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第三部第二章 国奪りイベント(祭り本番)
セッション92 空亡
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「あははははは! ははは! ははははははははははははははは!」
山頂に曳毬の笑い声が響く。嘲笑でもなく哄笑でもなく、どこまでも子供っぽく無垢な笑い声だ。
彼女の頭上には巨大な球体が浮いていた。重力を無視するそれは赤錆びて荒れ果てた惑星のように見えた。彼女の絵巻から噴出した大量の黒い靄、それが実体化してあの錆星を形成したのだ。
「あははっははははは! ねえねえねえ、松武! どう? これ凄い? 凄い?」
「お、応……応ともよ! 素晴らしいぞ、茶々! 見事な描写じゃ! これぞ伝説に聞く『造物主』、『先触れなるもの』の再現よ!」
「…………」
「あ……あああっ……!」
曳毬と三護がテンションのボルテージを上げていく。対照的にイタチや信長は静かだ。静かに強い目で曳毬を見据えている。ヘルやゴブリン共というと、錆星の威圧感に屈して、青褪めた顔でただただ星を仰いでいた。
「これぞ茶々の最高傑作、最後の絵! この絵巻にはもう一つたりとも絵は残っていない!」
「ほおーう。つまりてめえはそれで手詰まりとなる訳か?」
「そういう事! あははははは! ――本当、最後の絵まで出し切ったのは久々だよ。さすがは『五渾将』だね。凄いや!」
信長の指摘を笑いながら曳毬は肯定する。楽しくて楽しくて仕方がないといった様子だ。例えるなら「全力を出して良い試合を展開しているスポーツ選手」といった面持ちだ。
「だからこれが破られたら茶々は降参するよ! 破れるものならね!」
山頂には錆星と曳毬が駆る飛竜以外に彼女の絵はない。絵巻から現れた怪物は全て信長に撃破された。児雷也も大蛇丸も焼き払われた。
それでいて信長は無傷だ。疲労している様子もない。このタフさはさすが『五渾将』と言うべきか。
「であるか。良いぜ、この俺が正面から撃ち破ってやろうじゃねえか」
「信長……!」
イタチが険しい顔付きで信長の背を見る。不安と敵意と信頼が入り混じった複雑な視線だ。イタチの視線を信長は肩越しに見返し、不敵に笑った。
「まあ見ていな、お前の兄貴分の活躍をよ」
「ちっ、誰が兄貴分だ。……まあ仕方あるまい。口惜しいが今の俺様の実力ではあれは対処出来ん。……頼むぞ」
「あいよ」
つっけんどんなイタチの態度に信長は口端をクッと歪める。そしてイタチから目を離し、改めて錆星を見上げた。その手に握るのは当然、彼の愛銃――『第六天魔炎起』だ。
「『九頭竜異聞・百鬼夜行絵巻』――終幕絵、『招来・空亡グロース』!」
曳毬の合図が下り、天空より錆星が下りてくる。否、下りているのではない。落ちているのだ。あまりに巨大過ぎて動きがゆっくりに見えているだけだ。星が山を潰さんと迫ってくる。
そんな圧倒的質量を前に信長が毅然として立つ。一呼吸の後、信長の周辺が明るくなった。火の粉だ。信長がその身より炎を発し、火の粉が散って夜空を照らしていた。
「ひひひゃははは! こっちにも珍しいものが見れるわい。ニャルラトホテプが火を使う所を見られるとはのぅ」
三護が信長が火の粉を纏うのを見てそう言う。
ステファから聞いた事がある。ニャルラトホテプは基本的に火を嫌うのだと。
邪神と風神が敵対関係にあるように、蛇神と地神が敵対関係にあるように、混沌の勢力と火神は敵対している。クトゥグァの敵意の強さは、ニャルラトホテプを焼き滅ぼす為ならば誰の召喚にも応じる程だという。
それ程までに二柱はいがみ合っている。故にニャルラトホテプは火炎魔術を使わない。魔術のみならず火の全てを忌避する。
だが、火こそは最強の破壊だ。こと戦闘において使わない手はない。
故にごく少数のニャルラトホテプは例外的に炎を操る。例えば、ウィッカーマンがそうだ。奈寿野谷で戦ったあれは自在に『着火』を操った。そして今、ここにいる彼――『悪心影』もまた同様だ。
「――『変生・魔導砲』」
信長が錆星に向かって銃口を構える。銃口の先から火の玉が現れるが、すぐには射出されなかった。信長が火の玉に魔力を注ぎ込み、火の玉が加速度的に膨らんでいく。あっという間に球体の直径は信長の倍以上にまで達した。
