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湖のほとりの月の娘
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「ティア、飯だ。起きてくれ。」
「うん・・ん。」
レイに優しく揺り動かされ、ふわーあ、と一眠りしてちょっと元気になったティアは、目を擦りながら起き上がった。
いつの間にか、ティアはレイの敷いてくれた敷物とマットレスの上に寝かされ、身体には暖かい毛布が掛けてある。
「レイ、毛布ありがとう。」
「ああ、寒くないか? だいぶ北上したからな、ハテに比べれば、この辺りは肌寒いだろう。」
「大丈夫よ。これくらいならまだ。わあ、美味しそう。これ、全部レイが?」
「この森は、食べられるキノコが結構見つかった。ステーキと残りの熊肉を使ってキノコと煮込んだ物を作ってみたぞ。」
「ふふ、レイ、すごいわ!じゃあ遠慮なく、いただきまーす。」
ちょっと得意げに語るレイに、なんか、可愛い・・・と吹き出しそうになる。
貴族の坊ちゃんなら、普通料理なんてしない。ちゃんとした料理人がいて、野外でも使用人が全て用意してくれる。
レイのこういう拘らなさは、ティアにはとても好感が持てた。
森の中の静かな湖のほとりで、夜もすっかりふけた気配を感じながら、レイと二人、焚き火を囲んで、ふうふうと湯気がたっているおいそうな匂いのする料理を早速味見してみる。
水の精が飛び交う湖の水面は暗く、曇りがちな今日はあまり月明かりも届かない。
ハテの気温より少し低い肌寒い夜風は、時々、焚き火を巻き込んでは、火の粉を夜空に撒き散らしていく。
ぶつ切りだが、味は美味しい、と二人でお腹いっぱい夕食を食べて、満足そうにお茶を沸かして飲んでいたティアに、レイは湖に簡易のお風呂を用意してくれた。
湖のそばに、適当な大きさの大人二人が余裕で入れる穴を魔法であけると、湖から水を引いて、焼け石をドボンと水に落とす。手を入れてお湯の温かさを調節すると、ティアに、さあ、入ろう、と言ってさっさと服を脱ぎ出す。
「きゃあ、レイ! 脱ぐなら前もって言ってよ!」
「今更、何言ってるんだ?」
「だって、心の準備というものが・・・」
真っ赤になってとっさに後ろを向いたティアに、レイは面白そうに、はは、と笑いながら、そのままボシャンとお湯に浸かる音がした。
「ティア、入らないのか? 湯加減もちょうどいいぞ。」
「ちょっと待って、入る。入るけど、そんなに見られても・・」
そりゃあ、昨夜も今朝も裸だったんだし、今更なのはわかってるけど、それとこれとは別の話なのよ・・・
普通に考えれば、それ自体おかしなことにティアは全然気づいていない。
異性の前で裸になる、という事が恥ずかしい事だ、と頭ではわかっていたが、森で傷薬を塗られた時から、レイには身体の恥ずかしいプライベートな部分を見られてばっかりだったので、すっかり彼の前では感覚が麻痺しているティアだった。
ゆっくり振り向いたティアを、レイは両肘を風呂の縁についてじっと見ている。
えっ、まさか、今ここで、脱衣を披露しろと・・・
ひーん、やっぱそれは恥ずかし過ぎる・・・・そろりそろり、と動いて、あの、じゃあそこで、と言いながら茂みの方へ向いて歩き出そうとしたティアに、レイは、ハッキリ一言命令形で告げる。
「ティア。」
・・・・・はあー、わかったわよ、ここで脱げばいいんでしょ、ここで・・・・
なぜかレイの声に逆らえず、お湯に入ったわけでもないのに、身体中の血が湧き上がったようにティアの身体がピンクに染まる。
そんな、見られてると、余計脱ぎにくいんですけど・・・
レイの、ティアを優しく、どこか熱に浮かされたように見つめる熱い視線・・・・・
戦っている時の鋭く容赦ない視線もドキドキするが、こんな時、ティアを見つめるレイのエメラルドの瞳は情熱を伴ってティアの動悸を乱れさせる。
(あっ、そうだ! 以前にジプシーのお姉さんに教えて貰った、あのダンスなら・・・)
ティアは突然いいアイデアだ、と顔を輝かせる。あれならダンスをしながらだから、レイの目線もそれほど気にならないかも・・・・
ハテの村に以前、渡りのジプシーたちが訪れた事があった。
ティアは祖国のマリス公国で、父とお忍びで何度かお祭りの日に出かけ、彼らが諸国を渡り歩く集団であることを父から聞いて知っていた。
ハテの村で踊りや、占い、見世物を披露した彼らに、ティアはアズロン連邦やマリス公国、そして父上の情報が何か聴けないかと話しかけたのだ。ティアの髪や目の色を見て、祖国が懐かしいのだろう、と彼らは親切に色々知ってることを教えてくれた。父がイリスを巻き込んで反旗を翻していることも彼らの情報で確認出来た。
そして一人の女性が面白そうに、ティアがお礼だ、と言ってあげた魔石は、情報量としては高価過ぎる、と言ってジプシーの踊りをティアに教えてくれたのだ。
それは、女性のティアから見ても、ドキッとするような、なんとも官能的な踊りだった。
腕につけた鈴と太鼓でリズムを取りながら、手と腰を振って上着を脱いでいくその踊りは、案外難しく、ティアは何度も挑戦してやっと形になったのだ。もちろん習った時脱いだのは上着までだが、要は一緒だ。
実はこの踊り、ジプシーの女性の求愛ダンスだったのだが、ティアはもちろんそのことを知らない。
親切な女性はティアが年頃の女性だったので、親切心でこの官能ダンス、誘惑に長けたジプシーの女性達の中でも抜群の命中率を誇る、このダンスを仕掛けられると狙った男はほぼ100%落ちる、という事実に基づいたダンスを教えてくれたのだ。
よし、せっかく習ったんだし、レイ以外、誰も見てないここなら・・・
今まで披露する機会がなかった特訓の成果を、レイを驚かす絶好のチャンス、とブーツを脱いで、きちんと揃える。
腕輪から親切なお姉さんにもらった鈴を取り出すと腕につけて、手を挙げゆっくり、シャラン、と鈴を鳴らしてリズムを取り、腰をくねらせる。太鼓はないが練習は鈴だけでしたので、うまくできる自信はあった。
はじめは、また、今度は何を始めるんだろう?、とブーツを脱ぐティアを不思議そうに見ていたレイは、ティアが鈴を取り出して踊り出した途端、目を皿のように丸くして驚いている。
ふふふ、レイ、びっくりしてる!
レイの呆気に取られた顔に、気を良くしたティアは、どんどんリズムを早くして、上着を脱ぎ、リズムに合わせて胸当て、スカート、ショーツと順々に全部脱ぎ捨てていく。
リズムに合わせて踊っていると、ティアはすっかり当初の目的を忘れて楽しくなってくる。シャランシャランという鈴に合わせて自然にティアは笑みを浮かべて楽しそうに踊る。
暗い夜空に薪の火が暖かく映し出すティアのしなやかな身体、揺れる胸、神秘的な惹き込まれそうな青紫の瞳、キラキラ月明かりに光るプラチナブロンドの髪・・・
最後は何もつけず、後ろ向きで振り返ってポーズを決めて踊りを止めたティア。
肌寒い夜の風が火照った身体に心地よい、と上機嫌で艶やかにレイを見て笑う。
魅せられたようにただただティアに見とれていたレイは、最後は食い入るようにその姿を見つめていた。
脱ぎ捨てたブーツや衣類、鈴を腕輪にしまって、一転恥ずかしそうにレイを見て歩いてくるティアを、レイは称賛と欲望が混じりあった熱のこもった眩しそうな眼差しで見つめ返し微笑んだ。
「綺麗だな、ティア、まるで月の女神のようだ。」
「レイったら、・・」
「嘘じゃない、君の髪が月の光でキラキラ光って、本当綺麗だ。」
「そんな、お世辞ばっか・・・えっ?」
今、な・ん・て・言った? かみ・が・・・・あああっー!
「きゃあー!すっかり忘れてた!!」
「どうしたんだ?」
「髪! 私の髪!」
「綺麗だ。本当、月の娘だな、こうして見ると。」
「だから、髪が!」
腕輪から、これでもない、あれでもない、と品物を出して、ようやく鏡をつかんだティアは、鏡を覗いて卒倒しそうになった。
「私の髪ー!」
「どうしたんだ一体? 髪がどうかしたのか?」
ティアの様子が変だ、とレイが風呂から上がってきて涙目のティアを抱き寄せる。
そのまま、ティアの頭を優しく撫ぜ、宥めるように聞いてくる。
「レイ、見ちゃったよね。私の髪の色。」
「ああ、綺麗な、月の光の色だ。それがどうした?」
「だって、見つからないように、わざわざ、染めてたのに!」
「なぜ、わざわざ染める? いったい誰に見つからないようにだ?」
「・・・・・・」
そうだ、レイは何も知らないのだから・・・・とそこまで考えて、ハッとティアは気づいた。
(レイしか見てない・・ということはレイに黙っていてもらえるように頼めば!)
レイさえ納得してもらえば、染め直しておけば・・・多分、大丈夫だ・・・
幸い、今日の冒険で出会ったのはナマズに魚、大口クロコなどの魔物ばっかり。追っ手がこんな所にいる訳はなく、パニくっている自分が急に恥ずかしくなる。
突然パニック状態で叫びだし、次に泣き出しそうになり、いきなり黙りこんで今度は自分の方をじっと見つめてくるティアの百面相を、レイはまた面白そうに見ている。
「あの、レイ、私の髪の事・・・」
「ああ、別にいい、無理に説明しなくても。俺は気にしない。それより身体が冷えるだろ、いつまでもそんな格好じゃ。来い。」
そういってレイはティアの身体を抱き上げ、そのままお風呂に歩いて行って、ティアを抱えたままお湯に浸かった。
ティアは、自分で歩いていける、という言葉が喉まで出かかったが、結局レイの逞しい腕の感触に、はあ~、もういいや、このままで・・・と彼の好意に甘えて大人しくレイの首に腕を伸ばし、しっかり掴まってお湯に入った。
ふはあ~、疲れた身体に、お湯最高!
