42 / 57
一章
三十二話 奪われたもの3
しおりを挟む
何が起こったか、わからなかった。
ラルは、石のように身を固くした。アーグゥイッシュの顔が、あまりに近くてぼやけている――唇が触れ合っている。
その行動の意味を、はっきりと理解することは出来なかった。だが、この行動が何か、ふいにラルの頭の中で言葉になった。
――キスだ。
――アーグゥイッシュにキスされている。
――どうして?
「っ! ――!」
ラルは、言葉にならない声を上げ、必死でそれから逃れようとした。しかし、片腕で抱かれているにもかかわらず、びくともしなかった。胸板を押すが、岩のように動かなかった。
ラルの体に走ったのは、本能的な恐怖だった。全身が、凍てついたように、恐怖で痛い。
「ううっ」
ラルは目を閉じる事しかできなかった。この状況から、少しでも自分を逃す方法がもはやそれしかなかった。唇に、ぬれた感触が走る。アーグゥイッシュの右手が、ラルの口を強引に開かせた。上唇を、舌先で確かめるようになめられる。ラルの目から、涙があふれた。
誰か、誰か、助けて。
(シルヴァス……!)
目を閉じた先に、シルヴァスが髪をなびかせ、背を向けて立っている。そして振り返り、ラルにほほ笑みかけた。そうしてラルの瞼にキスを落とす、いつもの仕草が浮かんだとき、アーグゥイッシュの舌先が、ラルのそれに触れた。
「――!」
その瞬間。
一条の光がラルの舌先から、全身を覆うように走った。空気を裂く、なましい音があたりに響く。それはちょうど、稲光に似ていた。
光に弾かれたアーグゥイッシュは、目を見開いた。
――今、何が起こった?
その疑問はくしくもラルにも走っていた。しかし、それは無意識下のことで、ラルの思考は解放の安堵と先の恐怖でぐちゃぐちゃだった。ラルは自分の体を強く抱く。どうしようもないほど、ふるえていた。止めようがなかった。目から、涙が勝手にこぼれ落ちる。息が出来ない。
鉄の味がする――アーグゥイッシュは自身の口から血が伝うのを感じた。光に舌を焼かれたのだ。緑がかった白の稲光――余波が、あたりの地面や木々を焼いていた。それを見留めた時、アーグゥイッシュは、肩をふるわせ、笑い出した。
「成る程なァ、お守りってわけか」
波のように大きくなる笑いを、ラルは呆然と見ていた。
「面白ェ、流石は大神官さまだ……ああ、やっぱり生かしておくんだったなァ」
ラルの言葉は、その言葉にからめとられた――シルヴァス? アーグゥイッシュは恍惚として天に向かい腕を広げた。
「殺さなきゃよかったなァ……なあ、シルヴィアス! そうしたらもっともっと楽しめたのによォ!」
その言葉に、ラルの中で、何かがぶつんと切れた。何かが落ちていく、そんな音がした。視界が真っ暗になる……ラルはラルですらなくなった。
気づいたときには、ラルは叫びだし、アーグゥイッシュに飛びかかっていた。アーグゥイッシュは、難なく受け止め、脇に投げ捨てた。ラルのことなど、歯牙にもかけていなかった。アーグゥイッシュは、まだ、違うところにいた。高揚していた。ラルは泣いていた。悔しくて、苦しくて、仕方がなかった。その感情に、体中、痛いほどに打ちのめされていた。
もう一度飛びかかる。アーグゥイッシュはよけ、ラルの両腕を片手でつかんだ。
「ううっ!」
「今、俺は機嫌がいい。邪魔をするな」
優しく甘い声――しかし熱っぽい声で、アーグゥイッシュは一音一音、ラルに言い含めた。ラルは歯を食いしばった。それすら、うまくできなくて、がちがちと歯が鳴った。
