にしているので、暗殺装束を着込んでいる団長の触り心地に不満しかなかったのである。

 そして幾度となくしている作業で意識しなくともできてしまうのか、【無限収納】の中に団長の身につけているものを全て回収するという神技を見せると、それをされてしまった裸の団長を強引に引っ張っては、自分の方へ倒して抱き枕にしてしまう。

「……」

 だがしかし、この状況となってもプロである団長は眉ひとつ動かさずに全く動じないでいると、どういう技なのか団長はわからなかったがケビンから武器を奪われたので、近くに何か武器となるものはないかと視線を巡らせる。

「んー……ちっぱい」

 武器を探す団長そっちのけで、ケビンは団長のことをいつも一緒に寝ている嫁と思っていて、後ろから抱いては胸をまさぐって感想をこぼしていた。

 何ともおかしな状況がそのまま続く中で、何があっても動じなかった団長に変化が訪れる。その変化とはケビンのまさぐる手が、団長の小さな胸にあるさくらんぼを弄り始めた時だ。

「?!」

 今まで感じたことのない感覚に襲われた団長は、ビクッと反応して声を漏らしそうになってしまうが、そこはプロとしての矜恃なのか、何とか耐えてみせるのだった。

「……っ……っ……」

 だが、ケビンの攻めがそれで終わるわけもなく、団長は結果的にケビンによって乳首を弄り回されて、声を殺して耐えることしか現状は為す術がない。

 そのような時に団長の人生史上初となる試練が降りかかる。ケビンがまさぐっていた手を団長の股間へと伸ばして、指が陰核に触れてしまったのだ。

「?!!!」

 今までにないほどの感覚が体を走り抜けていき、それはあたかも電撃を流された時の訓練を受けている状況みたいに、団長を追い詰めてしまうものであった。

「っ!! っ!!」

 もはや団長は声にもならない声を僅かに漏らしつつ、それでも何とか耐えてはケビンの攻めが止まるのを待って反撃のチャンスを窺っていた。

 そして頑張っている団長を裏切るかのようにして、団長の股に人生初の肉棒が侵入してくる。

(何これ?)

 その知識がない団長はそこにあるものが何なのかわからず困惑していると、その肉棒は団長の秘部を目指して動き始める。

 ――ぬぷ……

「?!?!」

 団長の無毛地帯である閉じた割れ目を掻き分けながら、ケビンの愚息は入り口に差し掛かり奥へ進んでいっては、とうとう団長の処女膜を突き破ってしまうのだった。

 ――ぬぷぷ……ブチッ……

「痛っ!」

 初めて経験する痛みにとうとう団長は声を抑えることができなくなってしまい、その痛みの声を出したことによって半分寝ていたケビンが覚醒する。

「……んぁ…………ぇ…………えっ!? 誰、お前!?」

 驚くケビンの目の前には嫁ではなく、見たこともない小さな女の子が裸で隣に寝ていた。そのことに驚愕するケビンは今更ながらに痛みを堪えている女の子の声によって、自分の愚息がおイタをしていることを知る。

「えっ……どういうこと?! どうなってんのこれ? ってゆーか、誰だよ!?」

「ぅっ……殺しにきた」

「こ、殺し?! いやいやいや、殺しに来て俺がわからないはずないし!」

「寝てた」

「嘘でしょ!? いや、実際寝てたから嘘じゃないか……」

「痛い」

「あ、ああ……それは処女膜ぶち抜いたから」

「……?」

 団長はケビンの言っていることが理解できていないのか、不思議そうな顔を浮かべたまま振り向いている。

 そこからケビンは何故だか殺しにきた暗殺者に対して、こんこんと今の状況がどういう行為なのか、何故痛いのかを愚息を入れたまま説明していく何ともシュールな時間を過ごしていく。

「わかった?」

「何となく」

「で、お前の名前は?」

「ない」

「ナイちゃん? 変な名前だな」

「違う。ない」

「ナイちゃんだろ? 発音が違うってことか? ナウィちゃんとか?」

「名前ない」

「……名前ない……名前を持っていない?」

「そう」

「今まで何て呼ばれてたんだ?」

「【黒の人形ブラックドール】」

「マジか……そりゃあんまりだろ」

 ケビンは団長の様子からまさに人形のようだと感じたこともあり、ドウェイン枢機卿の安直とも言える命名に何とも言えない気持ちとなるが、団長は任務優先でそのようなことはどうでも良かったみたいである。

