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両方大事
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洋「うーん。」目覚めた俺の隣にれんが寝てた。
ギュッーってれんを抱き締めた。
れん「うーん。何時?」れんが目を覚ました。
洋「スマホ、ないからわからないな。」
俺の言葉にれんが枕元のスマホを見る。
れん「11時だって」れんがビックリして起き上がった。
れん「手当て忘れてたね。しようか?」
洋「いいよ。」
俺の手を取る。
れん「指の傷、後残るね。」
洋「うん。縫ったからな。」
れん「洋と拜島さんは、傷だらけだよね。」
洋「れんだって」
そう言って俺は、れんの頬を撫でる。
れん「メイクすれば消えるから」
洋「酷いよな。」
れん「大丈夫だよ。」
洋「メイクじゃ、ここの痛みは消えないだろ?」
俺は、れんの胸に手を当てた。
れん「あんなに沢山、拜島さんに傷つけられたのに…。まだ、拜島さんを求めてるって変だよね?」
洋「変じゃないと思うよ。だって、れんはずっと拜島さんが好きで。何一つ変わってないだろ?今も昔も…。」
れん「そんな事ないよ。僕は、洋の事も好きだよ。」
洋「それは、拜島さんへの好きとは違うものだと思うよ。俺思うんだけど、この先どんな人に会っても拜島さんみたいな人には出会えないと思うよ。」
そう思ってたのか、れんの目が驚いてる。
れん「何で、そう思うの?」
洋「あんなに、れんを好きで、れんの幸せを心から願ってる人には会えないよ。」
れん「そんな事ないよ。洋だってそうでしよ?」
洋「そうだよ。俺だって、れんには幸せになって欲しいと思ってるよ。でも、拜島さんは俺なんか比べ物にならないぐらいれんを思ってる。」
れん「そんな事ないよ。」そう言いながら泣いてる。
洋「俺、拜島さんがれんを思い出してくれる日までれんの傍にいるから」
れん「そんな事してる間にお爺ちゃんになったら、どうするの?」
そう言ってれんは、ポロポロ泣く。
洋「お爺ちゃんになってもいいよ。俺は、れんとこうやってるだけで充分幸せだよ。」
れん「僕は、ズルイよ。拜島さんに、傷つけられたらこうやって何度も洋に甘えてしまうんだよ。そうやって心も体も、洋を僕に縛り付けてる。」
洋「縛り付けていいんだよ。俺が望んでる事だから…。」
そう言って俺は、れんの頭をポンポンする。
れん「洋の優しさを利用してる。」
洋「利用すればいいだろ?俺、れんに利用される事なんて何とも思ってないよ。俺は、れんが拜島さんを好きでもいいんだよ。こうやって俺にれんが甘えてくれて笑ってくれる。時々、俺の性的欲求まで満たしてくれるなんて。すごい事だよ。好きな人に振り向いてもらえない人だって沢山いるんだよ。そんな事考えたら、俺はとんでもなく幸せ者だよ。」
れんの頬を涙が濡らす。
れん「僕…。わがままだね。」
洋「別にいいんじゃないか?両方大事なら両方大事で。たまにさ、正論でどっちか一つを選べって言う人いるけどさ。俺は、そうは思わないんだよ。だって、両方大事なら仕方ないだろ?選べないんだからさ。母親と父親両方大事だろ?それと一緒の感覚だと思うんだよ?」
れん「それでも、選ばなくちゃいけない気がするんだよ。」
洋「そんな事ないって、選ばなくていいんだって…。今、俺がいなくなったら、れんの心はどうなる?」
れん「そんなの無理だよ。」れんは、ポロポロ泣き出す。
洋「それが、れんの答えだろ?俺が欠けても、拜島さんが欠けても、れんの心は壊れてしまう。だったら、れんの心が思うようにすればいいんだよ。」
れん「二人がいなくちゃ生きて行けない。どんな形であっても、二人の傍にいたい。僕の願いはそれだけだよ。」れんの目に涙が溜まってく。
洋「だったらもう何も考えるなよ。全力で拜島さんに向き合ってこいよ。拒絶されたら、俺がれんを抱き締めてやるから」そう言って俺はれんを抱き締める。
れんは、子供みたいに泣く。
大丈夫だ。
俺が、沙織をとめてやるから…
