転生したら捕らえられてました。

新しい世界の生活に慣れようぜ！

２

「…嬢ちゃんがどのくらいの知識があるのか知らねえが、魔法ってのは基本貴族しか使えないもんなんだ。平民には魔法を使うのに必要な魔力がないんだ。例外で平民でも魔法を使えるようになる奴もいるが、そいつらも貴族の愛人の子だったり、昔没落した貴族の末裔だったり貴族の血が入っている。」
　
「嬢ちゃんの家族に貴族はいるのか？」
「それが…覚えてなくて…気づいたら捕らえられてたっていうか」
「そうか…嫌な事聞いちまったな…すまん。」
「いえ、平気です。」

この人悪い人じゃないっぽいな。名前とか聞いといた方がいいよね？

「ところで、名前を聞いてなかったですね。教えていただけますか？」
「お、そうだったな。俺の名前はユリウス・ルマイト。一応公爵家の三男だな。」

公爵家の三男なのに、あんまり貴族感ないなユリウスさん…ていうか公爵って貴族の中で一番位高くなかったっけ？様とかつけないといけないのかな…そんな思いを抱えながら見つめていると

「俺に貴族感がないって言いたいんだろ？口に出してなくてもバレバレだぞ。それに敬称はつけなくていい。堅っ苦しいのは苦手なんだよ。」

な、何！もしやユリウスさんはエスパーか！ていうか年上を呼び捨てにするのはなぁ…このままユリウスさんでいっか

「俺は、エスパーじゃないから安心しろ。それによく言われるしな！」
「やっぱりユリウスさんエスパーじゃないですか。」
「嬢ちゃんが分かりやすいだけだ。そういや嬢ちゃんの名前聞いてなかったな」

今世で名前も何もないのだが…ま、前世の名前を改造しますかね。
前世が莉愛(りあ)だったからもうちょいのばして…

リーフィアとかでいっか。

「…リーフィアです。」
「リーフィア、か。いい名前だな。」

ユリウスさんがそう言って私の頭をわしゃわしゃと撫でた。

「リーフィアはとりあえず王都に連れていかなきゃ行けないんだが大丈夫か？」
「はい！魔法とか国の名前とかについて色々教えてもらえますか？」
「ああ。いいぞ。」

ユリウスさんに連れられて馬車に乗り込む。