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話したかったですよ。
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春日井さんが、ビールを置いた。
春日井「吉峯さんは、飲み過ぎ注意ですよ。」
吉峯「わかってるよ。」
春日井「では、私は萩原さんと話してきますから」そう言って萩原さんの元へ行った。
吉峯「芦野君とあれからゆっくり話す時間がとれなかったですね。」
洋「そうですね。」
吉峯「ずっと、心配してたんだよ。あの話、聞いてからずっと。無理してないか?」
俺は、また泣いてしまった。皆、優しい。
吉峯「泣かせちゃったな。ごめんよ。」吉峯さんは、ハンカチをくれた。
俺は、春日井さんに話した事を伝えた。
吉峯「やっぱりそうだったか。淳一君もそうだったからな。わかるよ。春日井の話も聞いたか? 」
洋「はい。」
吉峯「春日井も、悩んでた。今もだろう?芦野君には、話したみたいだね。いい顔していた。」
洋「そうですか。」
吉峯「いい顔だったよ。あのな、芦野君、その気持ちは溜め込むとよくないから…。ちゃんと吐き出すんだ。私達でよければ話を聞くから」
俺は、その言葉に泣き出す。
洋「俺、治りますかね?」
吉峯「治ると信じています。私達といると嫌になったりしませんか?やはり、あんな事があったので心配です。」
洋「なるわけないじゃないですか、俺は皆さんといると忘れられますよ。皆さんの優しさや暖かさに触れて、幸せなんですよ」
そう言って泣いた俺の頭を撫でてくれる。
吉峯「私も芦野君といると幸せですよ。皆、そうだと思います。もっと早くに出会いたかったですね。そうしたら、芦野君が、一人でいろんな決断をせずにすみましたね。」そう言って笑ってくれる。
吉峯「これから、何かを決める時は私達の誰かに相談して下さい。私は、芦野君を守りたいです。」
その言葉に、俺は頷く。
父親がいたらこんな感じなのかな?
向島は、こんなに素晴らしい人達に囲まれて、暖かな愛情に包まれていたのに、何であんな事したんだろうか?
吉峯「これからは、皆がついていますよ。何があっても、大丈夫です。羽田亜香里さんの事も、一人で抱えたらいけないですよ。私達が、出来ることは協力しますから」
洋「ありがとうございます。」
吉峯「お礼を言うのは、こちらですよ。的井を救ってくれてありがとう。春日井の話を聞いてくれてありがとう。拜島さんを救ってくれてありがとう。」
そういって吉峯さんは、頭を下げる。
洋「俺は、何もしていませんよ」
吉峯「芦野君は、もっと自分に自身を持つ方がいいですよ。芦野君は、自分が思うより素晴らしい人ですよ。私には、芦野君から放たれている光が見える。真っ白で輝いてる。」そう言って吉峯さんは、ビールをあける。
吉峯「芦野君の存在に、私達は助けられてる。だから、全力で助けてあげたいと思ったんだよ。拜島さんも、同じだと思いますよ。」そう言って拜島さんを見て笑ってる。
洋「俺は、そんな立派な人間じゃないですよ。皆さんみたいにすごくないです。」
吉峯「すごいですか?私は芦野君の方が、すごいと思いますよ。私は、間違ってる事を間違ってると言える勇気がなかった。でも、芦野君は坊っちゃんに立ち向かっていたと聞きました。灰谷さんの件で不信感を抱えながらも、臆病になっていました。私は、坊っちゃんに人生を奪われるのが嫌で何も言えなかった。そして、社長にも言えなかった。的井の事も犠牲にしてしまった。」そう言って泣いている。
吉峯「的井が、淳一君の傍にいれるようにもっと配慮すべきでした。でも、そうしてあげる事が出来なかった。私はどこかで、意思を持つのは許されない事だと、諦めていた。的井の人生を駄目にしたのは、私も同じです。淳一君が亡くなった後も、的井に休みを与える事も出来なかった。」吉峯さんは、頭を抱えて泣いている。
洋「的井さんは、そんな風に思ってないと思いますよ。向島には、逆らえない気持ちはわかります。」
吉峯「芦野君のお陰で、的井を解放できた事を心から感謝していますよ。」そう言って頭を下げる。
洋「俺の方こそ、解放されましたから」
そう言って笑った。
吉峯「私の過去を少し話していいかな?」
洋「もちろんです。」