レイはそのまま昨夜と同じようにティアを膝の上に抱え、水に濡れた髪をすくってキスを落とす。
よっぽど彼はこの髪が気に入ってるらしい。
お湯に浸かって機嫌が直ったティアは、肌を優しく撫ぜるレイの好きにさせる。
「熱くないか?」
「ううん丁度いい、ありがとう、レイ。」
「礼なら身体で払ってもらう。今朝の続きをするぞ。」
「へ?」
続きって・・・一瞬あっけに取られたティアの口にレイの唇がゆっくり重なる。
「んんっ・・・」
すっかりティアの官能ダンスで煽られたレイは、情熱的に口づけてくる。
びっくりはしたものの、昨日から何度もキスをされ、すっかり慣れてしまったティアは抵抗する気持ちさえ起きない。むしろ、先ほどの舟の上でのキスに物足りなさを感じていた分、魅せられたように積極的に応える。
そして、今朝と同じように長く甘い口づけを交わすと、レイの唇が肌を伝って降りて行き、胸を口に含まれ、吸ったり舐めたり甘く噛んだりしてくる。
気持ちいい、レイ・・・
「はあ・・・んっ・・レイ・・・」
昨夜、今朝、と初めての経験にビックリして刺激に気を取られたが、今はお湯に変化は見られず、レイの名を自然に叫ぶティアを見て目を細めたレイは、胸を可愛がりながら片手をティアの疼く足の間に入れてきた。
そしてヌルッとした花びらのような秘所の割れ目を優しく撫ぜながら、手をだんだん割れ目の上部にある膨らんだ突起に近づけてくる。
「や・・ん・・」
ポタポタ、と水の雫が二人に降りかかる。レイが胸から口を離してティアに、色を連想しろ、と低い声で伝えるが、ティアはレイの手から生み出される快感を追うのに精一杯で、思考がうまくまとまらない。
無理・・・無理だから・・・何も考えられない・・・あ・・ああ・・・腰が勝手に動くのを止められない。
ぼたぼた、と一層大きな雫が二人に降りかかる。
「しょうがないな。じゃあ俺の名前を呼んでみろ。」
「ん・・レイ・・レイ・・・」
波立っていた水がだんだん静かになり、レイの手とティアの腰が動いて波がユラユラ揺れる以外はティアの雨も収まった。
レイはフッと笑ってまた胸の先を口に含んで強く吸い、ティアは身体に走る甘い痺れにも似た快感にレイの名前を呪文のように繰り返す。
「や・・あ・・んん・・レイ・・・」
「よし、いい子だ、だいぶ俺に集中してきたな。」
ハアハア、と息を整えながら、ティアは、当たり前じゃない、と心の中で答える。
あんなに名前を呼んだら、いやでも意識してしまう・・・誰の手が恥ずかしいところに触れているのか、胸元にかかる熱い息は誰のものか・・・・
心の中でレイのバカ・・と罵った後、今更レイの顔がまともに見れず、顔を赤らめながら、もじもじ、と太ももを閉じる。
「まだだ。ほら、後ろを向いて、淵に手をかけて。」
きゃー! まだ続きがあるの?・・・ひぁ・・ぁ・・
ホッとする間も無く、後ろ向きにクルッと身体を回転させられ、手をつかされて、パシャん、とお湯が縁に跳ねる音がする。
「きゃ・・レイ・・」
「いい子だ、ティア。今度は俺を解放してくれ。」
熱く硬くなったレイの屹立が背中に押し付けられ、そのままのしかかるように大きなレイの身体が後ろから被さってきて耳元で優しく囁かれた。
や、なんか、背中がゾクゾクする・・・あ・んん・・・・これって・・こそばゆい?感覚に似てるけど、ちょっと違う・・・・・
肌に触れるか触れないかのギリギリ、そっと背中をゆっくり指でなぞられて、ティアの意識が辿るレイの指に集中する。
ふぁ・・・感じる、レイの熱と指・・・
背中をゆっくり降りていった指はわき腹の敏感な肌をくすぐり、太ももをさすって、だんだんさっきまで弄られていた秘所に近づいてくる。
クチュ、と指が突起に触れてそのまま滑るように花びらを掻き分けると、ティアの愛蜜が溢れてくる。
あぁ・・・レイ・・・・・
「充分濡れてるな。ティア、そのまま太ももを開け。」
「ん・・・」
低い声で命令されて、素直にそのまま閉じていた太ももを足を動かして緩める。
するとレイは、ティアの背中に彼の熱い屹立の濡れた先端をわざとグッと押し付けて、そのままツーとおろしていき、お尻の柔らかい肌を硬い熱が辿って下りて、クチュ、と太ももの間に固くなったレイを挟み込んだ。
あんっ、レイのが・・・熱い・・・
お湯から出て微風を感じていた肌に背中に沿って蠢く暖かく濡れた感覚・・・ビクンと身体に感じたことのない震えが走る。
「はっ・ん・・レイ」
「大丈夫だ、挟むだけだ、痛くしない。そのまま閉じるんだ。」
ティアの背中が温かいレイの身体からの体温で覆われる。
熱く硬いレイで敏感な秘所を擦られて、一瞬体を強張らせたティアを、優しくレイは宥める。
閉じろって、足を?
