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第12章 イグドラ亜人集合国

第345話 クズミの正体?R

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 ケビンとクズミの思い違いによって静寂に包まれた中で、どちらともなく声を発するとその内容は同じものであった。

「「……え?」」

 その言葉によりまたもや静寂に包まれてしまうのであったが、意を決したクズミがケビンへ問いかける。

「あ……あの……ケビン様は私の体を見られたのですよね?」

「はい……」

「余すことなく?」

「バッチリと見ました。隅々が記憶に残るほど」

 その言葉にクズミは顔を赤らめてしまうが、自身もケビンの誇張していたものをバッチリと記憶に残るほど見ていたので、お互い様だと思って気を取り直したら話を進めた。

「あの……その時に人にはないものを見ませんでしたか?」

「人にはないもの……?」

 ケビンはその言葉で脳内フォルダからクズミの全裸を思い返すが、不意打ちで目にすることになったグラマラスなボディと最後にガン見していた縦筋しか保存されておらず、下半身の一部に血が集まっていきそうになってしまう。

「綺麗であったことしか思い出せません」

「そんな……あれを綺麗などと……」

 ケビンの思い返しているものとクズミの意図しているものが全く違うのだが、不思議と会話は成り立ってしまっていた。

「綺麗な女性を綺麗と言うのは、何かおかしなことでしょうか?」

「不気味ではないのですか? 気持ち悪いとか思わないのですか?」

「全く」

「しっぽですよ?」

「しっぽ……?」

「はい。私の体についているしっぽです」

「え……しっぽがついているのですか?」

「「……」」

 ここへきてようやくケビンもクズミが何を指して言っていたのかを理解したが、クズミはクズミで早合点をしていたことを知り、余計なことを口にして自らバラしてしまっていたことを理解するのである。

「あ……あの……俺はしっぽがあっても平気ですよ」

 ケビンの記憶には残らないほどクズミの体が魅力的だったので、ケビンも早合点で人種差別のことを言っているのだろうと思いクズミに伝えたのだが、クズミはしっぽのことに気づいていなかったのなら気休め程度の慰めだろうと自己完結してしまう。

「本当にですか?」

「はい」

「これを見てもですか?」

 ケビンの言葉を慰めと受け取っているクズミは、着物をはらりとその場へ落として一糸まとわぬ姿となる。それを見たケビンは瞬時に全身をカメラアイで収めたら横を向くのだった。

「ク、クズミさん! 何してるの!?」

「ケビン様、こちらを向かれてください」

「で……でも……」

「お願いします」

 ケビンはクズミの鬼気迫る雰囲気に押されて正面を向くと、そこには黄金色の耳としっぽを生やしたクズミの姿があった。

「これでも平気なのですか?」

「平気だけど……」

「そうですか……」

 ケビンとしては耳やしっぽ云々よりも触り心地の方が重要であり、触りたい衝動を抑えるのに苦労していたが、そんなケビンの気など知らずにクズミのしっぽに変化が現れる。

 ――ぴょこん……

(ふ……増えた!?)

 しっぽが1本だけでも触り心地はどうなのだろうかと考えていたケビンの目の前で、そのしっぽの数がどんどん増えていく。その姿に見蕩れていたケビンへクズミが再度問いかける。

「これでもですか?」

「え……何が?」

 ケビンは心ここに在らずでクズミの姿云々よりも、増えたしっぽを触りたくてうずうずが止まらない。

「あの……平気なのですか?」

 さすがのクズミもここまで平然とされてしまっては、自分の感覚がおかしくなったのではと疑わずにはいられない。しかもケビンの視線はずっとしっぽに釘付けであるのだ。

「次で最後です」

 その瞬間、クズミが光に包まれたらみるみるうちに姿が変わっていく。そして光が収まるとそこにいたのは、なんと黄金色の狐である。

 ケビンはその姿に目を奪われて呆然としてしまう。

(モ……モフモフしたい……)

「このような姿は気持ち悪いでしょう? これでも綺麗と言えるのですか?」

「……綺麗というよりカッコイイ? あ、でも……毛並みは綺麗です」

 なんとも言えないケビンの評価にクズミは驚きを隠せない。

「不気味ではないのですか? 化け物ですよ?」

「何が不気味なのかがわからないです」

「化け物が人に扮していたのですよ?」

 ケビンは既にクララというドラゴンが人に変わっている姿を見ているので、これといってクズミが狐に変わったところで大きな衝撃を受けるような出来事ではなかったが、クズミにはそれがわからないためケビンが何故普通にしているのか甚だ疑問である。

「クズミさんが狐?になったのは多少なりとも驚きはしましたが、俺にとってはそれだけです。何かおかしいですかね?」

(あれ……? おかしいのは私ですか? いやいや、今まで生きてきて恐れられなかったことはありませんでしたし……ケビン様はきっと急なことで混乱して状況についてきていないだけなのでは?)