「遠からん者は音にも聞け、近くば寄って目にも見よ! 我こそは――」
火の玉が一際強く熱を発する。直後、
「――『悪心影』織田信長! 帝国最強の銃使いなるぞ!」
信長が引き金を引いた。
それはまさしく砲弾だった。銃口から解き放たれた火の玉が錆星へと突き進む。火の玉が錆星の表層を砕き、内部に到達した所で炸裂。炎と光が錆星を内側から貫く。貫かれた箇所から次々に亀裂が走り、錆星を破砕する。
次の瞬間、錆星が爆発した。膨大な熱量に耐え切れず錆星が砕け散ったのだ。瓦礫と破片と化した錆星が四方八方に飛び、地に落ちる直前で元の靄に戻る。靄は魔力を解かれ、霧散しながら消失した。
「凄い……!」
「……ふん」
ヘルがあまりの威力に目を丸くし、イタチは不服そうに鼻を鳴らす。三護は目をキラキラとさせて散る火花と信長の銃を交互に見ていた。
「芸術が爆発したぁ……! あはっ、あははははは!」
消えた錆星を笑いながら見送って、曳毬が下りてきた。飛竜から降りると飛竜も消失した。最早曳毬にはたった一体を維持する魔力も残っていないのだ。
「本当に終いか。思った通り体力が落ちているのぅ、茶々よ」
「む? よもやそれが貴様が言っていた曳毬の弱点か?」
「そうじゃ。老いによる体力の低下、それがこ奴の弱点よ。全盛期の頃なら空亡の後にデカいのを一発出しておったわ。寄る年波には勝てんという訳じゃ」
はは、と曳毬が笑う。
あの錆星を出した後にまだデカいの出せたとか、どんな化け物だよ、現役時代の曳毬って。今が引退済みで心底ホッとする。
「という訳で降伏するよ。殺さないでね?」
「良かろう。こちらとしてもこれ以上の戦闘をする必要はない」
「というと?」
イタチの言葉に曳毬が首を傾げる。イタチはニィッと笑うと三護に目を向けた。
「充分な時間稼ぎは済んだという事だ。後は邪魔さえ入らなければ、いつでも計画第四段階に動かせた。そうだろう、三護よ」
「うむ! 儀式の工程は今や既にスイッチを押すだけの状態よ!」
イタチに頷き、三護が振り向く。彼の視線の先には環状列石、そしてこの僕がいた。
「時は満ち足り――さあ、いよいよ佳境じゃぞ!」
山頂に曳毬の笑い声が響く。嘲笑でもなく哄笑でもなく、どこまでも子供っぽく無垢な笑い声だ。
彼女の頭上には巨大な球体が浮いていた。重力を無視するそれは赤錆びて荒れ果てた惑星のように見えた。彼女の絵巻から噴出した大量の黒い靄、それが実体化してあの錆星を形成したのだ。
「あははっははははは! ねえねえねえ、松武! どう? これ凄い? 凄い?」
「お、応……応ともよ! 素晴らしいぞ、茶々! 見事な描写じゃ! これぞ伝説に聞く『造物主』、『先触れなるもの』の再現よ!」
「…………」
「あ……あああっ……!」
曳毬と三護がテンションのボルテージを上げていく。対照的にイタチや信長は静かだ。静かに強い目で曳毬を見据えている。ヘルやゴブリン共というと、錆星の威圧感に屈して、青褪めた顔でただただ星を仰いでいた。
「これぞ茶々の最高傑作、最後の絵! この絵巻にはもう一つたりとも絵は残っていない!」
「ほおーう。つまりてめえはそれで手詰まりとなる訳か?」
「そういう事! あははははは! ――本当、最後の絵まで出し切ったのは久々だよ。さすがは『五渾将』だね。凄いや!」
信長の指摘を笑いながら曳毬は肯定する。楽しくて楽しくて仕方がないといった様子だ。例えるなら「全力を出して良い試合を展開しているスポーツ選手」といった面持ちだ。
「だからこれが破られたら茶々は降参するよ! 破れるものならね!」
山頂には錆星と曳毬が駆る飛竜以外に彼女の絵はない。絵巻から現れた怪物は全て信長に撃破された。児雷也も大蛇丸も焼き払われた。
それでいて信長は無傷だ。疲労している様子もない。このタフさはさすが『五渾将』と言うべきか。
「であるか。良いぜ、この俺が正面から撃ち破ってやろうじゃねえか」
「信長……!」
イタチが険しい顔付きで信長の背を見る。不安と敵意と信頼が入り混じった複雑な視線だ。イタチの視線を信長は肩越しに見返し、不敵に笑った。
「まあ見ていな、お前の兄貴分の活躍をよ」
「ちっ、誰が兄貴分だ。……まあ仕方あるまい。口惜しいが今の俺様の実力ではあれは対処出来ん。……頼むぞ」
「あいよ」
つっけんどんなイタチの態度に信長は口端をクッと歪める。そしてイタチから目を離し、改めて錆星を見上げた。その手に握るのは当然、彼の愛銃――『第六天魔炎起』だ。
「『九頭竜異聞・百鬼夜行絵巻』――終幕絵、『招来・空亡グロース』!」
曳毬の合図が下り、天空より錆星が下りてくる。否、下りているのではない。落ちているのだ。あまりに巨大過ぎて動きがゆっくりに見えているだけだ。星が山を潰さんと迫ってくる。
そんな圧倒的質量を前に信長が毅然として立つ。一呼吸の後、信長の周辺が明るくなった。火の粉だ。信長がその身より炎を発し、火の粉が散って夜空を照らしていた。
「ひひひゃははは! こっちにも珍しいものが見れるわい。ニャルラトホテプが火を使う所を見られるとはのぅ」
三護が信長が火の粉を纏うのを見てそう言う。
ステファから聞いた事がある。ニャルラトホテプは基本的に火を嫌うのだと。
邪神と風神が敵対関係にあるように、蛇神と地神が敵対関係にあるように、混沌の勢力と火神は敵対している。クトゥグァの敵意の強さは、ニャルラトホテプを焼き滅ぼす為ならば誰の召喚にも応じる程だという。
それ程までに二柱はいがみ合っている。故にニャルラトホテプは火炎魔術を使わない。魔術のみならず火の全てを忌避する。
だが、火こそは最強の破壊だ。こと戦闘において使わない手はない。
故にごく少数のニャルラトホテプは例外的に炎を操る。例えば、ウィッカーマンがそうだ。奈寿野谷で戦ったあれは自在に『着火』を操った。そして今、ここにいる彼――『悪心影』もまた同様だ。
「――『変生・魔導砲』」
信長が錆星に向かって銃口を構える。銃口の先から火の玉が現れるが、すぐには射出されなかった。信長が火の玉に魔力を注ぎ込み、火の玉が加速度的に膨らんでいく。あっという間に球体の直径は信長の倍以上にまで達した。
「遠からん者は音にも聞け、近くば寄って目にも見よ! 我こそは――」
火の玉が一際強く熱を発する。直後、
「――『悪心影』織田信長! 帝国最強の銃使いなるぞ!」
信長が引き金を引いた。
それはまさしく砲弾だった。銃口から解き放たれた火の玉が錆星へと突き進む。火の玉が錆星の表層を砕き、内部に到達した所で炸裂。炎と光が錆星を内側から貫く。貫かれた箇所から次々に亀裂が走り、錆星を破砕する。
次の瞬間、錆星が爆発した。膨大な熱量に耐え切れず錆星が砕け散ったのだ。瓦礫と破片と化した錆星が四方八方に飛び、地に落ちる直前で元の靄に戻る。靄は魔力を解かれ、霧散しながら消失した。
「凄い……!」
「……ふん」
ヘルがあまりの威力に目を丸くし、イタチは不服そうに鼻を鳴らす。三護は目をキラキラとさせて散る火花と信長の銃を交互に見ていた。
「芸術が爆発したぁ……! あはっ、あははははは!」
消えた錆星を笑いながら見送って、曳毬が下りてきた。飛竜から降りると飛竜も消失した。最早曳毬にはたった一体を維持する魔力も残っていないのだ。
「本当に終いか。思った通り体力が落ちているのぅ、茶々よ」
「む? よもやそれが貴様が言っていた曳毬の弱点か?」
「そうじゃ。老いによる体力の低下、それがこ奴の弱点よ。全盛期の頃なら空亡の後にデカいのを一発出しておったわ。寄る年波には勝てんという訳じゃ」
はは、と曳毬が笑う。
あの錆星を出した後にまだデカいの出せたとか、どんな化け物だよ、現役時代の曳毬って。今が引退済みで心底ホッとする。
「という訳で降伏するよ。殺さないでね?」
「良かろう。こちらとしてもこれ以上の戦闘をする必要はない」
「というと?」
イタチの言葉に曳毬が首を傾げる。イタチはニィッと笑うと三護に目を向けた。
「充分な時間稼ぎは済んだという事だ。後は邪魔さえ入らなければ、いつでも計画第四段階に動かせた。そうだろう、三護よ」
「うむ! 儀式の工程は今や既にスイッチを押すだけの状態よ!」
イタチに頷き、三護が振り向く。彼の視線の先には環状列石、そしてこの僕がいた。
「時は満ち足り――さあ、いよいよ佳境じゃぞ!」
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