「殺す」

「いや、待て。この状況でそれはない。ってゆーか、殺意なく殺意を向けるってどういう調教されたんだよ……はぁぁ……黒の人形ブラックドールねぇ……まさにお人形さんだ」

 それでも団長は任務遂行を目指しているのか、そのことをケビンへと主張するのだった。

「任務」

「任務は失敗だ」

「終わってない」

「俺が知った時点で終わりなの。はい、終了。それで次はお前に名前をつける」

「【黒の人形ブラックドール】」

「それじゃない。ちゃんとした名前だ。これからはヴィーアと名乗れ。それがお前の名前だ」

「……ヴィーア」

「そう。その名前には人って意味が込められている。お前はもう人形じゃない」

「黒のヴィーア」

「待て待て待て、何故そうなる。【黒の】は付けなくていい。ただのヴィーアだ」

黒の騎士団ブラックナイツ

「それは抜けろ」

「団長」

「もう帰すつもりがないから、その仕事はしなくていい」

「任務」

「これからは俺と一緒にいるのが任務だ。と言うよりも、今後のヴィーアの生き方だ」

「わからない」

「今からこれでもかってくらいわからせてやる」

 ケビンはそう告げるともう任務の話は終わりと言わんばかりに、ヴィーアの中から愚息を抜いて、改めてヴィーアへ覆いかぶさりその唇にキスをする。

「これがキスだ。何か感じたか?」

「わからない」

「それじゃあ、もっと凄いやつだ」

「ん……んぁ、くちゅ、んちゅ……ぬちゅ、れろぉ、にゅちゅ……はぁ……苦しい……」

「息を止める必要はないぞ」

 それから何度も何度もヴィーアへキスを続けていたケビンは、そこからヴィーアの胸へと移動したら、ぺったんこな胸の先にあるプクッと主張した乳首をぺろぺろと舐め始める。

「っ……ぁ……」

「気持ちいいか?」

「わからない。ピリってする」

「それは気持ちいいってことだ」

 そこから丹念に舐め回すケビンによってヴィーアの乳首がびちょびちょになると、ケビンは無毛地帯の割れ目へと下がり陰核をぺろぺろし始めたら、ヴィーアが目に見えてわかるくらいの反応を見せる。

「んあっ?!」

「ここはどうだ?」

「ビリビリする」

「さっきよりも気持ちいいってことだな」

 ヴィーアの反応があったことでケビンは丁寧に陰核を舐めていると、ヴィーアが突然体を跳ねさせた。

「ッ――! ……はぁはぁ……」

「ビックリしただろ? 気持ちよさがいっぱいになるとそうなるんだ」

「怖い」

「大丈夫だ、俺がついてる。今からいっぱい気持ちよくするからな」

 ケビンがそう答えたら秘部へ愚息を宛てがい少しずつ開通済みであるが、まだまだ狭い膣を押し広げて奥へと進ませる。

「っ……んっ……ぅ……」

 そしてケビンの愚息が全部入り切らないところで、ヴィーアの最奥へと到達してしまった。

「当たってるのがわかるか? 俺のがヴィーアの奥まで入ったぞ」

「わかる。ズキズキする」

「まだ処女を失ったばかりだからな。ズキズキが減ってきたら気持ちよさが勝つようになる」

 それからケビンはゆっくりと味わうかのようにストロークを始めていき、ヴィーアの狭い腟内をケビン用に慣らしていく。

「ぅ……ぁ……っ……」

 まだ痛みの方が勝っているヴィーアは呻くように声を漏らすが、時間をかけてケビンが慣らしていくと、痛みを感じているような声も次第となくなってきて、無表情のままケビンを見つめるくらいには余裕が出てきた。

「もう痛くないのか?」

「我慢できる」

「気持ちいいのはきたか?」

「わからない」

 未だ気持ちよさがわからないヴィーアに対して、どうにか気持ちよさというものを感じさせてあげたいケビンは、キスをしながら乳首を指で弄るとストロークも少し早めてヴィーアを攻め立てていく。