ラルは足を振り上げる。かわされ、地面にうつ伏せに倒された。どう返したのか、後ろ手に手をひねり上げられる。少し間違えば、肩がはずれることを予期させる痛み。しかし、ラルは痛みを感じていなかった。ただ拘束から逃れようと、暴れた。
「うー! うー!」
「おいおい、言葉まで、忘れちまったか?」
「あ゛ー!」
言葉が出なかった。体中を支配する。熱病のような感情が、ラルから言葉を奪い取っていた。ラルがあまり無理に動こうとするので、アーグゥイッシュは舌打ちし、一度手を離した。ラルは下から抜け出して、そこでようやく、アーグゥイッシュと対峙した。
ラルの目が、重く鈍く、強く光を発していた。
アーグゥイッシュはその光を受け止め、フ、と笑んだ。金色の目は、ラルのその光を好ましくさえ思っているようであった。
「おまえのせいだ!」
初めて形になった言葉は、ラル自身、無意識のものだった。
「言葉は大事に、だろ?」
「お前のせいだ!」
ぼろぼろと目から涙がこぼれ落ちる。体が引き裂かれそうに痛かった。感情を形にする前に、言葉が、先にこぼれだしていく。ラルはアーグゥイッシュに拳を振り上げた。アーグゥイッシュは受け止め、引き寄せる。ラルはもう一方の腕も、繰り出した。また受け止められる。ラルは「ああ!」と叫んだ。
「お前のせいで、全部、むちゃくちゃになったんだ!」
言葉になるほどに、この痛みがなんなのか、形つくられていった。
「お前がいなきゃ、ラルはラルでいられた! お前がいなきゃ」
ラルは溺れるように息を吸った。
「シルヴァスと今もずっと一緒にいられたんだ……!」
身を引き裂かれんばかりの絶叫――それは、怒りだった。ずっと、ラルの中でずっと眠っていた。眠らせていた。ラルには、責任があるから――もう、誰も――傷ついてほしくなかったから。
それなのに、こいつが壊した。ラルは今やもう、全てがもうつらかった。ずっとつらかった。それでも、それでも、ラルは頑張ると決めたのに……もうむちゃくちゃだった。
アーグゥイッシュは一切動じず、ラルの絶叫をほしいままに聞いていた。
「おまえが、お前が奪ったんだ……! シルヴァスじゃない……!」
ラルは、渾身の力でアーグゥイッシュに向かった。アーグゥイッシュはびくともせず、受け止めていた。口元には笑みすら浮かべて。
ラルは、吐き出すべき言葉をなくし、叫んでいた。声にも、音にもならない叫びは風になって、ラルののどを裂くように痛めた。
どうして、どうしてこんなことに……? ずっと眠らせていたことが、形になるのがどうしてこんなに苦しいのだろう。それでも、ラルをつかむ腕はびくともしなくて、ラルは悔しくて、悲しくて仕方なかった。
アーグゥイッシュは、ラルの狂乱ともいうべき動きを難なく押さえ込み、ただ、静かに見下ろしていた。それは常にない、静かさであった。しかし今少し、この状況に飽いてきたらしい。次の行動を起こそうと、ラルの腕をつかむ手に、力を込めた。ラルの腕が、みしりと音が鳴った――その時だった。
疾風のように、何かが飛んできた。
はじくように、ラルとアーグゥイッシュの間に入り込み、二人を分かった。アーグゥイッシュは、その「何か」を見据えた。
それは、ラルを庇うように、アーグゥイッシュの前に立ちふさがっていた。
――榛色の目が、夜闇に黄色を帯びて光っている。
「姫様を傷つけるな!」
ラルは、石のように身を固くした。アーグゥイッシュの顔が、あまりに近くてぼやけている――唇が触れ合っている。
その行動の意味を、はっきりと理解することは出来なかった。だが、この行動が何か、ふいにラルの頭の中で言葉になった。
――キスだ。
――アーグゥイッシュにキスされている。
――どうして?
