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友達でいる方法なら知ってる
美春の話①
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「まただよー、重いって言われたの」
「さっこは、重くないよー」
「みーちゃんが、彼氏だったらよかった」
私の名前は、川村美春。年齢26歳。彼女は、三上咲子年齢26歳。保育所からの幼馴染み!
私は、5歳の夏、咲子に恋をした。
「蝉ぐらいで、ブーブー言うなよ」
「やーだ、とって、とって」
5歳にしては、小さなさっこはよく男子にからかわれていた。
「待ってろ!とったるからな!」
「みーちゃん」
「わー、男女だー。」
私は、男女だと呼ばれていた。
身長が高いからだ!
「ありがとう、みーちゃん」
この犬のように私を見つめた目に恋をしたのだ。
あれから、彼女は私の気持ちなど何も知らずに大人になった。
そして、重たいって言われたのと言っていた出来事から半年が経った今日。
「みーちゃん、私、結婚する事になったの」
カフェに呼ばれて、唐突にそう言われた。
ガシャン…
「大丈夫ですか?お客様」
「すみません」
私は、飲もうとした水のグラスを床にスルンと落としてしまった。
「大丈夫?みーちゃん」
「大丈夫」
「こちらが、やりますので」
店員さんは、片付けてくれた。
「お待たせしました、珈琲です」
「ありがとうございます」
私は、思考が停止していた。
「みーちゃん、結婚するけど今まで通りだよ!何で、そんな悲しい顔してるの?」
自分がどんな顔をしているかわからなかった。
「ごめん、何かビックリしすぎちゃって」
「そうだよね!ビックリするよね」
と話していた日から、また半年が経った。
「みーちゃんが、男の人だったらよかった」
「浮気じゃないよ」
旦那の浮気を疑って、喧嘩をして我が家にやってきた。
頭が追いつかない程に、色んな事があった。
「絶対、崇さん。浮気してるのよ」
「してないよ」
「女の子と浮気しちゃおうかなー」
「えっ?」
「昔、働いてた根岸さん。レズなんだって」
「そうなんだ」
「浮気しちゃおうかなー」
「駄目だよ!絶対に駄目」
「でも、女の子だよ」
「じゃあ、私と!!!」
言いかけた口を押さえた。
「何言ってんのみーちゃんはレズじゃないじゃん」
「そうだね」
そう言って、笑った。
仲直りして、さっこは帰っていった。
「だから、心配しすぎって言ったよね?美春姉」
「離せよ」
「セフレでいいから」
「今も同じようなもんじゃん。それに、くー子は好きになれないよ」
「そうだよね」
この子は、ずっと近所に住んでいた。
水島久美子22歳。
くー子だ。
彼女は、私を好きだと言ってきた。
何度、傷つけてもやってくる。
愛されないのに、必死だ。
「さっこは、重くないよー」
「みーちゃんが、彼氏だったらよかった」
私の名前は、川村美春。年齢26歳。彼女は、三上咲子年齢26歳。保育所からの幼馴染み!
私は、5歳の夏、咲子に恋をした。
「蝉ぐらいで、ブーブー言うなよ」
「やーだ、とって、とって」
5歳にしては、小さなさっこはよく男子にからかわれていた。
「待ってろ!とったるからな!」
「みーちゃん」
「わー、男女だー。」
私は、男女だと呼ばれていた。
身長が高いからだ!
「ありがとう、みーちゃん」
この犬のように私を見つめた目に恋をしたのだ。
あれから、彼女は私の気持ちなど何も知らずに大人になった。
そして、重たいって言われたのと言っていた出来事から半年が経った今日。
「みーちゃん、私、結婚する事になったの」
カフェに呼ばれて、唐突にそう言われた。
ガシャン…
「大丈夫ですか?お客様」
「すみません」
私は、飲もうとした水のグラスを床にスルンと落としてしまった。
「大丈夫?みーちゃん」
「大丈夫」
「こちらが、やりますので」
店員さんは、片付けてくれた。
「お待たせしました、珈琲です」
「ありがとうございます」
私は、思考が停止していた。
「みーちゃん、結婚するけど今まで通りだよ!何で、そんな悲しい顔してるの?」
自分がどんな顔をしているかわからなかった。
「ごめん、何かビックリしすぎちゃって」
「そうだよね!ビックリするよね」
と話していた日から、また半年が経った。
「みーちゃんが、男の人だったらよかった」
「浮気じゃないよ」
旦那の浮気を疑って、喧嘩をして我が家にやってきた。
頭が追いつかない程に、色んな事があった。
「絶対、崇さん。浮気してるのよ」
「してないよ」
「女の子と浮気しちゃおうかなー」
「えっ?」
「昔、働いてた根岸さん。レズなんだって」
「そうなんだ」
「浮気しちゃおうかなー」
「駄目だよ!絶対に駄目」
「でも、女の子だよ」
「じゃあ、私と!!!」
言いかけた口を押さえた。
「何言ってんのみーちゃんはレズじゃないじゃん」
「そうだね」
そう言って、笑った。
仲直りして、さっこは帰っていった。
「だから、心配しすぎって言ったよね?美春姉」
「離せよ」
「セフレでいいから」
「今も同じようなもんじゃん。それに、くー子は好きになれないよ」
「そうだよね」
この子は、ずっと近所に住んでいた。
水島久美子22歳。
くー子だ。
彼女は、私を好きだと言ってきた。
何度、傷つけてもやってくる。
愛されないのに、必死だ。
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