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楽しい時間と駆け抜ける日々

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俺と萩原さんは、ボールに切った野菜を入れる。

的井「じゃあ、切ってみて」

萩原「これを?」

洋「えっと、半分かな?」

萩原「おい、ガキ。どうやって、切るか教えろよ」

的井「自分で考える。」 

春日井「店長さん、手気をつけて」

洋「はい」

的井「もう、全然ダメ。」

萩原「もう、無理だ。これは、初心者には無理だ」

萩原さんが、キッチンから出ていった。

春日井「私にも無理そう、ごめんね。店長」

そう言って春日井さんも出ていってしまった。

的井「洋、頑張って」

洋「はい。」

一生懸命やるけど、ミンチってどうやるんだ。

洋「無理」

的井「貸して、俺がやるから」

洋「それじゃ、練習にならないから」

的井「大丈夫だよ」

洋「でも、ちゃんとしなきゃ」

的井「ちゃんとしなくてもいいよ。まだ、二日目だし」

的井さんが、手際よくミンチを作ってくれる。

洋「ありがとう」

的井「全然。」

的井さんは、本当に料理がうまい。

的井「洋は、優しいよね。」

洋「そうかな?」

的井「宮守君の怪我、治療したの洋でしょ?」

洋「そうだけど」

的井「いつでも助けに行くんだね。」

洋「的井さんが、淳一君に思った気持ちと同じ」

的井「宮守君は、洋の家族なんだね。」

洋「そうだと思ってる」

的井「俺も、洋に何かあったら駆けつけたい。」

俺は、驚いて顔をあげる。

的井「宮守君の次でいいから。俺にも駆けつけさせてよ。」

洋「ま、お兄ちゃんの家族ですか?」

的井「お兄ちゃんって無理して呼ばなくていいから。耕平だから。俺の名前。家族になれるかな?」

洋「耕さんでもいいですか?まだ、今はわかりません。」

的井「敬語、おっさんにばれたら罰金だよ。いいよ、呼び捨てでもなんでも。そうだよね。」そう言って笑ってくれた。

的井さんは、話しながらも餃子を作ってる。

洋「手伝います。」

的井「いいよ。変な餃子しか作れないだろ」

洋「アハハハ。ですよね。」

的井「俺、結構餃子作るの好きだよ。淳一が、好きだったから。」

そう言って何個も包んでいく。

洋「料理、うまいですもんね」

的井「最初は、全然だったよ。淳一と暮らしてから出きるようになったから。だから、洋が作った焼きそばの野菜の感じとか焦げた感じとか懐かしかったよ。」

そう言って笑ってる。

洋「石みたいだったから」

的井「大丈夫、俺以外みんな餃子石だったから。さっき、拜島さんが食べさせなかった?東村さんの作った餃子」

洋「食べた。」

的井「朝なんて、吉峯さんと春日井さんの餃子も石みたいで。ゴミ箱いきだったよ。勿体ないよね。でも、練習しなきゃ上手くならないわけだから」

洋「そうだよね。」

的井「うん。感謝して、作って。謝って捨てる。それしか出来ないよ。石みたいなのは、食べれないから。だから、洋も頑張ろうな。」

洋「はい。」

そう言ってる間に的井さんは、餃子を包んでしまった。

的井「とりあえず、100個は出来たわ!50個は明日味見かな?50個は、今焼いてみるか」

洋「味の感じみるの?」

的井「そう、皮がどうなるかとか1日経っても味がどうなるかとか、それによって1日置けるか、その日に作らないといけないかわかるでしょ?」

そう言って的井さんは、餃子を焼いてく。

やっぱりすごいな。

的井「体で覚えるしかないよね。」

洋「出きるか不安しかない」

的井「おっさんは、出きるってずっと言ってるよ」

洋「えぇ。だったら、俺も出来ないとな。」

的井「ハハハ、宮守君がきたら教えてもらいなよ。俺よりうまいだろうから」

洋「れんも耕さんも上手だよ。俺は、ついていけるかどうか」

的井「毎日やってたら、包丁怖くなくなるから」

餃子が、焼き終わった。また次を焼いてる。

的井「とりあえず、焼きたて食べようか」そう言って二個だけとって、萩原さんに持っていってと頼んだ。

洋「上手すぎます。」俺は、食べた感想を伝えた。

的井「自分でミンチにすると肉食べてる感じが強くなるね」

俺と的井さんは、楽しく餃子を作った。

昨日と同じで、れんの店へ

また、萩原さんが300万超え払ってた。

そんな感じで、毎日はあっと言う間に過ぎて行った。

れんが、あと三日で仕事をやめる日までやってきた。




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