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シェアハウス
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灰谷さんが車を止めて、シェアハウスの中にはいる。
リビングの扉をあける。もうあの日の汚れはなくて、あるのはビリビリのカーテンとソファーだけ。
他のものは、片付けられている。
灰谷「亜香里さんの荷物は、ご両親が引き取りにきました。坊っちゃんと沙織さんの荷物も片付けないといけません。私は、坊っちゃんと沙織さんの荷物を片付けてきますね」
灰谷さんは、リビングに置いてる段ボールを手にとって俺達にも渡した。
灰谷「宮守君は、拜島さんの荷物つめてきてもらえますか?」
れん「はい。じゃあ、つめてきます。」
そう言うとれんは、行った。
灰谷「芦野君、私と一緒にきてもらえますか?」
洋「はい。」
俺は、灰谷さんについていく。
沙織の部屋だ。
初めてはいる。
電気がつけられた。
何、この部屋?
灰谷「拜島さんが、好きだったんですね。」
洋「すごいですね。」
拜島さんの写真が、たくさん貼ってある。
灰谷さんは、段ボールを組み立てる。
灰谷「沙織さんには、許可をとっていますから。」
そう言って荷物をつめる。
俺は、拜島さんの写真をはずしてく。
灰谷「嫉妬って怖いですね。」
灰谷さんは、洋服をしまいながら話す。
洋「それって、れんが、着てる服ですよね。」
灰谷「ですね。」そう言って灰谷さんが段ボールにしまってる。
灰谷「苦しかったのは、沙織さんも同じだったんでしょうね。」
灰谷さんは、そう言いながら片付けてる。
洋「止まらなかったって事ですか?」
灰谷「でしょうね。」
そう言ってアクセサリーを丁寧に袋にいれてる。
灰谷「これを…」
洋「何ですか?」
灰谷「ここにはいってました。」
[拜島さんが好き。10年もあってなかったれんに奪われた。なぜ?私は、この10年拜島さんと共にいたのに…。その為にどんな事でもしたのに…。なぜ、簡単に奪っていくの?]
灰谷さんは、ドレッサーを片付けてる。
洋「沙織は、拜島さんが好きだったんですね。」俺は、紙を段ボールにいれた。
灰谷「ガッカリしましたか?芦野君が、再会した時とは、違いましたか?」
洋「とても、優しかったから。再会した時の沙織は…。」
灰谷「きっとまだ、気持ちをコントロールできていたのではないですか?」
そう言って灰谷さんは、段ボールを閉じた。
灰谷「荷物は、とても少なかったですね。長く暮らすつもりはなかったのだと思います。」
洋「そうですね。」
灰谷「沙織さんのご両親に送りますので、では坊っちゃんの部屋に行きましょうか?」灰谷さんに言われてついていく。
たった、一つの段ボールだったな沙織の荷物。
灰谷さんは、段ボールを持って二階に上がる。
向島の部屋も初めてはいる。
電気をつけた。
この部屋も、同じだ。
灰谷「やはり、亜香里さんにたいしての気持ちに嘘はなかったのですね。」
洋「はい。」亜香里の写真がたくさん貼ってある。
灰谷さんは、段ボールを組み立てる。
向島の服をつめてる。
灰谷「坊っちゃんにも会いに行きましたが…。会ってはくれませんでした。」
洋「そうなんですか?」俺は、写真をはずす。裏に何か書いてる。
洋「灰谷さん、これ」
灰谷「嫉妬してたんですね。」
洋「ですね。」
裏には、拜島がいない日、拜島と一緒にいた日、拜島と帰った日、拜島といた日とか書いてる。
灰谷「ここまで、囚われていたら坊っちゃんに亜香里さんの愛情など1ミリも届かなかったでしょうね。」
机の引き出しを整理する。
灰谷「こちらも、同じですね」
灰谷さんが、俺に紙を渡してきた。
[拜島と一緒になりたいと言わないのは、なれないのを知ってるからか?亜香里とただ一緒にいたいだけなのに…なぜ、拜島にあんな顔をするんだ。俺のどこが不満なんだ?結婚する事が決まってから、いつも拜島とどこかに行くのはなぜだ?許せない、拜島が…俺の何もかもを奪っていく。]
洋「向島もとめられなかったんですね。」俺は、紙を段ボールにいれた。
灰谷「亜香里さんが、拜島さんと居たのは坊っちゃんとの結婚と子供を望んだからなのですがね。」
洋「そうですね。」
灰谷「黒い感情に飲まれて、自分に向けられる愛さえ見えなかったのでしょうね。」そう言って灰谷さんは、段ボールを閉じた。
灰谷「手伝っていただきありがとうございます。下に持っていきますので。芦野君もつめてきて下さい。」
洋「俺は、キャリーケースだけなのでつめてきますね。」
そう言って、俺は自分の部屋にはいる。
過ごした日々と、黒い感情に飲まれていこうとした日々を思い出しながら荷物をつめる。
この暮らしは、それぞれが苦しかったのだ。
終わって、よかったんだ。
リビングの扉をあける。もうあの日の汚れはなくて、あるのはビリビリのカーテンとソファーだけ。
他のものは、片付けられている。
灰谷「亜香里さんの荷物は、ご両親が引き取りにきました。坊っちゃんと沙織さんの荷物も片付けないといけません。私は、坊っちゃんと沙織さんの荷物を片付けてきますね」
灰谷さんは、リビングに置いてる段ボールを手にとって俺達にも渡した。
灰谷「宮守君は、拜島さんの荷物つめてきてもらえますか?」
れん「はい。じゃあ、つめてきます。」
そう言うとれんは、行った。
灰谷「芦野君、私と一緒にきてもらえますか?」
洋「はい。」
俺は、灰谷さんについていく。
沙織の部屋だ。
初めてはいる。
電気がつけられた。
何、この部屋?