「んちゅ、れろ、にゅちゅ……はぁ……はむ、くちゅ、じゅる……んっ、はぁ、んんっ……ふわふわ……はうっ、んはっ、はぁん……」

「ふわってするのがきそうなのか?」

「はうんっ……くる……ふわふわ、くる……はぁん、はぁっ、はぁっ……」

「よし、それじゃあ俺もラストスパートに入るからな、少し強めにいくけど頑張ってふわっとするのを感じろよ?」

 ヴィーアが絶頂しそうだと自己申告したため、ケビンは自身も気持ちよくなるためにストロークを強めてヴィーアの腟内を突き始める。

「ひゃっ、はぁっ、あっ……んんっ、あっ、あっ……くる、くる……ふわふわ、くる……あっあっ、はぁん、ああっ……くる、くるくる、あっあっ、ああぁぁぁぁ――!」

「くっ、出る!」

 ヴィーアが達したことによって狭い腟内が更に狭く締まっていき、ケビンは愚息が潰れるんじゃないかと思ってしまうほどの窮屈さを感じてしまい、そのままヴィーアの腟内へ大量に白濁液を放出していった。

 そしてケビンが愚息を抜き取るとまだ出血が治まっていなかったのか、ピンク色混じりのドロドロとした白濁液が溢れてくる。

 やがて余韻に浸る2人の呼吸が整うと、ケビンは改めてヴィーアへ尋ねるのだった。

「気持ちよかったか?」

「わからない……けど、ふわふわは好き」

「そうか。それがわかっただけでも良しとしよう。で、ここからは相談だが、もう帰るのはやめて俺の傍にずっといないか?」

「任務」

「無視してしまえ」

「……」

「ふわふわをもっとしてみたいだろ?」

「……」

「帰ったらもう俺とふわふわができないぞ?」

「ぅ……」

 ふわふわを体験してしまったヴィーアは、ケビンから『ふわふわができない』と言われたら、たちまちに迷ってしまい動揺してしまう。

 それを察してかケビンが再び愚息を立ててヴィーアの秘部へと挿入しては、ストロークを開始するのだった。

「んっ、はぁ、あんっ……」

「ほら、気持ちいいだろ? このあとはまたふわふわがくるんだぞ? 帰ったらもう俺からふわふわさせてもらえなくなるんだ。もったいなくないか?」

「任務……はぁん、んんっ、んあっ……ふわふわ……したい……暗殺……殺す……」

「ほら、どうだ? ヴィーアはここを突かれるのが好きだろ?」

「ひゃんっ、あっ、あっ……任務、任務……ダメ……ふわふわくる……暗殺する……ふわふわ……ふわふわ……はぁん、はぁっ、はぁっ……くるくる……ふわふわ……んはっ、あんっあんっ……ああっ、あっあっ、また……んぅぅぅぅ――!」

 それからもケビンはヴィーアが頑なに暗殺任務に固執していたので、絶頂地獄へと誘っていくと何度も何度もヴィーアを絶頂させていく。

 すると、とうとうヴィーアはケビンによって堕とされてしまい、任務よりもふわふわの方を優先してしまうのだった。

「まだ任務にこだわるか?」

「ふわふわしゅる。ふわふわがいい」

「俺の傍にいるか?」

「いる。ふわふわしゅる」

「よし、それならこれはその証だ」

 ケビンはいつも通りの安定した行動でヴィーア用に指輪を作っては、その指輪をヴィーアの指へと嵌めたら、ヴィーアはそれを不思議そうな表情で見つめる。

「これなに?」

「俺の傍にずっといる証だ。お嫁さんになったんだよ」

「お嫁さん?」

「家族だ」

「家族知らない」

「一緒にいて楽しく過ごす集まりだ。苦楽を共にするってやつだな」

「わからない」

「そのうちわかるようになる」

「……」

「さぁ、今日はこのまま一緒に寝よう」

「寝る? ふわふわは?」

「まだしたいのか?」

「……ふわふわ……」

 人形と呼ばれていたヴィーアが人間らしさを出して、ケビンを窺うような視線で『ふわふわ』とだけ言葉にすると、ケビンはその願いを叶えるために再びヴィーアを抱き続けていき、本人が満足した頃には既に深夜を回っていて、そこからようやく2人で抱き合って眠りにつくのであった。

