上 下
19 / 20

永遠の約束

しおりを挟む
咲夜はホテルの部屋で電子レンジで温めたチキンドリアを美味しそうに食べていた。
(やっぱり、日本のご飯が安くて美味しい・・)
殺風景な白い壁紙のシミが地図みたいだ、と思いながら1人掛けのソファに腰掛けて、テレビのリモコンを付ける。
イギリスに訪れるのはこれが初めてでは無い。旅慣れた両親と共に何度か来ており、そのたび、ご飯に苦労していたことを思い出して、日本のスーパーからどっさりレンジでチン、お手軽ご飯をブレスレットに大量にストックして来たのだ。朝食やランチはサンドイッチなどで済ますが、夕食はもっぱら日本食だった。
ご飯もおなかいっぱい食べて、シャワーも済まし、明日から2週間どう過ごそうか?と咲夜は考えていた。
大学のテストの手続きは滑り込みセーフで終わって、明日から部屋探しを計画していたが、あいにく明日からイースターホリデーに掛かってどこも休みなのだ。不動産屋も休みだし、大学の学生も休暇でシェアメイトを探すのも休暇が終わって学生が戻って来てからだ。
どうりでホテルの料金がいやに高かったはずだ、とカレンダーと睨めっこしながら、イギリスも久しぶりだし、観光ついでに光陽の拠点がある港町まで、足を伸ばしてみるかな、と携帯で撮った唯一の光陽の写真を眺めながら考えていると、身体に光陽の波動を感じた。
(えっ、光陽の気配?、仕事で近くに来ているのかしら?)
咄嗟に気配を断つ遮断結界を張るが、突然、光陽が目の前に現れた。
「光陽! どうして?・・・」
「咲夜・・咲夜・・咲夜会いたかった。」
咲夜は、突然目の前に現れた光陽の姿に、あまりにもびっくりして動けない。光陽は咲夜を強く抱きしめて離さない。
そして堅く抱きしめたまま片手で咲夜の顎を柔らかく掴むと瞳を見つめながら、ハッキリと請うように告げる。
「咲夜、愛してる、もうどこにも行かないでくれ。お願いだ。」
光陽は力を操り咲夜に彼の守りの結界を張ると、咲夜の気配を感じ取れて、安心したらしく、
「絶対この結界は解かない。」
呟きながら、また強く抱き締める。ここに来てようやく頭が動き出した咲夜は、光陽をおずおずと抱き締め返す。
(光陽が目の前にいて、私を愛していると言ってくれた!)
「光陽、光陽、私、貴方が大好きなの。愛してるわ、光陽。」
「僕もだ、咲夜、愛してる。ごめん、悪かった、もっと早くに告げていれば、君を悲しませずに済んだのに。僕が馬鹿だった。許してくれ。」
光陽は一層強く咲夜を抱き締める。咲夜は嬉しくて、思わず涙ぐんでしまう。
「泣かないでくれ。ごめん。本当にごめん。僕が悪かった。愛してるんだ。お願いだから泣かないでくれ、貴女に泣かれると、僕はどうしていいか分からない。」
光陽の珍しくおろおろする気配に、咲夜は、思わずクスッと笑って告げる。
「違うわ、これは嬉し涙よ。貴方が私を愛してるって、言ってくれて嬉しいの。だって絶対振られたと思ってたんですもの。」
「違うんだ。僕はすぐに戻って来るつもりだった。ほんとに、すぐ一週間もせずに。本来なら貴女が眠りから目を覚ます前に、全部片付けて戻って来るつもりだった。言葉が足りないばかりに、勘違いさせた。ごめん。」
目を丸くして驚いた咲夜は、そうだったのか、と嬉しく思う一方、光陽の言葉の意味がわからず、質問する。
「全部片付けてって、どういう事?」
「だから、咲夜と一緒に日本にいるために、理事の許可を取って、正式に日本に長期就任して来ようと思って、一旦帰国した。」
「!、じゃあ、ずっと一緒に居られるの? 何処にもいかないのね?」
「そうだよ、ずっと貴女と一緒に居られる。」
嬉しい、素直な咲夜は、心が弾んでくる。だが、あっ、とそこで咲夜は気付いた。
「私、どうしよう?、あの、私、ここに、イギリスに留学して来てしまったの。」
「ああ。聞いたよ、進学したいんだってね。僕は構わない。」
「でも、それじゃあ、私たち別々になってしまうわ。」
咲夜は、どうしよう、と途方に暮れた。折角光陽が日本に長期滞在できることになったのに、今日大学の手続きを全て完了しまった。どうすればいいのだろう。
「大丈夫だ、それについては、僕に提案がある。」
光陽は周りを見渡して、初めてそこがホテルの部屋だということに気づいた。
「まだ、住むところは決まってないな。ここはホテルか?」
「そうよ、正式に住むところが決まるまで、ここに居ようと思ってたの。でも明日からイースターホリデーに入ってしまって二週間住むところを探せないのよ。節約の為にもシェアがしたいし。」
「’僕の’スキーズ’においで。今後のことを相談しよう。大学も通えるようにするから心配しなくていい。ここはチェックアウトしていいか?」
咲夜は光陽と一緒に居られるなら、どこにでもついていける。
「もちろんよ。さあ、行きましょう。」