「っ! ――!」
ラルは、言葉にならない声を上げ、必死でそれから逃れようとした。しかし、片腕で抱かれているにもかかわらず、びくともしなかった。胸板を押すが、岩のように動かなかった。
ラルの体に走ったのは、本能的な恐怖だった。全身が、凍てついたように、恐怖で痛い。
「ううっ」
ラルは目を閉じる事しかできなかった。この状況から、少しでも自分を逃す方法がもはやそれしかなかった。唇に、ぬれた感触が走る。アーグゥイッシュの右手が、ラルの口を強引に開かせた。上唇を、舌先で確かめるようになめられる。ラルの目から、涙があふれた。
誰か、誰か、助けて。
(シルヴァス……!)
目を閉じた先に、シルヴァスが髪をなびかせ、背を向けて立っている。そして振り返り、ラルにほほ笑みかけた。そうしてラルの瞼にキスを落とす、いつもの仕草が浮かんだとき、アーグゥイッシュの舌先が、ラルのそれに触れた。
「――!」
その瞬間。
一条の光がラルの舌先から、全身を覆うように走った。空気を裂く、なましい音があたりに響く。それはちょうど、稲光に似ていた。
光に弾かれたアーグゥイッシュは、目を見開いた。
――今、何が起こった?
その疑問はくしくもラルにも走っていた。しかし、それは無意識下のことで、ラルの思考は解放の安堵と先の恐怖でぐちゃぐちゃだった。ラルは自分の体を強く抱く。どうしようもないほど、ふるえていた。止めようがなかった。目から、涙が勝手にこぼれ落ちる。息が出来ない。
鉄の味がする――アーグゥイッシュは自身の口から血が伝うのを感じた。光に舌を焼かれたのだ。緑がかった白の稲光――余波が、あたりの地面や木々を焼いていた。それを見留めた時、アーグゥイッシュは、肩をふるわせ、笑い出した。
「成る程なァ、お守りってわけか」
波のように大きくなる笑いを、ラルは呆然と見ていた。
「面白ェ、流石は大神官さまだ……ああ、やっぱり生かしておくんだったなァ」
ラルの言葉は、その言葉にからめとられた――シルヴァス? アーグゥイッシュは恍惚として天に向かい腕を広げた。
「殺さなきゃよかったなァ……なあ、シルヴィアス! そうしたらもっともっと楽しめたのによォ!」
その言葉に、ラルの中で、何かがぶつんと切れた。何かが落ちていく、そんな音がした。視界が真っ暗になる……ラルはラルですらなくなった。
気づいたときには、ラルは叫びだし、アーグゥイッシュに飛びかかっていた。アーグゥイッシュは、難なく受け止め、脇に投げ捨てた。ラルのことなど、歯牙にもかけていなかった。アーグゥイッシュは、まだ、違うところにいた。高揚していた。ラルは泣いていた。悔しくて、苦しくて、仕方がなかった。その感情に、体中、痛いほどに打ちのめされていた。
もう一度飛びかかる。アーグゥイッシュはよけ、ラルの両腕を片手でつかんだ。
「ううっ!」
「今、俺は機嫌がいい。邪魔をするな」
優しく甘い声――しかし熱っぽい声で、アーグゥイッシュは一音一音、ラルに言い含めた。ラルは歯を食いしばった。それすら、うまくできなくて、がちがちと歯が鳴った。
ラルは足を振り上げる。かわされ、地面にうつ伏せに倒された。どう返したのか、後ろ手に手をひねり上げられる。少し間違えば、肩がはずれることを予期させる痛み。しかし、ラルは痛みを感じていなかった。ただ拘束から逃れようと、暴れた。
「うー! うー!」
「おいおい、言葉まで、忘れちまったか?」
「あ゛ー!」
言葉が出なかった。体中を支配する。熱病のような感情が、ラルから言葉を奪い取っていた。ラルがあまり無理に動こうとするので、アーグゥイッシュは舌打ちし、一度手を離した。ラルは下から抜け出して、そこでようやく、アーグゥイッシュと対峙した。
ラルの目が、重く鈍く、強く光を発していた。
アーグゥイッシュはその光を受け止め、フ、と笑んだ。金色の目は、ラルのその光を好ましくさえ思っているようであった。
「おまえのせいだ!」
初めて形になった言葉は、ラル自身、無意識のものだった。
「言葉は大事に、だろ?」
「お前のせいだ!」
