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第2章 王立フェブリア学院 ~ 1年生編 ~
第59話 闘技大会 ~代表戦~ ②
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リング上では交差する剣戟が響きわたる。何合か打ち合うと互いに距離を取り仕切り直しという形になったところで、オリバーがサイモンに声をかけた。
「中々やるじゃないか。Fクラスにしとくのが勿体ないな。何でFなんかにいるんだ?」
「生憎頭の方が良くなくてクラスごと上がれる闘技大会に賭けないと、自力じゃ上がれそうにもないんでな。そんなわけで代表戦も勝たせてもらうぞ」
「そりゃ無理ってもんだ。お前はやれる方かもしれないが他のメンツは大丈夫か?」
「大丈夫だ、問題ない。でなきゃ選手に選ばれるわけないからな」
「見たところ後ろの2人は魔術師寄りだろ? お前と同様に近接戦ができるとは思えない。タイマン勝負でそれは致命的だ。こっちの選手は近接戦が得意だからな。詠唱している間に斬られて終わりだ」
「それはやってみないとわからない……だろっ!」
そう言って再びサイモンが距離を詰めると袈裟斬りに剣を振るうが、それを危なげなく合わせるオリバーとの剣戟が再び始まった。
「ねえ、サイモン君って勝てると思う?」
「まぁ、頭を使えば勝てるんじゃないか?」
「そうなの? 実力的には一歩劣ると思うんだけど」
「実力じゃ劣るが相手がまだ下に見ている分、そこに付け入る隙はある」
「でもサイモン君は頭使うの苦手だよ。自己申告してるし」
「……おやすみ」
「1回戦目から先行き不安になったね」
リング上では未だに剣戟を繰り広げている2人の姿があった。少しずつだがサイモンが押されているようでもあり、その顔には焦りの表情が窺える。
(くそっ、伊達にEクラス代表じゃないな。単調に斬り結んでも対処されてしまう。何とかフェイントを使って翻弄しなくては)
「どうしたんだ? 最初の勢いがなくなってきているぞ。バテてきたのか?」
「まだまだっ!」
「おっ、盛り返してきたな。終わるには早いからまだまだ楽しもうぜ」
「望むところだ!」
その頃、Eクラスの選手たちは長くなりそうな試合に飽き始めていた。
「オリバーのやつ……悪い癖が出始めたぞ」
「本当ね。さっさと終わらせればいいのに、どうして熱い男を見るとあーなるのかしら?」
「知らねーよ」
「油断して足元掬われなきゃいいけどな」
そんな時リング上で動きがあった。オリバーの右薙をその身に受けたサイモンが吹き飛ばされ倒れていた。
「くっ……」
「嬲る趣味はないから終わらせてやるよ。お前とやれて楽しかったが今回も俺の勝ちだな」
ゆっくりと近づきサイモンの目の前までオリバー来ると、下げていた剣を上げて上段に構えたところから一気に剣を振り下ろした瞬間、思いがけないことが起こる。
「がはっ……」
僅かな差でサイモンの刺突が、剣を振り下ろすオリバーの鳩尾へと先に入ったのだった。
「勝負は最後まで諦めない。終わってもないのに勝ったと慢心したお前の油断に救われたな」
「……や……るな……」
そう言い残したオリバーは気絶してリングへ顔面ダイブするかと思われたが、立ち上がったサイモンが支えてそのまま倒れるのは免れた。
「勝者、サイモン!」
審判が判定を下すとサイモンが右手を頭上に高々と上げ、場内は割れんばかりの歓声に包まれた。
『我が生涯に一片の悔い無し!』
『いや、確かにそんなポーズ取ってるけど……感動シーンがぶち壊しだな』
『いやぁ、先ずは1勝ってところですね。カトレアさんの1勝は揺るがないとして、残りの1勝は確実にマスターの出番になるでしょうね』
『ならないだろ。マルシアは勝てそうにないがマイクなら何とかやれるんじゃないか?』
『微妙なところですね。何処まで詠唱を上手くやれるかわからないですしね』
『あいつなら近接もそこそこやれた筈だぞ。斬り結びながら詠唱すればいいだろ』
『そんなことができるメンバーはマスターぐらいでしょ』
『兎にも角にも頑張ってもらわないと俺が困る』
「次の選手はリングへ」
審判の呼び掛けに対してFクラスからはマイクがリングへと上がる。変わってEクラスからはニヤニヤとした顔つきの選手が上がってきたようだ。
「第2回戦……始め!」
その瞬間、あっという間に距離を詰めた相手選手がマイクを斬りつける。受けることも避けることもできなかったマイクはそのまま吹き飛ばされてリング上を転がっていた。
「おいおい、もう終わりか? 雑魚過ぎんだろ」
「《……よ……て」