夜空に白く浮かび上がる’スキーズ’のタラップを上がると、リチャードとアンマリーが
「「おかえりなさいませ、旦那様、咲夜様。」」
と出迎えてくれた。
「ただいま、リチャード、アンマリー。」
と挨拶すると、アンマリーは、早速上着を咲夜から受け取り、いそいそと聞いてくる。
「さあさあ、お疲れでしょうから、そのままお休みになりますか?それとも何か召し上がりますか?」
嬉しそうに聞いてきたアンマリーに、夕食を食べたばかりの咲夜は、にっこり笑いながら告げる。
「お腹はいっぱいだから大丈夫よ。」
「まあ、それでは旦那様とごゆっくり寛いで下さいませ。私たちはこれで失礼致します。」
二組の手首は一礼?してパフッと消えた。
光陽は、咲夜の手を引いて、ベッドルームに向かいながら、2人の手を指と指を絡めてしっかり握る。
「疲れたかい、咲夜、話は明日でもいいよ。」
いたわるように咲夜の顔を覗き込んで聞いてくるが、咲夜は光陽と会えたことが嬉しくて、幸せで眠れそうもなかった。
三日月の浮かぶ星空が、窓いっぱいに映し出されるベッドルームの窓際で、置いてある大きなソファーに座りながら、咲夜は久しぶりに我が家に帰ったように寛いだ気分になる。
「話って、なあに、光陽?」
光陽は、ソファーに座っている咲夜の前に片膝をついて跪き、咲夜の両手を取って、金緑の瞳で咲夜を見つめ、低く掠れた声で告げる。
「咲夜、愛してる、僕と結婚してくれないか。もちろん返事は今すぐでなくて良い。僕はいつまでも待てる。咲夜が考える時間が欲しいだけ待つ。ただ、待っている間も咲夜の恋人として側に居させてほしい。」
咲夜の手を取る、光陽の手が少し震えている。ナーバスな笑いを浮かべながら光陽は、
「こんなに緊張するのは、生まれて初めてだ。心臓がドキドキする。」
と言いながら、咲夜の返事を黙って待っている。
突然のプロポーズに、咲夜の頭は一瞬パニックに陥り、そして直ぐにそれはだんだんと、嬉しい、という喜びに取って代わっていった。
ほんのさっき迄、光陽とのことは思い出として諦めていた。そして光陽が追いかけて来てくれて、愛してると言ってくれただけでも感激していた咲夜は、結婚と言われてもすぐにピンと来なかった。
なのでパニックになった。
(ケッコン?けっこんて、あの、結婚よね?)
しかし、心は正直なもので、結婚という言葉には最初、ピンと来なかったが、結婚すると、私は光陽の奥さん、光陽は私の旦那様、ずっと一緒に居られるのね、と心の中で転換すると、突然はっきり嬉しい、と思えたのだ。
頭の中は、イエス、でいっぱいだったが、母の言葉を思い出し、光陽の姿を見つめ、決心をする。
「光陽、私の答えは、もちろんイエスよ。喜んで貴方と結婚するわ。ただし、条件があるの。この条件を光陽が呑めないなら、私はあなたと結婚は出来ないわ。」
咲夜の真剣な表情に、光陽は緊張より好奇心を刺激された。
「どんな条件だ?咲夜。」
「生涯、私だけを唯一の奥さんとする事。側室も愛人もセフレもダメ。そして、一度でも浮気をしたら、即、離婚よ。私、あなたを他の誰かと共有する事は出来ないわ。All or nothingよ。」
その言葉を聞いて、あまりにも予想外な条件に光陽は目をパチクリと開く。予想外も予想外、光陽に取って結婚とは、伴侶を得る事で、真面目な光陽は、伴侶は生涯1人だけと決めていた。つまりは、光陽にとって、咲夜の出した条件は、結婚するにあたって当たり前のことだったのだ。
「あー、咲夜、その条件は勿論喜んで呑むが、僕も貴女に同じことを要求して良いか?」
「もちろんよ、私は、生涯貴方しか愛せないわ。」
即答する咲夜の手を引いて手の平に口付けると、そのまま咲夜を優しく抱き寄せて立ち上がり、耳元で呟く。
「僕も、貴女だけを唯一愛すると誓う。ああ、良かった。もう間に合わないか、と思った。貴女の心が僕から離れて手遅れかと。」
光陽の身体の暖かい温もりを感じて、ふつふつと咲夜の心に嬉しさが湧いてくる。身体中が幸福感で満たされ、咲夜は幸せの溜息を漏らす。
「なんだか、長い間探していた、我が家に戻って来たような気がするわ。」
その言葉を聞いて、光陽は咲夜を突然、お姫様だっこで抱え、ソファーに座り直す。
「咲夜、今日からここで僕と暮らさないか?もちろん、大学にはここから通えば良い。僕が適当なアパートか一軒家を大学近くに買うから、そこから咲夜の家のしだれ桜のテレポートゲートを媒介してここ、’スキーズ’に’繋げよう。直接’スキーズ’に僕以外テレポートは繋げられないんだが、咲夜の家の枝垂れ桜は龍脈の力を利用してあって、強力だ。咲夜は僕の伴侶として僕が許可をすれば亜空間にあるスキーズに桜のテレポートゲートから繋げられる。そして僕が出勤時間をズラせば、君の生活に合わすことができる。僕の勤務先のフローラホテルはどのみち24時間営業だし。どうだろう?咲夜は大学に通う間、僕と一緒に暮らすのは嫌か?」