「落ち着いてよく見てください。私は化け物なんですよ。気休めの言葉なんて必要ありません。化け物と罵ってくださった方がまだマシです」

「うーん……ご納得いただけないということですか……」

 ケビンが立ち上がりクズミに近づくと、その体を抱きかかえた。

「ちょ、ケビン様!? 何をなさるのです!」
(抱きかかえられた!? 気持ち悪くないのですか!?)

「いえね、俺が平気なのを証明しようかと」

 そのままスタスタと歩いていくケビンはリビングを後にすると、2階へ上がっていく。

「こ、この先は私の部屋ですよ!? 何で知っているのですか?」

「え……覚えてないんですか? 昨日はフラフラになるまで酔っ払ったあとにそのまま2階へ上がろうとしていたから、見ていて危ないので部屋の前まで肩をお貸ししたんですよ」

(そんな……この私がフラフラになるまで呑んでいたの!? ケビン様はどれだけ酒豪なんですか!?)

 そして辿りついたクズミの部屋の前でケビンが立ち止まると、片手でクズミを保持しながらドアを躊躇いもなく開けた。

「あ、ダメです! 部屋の中は――」

 クズミの制止は間に合わず部屋の中が顕になると、着物や昨日着ていたドレスなどが散らかっており、とてもじゃないが人を招き入れるような状態ではなかった。まぁ、ケビンは招き入れられたのではなく強引に入ったのだが。

「クズミさんってずぼら? そんな印象は受けなかったんだけど?」 

「うぅぅ……だからダメって言ったのに……私は仕事とプライベートをきっちり分けているだけです」

「プライベートはずぼらだと?」

「だって何も考えずゆっくりしたいじゃないですか!」

 そのような中でケビンは散らかっている服類を全て【無限収納】の中に回収すると、魔法で部屋の中を綺麗にリフレッシュさせた。

 その理由としてクズミが換気をしていなかったせいか、部屋の中がとても酒臭かったからだ。

 そしてクズミを抱いたままベッドへ上がると、膝上に乗らせて待ちに待ったモフモフタイムへと移行する。

「ケ、ケビン様……私の服は……? んっ……そもそも何故このようなことを……あんっ……」

「クズミさんにどれだけ平気って言っても信じてくれないからね」

「あっ……そこ……ダメ……んっ……私は化け物なんです。人種からすれば平気なわけがありません」

「はぁぁ……こんなに綺麗でフワフワなのに化け物って……」

 ケビンからのモフモフによって抗えない感覚がその身を犯し、クズミは逃げるに逃げれずそのままモフられてしまい、ケビンはケビンで耳としっぽだけではなく、全身が獣の姿になっているクズミの体を隅々までモフるのであった。

 隅々までモフモフしていたケビンは、クズミの腹部にポッチが並んでいるのに気づいてしまう。

(これって……)

「んあっ!」

 ケビンが躊躇いもせずにその部分に刺激を与えていくと、モフモフとは違う感覚がクズミに襲いかかり、その身を悶えさせる。

「あかん、あかんえ、ケビンはん! ダメや、うち……もう……んん――!」
(うちのおっぱい触られてる!? ああ、もう限界や……)

 クズミが絶頂を味わうとその身を小刻みに痙攣させてしまうが、ケビンの知的好奇心が後を絶たない。

 ケビンは余韻の最中であるクズミを仰向けにして、服従の意味もある腹を見せる屈辱的な体勢にすると、気になっていたポッチの部分を口に含んで舌で転がし始める。

「ひゃんっ! なんで……なんでなん!? ケビンはん!」
(そんな……口で吸われてる……)