 そして翌日の朝、ケビンは朝食を摂るために食堂へ向かうのだが、『ケビンの傍にいる』ということを実践しているのか、ヴィーアが抱きついたまま離れなかったので、ケビンはヴィーアを抱っこして食堂へと向かった。

「えっ……ケビン君、誘拐したの?」

 その後、食堂へ現れたケビンを迎えたのは、ティナによる誘拐犯という冤罪である。

「待ちに待った黒の騎士団ブラックナイツの団長だ」

「「「「「嘘でしょ!?」」」」」

 ケビンの抱えている子供が黒の騎士団ブラックナイツの団長で、しかも暗殺のプロという話を聞いていた面々は驚愕して目を見開いていた。誰も正体不明の団長が子供だったということを信じられないでいたのだ。

「コードネームは黒の人形ブラックドール。胸糞悪いネーミングだ」

 それからケビンはヴィーアのことを説明していき、その生い立ちやどういう状態なのかを聞いた嫁たちは、ケビンが『胸糞悪い』と言った意味を知るのである。

「何だか例えは悪いけど、昔のロナちゃんが暗殺者になった感じだね」

 その話を聞いたクリスがわかりやすい例えを出すと、ロナを含めて一同はその例えに納得してしまうのだった。

「私もそう思います。パパやパメラ姉さん、あとみんなのおかげで元気になれたけど、それがなかったらと思うと私は今でも人形だったかもしれません」

 ロナが悪い例え方をしたクリスをフォローするかのように、自身でも感じたことを口にすると、その場の暗くなった空気を払拭するためにティナが珍しくフォローに入る。

「それよりもケビン君、ヴィーアちゃんをお嫁さんにしたの? もしかしたら、ロナちゃんの最年少記録を更新したんじゃない?」

「えっ……私の記録が抜かれちゃったんですか? 1番が取れていたのに……」

「そういえば年齢は知らないな。ちょっと鑑定するか」

 そう言ったケビンがヴィーアを鑑定すると、その様子を1番気にしていたのは最年少記録保持者であるロナだった。

「あぁぁ……1歳だけ記録を更新したな。すまないがロナは2番になってしまった」

「はぁぁ……ということは、私が取れていたお嫁さん最年少記録の1番がなくなってしまったんですね……」

 それからケビンはヴィーアを席に座らせると、その隣へ自分も座って朝食を食べ始める。

 その食事中にケビンが世間話のつもりで襲われた時のことを話すと、穏やかに食事を摂っていた一同は騒然としてしまう。

「えっ!? 殺されるところだったの!?」
「【マップ】は何してたの!?」
「ソフィさんはわからなかったの!?」
「殺意のない殺意って何っ!?」

 今回浮き彫りになってしまったケビンの持つ有能スキルの1つである【マップ】の落とし穴に、その有能性を知っている家族一同が困惑を隠せないでいた。

「まぁ、説明すると殺意のない殺意っていうのは、殺すことに長けた暗殺者の極みってところだな。殺すことに対して感情が動かないから、悪意もなければ殺意を抱くこともない。よって【マップ】がスルーしてしまう」

「つまり?」

 ケビンの説明がいまいちわからないティナが暗に『もっと詳しく』と先を促したら、ケビンはティナでもわかるように説明内容をわかりやすく例えていく。

「わかりやすく例えるなら、無意識下の呼吸と同じだな。毎度毎度呼吸をするのに感情を込めたりしていないだろ? 『吸うぞ、そのあとは吐くからな!』みたいな感じで。それと同じように殺すことに対して、感情が動かず作業感覚でやれるのがヴィーアだ」

「ということは人形と言われていたヴィーアちゃんは、暗殺するのに感情が一々動かないから【マップ】の天敵ってことなんだね」

「……?」

 ケビンの説明に対してクリスが纏めると、クリスから名前を呼ばれて不思議そうな表情をするヴィーアを他所に、今度はソフィーリアが家族の質問に対して答える番となる。

「次は私ね。私が昨日の晩に何もしなかったのは、力を使ってケビンの因果律を変えたからよ」

 ソフィーリアがケビンよりも難しい話となる因果律のことを説明し始めると、ティナにとってはもうお手上げ状態となる。唯一理解しているのは、因果律を知るケビンのみであった。