咲夜はこれを聞いて、目を丸くして驚き、そして喜んだ。
「嬉しいわ、光陽と毎日一緒にいられるのね。長距離テレポートはどうせ落ち着いたら設置して、日本の家に繋げるつもりだったの。スーパーで買い出し、とかしたかったし。でもよく桜がテレポートゲートだってわかったわね。私、両親と一緒に桜の木を利用して、結構外国には遊びに行ってたの。」
「今回、咲夜の行方を探すのに’雛ちゃん’にお世話になったんだ。その時に気が付いた。」
「’雛ちゃん’に?まあ、道理で。太郎に口止めしておいたのに、どうして私の居場所が分かったのか不思議だったの。」
「もちろん、太郎は貴女との約束を守ったよ。’雛ちゃん’が太郎より上手だっただけだ。それでも咲夜の行き先はイギリスの大学のある街、までしか太郎は知らなかったから、貴女のいる町にたどり着くまで今日一日中探し回った。最初にケンブリッジを探したからね、そこから順にしらみつぶしさ。」
「まあ、そうだったの。諦めないで探してくれたのね、嬉しいわ。それじゃあ今日は疲れているでしょう。お風呂に入って今日はもう休みましょうか?」
光陽は、手を上げてゆっくり咲夜の顔の輪郭を指で辿りながら言った。
「さっき休憩は取った。僕は咲夜が今すぐ欲しい。咲夜は嫌か?」
見つめ合う2人の心臓がドキンとなって、脈が速くなる。
「貴方に求められて嫌だった事など一度も無いと言ったわ。私も光陽が欲しいの。」
咲夜が、光陽に香りの結界を投げかけ、彼の周りを咲夜の香りで満たすと、光陽はすぐさま、そのまま、咲夜を抱き上げてベッドに向かった。
咲夜の身体をベッドの上にそっと下ろすと、ゆっくり咲夜の着ているものを脱がせていく。
光陽の金緑の目の金色の瞳孔が光って、彼が咲夜を欲しがっている事がこれまでの経験から咲夜は分かっていた。
光陽の髪が金色に染まっていくと、咲夜も身体中の血がざわめくのを感じる。
咲夜から花の香りが香り立ち、光陽はお気に入りの爽やかな夏の花の香りを大きく深呼吸をして味わうようにゆっくり息を吐き出す。
「咲夜、貴女の香りに僕の自制心はいつも試される。初めてあった時から、僕を夢中にさせる。」
咲夜も手を伸ばし光陽のシャツを引っ張って、お互いの着ているものを脱がせていく。
「私も、貴方の姿を見かけた夜から、貴方のことを考えなかった夜はないわ。」
2人の着ていた服はベッドの下に点々と散らばり、ベッドの上にお互い膝立ちで、下着以外はつけていない。
部屋の明かりはいつの間にか、ベッドサイドのランプだけに抑えられており、暖い色の光が二人の身体を照らしている。
咲夜の頬が染まって、薄紅色の薄化粧を施したように見える。
「光陽、ランプを消していい?なんだが恥かしいわ。なくても十分見えているでしょう。」
夜目が効く2人は、ランプの灯りに月の光が加わると、昼間のようにはっきり相手が見える。
ランプのスイッチに手を伸ばしかけた咲夜の手を取って、光陽はそのまま咲夜を抱きしめる。
「僕は咲夜が見たいんだ。」
光陽はきっぱり断ると、咲夜の背中に手を回し、ブラジャーの留め金をパチンと外す。
(なんども2人で愛を交わしているのに、どうしてこんなに恥かしいの?)
ブラジャーが光陽の手でがベッドの下に落とされて、咄嗟に咲夜は胸を両手で隠してしまう。
そんな咲夜を、光陽は可愛くて仕方がない、というように目を細めて見つめるが、光陽の手は容赦無く咲夜の胸を庇う両手をそっと脇へ退けてしまう。
「可愛いね、咲夜、僕に見られるのが、未だに慣れない?」
頬を染めて咲夜は光陽を見る。
「分かってるくせに、意地悪ね。すごく恥ずかしんだから。」
光陽は構わず両手で咲夜の胸をすっぽり覆って、ゆっくり手で捏ねるように揉みながら、咲夜が恥ずかしさに耐えながら声が漏れるのを、愛しそうに見つめて、咲夜の首筋、鎖骨に口付けると、片方の胸に顔を近づけていく。
「ぁ・・ん・・」
ゆっくり快感に身を任して咲夜が目を閉じたのを確認すると、光陽も胸の頂の暗い赤色の蕾を口に含み、尖を熱い舌で抑え、転がし、優しく吸って、可愛がるのに夢中になる。
咲夜の両手は自然に光陽の揺れる頭を抑え込み、柔らかい、金の髪に手を差し入れ、光陽の頭が揺れるたびに掻き乱してしまう。
「分かった、もっと、だね」
「あん、・・ん・・ぁ」
光陽は唇から蕾をちゅぽっと外すとそうささやいて、ふっと濡れた頂きに息を吹きかけると、さっきより強く唇に挟んで吸い上げる。