そういうと吉峯さんは、笑って話し始めた。
春日井「吉峯さんは、飲み過ぎ注意ですよ。」
吉峯「わかってるよ。」
春日井「では、私は萩原さんと話してきますから」そう言って萩原さんの元へ行った。
吉峯「芦野君とあれからゆっくり話す時間がとれなかったですね。」
洋「そうですね。」
吉峯「ずっと、心配してたんだよ。あの話、聞いてからずっと。無理してないか?」
俺は、また泣いてしまった。皆、優しい。
吉峯「泣かせちゃったな。ごめんよ。」吉峯さんは、ハンカチをくれた。
俺は、春日井さんに話した事を伝えた。
吉峯「やっぱりそうだったか。淳一君もそうだったからな。わかるよ。春日井の話も聞いたか? 」
洋「はい。」
吉峯「春日井も、悩んでた。今もだろう?芦野君には、話したみたいだね。いい顔していた。」
洋「そうですか。」
吉峯「いい顔だったよ。あのな、芦野君、その気持ちは溜め込むとよくないから…。ちゃんと吐き出すんだ。私達でよければ話を聞くから」
俺は、その言葉に泣き出す。
洋「俺、治りますかね?」
吉峯「治ると信じています。私達といると嫌になったりしませんか?やはり、あんな事があったので心配です。」
洋「なるわけないじゃないですか、俺は皆さんといると忘れられますよ。皆さんの優しさや暖かさに触れて、幸せなんですよ」
そう言って泣いた俺の頭を撫でてくれる。
吉峯「私も芦野君といると幸せですよ。皆、そうだと思います。もっと早くに出会いたかったですね。そうしたら、芦野君が、一人でいろんな決断をせずにすみましたね。」そう言って笑ってくれる。
吉峯「これから、何かを決める時は私達の誰かに相談して下さい。私は、芦野君を守りたいです。」
その言葉に、俺は頷く。
父親がいたらこんな感じなのかな?
向島は、こんなに素晴らしい人達に囲まれて、暖かな愛情に包まれていたのに、何であんな事したんだろうか?
吉峯「これからは、皆がついていますよ。何があっても、大丈夫です。羽田亜香里さんの事も、一人で抱えたらいけないですよ。私達が、出来ることは協力しますから」
洋「ありがとうございます。」
吉峯「お礼を言うのは、こちらですよ。的井を救ってくれてありがとう。春日井の話を聞いてくれてありがとう。拜島さんを救ってくれてありがとう。」
そういって吉峯さんは、頭を下げる。
洋「俺は、何もしていませんよ」
吉峯「芦野君は、もっと自分に自身を持つ方がいいですよ。芦野君は、自分が思うより素晴らしい人ですよ。私には、芦野君から放たれている光が見える。真っ白で輝いてる。」そう言って吉峯さんは、ビールをあける。
吉峯「芦野君の存在に、私達は助けられてる。だから、全力で助けてあげたいと思ったんだよ。拜島さんも、同じだと思いますよ。」そう言って拜島さんを見て笑ってる。
洋「俺は、そんな立派な人間じゃないですよ。皆さんみたいにすごくないです。」
吉峯「すごいですか?私は芦野君の方が、すごいと思いますよ。私は、間違ってる事を間違ってると言える勇気がなかった。でも、芦野君は坊っちゃんに立ち向かっていたと聞きました。灰谷さんの件で不信感を抱えながらも、臆病になっていました。私は、坊っちゃんに人生を奪われるのが嫌で何も言えなかった。そして、社長にも言えなかった。的井の事も犠牲にしてしまった。」そう言って泣いている。
吉峯「的井が、淳一君の傍にいれるようにもっと配慮すべきでした。でも、そうしてあげる事が出来なかった。私はどこかで、意思を持つのは許されない事だと、諦めていた。的井の人生を駄目にしたのは、私も同じです。淳一君が亡くなった後も、的井に休みを与える事も出来なかった。」吉峯さんは、頭を抱えて泣いている。
洋「的井さんは、そんな風に思ってないと思いますよ。向島には、逆らえない気持ちはわかります。」
吉峯「芦野君のお陰で、的井を解放できた事を心から感謝していますよ。」そう言って頭を下げる。
洋「俺の方こそ、解放されましたから」
そう言って笑った。
吉峯「私の過去を少し話していいかな?」
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そういうと吉峯さんは、笑って話し始めた。
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