「ティナ、わかりやすく実演するわね。私の手にあるこのスプーン、手放すとどうなる?」

「落ちる?」

 ティナがそのように答えたら、ソフィーリアは創造によって創り出していたスプーンを手放してしまい、ソフィーリアの手を放れたスプーンがそのままテーブルの上に落ちたら、ソフィーリアは続きの説明を再開する。

「今のようにテーブルの上に落ちたという結果に対するその原因は、スプーンを持つ私が手放したからよ。これが因果関係と言われていて、その原理が因果律と言われるものなの。でも、未来は1つじゃないわ。もしかしたら、ケビンが手を出してスプーンが落ちるのを防ぐかもしれないでしょう? もしくは私の気が変わって、落ちるスプーンを咄嗟に掴みなおすかもしれないわ。ここまではわかった?」

「うん、何となく」

「今回はその数多ある未来のうち、ケビンが死なない因果を私が引き寄せていたわけよ。だからヴィーアがケビンにとって天敵とも言える暗殺者であっても、ケビンを暗殺することができないの。ヴィーア、昨日は頑張ってもケビンを殺せなかったでしょう?」

 ソフィーリアから話を振られたヴィーアは、全く会話に参加する意思がなかったのか黙々と食事を進めていて、リスのように頬を膨らませてはモグモグと口を動かしていた。

「……?」

 名前を呼ばれたことにより首を傾げるヴィーアへ、ケビンが昨日の暗殺の様子を説明するように伝えると、ヴィーアは口の中の物を飲み込んでから喋り始める。

「任務、殺す、失敗、ふわふわ」

「いや、そうじゃなくて。とりあえずふわふわは置いておいて、ヴィーアが俺を殺そうとした時に俺はどうなってた?」

「寝てた」

「もっと詳しく」

「首狙った。ナイフ突き刺した」

「それで?」

「転がった。避けた」

「1回だけ?」

「何回も突き刺した。転がった。避けた」

「ありがとう。ご飯もっと食べていいからな」

「うん」

 そして、ヴィーアの端的な説明が終わると食事を再開してモグモグを始めたら、ソフィーリアがそのことをわかりやすく説明していく。

「要するにヴィーアが頑張って殺そうとしたけど、私の力でケビンの未来は死なないってことになっているから、ぐっすりと寝ていても寝返りを打って転がりながらナイフを避け続けたの。1回ならたまたまってこともあるけど、それが何回も続くとたまたまじゃなくなる」

「それが因果律の操作?」

「そうよ。今回の件で言えば【ケビンが死なない】という固定の結果に対して、その原因となるものが【ケビンが寝返りを打つ】ということ。数多の未来の中からこれが選択されて、実際に起こったということなの」

「別の未来もあったの?」

「そうねぇ……たまたま誰かがケビンに夜這いをかけて、その時に暗殺がバレて失敗するってこともあったかもしれないわ」

「ソフィさんって凄いね」

「ふふっ、伊達に女神をしていないわ」

 こうしてヴィーアのお披露目と、【マップ】が反応しなかったのに何故ケビンが死なないで暗殺されなかったのか、という話し合いは終わりを迎えて、その後はいつものように世間話をしつつ朝食が進んでいくのである。

「ヴィーアちゃんの食べ方ってカワイイね」
「ほっぺが膨らんでる」
「つんつんしたくなるね」

 昨日の晩にケビンを殺しに来た暗殺者だというのに、早くも嫁たちからマスコット的な評価を受けてしまったヴィーアは、そのような会話すらどうでもいいのか、一生懸命になってモグモグを続けていくのであった。
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【HOTランキング1位獲得作品!!】  最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。  戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。  目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。  ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!  彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!! ※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中

【全話挿絵】発情✕転生 〜何あれ……誘ってるのかしら?〜

墨笑
ファンタジー
『エロ×ギャグ×バトル+雑学』をテーマにした異世界ファンタジー小説です。 主人公はごく普通(?)の『むっつりすけべ』な女の子。 異世界転生に伴って召喚士としての才能を強化されたまでは良かったのですが、なぜか発情体質まで付与されていて……? 召喚士として様々な依頼をこなしながら、無駄にドキドキムラムラハァハァしてしまう日々を描きます。 明るく、楽しく読んでいただけることを目指して書きました。

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