胸から広がる甘美な刺激に咲夜から花の香りが一層立ち込めて、柔らかく甘噛みをされた蕾に光陽の尖った犬歯が触れた。
「ふぅ・・ん・・」
だんだん熱くなる身体に、甘美な痺れが走り、思わず身体を光陽に擦り付けてしまう。
硬く熱い感触が膝のあたりに触れて、彼も咲夜を欲しがって欲情しているのがなんだか嬉しい。
そのまま身体をゆっくり後ろに倒され、咲夜の身体が肌触りのいいシーツにゆっくり沈み込む。
光陽の唇とだんだん尖ってきた牙は、そのまま咲夜の脇を掠めて、咲夜の敏感な肌をくすぐる。
「光陽ったら、くすぐったいわ。」
「ん、そうか。」
脇やおへそ、お腹のあたりを、そっと舐められ柔らかく光陽の牙で肌をなぞられと、くすぐったいのと、感じてしまう感覚が混ざり、だんだんイイ気持ちになってくる。
咲夜の身体が快感にとらわれて、リラックスしてきているのを感じて、光陽は、今度は胸の膨らみ、脇、腰、太ももと服に隠れる所のいたるところに、唇を寄せ、強く吸って鮮やかな赤い光陽の所有の証をつけていく。
「んっ・・」
咲夜の身体が赤い斑点で飾られて、光陽は、結果に満足したように、満悦顔だ。
「綺麗だな、咲夜。」
すべすべした太ももを優しく撫でながらだんだん内側に手を滑らせ、優しくゆっくり足を開かせ太ももを広げる。
ショーツの上から、熱い息を吹きかけ、咲夜の太ももが緊張して突っ張る。
ショーツにジワリと広がるシミに優しく手を這わせ、じれったくて腰を揺らす咲夜を満足そうに眺める。
「どうして欲しい? 咲夜。」
ピンクに頬を染めながら、答えるまで何もしてくれない事を知っている咲夜は、恥ずかしそうに答える。
「直接触って欲しいの。」
「僕の手で?口で?」
益々、恥ずかしそうに答える咲夜は羞恥で太ももまで赤みがかかってくる。
(光陽ったら、知ってるくせに意地悪なんだから。)
「あの、上の方は口で、中は両方気持ちいいわ。」
答えを聞いて、うっすら笑った光陽は男の色気に溢れて、その逞ましい身体とセクシーな笑顔に咲夜は見てるだけで濡れてくるのがわかる。
「わかった。お望みのままに。」
というと、尖った牙をショーツの裾に引っ掛け、ゆっくりそのまま引き下ろして行く。
光陽の熱い息がゆっくり肌を下降していき、時々、悪戯な熱い舌で、ペロリと肌を舐められて、ジリジリと焦らされた咲夜の足の間の花びらの上部にある花芽のような突起がうずうずと疼いてくる。
足首からショーツが抜けて、パサっと床に落ちる音がしたと思うと、熱い湿った舌が花びらの下部にあてられる。
そのままゆっくり花びらのスリットに沿って舐め上げられると、咲夜の息が弾み首筋が桜色に染め上がっていく。
「あ・・・」
光陽は、咲夜のうずうずとむず痒かった花芽に、クチュと甘い唾液をたっぷり含んだ熱い舌をあてて揺すり、舌の先でつるんとした中心の覆いを剥いていく。
待っていた甘い刺激に、咲夜は嬌声が止まらず、光陽の舌が動くたびに痺れるような快感の波が奔り、細い腰が揺れ動く。
チュッと口づけされ、熱い舌で激しく揺り動かされ、強く吸われて、剥かれた花芽に絶え間無く与えられる心地よい快感に、ますます喘ぎが激しくなり、咲夜の花の香りが広がっていく。
咲夜はの腰の奥から、ゆっくり熱い蜜が押しあがってきて、イヤイヤというように首を横に振り、激しく悶えた。
「いやっ、あぁ、ダメッ・・・」
快感から逃げるように腰が揺れて上がってくるが、光陽の腕にがっしり抑えられて、身動き出来ず、蜜口から溢れ出す熱い愛液と共に激しい快感に身を震わせる。
光陽が鋭い牙をつるんとした花芽の中心にわざと当てると、咲夜の身体が強張って、踵をベッドに押し付けながら腰をビクンビクンと大きく震わせた後、ふっと全身が弛緩した。
「咲夜・・・」
光陽は花びらの熱く濡れる蜜口に、舌を入れて口づけをし、ジュルッジュルッと溢れる蜜を啜ると、顔を上げ、満足そうに手の甲で口を拭うと、長い指をそっと深く浸す。
熱く蜜をたっぷり含んだ内壁を指先で反応を確かめるように擦ると、ゆっくり指先で押して刺激を与え、曲げた指で出し入れする。
「ふぅあ・あ・ぁ・」
ビク、ビク、と咲夜の背中が痙攣し、甘い痺れが身体に走った。光陽はもう一方の手で咲夜の柔らかく白い胸を下から手のひらで包み込み揉みしだく。
光陽の青い力が足元からゆっくり上がってくるのが感じられ、熱く青く透ける力の塊は咲夜の体をゆっくり這い上がっていく。
そしてそのまま咲夜の敏感な花びら、花芽と順々に熱いどろっとした青い力が覆っていき、光陽は唇を胸の頂にあてて優しく舐め続けると、咲夜の中が甘く吸い付くように光陽の指に纏わりついてくる。
甘い花の香りが強くなり、光陽のスパイシーな香りと混ざって、2人の香りが生み出す楽園に2人を誘う。