ぼろぼろと目から涙がこぼれ落ちる。体が引き裂かれそうに痛かった。感情を形にする前に、言葉が、先にこぼれだしていく。ラルはアーグゥイッシュに拳を振り上げた。アーグゥイッシュは受け止め、引き寄せる。ラルはもう一方の腕も、繰り出した。また受け止められる。ラルは「ああ!」と叫んだ。
「お前のせいで、全部、むちゃくちゃになったんだ!」
言葉になるほどに、この痛みがなんなのか、形つくられていった。
「お前がいなきゃ、ラルはラルでいられた! お前がいなきゃ」
ラルは溺れるように息を吸った。
「シルヴァスと今もずっと一緒にいられたんだ……!」
身を引き裂かれんばかりの絶叫――それは、怒りだった。ずっと、ラルの中でずっと眠っていた。眠らせていた。ラルには、責任があるから――もう、誰も――傷ついてほしくなかったから。
それなのに、こいつが壊した。ラルは今やもう、全てがもうつらかった。ずっとつらかった。それでも、それでも、ラルは頑張ると決めたのに……もうむちゃくちゃだった。
アーグゥイッシュは一切動じず、ラルの絶叫をほしいままに聞いていた。
「おまえが、お前が奪ったんだ……! シルヴァスじゃない……!」
ラルは、渾身の力でアーグゥイッシュに向かった。アーグゥイッシュはびくともせず、受け止めていた。口元には笑みすら浮かべて。
ラルは、吐き出すべき言葉をなくし、叫んでいた。声にも、音にもならない叫びは風になって、ラルののどを裂くように痛めた。
どうして、どうしてこんなことに……? ずっと眠らせていたことが、形になるのがどうしてこんなに苦しいのだろう。それでも、ラルをつかむ腕はびくともしなくて、ラルは悔しくて、悲しくて仕方なかった。
アーグゥイッシュは、ラルの狂乱ともいうべき動きを難なく押さえ込み、ただ、静かに見下ろしていた。それは常にない、静かさであった。しかし今少し、この状況に飽いてきたらしい。次の行動を起こそうと、ラルの腕をつかむ手に、力を込めた。ラルの腕が、みしりと音が鳴った――その時だった。
疾風のように、何かが飛んできた。
はじくように、ラルとアーグゥイッシュの間に入り込み、二人を分かった。アーグゥイッシュは、その「何か」を見据えた。
それは、ラルを庇うように、アーグゥイッシュの前に立ちふさがっていた。
――榛色の目が、夜闇に黄色を帯びて光っている。
「姫様を傷つけるな!」
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません
abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。
後宮はいつでも女の戦いが絶えない。
安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。
「どうして、この人を愛していたのかしら?」
ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。
それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!?
「あの人に興味はありません。勝手になさい!」
彼女にも愛する人がいた
まるまる⭐️
恋愛
既に冷たくなった王妃を見つけたのは、彼女に食事を運んで来た侍女だった。
「宮廷医の見立てでは、王妃様の死因は餓死。然も彼が言うには、王妃様は亡くなってから既に2、3日は経過しているだろうとの事でした」
そう宰相から報告を受けた俺は、自分の耳を疑った。
餓死だと? この王宮で?
彼女は俺の従兄妹で隣国ジルハイムの王女だ。
俺の背中を嫌な汗が流れた。
では、亡くなってから今日まで、彼女がいない事に誰も気付きもしなかったと言うのか…?
そんな馬鹿な…。信じられなかった。
だがそんな俺を他所に宰相は更に告げる。
「亡くなった王妃様は陛下の子を懐妊されておりました」と…。
彼女がこの国へ嫁いで来て2年。漸く子が出来た事をこんな形で知るなんて…。
俺はその報告に愕然とした。
【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる