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覚悟が必要です
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私の仕事は、フェリクスの夜のお相手をすることだけではないらしい。
愛人とは言っても隣国に婚約者のいるフェリクスだから、体面上国王の私設秘書という役職が与えられた。
「契約書に書いていましたが」
宰相であるレイブンはそう言うが、あの時の私に書類の全てに目を通す余裕はなかった。動揺してしまって頭に入ってこなかったからだ。
でも、仕事をしている方がいい。夜のことを考えて一日を過ごすなんて、私には苦痛だからだ。
私の立場は愛人なのだけれど、対外的には公私ともに支える私設秘書官というものらしい。
『まぁ、あの方が愛人なんですって――』
なんて言葉を聞かされたら、私も泣きたくなるが、病気で苦しんでいる母はそのまま逝ってしまうかもしれない。家の人間にも、王様に乞われて王宮でお仕事をすることになったと伝えている。私が、愛人だということを知っている人は、国王フェリクスと宰相レイブンと、女官長であるセリアだけだった。この後で私の世話をしてくれる侍女と護衛騎士がついて、その人達も知ることになるだろう。
部屋で休んでいていいと言われたけれど、そんなわけにもいかない。痛み止めを飲んで、動く分には問題はない。
痛くて庇っているわけではないのだけれど、足が変な風に動いてしまう。何かが足の間に挟まった感じとでもいえばいいのだろうか。記憶があまりないのに身体だけが筋肉痛で変な感じだった。
「ミリアム様、それでは紅茶が零れてしまいますよ」
女官長のセリアは、私の父より少し年上くらいの方だった。キリリとした面立ちは甘さがなく、立ち居振る舞いの見事さは洗練されたものだ。濃紺のお仕着せの女官服は、彼女のために作られたのではないかと思えるほどだ。濃紺は、女官長しか着ることが出来ない特別の色だと聞いた。
自分の服を見てため息がでそうになる。薄いオレンジがかったピンク色で正直可愛すぎるお仕着せだ。これも国王陛下の私的な女官にだけ(つまり今は私だけ)の色だそうだ。同じ色のリボンをつけるとどこのお嬢様だと(伯爵家のお嬢様ですが)思える。実際とても良く似合うと言ってもらえた。十六になったばかりの今だから可愛いと喜べるけれど、十年後のことだったら、これを着るのが嫌でお仕事を放棄していただろう。
「申し訳ございません……」
腰がフラフラして、紅茶のポッドとカップとお砂糖を載せているだけだというのにみっともない姿になっていた。
「お休みさせていただいたら良かったのに」
私の事情を知るセリアは、気遣うように言った。
「いえ、大丈夫です」
あれほど高額なお給金をいただいていて休んでいられるほど、私の面の皮は厚くない。
「ミリアム様、努力と無謀をはき違えてはいけませんよ。フェリクス様は、非情な方ではありません」
私の頑張りが空回りだと窘めていることに気付いたけれど、頷くだけの余裕はなかった。
「フェリクス様は、お休みしていいとおっしゃいました。でも、少しでも早くここに慣れたくて――」
私の気持ちを察したのか、セリアは諦めたように微笑んだ。
「少々強情なところがあるようですね。けれど、気概があるのはいいことです」
セリアは紅茶のお盆を私から取り上げて、ついてくるようにと言った。
私設秘書は、身分的には女官長より下だ。けれど国王の直属であるからセリアは私に様をつけて呼ぶ。
出会った時は、上から下まで値踏みするように凝視されて怖い方だと思った。見下されてもおかしくない私の状況を知りながらも、彼女の言葉の端々には不慣れな私への気遣いがあった。
「陛下、お茶のご用意が出来ました」