拜島さんが、れんを思い出せるようにしてやるから。
何も心配するな。
ギュッーってれんを抱き締めた。
れん「うーん。何時?」れんが目を覚ました。
洋「スマホ、ないからわからないな。」
俺の言葉にれんが枕元のスマホを見る。
れん「11時だって」れんがビックリして起き上がった。
れん「手当て忘れてたね。しようか?」
洋「いいよ。」
俺の手を取る。
れん「指の傷、後残るね。」
洋「うん。縫ったからな。」
れん「洋と拜島さんは、傷だらけだよね。」
洋「れんだって」
そう言って俺は、れんの頬を撫でる。
れん「メイクすれば消えるから」
洋「酷いよな。」
れん「大丈夫だよ。」
洋「メイクじゃ、ここの痛みは消えないだろ?」
俺は、れんの胸に手を当てた。
れん「あんなに沢山、拜島さんに傷つけられたのに…。まだ、拜島さんを求めてるって変だよね?」
洋「変じゃないと思うよ。だって、れんはずっと拜島さんが好きで。何一つ変わってないだろ?今も昔も…。」
れん「そんな事ないよ。僕は、洋の事も好きだよ。」
洋「それは、拜島さんへの好きとは違うものだと思うよ。俺思うんだけど、この先どんな人に会っても拜島さんみたいな人には出会えないと思うよ。」
そう思ってたのか、れんの目が驚いてる。
れん「何で、そう思うの?」
洋「あんなに、れんを好きで、れんの幸せを心から願ってる人には会えないよ。」
れん「そんな事ないよ。洋だってそうでしよ?」
洋「そうだよ。俺だって、れんには幸せになって欲しいと思ってるよ。でも、拜島さんは俺なんか比べ物にならないぐらいれんを思ってる。」
れん「そんな事ないよ。」そう言いながら泣いてる。
洋「俺、拜島さんがれんを思い出してくれる日までれんの傍にいるから」
れん「そんな事してる間にお爺ちゃんになったら、どうするの?」
そう言ってれんは、ポロポロ泣く。
洋「お爺ちゃんになってもいいよ。俺は、れんとこうやってるだけで充分幸せだよ。」
れん「僕は、ズルイよ。拜島さんに、傷つけられたらこうやって何度も洋に甘えてしまうんだよ。そうやって心も体も、洋を僕に縛り付けてる。」
洋「縛り付けていいんだよ。俺が望んでる事だから…。」
そう言って俺は、れんの頭をポンポンする。
れん「洋の優しさを利用してる。」
洋「利用すればいいだろ?俺、れんに利用される事なんて何とも思ってないよ。俺は、れんが拜島さんを好きでもいいんだよ。こうやって俺にれんが甘えてくれて笑ってくれる。時々、俺の性的欲求まで満たしてくれるなんて。すごい事だよ。好きな人に振り向いてもらえない人だって沢山いるんだよ。そんな事考えたら、俺はとんでもなく幸せ者だよ。」
れんの頬を涙が濡らす。
れん「僕…。わがままだね。」
洋「別にいいんじゃないか?両方大事なら両方大事で。たまにさ、正論でどっちか一つを選べって言う人いるけどさ。俺は、そうは思わないんだよ。だって、両方大事なら仕方ないだろ?選べないんだからさ。母親と父親両方大事だろ?それと一緒の感覚だと思うんだよ?」
れん「それでも、選ばなくちゃいけない気がするんだよ。」
洋「そんな事ないって、選ばなくていいんだって…。今、俺がいなくなったら、れんの心はどうなる?」
れん「そんなの無理だよ。」れんは、ポロポロ泣き出す。
洋「それが、れんの答えだろ?俺が欠けても、拜島さんが欠けても、れんの心は壊れてしまう。だったら、れんの心が思うようにすればいいんだよ。」
れん「二人がいなくちゃ生きて行けない。どんな形であっても、二人の傍にいたい。僕の願いはそれだけだよ。」れんの目に涙が溜まってく。
洋「だったらもう何も考えるなよ。全力で拜島さんに向き合ってこいよ。拒絶されたら、俺がれんを抱き締めてやるから」そう言って俺はれんを抱き締める。
れんは、子供みたいに泣く。
大丈夫だ。
俺が、沙織をとめてやるから…
拜島さんが、れんを思い出せるようにしてやるから。
何も心配するな。
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