 ケビンの行動に一切の理解が追いつかないクズミに対して、ケビンは更なる知的好奇心を満たすために秘部へ手を伸ばした。

「ダメや、そこはあかんえ! ほんまにあかんて! あっあっ……また……きてまう……ああぁぁ――!」

 度重なる絶頂を味わわされたクズミはぐったりとしてしまうが、ケビンは抑えきれない情欲に身を包まれてしまうと、着ている服を【無限収納】の中へしまってクズミを四つん這いにしたら、いきり立つ愚息を秘部へと宛てがった。

「っ……あかんえ、ケビンはん!? それはあかん! お願いやから堪忍、堪忍してぇ!」

 ――ぬぷぷ……ずんっ……

「あ……入って……うちの初めてが……」

 クズミの秘部ヘ一気に愚息を突き入れたケビンは、そのまま激しくストロークを始めて一心不乱に腰を動かしていた。

「あっ、あっ、あんっ……そんな……うちの初めてが化け物の姿で獣のような交尾やなんて……んっ、ああっ、あんっ……」

「クズミ、クズミ……」

「んあっ、あんっ、んっ……激しい、激しいえ、ケビンはん……壊れる……うち、壊れてまう……」

「はっ、はっ、はっ……出すからな、クズミにたっぷりと中出しするからな……」

「あかん! それだけは堪忍してぇ……あんっあんっ、んんっ……できてまう、赤ちゃんできてまうよ!? あんっ、あんっ、堪忍してぇ……ああっ、大きくなってる!? ダメぇぇ、お願いやから外に出してぇぇ!」

「くっ、出る!」

「んあぁぁぁぁ――!」

 ケビンから止めどなく中へ注ぎ込まれていくクズミは、絶頂しながらもその液の量を感じ取っていた。

「ぁ……出てる……熱いのがいっぱい……」

 ケビンが愚息を抜き出すとクズミの秘部からはドロドロしたものが大量に溢れ出してくるが、それを見ながらケビンはクズミヘ声をかけた。

「クズミ、耳としっぽ付きで人化するんだ」

「グスッ……なんでなん? うちが何したん?」

 ケビンから言われたことよりも初めてを強引に奪われたことで、クズミはそれどころではなかったが、ケビンがその理由を語るのだった。

「俺の言葉を信じなかっただろ? クズミが化け物じゃないって証明する」

「うちは化け物や。それは変わらへん」

 クズミは諦めると言われるがままにケビンの望み通りに耳としっぽ付きで人化すると、ケビンはクズミを仰向けにして両脚を開いた。

「いやや、見んといてぇ……恥ずかしい……」

「この姿でもクズミを抱く」

「……またうちを犯すん?」

「ああ、クズミを俺の女にする。化け物なんて感じていられないくらい狂わせる」

「もう、うちはケビンはんのもんえ。後にも先にも体を許すんは1人と決めとったから。うちのことを愛してくれる人にこの体を許そうって夢見とったんに、ケビンはんに強引に奪われてもうた。もう他の人へ捧げることはできひん」

「クズミみたいないい女を他の男に渡すわけがないだろ。初めて会った時から俺の女にすると決めていた」

「嘘や、化け物を自分の女にするもんはいーひん」

「あの時はまだ正体を知られていなかっだだろ?」

「うっ……」

「その上でクズミが正体を明かしても俺の女にしたいと思った」

「……ケビンはんはうちの体を見ても気持ち悪くあらへんの?」

「この体のどこに気持ち悪い部分がある?」

 ケビンはそう言うとクズミの胸を触り始めて、その柔らかさを堪能するのである。

「んっ……だってうちのことを見た連中は化け物言うて、殺しにきとったんえ?」

「そいつらは見る目がないだけだ。あと、これからは俺が守る。俺の女を殺そうとする奴は逆に俺が殺す」

(……っ……うちの初めてが強引に奪われたのに、胸がキュンってなる……何でなん……襲われて犯されたのに胸が熱くなる……)

「……ケビンはんがうちを……うちを守ってくれはるん?」

 うるうるとした瞳で見つめてくるクズミの頭を優しく撫でながら、ケビンは顔を近づけて口づけを交わした。

「ん……ちゅう、れぇろ、れぇろ……くちゅ、れぇろ、じゅるる……んはぁ……初めてのキスが犯された後やとは思わへんかった。もっと素敵なもんやと夢見とったんに……」

「夢を壊したのは悪いと思ってる。だから今からはラブラブエッチにする」

「ラブラブて……うちを犯しておいて愛されると思ぉとるん?」

「俺なしじゃ生きられないようにするからな」

「どんだけ自信家やのん……あっ……」

 クズミが呆れた視線を向けると、ケビンは愚息を宛てがい徐々に中へと挿入すると膜に到達してしまい、不思議な現象に首を傾げてしまう。

「何であるの?」

「んっ……ケビンはんはうちが尻軽やと思うとったん? 犯された時に初めてや言うたやないの」

「初めてが終わったのに何で?」

「この体ではまだ犯されとらんし、獣に処女膜があるわけあらへんやろ。早い話がこの体やとまだ膜のついた処女なんえ」

 その言葉を聞いたケビンの愚息は、クズミの中でムクムクと大きくなるのであった。

「んっ……な、何で大きなるん!?」

「だってクズミの処女が2回もらえるってことだろ? これで燃えないわけがない」

「……あんさんはバカや……こんな化け物に欲情するなんて……」

 クズミは化け物だと自身を貶めていたが、それでもなおケビンから求められているという状況に胸の奥を熱くするのであった。

「もらうぞ?」

「……好きにしたらええ。この体を愛せると言うんなら証明しいや」

 クズミの言葉に対してケビンは腰を進めていくと、膜を突き破って最奥まで達した。

「んんっ……」

 ケビンが少しずつ腰を動かしながらクズミヘ愛撫を続けて痛みを和らげると、クズミの声も堪えるものから感じるものへと変化していく。

「ん……あ……はぁ……あんっ、あっ、んん……」

 クズミが感じ始めたのを見たケビンはストロークを早めていき、自身とクズミの絶頂を促すのである。

「あんっ、あんっ、んっ……くる……またくる……」

「一緒にイクぞ……」

「一緒て……また中に出すんかえ?」

「ああ」

「下手したらできてまうよ? ええの?」

「クズミを娶るのに何か問題あるのか?」

「それってもうプロポーズやん……うちの夢見とったもんとちゃう……」

「全部後でやり直す」

「やり直すて……散々やりあげとるのに……」

 夢見るクズミが色々と諦める中で絶頂させられてしまい、ケビンも同じく中へと注ぎ込んでいくのだった。

「あんっ、あんっ、んはぁ……くる……くるよ……んんっ……あっあっ、あっ……んあぁぁぁぁ――!」

「くっ、出る!」

 その後、魔法で綺麗にしたケビンはクズミを抱きかかえて1階のリビングまで戻ってクズミに正体を明かした時の姿になってもらうと、跪いて夢見る乙女に思いつく限りの言葉を告げるのである。

「クズミ、俺は貴女が何者であろうとも貴女を愛し続け、守り抜くことをここに誓う。俺と結婚してくれないか?」

 ケビンの捧げる指輪を見て、クズミが狐姿からケモ耳姿に変わると女の子座りしたままで泣きながらケビンへ伝えるのだった。

「こんなうちでもええの? 夢ばっか見とる重い女やからきっと困らせるえ?」

「そんなクズミが好きだ」

「うち……うち……」

 泣きじゃくるクズミにケビンが近づき指輪をはめて頬に手を添えると、唇が触れ合うだけの口づけをする。

「愛してるよ、クズミ」

 ひとしきりケビンの腕の中で泣いたクズミは、落ち着いてくるとケビンへ声をかけた。

「ケビンはんのここ、大きなってるえ」

「裸のクズミが目の前にいるんだ。反応しない方がおかしいだろ?」

「……エッチ」

「クズミを抱きたい」

「……優しくしてくれはるん? 乱暴なのはもうあかんえ」

「いっぱい優しくする」

「……ええよ。うちをいっぱい愛して」

 ケビンはクズミをお姫様抱っこすると元いた寝室へと向かって、いつもの如く抱き続けるのだった。

「あかん、あかんよ……おかしなる、おかしなるて! あんっ、あっ、あっ……イク――!」

「くっ、出る!」

「あぁぁぁぁ――! もう堪忍してぇ……出されるだけでいってまう……」

「まだ愛し足りない」

「愛されすぎて壊れてまう……ケビンはん、凄すぎや……」

 それからもケビンはクズミを抱き続けて、いつも通り日をまたぐのであった。
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