「失礼いたします」
廊下に出て二つ隣りの部屋に入るとそこでは何人もの文官が仕事をしていた。その部屋をぬけ、さらに待合室のようなところをぬけてセリアは扉を叩いて開けた。
広くて明るい部屋の中では、フェリクスが難しい顔で書類に目を通していた。眉間の皺は、フェリクスの麗しい顔を渋いものに変えていた。
「ミリアム。今日は休んでいいと言っただろう」
書類に何か書きこんで、隣の人にそれを渡す。
「お前達も休憩してきていいぞ」
命じてから、こちらのソファの方に歩いてくる。長い足は、私の倍の速さで歩くことが出来るようだ。
一緒にお仕事をしていた人達が、ホッとしたような顔で出て行くのが見えた。
「何か問題でも起きたのですか?」
「いや、大したことじゃない。地方で問題になっていた麻薬が王都でも出回り始めたらしい。もう少し迅速に地方の情報を手に入れたいと思っただけだ」
「宰相様は――なんと?」
「私の気が短すぎると――」
私の手を引いて、フェリクスはソファに身体を預ける。一緒に座るようにと、言葉でいえばいいのに――と思ったけれど、それは無理かもしれないと諦めた。私が座ったのは彼の膝の上だ。
「陛下はもう少し臣下に仕事を振るべきですよ。仕事を任されてこそ、人は成長するものです」
セリアは何も言わないけれど、この体勢はおかしい。
フェリクスの太ももの上に座り、彼の視線を受け止めると頬が熱くなった。
二人が真面目な話をしているのに、私だけおかしい……。
フェリクスが自分の右手と私の右手の指をからませるように握る。
昨日の夜を思い出す。まだ記憶のあるあたりのことだ。
泣きそうになってセリアに助けを求める視線を送った。
「ミリアム様が困っているではありませんか」
「世の男と女の蜜月とはこんなものではないのか?」
フェリクスは恋人は作らず、性処理は高級娼婦がしていたから恋人の仕草に憧れていたようだ。ええ、私ももちろん憧れていたけれど……、出会って二日目――。慣れるほどに彼の体温を知らない。
「そうですが、そんな所かまわずイチャイチャするものではありませんよ。ミリアム様が泣きそうではありませんか」
握られた手の熱さにのぼせてきた頬をフェリクスが優しく撫でる。でもそれは逆効果だった。余計に熱くなる。
「紅茶を飲んではいかがですか? ミリアム様が折角淹れてくれたのですから」
「ミィ、それは君の仕事じゃない――」
フェリクスの顔は、さっき書類を確認していたときのようになった。
私設秘書というからには紅茶くらい淹れるものだと思っていたけれど、違ったようだ。それとも愛人なのに遠慮もせず公的な場所にノコノコ顔を出したことを怒っているのだろうか。思慮深そうな黒い瞳で見つめられると、居心地の悪さはさらに増した。
「も、申訳ございません。こんなところに来るべきではなかったのですね」
セリアが私の身体を気遣っていたのは、ここに来させないためだったのだろうか。私のような人間が執務室へ行くなんて許されないと教えるつもりで。
でもここに来たのはセリアに連れられてのことだ。宰相閣下だけが私に仕事をさせるつもりだったのかもしれない。
「ミリアム様、どうしたのですか。そんな泣きそうな顔で――」
「ミィ?」
いたたまれなくて俯いた顔を優しく掬い上げるように仰向かせ、フェリクスが私の名を呼ぶ。
「あ……んっ」
私の唇にフェリクスは自分の唇を押し付けてきた。頭が混乱して真っ白になる。唇を啄み、ペロリと味見するように唇を舐められて、やっとそこで口付けを受けているのだと確信した。
「ミィ、可愛い――」
右手の指に力を込められると、何故か身体の奥がゾクリと戦慄いた。
「陛下、そろそろ執務のお時間でございます――」
扉が勢いよく開けられて、レイブン宰相閣下が入って来た。
フェリクスに覆いかぶさられるようにして唇を塞がれている私に一瞥をくれた彼は、鼻を鳴らし「随分お気に召したようで結構です」と満足とは程遠い口調で述べた。
「陛下、ミリアム様には今から護衛の紹介をしようと思っているのですが」
「ああ、ここに連れてこい。じっくりと見定めてやる」
何故かけんか腰のフェリクスが、好戦的な視線をレイブンに向けている。
「ミリアム様、こちらへ――」
何故か私はセリアに連れられて隣の部屋に来た。
「御髪が乱れてしまいましたね。少々お待ちください」
櫛を取り出してセリアは私の髪を整えてくれた。
「ありがとうございます」
「いいえ、でも陛下には困ったものだわ。ミリアム様が恥ずかしがるのが可愛らしいのでしょうね」
毅然とした態度をとるように言われるのかと思いきや、セリアは頬の皺を深めてアドバイスしてくれた。
「こんな恥ずかしい顔を他の殿方に見られたくありませんって上目遣いで見上げてごらんなさい。独占欲の強い人ですからね……陛下は」
「わかりました。言ってみます」
さすができる女性は違うと、尊敬の眼差しをセリアに送った。
部屋に入るとフェリクスとレイブンが並んで座っていた。その前に女性と男性が二人ずつ質問を受けていた。
「決まりましたか? 問題はございませんか? ミリアム様は、高級女官ですからね。どこへ出しても問題のない護衛騎士でなくてはいけませんよ。時に、彼女を諫め、彼女を護るのももちろんですけれど、彼女の心をも護れる方にお願いいたしますわ」
セリアの言葉にフェリクスとレイブンが頷いているけれど、これほど求められているものが高いとは。これはプレゼントの中身より箱の方が豪華という状態だ。
「ミリアム様に真摯にお仕えいたします」
四人の中で一番年上の方がそういうと、皆が膝をついて私を見上げていた。
私は『高級娼婦』のような女に仕えるのは嫌ですと言われないか心配していたというのに、どの人も私の護衛であることを受け入れているようだった。
「よろしくお願いします……」
私の覚悟が足りないのは明白だった。
愛人とは言っても隣国に婚約者のいるフェリクスだから、体面上国王の私設秘書という役職が与えられた。
「契約書に書いていましたが」
宰相であるレイブンはそう言うが、あの時の私に書類の全てに目を通す余裕はなかった。動揺してしまって頭に入ってこなかったからだ。
でも、仕事をしている方がいい。夜のことを考えて一日を過ごすなんて、私には苦痛だからだ。
私の立場は愛人なのだけれど、対外的には公私ともに支える私設秘書官というものらしい。
『まぁ、あの方が愛人なんですって――』
なんて言葉を聞かされたら、私も泣きたくなるが、病気で苦しんでいる母はそのまま逝ってしまうかもしれない。家の人間にも、王様に乞われて王宮でお仕事をすることになったと伝えている。私が、愛人だということを知っている人は、国王フェリクスと宰相レイブンと、女官長であるセリアだけだった。この後で私の世話をしてくれる侍女と護衛騎士がついて、その人達も知ることになるだろう。
部屋で休んでいていいと言われたけれど、そんなわけにもいかない。痛み止めを飲んで、動く分には問題はない。
痛くて庇っているわけではないのだけれど、足が変な風に動いてしまう。何かが足の間に挟まった感じとでもいえばいいのだろうか。記憶があまりないのに身体だけが筋肉痛で変な感じだった。
「ミリアム様、それでは紅茶が零れてしまいますよ」
女官長のセリアは、私の父より少し年上くらいの方だった。キリリとした面立ちは甘さがなく、立ち居振る舞いの見事さは洗練されたものだ。濃紺のお仕着せの女官服は、彼女のために作られたのではないかと思えるほどだ。濃紺は、女官長しか着ることが出来ない特別の色だと聞いた。
自分の服を見てため息がでそうになる。薄いオレンジがかったピンク色で正直可愛すぎるお仕着せだ。これも国王陛下の私的な女官にだけ(つまり今は私だけ)の色だそうだ。同じ色のリボンをつけるとどこのお嬢様だと(伯爵家のお嬢様ですが)思える。実際とても良く似合うと言ってもらえた。十六になったばかりの今だから可愛いと喜べるけれど、十年後のことだったら、これを着るのが嫌でお仕事を放棄していただろう。
「申し訳ございません……」
腰がフラフラして、紅茶のポッドとカップとお砂糖を載せているだけだというのにみっともない姿になっていた。
「お休みさせていただいたら良かったのに」
私の事情を知るセリアは、気遣うように言った。
「いえ、大丈夫です」
あれほど高額なお給金をいただいていて休んでいられるほど、私の面の皮は厚くない。
「ミリアム様、努力と無謀をはき違えてはいけませんよ。フェリクス様は、非情な方ではありません」
私の頑張りが空回りだと窘めていることに気付いたけれど、頷くだけの余裕はなかった。
「フェリクス様は、お休みしていいとおっしゃいました。でも、少しでも早くここに慣れたくて――」
私の気持ちを察したのか、セリアは諦めたように微笑んだ。
「少々強情なところがあるようですね。けれど、気概があるのはいいことです」
セリアは紅茶のお盆を私から取り上げて、ついてくるようにと言った。
私設秘書は、身分的には女官長より下だ。けれど国王の直属であるからセリアは私に様をつけて呼ぶ。
出会った時は、上から下まで値踏みするように凝視されて怖い方だと思った。見下されてもおかしくない私の状況を知りながらも、彼女の言葉の端々には不慣れな私への気遣いがあった。
「陛下、お茶のご用意が出来ました」
「失礼いたします」
廊下に出て二つ隣りの部屋に入るとそこでは何人もの文官が仕事をしていた。その部屋をぬけ、さらに待合室のようなところをぬけてセリアは扉を叩いて開けた。
広くて明るい部屋の中では、フェリクスが難しい顔で書類に目を通していた。眉間の皺は、フェリクスの麗しい顔を渋いものに変えていた。
「ミリアム。今日は休んでいいと言っただろう」
書類に何か書きこんで、隣の人にそれを渡す。
「お前達も休憩してきていいぞ」
命じてから、こちらのソファの方に歩いてくる。長い足は、私の倍の速さで歩くことが出来るようだ。
一緒にお仕事をしていた人達が、ホッとしたような顔で出て行くのが見えた。
「何か問題でも起きたのですか?」
「いや、大したことじゃない。地方で問題になっていた麻薬が王都でも出回り始めたらしい。もう少し迅速に地方の情報を手に入れたいと思っただけだ」
「宰相様は――なんと?」
「私の気が短すぎると――」
私の手を引いて、フェリクスはソファに身体を預ける。一緒に座るようにと、言葉でいえばいいのに――と思ったけれど、それは無理かもしれないと諦めた。私が座ったのは彼の膝の上だ。
「陛下はもう少し臣下に仕事を振るべきですよ。仕事を任されてこそ、人は成長するものです」
セリアは何も言わないけれど、この体勢はおかしい。
フェリクスの太ももの上に座り、彼の視線を受け止めると頬が熱くなった。
二人が真面目な話をしているのに、私だけおかしい……。
フェリクスが自分の右手と私の右手の指をからませるように握る。
昨日の夜を思い出す。まだ記憶のあるあたりのことだ。
泣きそうになってセリアに助けを求める視線を送った。
「ミリアム様が困っているではありませんか」
「世の男と女の蜜月とはこんなものではないのか?」
フェリクスは恋人は作らず、性処理は高級娼婦がしていたから恋人の仕草に憧れていたようだ。ええ、私ももちろん憧れていたけれど……、出会って二日目――。慣れるほどに彼の体温を知らない。
「そうですが、そんな所かまわずイチャイチャするものではありませんよ。ミリアム様が泣きそうではありませんか」