灰谷「拜島さんが、好きだったんですね。」
洋「すごいですね。」
拜島さんの写真が、たくさん貼ってある。
灰谷さんは、段ボールを組み立てる。
灰谷「沙織さんには、許可をとっていますから。」
そう言って荷物をつめる。
俺は、拜島さんの写真をはずしてく。
灰谷「嫉妬って怖いですね。」
灰谷さんは、洋服をしまいながら話す。
洋「それって、れんが、着てる服ですよね。」
灰谷「ですね。」そう言って灰谷さんが段ボールにしまってる。
灰谷「苦しかったのは、沙織さんも同じだったんでしょうね。」
灰谷さんは、そう言いながら片付けてる。
洋「止まらなかったって事ですか?」
灰谷「でしょうね。」
そう言ってアクセサリーを丁寧に袋にいれてる。
灰谷「これを…」
洋「何ですか?」
灰谷「ここにはいってました。」
[拜島さんが好き。10年もあってなかったれんに奪われた。なぜ?私は、この10年拜島さんと共にいたのに…。その為にどんな事でもしたのに…。なぜ、簡単に奪っていくの?]
灰谷さんは、ドレッサーを片付けてる。
洋「沙織は、拜島さんが好きだったんですね。」俺は、紙を段ボールにいれた。
灰谷「ガッカリしましたか?芦野君が、再会した時とは、違いましたか?」
洋「とても、優しかったから。再会した時の沙織は…。」
灰谷「きっとまだ、気持ちをコントロールできていたのではないですか?」
そう言って灰谷さんは、段ボールを閉じた。
灰谷「荷物は、とても少なかったですね。長く暮らすつもりはなかったのだと思います。」
洋「そうですね。」
灰谷「沙織さんのご両親に送りますので、では坊っちゃんの部屋に行きましょうか?」灰谷さんに言われてついていく。
たった、一つの段ボールだったな沙織の荷物。
灰谷さんは、段ボールを持って二階に上がる。
向島の部屋も初めてはいる。
電気をつけた。
この部屋も、同じだ。
灰谷「やはり、亜香里さんにたいしての気持ちに嘘はなかったのですね。」
洋「はい。」亜香里の写真がたくさん貼ってある。
灰谷さんは、段ボールを組み立てる。
向島の服をつめてる。
灰谷「坊っちゃんにも会いに行きましたが…。会ってはくれませんでした。」
洋「そうなんですか?」俺は、写真をはずす。裏に何か書いてる。
洋「灰谷さん、これ」
灰谷「嫉妬してたんですね。」
洋「ですね。」
裏には、拜島がいない日、拜島と一緒にいた日、拜島と帰った日、拜島といた日とか書いてる。
灰谷「ここまで、囚われていたら坊っちゃんに亜香里さんの愛情など1ミリも届かなかったでしょうね。」
机の引き出しを整理する。
灰谷「こちらも、同じですね」
灰谷さんが、俺に紙を渡してきた。
[拜島と一緒になりたいと言わないのは、なれないのを知ってるからか?亜香里とただ一緒にいたいだけなのに…なぜ、拜島にあんな顔をするんだ。俺のどこが不満なんだ?結婚する事が決まってから、いつも拜島とどこかに行くのはなぜだ?許せない、拜島が…俺の何もかもを奪っていく。]
洋「向島もとめられなかったんですね。」俺は、紙を段ボールにいれた。
灰谷「亜香里さんが、拜島さんと居たのは坊っちゃんとの結婚と子供を望んだからなのですがね。」
洋「そうですね。」
灰谷「黒い感情に飲まれて、自分に向けられる愛さえ見えなかったのでしょうね。」そう言って灰谷さんは、段ボールを閉じた。
灰谷「手伝っていただきありがとうございます。下に持っていきますので。芦野君もつめてきて下さい。」
洋「俺は、キャリーケースだけなのでつめてきますね。」
そう言って、俺は自分の部屋にはいる。
過ごした日々と、黒い感情に飲まれていこうとした日々を思い出しながら荷物をつめる。
この暮らしは、それぞれが苦しかったのだ。
終わって、よかったんだ。
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