そろそろと足を閉じると、太ももの間の一番感じる濡れた秘所にレイの固い熱を感じる。
クチュ、と淫蜜な音がしてレイがゆっくり腰を動かすと太ももの間で熱が前後に動いた。
「ふぁ・・あぁ・・」
いきなりティアの身体にさっきより強い甘い痺れが駆け巡る。
いつの間にか背中にあったレイの手が前に移動していてティアの胸を揉みだし、そのままレイはティアの秘所に擦りつけるようにして腰を動かす。
や・・何・・これ・・いい・・感じちゃう・・レイ・・
クチュ、グチュ、とお湯とは違うもので濡れた音が夜の静まった湖に響き渡り、動きが止まらないレイの腰が繰り出すリズムに合わせていつの間にかティアも腰を揺らし始め、二人の息づかいも重なる。
お湯がチャプチャプ揺れるが、これはティアが動かしているのではなく、二人が湯の中で動いて振動で波を起こしているからだ。
ティアの身体はお湯に浸かっていた時より熱くなって、火照った肌に感じる夜風は涼しい。ポタポタと濡れた髪から流れ落ちる水の雫は、汗と混じり合って身体を滑り落ちる。
・・レイ・・・
心で名前を呼ぶと彼が恋しくなり、姿が見えない彼の温もりを求めて、ティアは上半身を起こして腕を上げ、レイの顎を両手で挟んだ。レイはティアの求めに応えるように、頬に唇を寄せて、そのまま舌を伸ばしてティアの顔を舐め上げる。
「ティア、行くぞ。」
「ん・・・」
レイがティアの身体を背後から抱えてそのまま腰を突き上げるように強く擦り出し、レイの熱い屹立がティアの敏感な箇所に触れるたび、しびれるような快感が身体中に走る。
「は・・ん・・レイ・・」
「ティア・・・」
背中が震えてきて、レイの突き上げも激しくなると、ティアは堪らなくなって、レイの顎をグイッと自分に引き寄せ顔を背後に向けて唇を重ねた。
レイが熱い舌をティアの開いた口腔に差し入れ、二人の唾液が混ざって、んん・・と甘酸っぱい感傷がティアの胸に広がる。ズンというレイの力強い突き入れとともに、あ・・気持ち・い・・と熱く硬いレイがウズウズ疼く膨れた花芽に強く擦れ、敏感になっている身体がひときわ大きく震えてレイの舌を強く吸ってしまった。
「っ・・・」
レイが身体の動きを止めると、口づけを深めてきて、ティアの身体に熱く白っぽいどろっとした飛沫がかかった。
あぁ・・レイ・・・
クテッと弛緩したティアの身体を口づけを解かず、そのままくるっと回して前向きにしっかり抱きしめ、ゆっくりお湯の中に降ろしていく。
「ん・・んん・・」
いつまでも余韻に浸るように、口づけを繰り返し、しばらく経ってようやく気が済んだのかレイはティアの身体をゆっくり離した。
「ティア、よかったぞ。よく頑張った。疲れたか?」
「ん・・・」
「よし、今日はもう寝よう、明日はミドルに辿り着きたい。ほら、こっちにおいで。」
レイに手を引っ張られて岸に上がると、タオルでゴシゴシと体を拭かれる。
そのまま、ほら、もう寝るぞ、とマットレスの上の毛布の中に裸のまま潜り込んだレイに、ここに来い、と毛布を持ち上げられて、ティアもそのまま大人しく裸でまたレイに抱えられて横になる。
ん~、あったかくて、寝心地いい・・・
流石に激しい指導(レッスン)?で疲れていたティアは今朝も同じような状態で目覚めたので、ウッカリ疑問も浮かず、レイの思うまま、だ。
レイは足を絡めてそのまま横になり、肩にティアの頭を引き寄せ、枕がわりのように片腕にティアの身体を抱えてそのまま気持ち良さそうにスースーと寝だした。
(水の精、後のことよろしく・・・)
暖かい毛布と、レイの体温に包まれて、途切れて行く意識に、ティアは自分の顔を覗き込んでる水の精へ語りかけると、そのままスーと一緒にぐっすり眠り込んだ。
「うん・・ん。」
レイに優しく揺り動かされ、ふわーあ、と一眠りしてちょっと元気になったティアは、目を擦りながら起き上がった。
いつの間にか、ティアはレイの敷いてくれた敷物とマットレスの上に寝かされ、身体には暖かい毛布が掛けてある。
「レイ、毛布ありがとう。」
「ああ、寒くないか? だいぶ北上したからな、ハテに比べれば、この辺りは肌寒いだろう。」
「大丈夫よ。これくらいならまだ。わあ、美味しそう。これ、全部レイが?」
「この森は、食べられるキノコが結構見つかった。ステーキと残りの熊肉を使ってキノコと煮込んだ物を作ってみたぞ。」