握られた手の熱さにのぼせてきた頬をフェリクスが優しく撫でる。でもそれは逆効果だった。余計に熱くなる。
「紅茶を飲んではいかがですか? ミリアム様が折角淹れてくれたのですから」
「ミィ、それは君の仕事じゃない――」
フェリクスの顔は、さっき書類を確認していたときのようになった。
私設秘書というからには紅茶くらい淹れるものだと思っていたけれど、違ったようだ。それとも愛人なのに遠慮もせず公的な場所にノコノコ顔を出したことを怒っているのだろうか。思慮深そうな黒い瞳で見つめられると、居心地の悪さはさらに増した。
「も、申訳ございません。こんなところに来るべきではなかったのですね」
セリアが私の身体を気遣っていたのは、ここに来させないためだったのだろうか。私のような人間が執務室へ行くなんて許されないと教えるつもりで。
でもここに来たのはセリアに連れられてのことだ。宰相閣下だけが私に仕事をさせるつもりだったのかもしれない。
「ミリアム様、どうしたのですか。そんな泣きそうな顔で――」
「ミィ?」
いたたまれなくて俯いた顔を優しく掬い上げるように仰向かせ、フェリクスが私の名を呼ぶ。
「あ……んっ」
私の唇にフェリクスは自分の唇を押し付けてきた。頭が混乱して真っ白になる。唇を啄み、ペロリと味見するように唇を舐められて、やっとそこで口付けを受けているのだと確信した。
「ミィ、可愛い――」
右手の指に力を込められると、何故か身体の奥がゾクリと戦慄いた。
「陛下、そろそろ執務のお時間でございます――」
扉が勢いよく開けられて、レイブン宰相閣下が入って来た。
フェリクスに覆いかぶさられるようにして唇を塞がれている私に一瞥をくれた彼は、鼻を鳴らし「随分お気に召したようで結構です」と満足とは程遠い口調で述べた。
「陛下、ミリアム様には今から護衛の紹介をしようと思っているのですが」
「ああ、ここに連れてこい。じっくりと見定めてやる」
何故かけんか腰のフェリクスが、好戦的な視線をレイブンに向けている。
「ミリアム様、こちらへ――」
何故か私はセリアに連れられて隣の部屋に来た。
「御髪が乱れてしまいましたね。少々お待ちください」
櫛を取り出してセリアは私の髪を整えてくれた。
「ありがとうございます」
「いいえ、でも陛下には困ったものだわ。ミリアム様が恥ずかしがるのが可愛らしいのでしょうね」
毅然とした態度をとるように言われるのかと思いきや、セリアは頬の皺を深めてアドバイスしてくれた。
「こんな恥ずかしい顔を他の殿方に見られたくありませんって上目遣いで見上げてごらんなさい。独占欲の強い人ですからね……陛下は」
「わかりました。言ってみます」
さすができる女性は違うと、尊敬の眼差しをセリアに送った。
部屋に入るとフェリクスとレイブンが並んで座っていた。その前に女性と男性が二人ずつ質問を受けていた。
「決まりましたか? 問題はございませんか? ミリアム様は、高級女官ですからね。どこへ出しても問題のない護衛騎士でなくてはいけませんよ。時に、彼女を諫め、彼女を護るのももちろんですけれど、彼女の心をも護れる方にお願いいたしますわ」
セリアの言葉にフェリクスとレイブンが頷いているけれど、これほど求められているものが高いとは。これはプレゼントの中身より箱の方が豪華という状態だ。
「ミリアム様に真摯にお仕えいたします」
四人の中で一番年上の方がそういうと、皆が膝をついて私を見上げていた。
私は『高級娼婦』のような女に仕えるのは嫌ですと言われないか心配していたというのに、どの人も私の護衛であることを受け入れているようだった。
「よろしくお願いします……」
私の覚悟が足りないのは明白だった。
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