波が寄せては引くような快感はだんだん波が大きくなり、咲夜は身体全体を痺れたように震わせ続け、目が気持ちよさでとろんと蕩けている。
咲夜の身体が開花した花のように柔らかく光陽に向かって開いていく。
いつの間にか下半身を指とともに揺すっていた青い力は消え、裸になっていた光陽が男らしい指をそっと濡れて柔らかくなった蜜口から引き抜き、蜜口に光陽の固く熱い屹立があてがい、そのまま吸い込まれるようにクチュリと咲夜の中にゆっくり大きな存在感と共に入って来た。
「咲夜・・・」
つながりながらの口づけに咲夜の身体が喜び震え光陽の背中に両手を回して抱きしめる。
初めは圧迫感があった光陽の挿入も、やがて一緒になって暖かく蕩けて一つになるような一体感に変わる。
光陽はそのまましばらく包み込むように彼を迎える咲夜の中を、味わうようにクチュクチュとわずかに腰を動かしながら、ゆっくり掻き回した。
中は充分解れていて、痛みは感じない。咲夜の中でうごめく光陽に、心がキュンとなり無意識に光陽の屹立をうねって締め付ける。
「光陽、動いて。貴方をもっと感じたい。」
「咲夜、愛してる。」
初めはゆっくり咲夜をいたわるように動いていた光陽も、咲夜が痛がらないことを確認して、だんだん腰の動きが激しくなる。
光陽が突き上げる度、咲夜の腰が揺れて可愛い声が喉から漏れ、光陽の耳を楽しませる。
「感じて、咲夜、僕を欲しがれ。」
わざとゆっくり引き抜き、ずんと奥を抉るように突き上げる。咲夜から蜜が溢れ出し、太ももを伝ってシーツに染みていく。
濡れた音がベッドルームの響き渡り、咲夜は光陽の動きに合わせて、踵をベッドに沈ませ腰を揺らし、貴方が欲しいと光陽を激しく締め付ける。
咲夜の中は光陽に絡みつくようにうねり、熱く捉えて離さない。光陽は思わず腰を引き寄せ、激しく腰を突き上げ、彼の屹立が咲夜の子宮の奥になんども熱いキスをする。
「咲夜・・咲夜・・」
深く体を貫かれて、感じる奥をずん、ずん、と重く突かれて、咲夜は気持ち良さで恍惚となる。
「もっと、こう、よ・う・・きて」
光陽は、咲夜の手を指と指を絡ませてしっかり握り、彼の青く熱い力が2人の結合部を中心に集まり、咲夜の敏感な花びら、その上部の膨らんだ花芽と胸の頂きの赤い蕾まで熱く覆ってきて、彼が咲夜を激しく突き上げる度、熱いドロっとした力が振動でそれらを揺さぶって、甘美な愛撫を加える。「あっん、・ん・ん」
(もうダメ、あぁ光陽)
咲夜の身体が強張り、中で光陽を思い切り締め付けると、びくん、びくん、と震えだす。
「くっ・・」
光陽が思い切り突き上げ、咲夜を強く抱きしめて、滾る想いを解放しながら、どく、どく、と咲夜の奥に脈打ちながら熱い精を注ぐ。
「ああぁっ・・」
再び押し上げられる快感に、それ以上嬌声をあげることも出来ず、声も無く身体を大きく震わせ、背中を仰け反らした咲夜の身体を、光陽は繋がったまま強く抱きしめる。
咲夜は、身体の中に熱くドロッとした光陽の精が広がっていくのを恍惚として受け止めていった。
「咲夜・・」
光陽が咲夜を堅く抱きしめながら深く長く咲夜に口づけると、2人の尖った牙が触れ合い、2人の身体に甘い快感が電撃の様に駆け抜ける。
咲夜は昂ぶる感情が抑えられず、本能の赴くまま、光陽の喉に鋭く尖った牙を突き立てた。
(私の光陽・・・)
「うっ・・」
光陽の耐えるような、呟きで、我に帰った咲夜は、慌てて顔を話すが、今度は光陽が咲夜の頭の後ろをがっちり手で抑え、そのまま鋭い牙を柔らかい喉に突きたてた。
「あっ・・」
一瞬気を失うような白い閃光が頭を駆け抜け、身体の全ての細胞がザワザワとざわめきお互いの牙から啜った相手の血が熱く焼けるように心臓に届くのを感じた。
ドクン、ドクンと心臓の音がやけに大きく聞こえる。そして繋がったままの光陽と咲夜の間に見えない絆が結ばれたのを感じた。
咲夜の頭の中が、幸せで甘美な快感に満たされ心が嬉しさで震える。身体が幸福感と快楽でとろけていく。
ゆっくり目を開けて、光陽の金緑の瞳を見つめると、彼はじっと咲夜を見つめて言った。
「咲夜、これで僕たちは、吸血鬼式の結婚の約束を交わしたことになる。貴女が嫌だと言っても、もう僕は貴女を放さない。」
そう言うと、咲夜の中にいる彼をゆっくり腰を回して咲夜の感じるスポットに当てて、浅く突き上げる。
「あぁ・・光・陽、愛して・いるわ。」
弛緩しかけていた身体が、また快感の刺激で目覚め出し、彼の言葉にこれだけは言わなければ、と、返した言葉は、光陽に咲夜の腰が揺らされ、途切れ途切れになる。
快楽に身を任せた咲夜は、愛しい人の名前を呼んでゆっくり目を閉じていった。


咲夜が、光陽と’スキーズ’に帰ってきて、結婚の約束をしてから三日目、咲夜は未だに光陽のベッドルームから、一歩も出ていなかった。
2人で愛し合っては、まどろみ、お腹が空くと、いつの間にかベッドルームのテーブルに朝食や夕食が用意されている。
光陽のベッドルームはとても広く、ソファーセットや、バスルーム、書斎まで付いている。
船はいつの間にかエーゲ海の暖かいターコイズブルーの海の上に移動していて、暖かい風を運んでくる。
昼はベッドルームからテラスへ出るガラス戸を開放して、煌めく青緑の海が広がるので閉塞感はない。
蜜月の様な甘く濃い時間は時を忘れさせ、食事を食べる時も、光陽は咲夜を片時も離さず、結局、膝の上で食べさせられたり、後ろから抱きかかえられて食べたりと、ベッドルームにいる間は常に肌が触れている状態だ。咲夜が光陽に、自分はもう光陽から離れたりしない、恥ずかしいからご飯ぐらい自分で食べる、と告げてみたりしたが、光陽はあっさり言った。
「咲夜に一週間近く会えなかったせいで、僕は咲夜欠乏症だ。」
そしてそれが答えだ、というようにまた咲夜に口づけをして、金緑の瞳が金色に光り出し、咲夜を抱き寄せ抱えるとベッドに戻っていく。
咲夜が羽織っていたバスローブを脱がすと、至る所に赤い所有の証がついた咲夜の身体に手を這わせる。
そして、せっかく履いたばかりの黒のレースのショーツを見ると、低く唸るようなバリトンで囁いた。
「咲夜、後ろを向いて両手をついて。」
咲夜は恥ずかしさでピンクに身体を染めながら、言われた通りにすると、光陽の牙が背中を辿り、ショーツを引っ掛けると、そのまま引っ張って、バナナの皮を剥くように、丸い膨らみに沿って脱がせてしまう。
咲夜が、顔だけ振り向いて光陽に抗議する。
「光陽、こんな格好恥ずかしいわ、それにせっかくショーツを着けたばかりなのに・・・」
しかし、咲夜の抗議も、光陽の光る瞳孔を見た途端、彼に見惚れて言葉が途中で消える。
逞しいしなやかな身体、いつもの凛とした雰囲気に野性味の加わった男のセクシーさが男の色気を醸し出し、豹のようにゆっくりしなやかに咲夜に、近づいてくる。
「あぁっ・・」
そのまま、齧り付くように太ももの間の花びらと膨れた花芽を唇で嬲られ、蜜口に熱い舌を入れられ、ジュルジュルと溢れ出てくる蜜を啜られる。
「ああ、甘いな、咲夜。」
咲夜は力が入らず腕で体重を支えることができずに、顔を枕に押し付けて、下腹部から広がる快感に耐える。
やがて顔をあげた光陽が、後ろから覆い被さってきて、咲夜の手の上から自分の手を重ね指を絡めて握りこむと、咲夜の柔らかくとろけるような蜜口に彼の硬く熱い屹立を一気に突き入れる。
「ふっぁぁ・・ん・・」
「咲夜、僕の咲夜、愛してる・・」
咲夜の耳元で掠れた声で囁くと、そのまま首筋を熱い舌で舐め上げ、鋭い牙を咲夜の首筋に突き刺すと同時に深く強く腰を突き上げる。
「ああぁっ・・・・」
もう一つの手を花びらの上の膨らんだ蕾に這わせ、子宮の奥に深く響く快感と、首筋からの熱い衝撃、光陽の低い美声で咲夜に囁かれる愛の言葉、それらは、すべて恍惚とした快感として、咲夜を忘我の状態に導く。
果てし無く永遠に続く愛の行為に、咲夜は翻弄されっぱなしだが、もちろん咲夜が嫌がるわけはなく、気がつくと2人がベッドルームに籠って三日目になっていた。

その日は光陽が書斎でメールチェックをしている間、ふと机の上に招待状らしき物がおいてあるのが目について、手にとってしげしげと見てみる。
光陽と咲夜2人宛のその招待状、それは宴のお誘いだった。
何気なく差出人の名前を見て’雛ちゃん’と達筆な字で書いてあるのが目に留まり、光陽に聞いてみる。
「光陽、これって雛ちゃんからの宴のお誘いなの?」
「ああ、そうだ。だけど僕達は、今回は悪いけどパスだ。もう断りの礼状も出してある。」
「あら、そうなの? 都合が付かないの?」
「せっかく、僕らの休暇が重なったこの機会、誰にも邪魔はさせない。それに今回の酒宴は、どうも悪い予感がする。」
光陽は’雛ちゃん’に送った、二つの’天迷酒’の事を考えていた。
一つはプライベートで保管するかもしれないが、もう一つは、今人気だというこのお酒、絶対宴で出されるに決まっている。
(今回はパスだ、パス。次回は、まあ、参加してもいいかもしれない。)
’雛ちゃん’に、今、咲夜と2人、エーゲ海の海の上で仲直りの最中なので今回は失礼する、と返事を出したら、’末長く、仲良くしろ。’と返事が来た。
厄災を免れて、ほっとする一方、天迷酒のハズレには一体どんな質問が仕込まれてるのだろう、と招待状を見ながら光陽はふと、思った。
光陽の首と咲夜の左手の薬指に何時も嵌めてある首飾りと指輪も、気を利かしたのか、今回の休暇中姿を消していて、一体どこにいるのやら、と咲夜と気まぐれな魔道具の動向を2人で幸せそうに笑いあった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!

当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。 しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。 彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。 このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。 しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。 好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。 ※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*) ※他のサイトにも重複投稿しています。

マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました

東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。 攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる! そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。

旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜

ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉 転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!? のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました…… イケメン山盛りの逆ハーです 前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります 小説家になろう、カクヨムに転載しています

明智さんちの旦那さんたちR

明智 颯茄
恋愛
 あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。  奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。  ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。  *BL描写あり  毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。

【完結】お義父様と義弟の溺愛が凄すぎる件

百合蝶
恋愛
お母様の再婚でロバーニ・サクチュアリ伯爵の義娘になったアリサ(8歳)。 そこには2歳年下のアレク(6歳)がいた。 いつもツンツンしていて、愛想が悪いが(実話・・・アリサをーーー。) それに引き替え、ロバーニ義父様はとても、いや異常にアリサに構いたがる! いいんだけど触りすぎ。 お母様も呆れからの憎しみも・・・ 溺愛義父様とツンツンアレクに愛されるアリサ。 デビュタントからアリサを気になる、アイザック殿下が現れーーーーー。 アリサはの気持ちは・・・。

極上の一夜で懐妊したらエリートパイロットの溺愛新婚生活がはじまりました

白妙スイ@書籍&電子書籍発刊!
恋愛
早瀬 果歩はごく普通のOL。 あるとき、元カレに酷く振られて、1人でハワイへ傷心旅行をすることに。 そこで逢見 翔というパイロットと知り合った。 翔は果歩に素敵な時間をくれて、やがて2人は一夜を過ごす。 しかし翌朝、翔は果歩の前から消えてしまって……。 ********** ●早瀬 果歩(はやせ かほ) 25歳、OL 元カレに酷く振られた傷心旅行先のハワイで、翔と運命的に出会う。 ●逢見 翔(おうみ しょう) 28歳、パイロット 世界を飛び回るエリートパイロット。 ハワイへのフライト後、果歩と出会い、一夜を過ごすがその後、消えてしまう。 翌朝いなくなってしまったことには、なにか理由があるようで……? ●航(わたる) 1歳半 果歩と翔の息子。飛行機が好き。 ※表記年齢は初登場です ********** webコンテンツ大賞【恋愛小説大賞】にエントリー中です! 完結しました!

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!

楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。 (リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……) 遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──! (かわいい、好きです、愛してます) (誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?) 二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない! ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。 (まさか。もしかして、心の声が聞こえている?) リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる? 二人の恋の結末はどうなっちゃうの?! 心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。 ✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。 ✳︎小説家になろうにも投稿しています♪

処理中です...