「何を言ってんだ? 小さすぎて聞こえねーぞ」
「……燃やせ ファイアボール》」
マイクの詠唱終了と共に、火球が飛んでいき相手選手が被弾する。
「くそっ、舐めやがって!」
「《清廉なる水よ 球体となりて――」
「やらせるわけがねーだろ!」
マイクがそのまま2度目の詠唱に入ると、それを阻止すべく相手選手が斬り掛かった。
「くらえっ!」
今度はマイクも先程のようにやられることはなく、相手の攻撃に合わせることができたことで鍔迫り合いとなる。
「――我が敵を撃て――」
「くそっ!」
相手選手が後ろへとバックステップで距離を取ろうとしたが、これが悪手となりマイクからしたら狙いやすくなったのだった。
「――ウォーターボール》」
避け損なった相手選手はまたも被弾して、下に見ている者からの度重なる攻撃で怒りが頂点に達した。
「ふざけやがってぇ、ぜってぇ許さねーぞ!」
「あなたに許してもらう必要性を感じませんが?」
予想に反して善戦しているマイクの戦いを見ながら、Eクラスの選手から檄が飛ぶ。
「冷静になりなさい。怒れば相手の思うツボよ」
「わかってんだよ! 外野は黙ってろ!」
(余計なアドバイスをしてくれるもんですね。冷静になられたら負けるじゃないですか)
「ふぅー……俺としたことがちょっと熱くなりすぎたようだ。もうお前に勝ち目はねぇ、終わらせてやんよ」
(不味いですね……落ち着きを取り戻しましたか。また煽っていくしかなさそうですね)
「女性からの助言で立ち直りですか? 軟弱な上にダサいですね」
「んだとこらぁ!」
「《原初の炎よ 球体となりて 我が敵を燃やせ ファイアボール》」
「食らうかよ!」
今度は被弾することもなく躱して距離を詰めると、相手選手はその勢いのまま膝蹴りを当ててマイクを吹き飛ばす。
「ゴホッゴホッ……」
「さっさとやられろ」
そこからは一方的に攻撃を受けては吹き飛ばされていくマイクの体力は、どんどん削られていくのだった。
「まだ倒れねーのかよ、しぶとい野郎だぜ。だが、嬲るのも飽きてきたし次で決める」
相手選手が剣を構え一気に駆け出すと、マイクへ向かい斬り掛かる。
「終わりだっ!」
袈裟斬りに斬られてマイクが倒れ始めると、ボソッと呟く声が相手選手に聞こえた。
「あなたもね。《ファイアウォール》」
その瞬間、相手選手の足元から火柱が上がり業火に包まれる。
「ぎゃぁぁっ!」
火柱が消えると、そこには倒れた相手選手の姿があった。
「両者、ダウンにより引き分け!」
これでFクラスの戦績は1勝1分となるのであった。
「中々やるじゃないか。Fクラスにしとくのが勿体ないな。何でFなんかにいるんだ?」
「生憎頭の方が良くなくてクラスごと上がれる闘技大会に賭けないと、自力じゃ上がれそうにもないんでな。そんなわけで代表戦も勝たせてもらうぞ」
「そりゃ無理ってもんだ。お前はやれる方かもしれないが他のメンツは大丈夫か?」
「大丈夫だ、問題ない。でなきゃ選手に選ばれるわけないからな」
「見たところ後ろの2人は魔術師寄りだろ? お前と同様に近接戦ができるとは思えない。タイマン勝負でそれは致命的だ。こっちの選手は近接戦が得意だからな。詠唱している間に斬られて終わりだ」
「それはやってみないとわからない……だろっ!」
そう言って再びサイモンが距離を詰めると袈裟斬りに剣を振るうが、それを危なげなく合わせるオリバーとの剣戟が再び始まった。
「ねえ、サイモン君って勝てると思う?」
「まぁ、頭を使えば勝てるんじゃないか?」
「そうなの? 実力的には一歩劣ると思うんだけど」
「実力じゃ劣るが相手がまだ下に見ている分、そこに付け入る隙はある」
「でもサイモン君は頭使うの苦手だよ。自己申告してるし」
「……おやすみ」
「1回戦目から先行き不安になったね」
リング上では未だに剣戟を繰り広げている2人の姿があった。少しずつだがサイモンが押されているようでもあり、その顔には焦りの表情が窺える。
(くそっ、伊達にEクラス代表じゃないな。単調に斬り結んでも対処されてしまう。何とかフェイントを使って翻弄しなくては)
「どうしたんだ? 最初の勢いがなくなってきているぞ。バテてきたのか?」
「まだまだっ!」
「おっ、盛り返してきたな。終わるには早いからまだまだ楽しもうぜ」
「望むところだ!」
その頃、Eクラスの選手たちは長くなりそうな試合に飽き始めていた。
「オリバーのやつ……悪い癖が出始めたぞ」
「本当ね。さっさと終わらせればいいのに、どうして熱い男を見るとあーなるのかしら?」
「知らねーよ」
「油断して足元掬われなきゃいいけどな」