「ふふ、レイ、すごいわ!じゃあ遠慮なく、いただきまーす。」
ちょっと得意げに語るレイに、なんか、可愛い・・・と吹き出しそうになる。
貴族の坊ちゃんなら、普通料理なんてしない。ちゃんとした料理人がいて、野外でも使用人が全て用意してくれる。
レイのこういう拘らなさは、ティアにはとても好感が持てた。
森の中の静かな湖のほとりで、夜もすっかりふけた気配を感じながら、レイと二人、焚き火を囲んで、ふうふうと湯気がたっているおいそうな匂いのする料理を早速味見してみる。
水の精が飛び交う湖の水面は暗く、曇りがちな今日はあまり月明かりも届かない。
ハテの気温より少し低い肌寒い夜風は、時々、焚き火を巻き込んでは、火の粉を夜空に撒き散らしていく。
ぶつ切りだが、味は美味しい、と二人でお腹いっぱい夕食を食べて、満足そうにお茶を沸かして飲んでいたティアに、レイは湖に簡易のお風呂を用意してくれた。
湖のそばに、適当な大きさの大人二人が余裕で入れる穴を魔法であけると、湖から水を引いて、焼け石をドボンと水に落とす。手を入れてお湯の温かさを調節すると、ティアに、さあ、入ろう、と言ってさっさと服を脱ぎ出す。
「きゃあ、レイ! 脱ぐなら前もって言ってよ!」
「今更、何言ってるんだ?」
「だって、心の準備というものが・・・」
真っ赤になってとっさに後ろを向いたティアに、レイは面白そうに、はは、と笑いながら、そのままボシャンとお湯に浸かる音がした。
「ティア、入らないのか? 湯加減もちょうどいいぞ。」
「ちょっと待って、入る。入るけど、そんなに見られても・・」
そりゃあ、昨夜も今朝も裸だったんだし、今更なのはわかってるけど、それとこれとは別の話なのよ・・・
普通に考えれば、それ自体おかしなことにティアは全然気づいていない。
異性の前で裸になる、という事が恥ずかしい事だ、と頭ではわかっていたが、森で傷薬を塗られた時から、レイには身体の恥ずかしいプライベートな部分を見られてばっかりだったので、すっかり彼の前では感覚が麻痺しているティアだった。
ゆっくり振り向いたティアを、レイは両肘を風呂の縁についてじっと見ている。
えっ、まさか、今ここで、脱衣を披露しろと・・・
ひーん、やっぱそれは恥ずかし過ぎる・・・・そろりそろり、と動いて、あの、じゃあそこで、と言いながら茂みの方へ向いて歩き出そうとしたティアに、レイは、ハッキリ一言命令形で告げる。
「ティア。」
・・・・・はあー、わかったわよ、ここで脱げばいいんでしょ、ここで・・・・
なぜかレイの声に逆らえず、お湯に入ったわけでもないのに、身体中の血が湧き上がったようにティアの身体がピンクに染まる。
そんな、見られてると、余計脱ぎにくいんですけど・・・
レイの、ティアを優しく、どこか熱に浮かされたように見つめる熱い視線・・・・・
戦っている時の鋭く容赦ない視線もドキドキするが、こんな時、ティアを見つめるレイのエメラルドの瞳は情熱を伴ってティアの動悸を乱れさせる。
(あっ、そうだ! 以前にジプシーのお姉さんに教えて貰った、あのダンスなら・・・)
ティアは突然いいアイデアだ、と顔を輝かせる。あれならダンスをしながらだから、レイの目線もそれほど気にならないかも・・・・
ハテの村に以前、渡りのジプシーたちが訪れた事があった。
ティアは祖国のマリス公国で、父とお忍びで何度かお祭りの日に出かけ、彼らが諸国を渡り歩く集団であることを父から聞いて知っていた。
ハテの村で踊りや、占い、見世物を披露した彼らに、ティアはアズロン連邦やマリス公国、そして父上の情報が何か聴けないかと話しかけたのだ。ティアの髪や目の色を見て、祖国が懐かしいのだろう、と彼らは親切に色々知ってることを教えてくれた。父がイリスを巻き込んで反旗を翻していることも彼らの情報で確認出来た。
そして一人の女性が面白そうに、ティアがお礼だ、と言ってあげた魔石は、情報量としては高価過ぎる、と言ってジプシーの踊りをティアに教えてくれたのだ。
それは、女性のティアから見ても、ドキッとするような、なんとも官能的な踊りだった。
腕につけた鈴と太鼓でリズムを取りながら、手と腰を振って上着を脱いでいくその踊りは、案外難しく、ティアは何度も挑戦してやっと形になったのだ。もちろん習った時脱いだのは上着までだが、要は一緒だ。
実はこの踊り、ジプシーの女性の求愛ダンスだったのだが、ティアはもちろんそのことを知らない。
親切な女性はティアが年頃の女性だったので、親切心でこの官能ダンス、誘惑に長けたジプシーの女性達の中でも抜群の命中率を誇る、このダンスを仕掛けられると狙った男はほぼ100%落ちる、という事実に基づいたダンスを教えてくれたのだ。
よし、せっかく習ったんだし、レイ以外、誰も見てないここなら・・・
今まで披露する機会がなかった特訓の成果を、レイを驚かす絶好のチャンス、とブーツを脱いで、きちんと揃える。
腕輪から親切なお姉さんにもらった鈴を取り出すと腕につけて、手を挙げゆっくり、シャラン、と鈴を鳴らしてリズムを取り、腰をくねらせる。太鼓はないが練習は鈴だけでしたので、うまくできる自信はあった。
はじめは、また、今度は何を始めるんだろう?、とブーツを脱ぐティアを不思議そうに見ていたレイは、ティアが鈴を取り出して踊り出した途端、目を皿のように丸くして驚いている。
ふふふ、レイ、びっくりしてる!
レイの呆気に取られた顔に、気を良くしたティアは、どんどんリズムを早くして、上着を脱ぎ、リズムに合わせて胸当て、スカート、ショーツと順々に全部脱ぎ捨てていく。
リズムに合わせて踊っていると、ティアはすっかり当初の目的を忘れて楽しくなってくる。シャランシャランという鈴に合わせて自然にティアは笑みを浮かべて楽しそうに踊る。
暗い夜空に薪の火が暖かく映し出すティアのしなやかな身体、揺れる胸、神秘的な惹き込まれそうな青紫の瞳、キラキラ月明かりに光るプラチナブロンドの髪・・・
最後は何もつけず、後ろ向きで振り返ってポーズを決めて踊りを止めたティア。
肌寒い夜の風が火照った身体に心地よい、と上機嫌で艶やかにレイを見て笑う。
魅せられたようにただただティアに見とれていたレイは、最後は食い入るようにその姿を見つめていた。
脱ぎ捨てたブーツや衣類、鈴を腕輪にしまって、一転恥ずかしそうにレイを見て歩いてくるティアを、レイは称賛と欲望が混じりあった熱のこもった眩しそうな眼差しで見つめ返し微笑んだ。
「綺麗だな、ティア、まるで月の女神のようだ。」
「レイったら、・・」
「嘘じゃない、君の髪が月の光でキラキラ光って、本当綺麗だ。」
「そんな、お世辞ばっか・・・えっ?」
今、な・ん・て・言った? かみ・が・・・・あああっー!
「きゃあー!すっかり忘れてた!!」
「どうしたんだ?」
「髪! 私の髪!」
「綺麗だ。本当、月の娘だな、こうして見ると。」
「だから、髪が!」
腕輪から、これでもない、あれでもない、と品物を出して、ようやく鏡をつかんだティアは、鏡を覗いて卒倒しそうになった。
「私の髪ー!」
「どうしたんだ一体? 髪がどうかしたのか?」
ティアの様子が変だ、とレイが風呂から上がってきて涙目のティアを抱き寄せる。
そのまま、ティアの頭を優しく撫ぜ、宥めるように聞いてくる。
「レイ、見ちゃったよね。私の髪の色。」
「ああ、綺麗な、月の光の色だ。それがどうした?」
「だって、見つからないように、わざわざ、染めてたのに!」
「なぜ、わざわざ染める? いったい誰に見つからないようにだ?」
「・・・・・・」
そうだ、レイは何も知らないのだから・・・・とそこまで考えて、ハッとティアは気づいた。
(レイしか見てない・・ということはレイに黙っていてもらえるように頼めば!)
レイさえ納得してもらえば、染め直しておけば・・・多分、大丈夫だ・・・
幸い、今日の冒険で出会ったのはナマズに魚、大口クロコなどの魔物ばっかり。追っ手がこんな所にいる訳はなく、パニくっている自分が急に恥ずかしくなる。
突然パニック状態で叫びだし、次に泣き出しそうになり、いきなり黙りこんで今度は自分の方をじっと見つめてくるティアの百面相を、レイはまた面白そうに見ている。
「あの、レイ、私の髪の事・・・」
「ああ、別にいい、無理に説明しなくても。俺は気にしない。それより身体が冷えるだろ、いつまでもそんな格好じゃ。来い。」
そういってレイはティアの身体を抱き上げ、そのままお風呂に歩いて行って、ティアを抱えたままお湯に浸かった。
ティアは、自分で歩いていける、という言葉が喉まで出かかったが、結局レイの逞しい腕の感触に、はあ~、もういいや、このままで・・・と彼の好意に甘えて大人しくレイの首に腕を伸ばし、しっかり掴まってお湯に入った。
ふはあ~、疲れた身体に、お湯最高!
レイはそのまま昨夜と同じようにティアを膝の上に抱え、水に濡れた髪をすくってキスを落とす。
よっぽど彼はこの髪が気に入ってるらしい。
お湯に浸かって機嫌が直ったティアは、肌を優しく撫ぜるレイの好きにさせる。
「熱くないか?」
「ううん丁度いい、ありがとう、レイ。」
「礼なら身体で払ってもらう。今朝の続きをするぞ。」
「へ?」
続きって・・・一瞬あっけに取られたティアの口にレイの唇がゆっくり重なる。
「んんっ・・・」
すっかりティアの官能ダンスで煽られたレイは、情熱的に口づけてくる。
びっくりはしたものの、昨日から何度もキスをされ、すっかり慣れてしまったティアは抵抗する気持ちさえ起きない。むしろ、先ほどの舟の上でのキスに物足りなさを感じていた分、魅せられたように積極的に応える。
そして、今朝と同じように長く甘い口づけを交わすと、レイの唇が肌を伝って降りて行き、胸を口に含まれ、吸ったり舐めたり甘く噛んだりしてくる。
気持ちいい、レイ・・・
「はあ・・・んっ・・レイ・・・」
昨夜、今朝、と初めての経験にビックリして刺激に気を取られたが、今はお湯に変化は見られず、レイの名を自然に叫ぶティアを見て目を細めたレイは、胸を可愛がりながら片手をティアの疼く足の間に入れてきた。
そしてヌルッとした花びらのような秘所の割れ目を優しく撫ぜながら、手をだんだん割れ目の上部にある膨らんだ突起に近づけてくる。
「や・・ん・・」
ポタポタ、と水の雫が二人に降りかかる。レイが胸から口を離してティアに、色を連想しろ、と低い声で伝えるが、ティアはレイの手から生み出される快感を追うのに精一杯で、思考がうまくまとまらない。
無理・・・無理だから・・・何も考えられない・・・あ・・ああ・・・腰が勝手に動くのを止められない。
ぼたぼた、と一層大きな雫が二人に降りかかる。
「しょうがないな。じゃあ俺の名前を呼んでみろ。」
「ん・・レイ・・レイ・・・」
波立っていた水がだんだん静かになり、レイの手とティアの腰が動いて波がユラユラ揺れる以外はティアの雨も収まった。
レイはフッと笑ってまた胸の先を口に含んで強く吸い、ティアは身体に走る甘い痺れにも似た快感にレイの名前を呪文のように繰り返す。
「や・・あ・・んん・・レイ・・・」
「よし、いい子だ、だいぶ俺に集中してきたな。」
ハアハア、と息を整えながら、ティアは、当たり前じゃない、と心の中で答える。
あんなに名前を呼んだら、いやでも意識してしまう・・・誰の手が恥ずかしいところに触れているのか、胸元にかかる熱い息は誰のものか・・・・
心の中でレイのバカ・・と罵った後、今更レイの顔がまともに見れず、顔を赤らめながら、もじもじ、と太ももを閉じる。
「まだだ。ほら、後ろを向いて、淵に手をかけて。」
きゃー! まだ続きがあるの?・・・ひぁ・・ぁ・・
ホッとする間も無く、後ろ向きにクルッと身体を回転させられ、手をつかされて、パシャん、とお湯が縁に跳ねる音がする。
「きゃ・・レイ・・」
「いい子だ、ティア。今度は俺を解放してくれ。」
熱く硬くなったレイの屹立が背中に押し付けられ、そのままのしかかるように大きなレイの身体が後ろから被さってきて耳元で優しく囁かれた。
や、なんか、背中がゾクゾクする・・・あ・んん・・・・これって・・こそばゆい?感覚に似てるけど、ちょっと違う・・・・・
肌に触れるか触れないかのギリギリ、そっと背中をゆっくり指でなぞられて、ティアの意識が辿るレイの指に集中する。
ふぁ・・・感じる、レイの熱と指・・・
背中をゆっくり降りていった指はわき腹の敏感な肌をくすぐり、太ももをさすって、だんだんさっきまで弄られていた秘所に近づいてくる。
クチュ、と指が突起に触れてそのまま滑るように花びらを掻き分けると、ティアの愛蜜が溢れてくる。
あぁ・・・レイ・・・・・
「充分濡れてるな。ティア、そのまま太ももを開け。」
「ん・・・」
低い声で命令されて、素直にそのまま閉じていた太ももを足を動かして緩める。
するとレイは、ティアの背中に彼の熱い屹立の濡れた先端をわざとグッと押し付けて、そのままツーとおろしていき、お尻の柔らかい肌を硬い熱が辿って下りて、クチュ、と太ももの間に固くなったレイを挟み込んだ。
あんっ、レイのが・・・熱い・・・
お湯から出て微風を感じていた肌に背中に沿って蠢く暖かく濡れた感覚・・・ビクンと身体に感じたことのない震えが走る。
「はっ・ん・・レイ」
「大丈夫だ、挟むだけだ、痛くしない。そのまま閉じるんだ。」
ティアの背中が温かいレイの身体からの体温で覆われる。
熱く硬いレイで敏感な秘所を擦られて、一瞬体を強張らせたティアを、優しくレイは宥める。
閉じろって、足を?
そろそろと足を閉じると、太ももの間の一番感じる濡れた秘所にレイの固い熱を感じる。
クチュ、と淫蜜な音がしてレイがゆっくり腰を動かすと太ももの間で熱が前後に動いた。
「ふぁ・・あぁ・・」
いきなりティアの身体にさっきより強い甘い痺れが駆け巡る。
いつの間にか背中にあったレイの手が前に移動していてティアの胸を揉みだし、そのままレイはティアの秘所に擦りつけるようにして腰を動かす。
や・・何・・これ・・いい・・感じちゃう・・レイ・・
クチュ、グチュ、とお湯とは違うもので濡れた音が夜の静まった湖に響き渡り、動きが止まらないレイの腰が繰り出すリズムに合わせていつの間にかティアも腰を揺らし始め、二人の息づかいも重なる。
お湯がチャプチャプ揺れるが、これはティアが動かしているのではなく、二人が湯の中で動いて振動で波を起こしているからだ。
ティアの身体はお湯に浸かっていた時より熱くなって、火照った肌に感じる夜風は涼しい。ポタポタと濡れた髪から流れ落ちる水の雫は、汗と混じり合って身体を滑り落ちる。
・・レイ・・・
心で名前を呼ぶと彼が恋しくなり、姿が見えない彼の温もりを求めて、ティアは上半身を起こして腕を上げ、レイの顎を両手で挟んだ。レイはティアの求めに応えるように、頬に唇を寄せて、そのまま舌を伸ばしてティアの顔を舐め上げる。
「ティア、行くぞ。」
「ん・・・」
レイがティアの身体を背後から抱えてそのまま腰を突き上げるように強く擦り出し、レイの熱い屹立がティアの敏感な箇所に触れるたび、しびれるような快感が身体中に走る。
「は・・ん・・レイ・・」
「ティア・・・」
背中が震えてきて、レイの突き上げも激しくなると、ティアは堪らなくなって、レイの顎をグイッと自分に引き寄せ顔を背後に向けて唇を重ねた。
レイが熱い舌をティアの開いた口腔に差し入れ、二人の唾液が混ざって、んん・・と甘酸っぱい感傷がティアの胸に広がる。ズンというレイの力強い突き入れとともに、あ・・気持ち・い・・と熱く硬いレイがウズウズ疼く膨れた花芽に強く擦れ、敏感になっている身体がひときわ大きく震えてレイの舌を強く吸ってしまった。
「っ・・・」
レイが身体の動きを止めると、口づけを深めてきて、ティアの身体に熱く白っぽいどろっとした飛沫がかかった。
あぁ・・レイ・・・
クテッと弛緩したティアの身体を口づけを解かず、そのままくるっと回して前向きにしっかり抱きしめ、ゆっくりお湯の中に降ろしていく。
「ん・・んん・・」
いつまでも余韻に浸るように、口づけを繰り返し、しばらく経ってようやく気が済んだのかレイはティアの身体をゆっくり離した。
「ティア、よかったぞ。よく頑張った。疲れたか?」
「ん・・・」
「よし、今日はもう寝よう、明日はミドルに辿り着きたい。ほら、こっちにおいで。」
レイに手を引っ張られて岸に上がると、タオルでゴシゴシと体を拭かれる。
そのまま、ほら、もう寝るぞ、とマットレスの上の毛布の中に裸のまま潜り込んだレイに、ここに来い、と毛布を持ち上げられて、ティアもそのまま大人しく裸でまたレイに抱えられて横になる。
ん~、あったかくて、寝心地いい・・・
流石に激しい指導(レッスン)?で疲れていたティアは今朝も同じような状態で目覚めたので、ウッカリ疑問も浮かず、レイの思うまま、だ。
レイは足を絡めてそのまま横になり、肩にティアの頭を引き寄せ、枕がわりのように片腕にティアの身体を抱えてそのまま気持ち良さそうにスースーと寝だした。
(水の精、後のことよろしく・・・)
暖かい毛布と、レイの体温に包まれて、途切れて行く意識に、ティアは自分の顔を覗き込んでる水の精へ語りかけると、そのままスーと一緒にぐっすり眠り込んだ。
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