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凛の最後の話2

龍ちゃんが作る朝御飯

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寝室に入って、パジャマを取り出す。部屋着から着替える。洗濯かごにいれる。朝起きたら、これを持ってくようにしてる。私は、龍ちゃんに抱きついて眠る。

「龍ちゃん、私達の人生可哀想じゃないよね」小さな声でポツリと呟いた。龍ちゃんは、眠ってるのに私をギューっと抱き締めてくる。

「うーん。お腹いっぱいで、もう食べれないよ」そう寝言を話す。何その夢?

「龍ちゃん、助けて」私は、小さく呟いた。龍ちゃんは、さらに私を抱き締める。「愛してるよ、凛」囁くように寝言を言った。涙が流れてくる。龍ちゃんと生きていく。二人で生きてく事だけを考えられるようにするから…。

「私もだよ!龍ちゃん」





ピピピ、ピピピ

「はあー、うーーん」

私は、目覚ましのアラームで起きた。龍ちゃんは、いなかった。
ゆっくり起き上がって、寝室を出る。

「あっつ!うわー、ヤバい、ヤバい」

龍ちゃんの声がキッチンから聞こえてきて覗く。

「おはよう」

「おはよう」

龍ちゃんは、私を見つけて苦笑いを浮かべてる。

「何してるの?」

「朝御飯!食べる?」

「何か、焦げ臭いよ」

「えっ!うわっ、あっつ!」

龍ちゃんは、フライパンの蓋を取りながらあたふたしていた。

「そんなに料理出来なかったっけ?」

昨日餃子を焼いてくれていたのに、今日は慌ただしい。

「久々のガス火だからな!ラーメンしか作れないし」

龍ちゃんは、そう言って笑った。

「歯磨いてくる」

「じゃあ、持ってくわ」

「うん」

私は、洗面所に行って歯を磨いて顔を洗った。さっきの龍ちゃんを思い出して笑えてくる。リビングにもどると、朝御飯が用意されていた。

「凛、昼からだと子連れとか増えるだろうから朝行こうか」

「うん」

「見たくないだろ?子連れ」

「そんな事は…」

「あるんだろ?何かあったって顔してるし」

私は、ダイニングの椅子を引いて座る。龍ちゃんは、納豆を置いてから座った。

「あのさ、独り身とか子なしって可哀想なのかな?」

龍ちゃんは、私を見つめて「強い人だと思う」そう言ってから「いただきます」と言ってご飯を食べ始めた。

「強い人?」

私は、首を傾げた。龍ちゃんは、味噌汁茶碗を置いてこう言った。

「だって、人は一人じゃ生きれないだろ?だけど、独身でいるって強くなきゃ無理だろ?俺は、凛と一緒に生きてるから、今さら一人なんて考えられない。嫌な事や悲しい事があった時、家に誰もいないのは無理かな…。でも、独身の人は逆だろ?家に人がいたら無理だって言うだろ?俺は、強いと思う。むしろ、皆、羨ましいんだと思うよ!そんな風になれないから…。俺は、羨ましいけどね」

龍ちゃんは、そう言ってまた味噌汁を飲み出した。強い人、羨ましい、龍ちゃんの言葉は、私の想像していない答えだった。
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