そんな時リング上で動きがあった。オリバーの右薙をその身に受けたサイモンが吹き飛ばされ倒れていた。
「くっ……」
「嬲る趣味はないから終わらせてやるよ。お前とやれて楽しかったが今回も俺の勝ちだな」
ゆっくりと近づきサイモンの目の前までオリバー来ると、下げていた剣を上げて上段に構えたところから一気に剣を振り下ろした瞬間、思いがけないことが起こる。
「がはっ……」
僅かな差でサイモンの刺突が、剣を振り下ろすオリバーの鳩尾へと先に入ったのだった。
「勝負は最後まで諦めない。終わってもないのに勝ったと慢心したお前の油断に救われたな」
「……や……るな……」
そう言い残したオリバーは気絶してリングへ顔面ダイブするかと思われたが、立ち上がったサイモンが支えてそのまま倒れるのは免れた。
「勝者、サイモン!」
審判が判定を下すとサイモンが右手を頭上に高々と上げ、場内は割れんばかりの歓声に包まれた。
『我が生涯に一片の悔い無し!』
『いや、確かにそんなポーズ取ってるけど……感動シーンがぶち壊しだな』
『いやぁ、先ずは1勝ってところですね。カトレアさんの1勝は揺るがないとして、残りの1勝は確実にマスターの出番になるでしょうね』
『ならないだろ。マルシアは勝てそうにないがマイクなら何とかやれるんじゃないか?』
『微妙なところですね。何処まで詠唱を上手くやれるかわからないですしね』
『あいつなら近接もそこそこやれた筈だぞ。斬り結びながら詠唱すればいいだろ』
『そんなことができるメンバーはマスターぐらいでしょ』
『兎にも角にも頑張ってもらわないと俺が困る』
「次の選手はリングへ」
審判の呼び掛けに対してFクラスからはマイクがリングへと上がる。変わってEクラスからはニヤニヤとした顔つきの選手が上がってきたようだ。
「第2回戦……始め!」
その瞬間、あっという間に距離を詰めた相手選手がマイクを斬りつける。受けることも避けることもできなかったマイクはそのまま吹き飛ばされてリング上を転がっていた。
「おいおい、もう終わりか? 雑魚過ぎんだろ」
「《……よ……て」
「何を言ってんだ? 小さすぎて聞こえねーぞ」
「……燃やせ ファイアボール》」
マイクの詠唱終了と共に、火球が飛んでいき相手選手が被弾する。
「くそっ、舐めやがって!」
「《清廉なる水よ 球体となりて――」
「やらせるわけがねーだろ!」
マイクがそのまま2度目の詠唱に入ると、それを阻止すべく相手選手が斬り掛かった。
「くらえっ!」
今度はマイクも先程のようにやられることはなく、相手の攻撃に合わせることができたことで鍔迫り合いとなる。
「――我が敵を撃て――」
「くそっ!」
相手選手が後ろへとバックステップで距離を取ろうとしたが、これが悪手となりマイクからしたら狙いやすくなったのだった。
「――ウォーターボール》」
避け損なった相手選手はまたも被弾して、下に見ている者からの度重なる攻撃で怒りが頂点に達した。
「ふざけやがってぇ、ぜってぇ許さねーぞ!」
「あなたに許してもらう必要性を感じませんが?」
予想に反して善戦しているマイクの戦いを見ながら、Eクラスの選手から檄が飛ぶ。
「冷静になりなさい。怒れば相手の思うツボよ」
「わかってんだよ! 外野は黙ってろ!」
(余計なアドバイスをしてくれるもんですね。冷静になられたら負けるじゃないですか)
「ふぅー……俺としたことがちょっと熱くなりすぎたようだ。もうお前に勝ち目はねぇ、終わらせてやんよ」
(不味いですね……落ち着きを取り戻しましたか。また煽っていくしかなさそうですね)
「女性からの助言で立ち直りですか? 軟弱な上にダサいですね」
「んだとこらぁ!」
「《原初の炎よ 球体となりて 我が敵を燃やせ ファイアボール》」
「食らうかよ!」
今度は被弾することもなく躱して距離を詰めると、相手選手はその勢いのまま膝蹴りを当ててマイクを吹き飛ばす。
「ゴホッゴホッ……」
「さっさとやられろ」
そこからは一方的に攻撃を受けては吹き飛ばされていくマイクの体力は、どんどん削られていくのだった。
「まだ倒れねーのかよ、しぶとい野郎だぜ。だが、嬲るのも飽きてきたし次で決める」
相手選手が剣を構え一気に駆け出すと、マイクへ向かい斬り掛かる。
「終わりだっ!」
袈裟斬りに斬られてマイクが倒れ始めると、ボソッと呟く声が相手選手に聞こえた。
「あなたもね。《ファイアウォール》」
その瞬間、相手選手の足元から火柱が上がり業火に包まれる。
「ぎゃぁぁっ!」
火柱が消えると、そこには倒れた相手選手の姿があった。
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