僕の義理兄弟

山登り

「……………山登りって誰が言った」
「「佑美だよ」」

僕達は早朝から富士山を登っている。
登っている、が死んでいる。
三人ともに運動不足なだよなぁ。

「うー僕もうダメっ」
「頑張れ、丞……後少しだよ」

ゼッハハハっと登りきる、朝日がキラキラと光っていて物凄く綺麗だ。

「……うわっ、綺麗」
「すげーっ」
「綺麗だね……」

パシャリと写真に納める、最近又流行りだしたチェキでこの風景を納める。

「…………はい」
「うわっ、持ってきてたの」
「甘っ」

ホットココアにサンドウィッチを二人に渡す流石に護衛さん達の分は護衛さんの一人が持つ事になった。



「食べ終わったら下山して海行くぞ」

佑美はウキウキした様子だ、丞もはしゃいでいる。
そんな二人をカシャリと撮る。

「うわっ」
「莉音だけ狡いぞーっ」
「お三方共写真は私が撮りますから」

キャキャとはしゃいで、下山はあっという間で豪華な車の中ではテーブルを広げて、神経衰弱をしだす。

「何気に記憶トレーニングになるよなぁ」
「……確かにね…あっ莉音混ぜないでよっ」
「佑美を欺くにはこれが最適なんだよ」

パシパシくるくると続いていく、佑美がニャリと笑い。

「はい１抜けーっ」
「はい待った、佑美様にプレゼントをあげよう」
「だーっ、マジそれないわーっ新ルールあり得ないーっ」

そう一人一度だけ、タンマをかけられる、そのタンマはカードを４枚あれば２枚、６枚なら三枚相手に貰わなければならないのだ。



「…あー前行った場所は無理だね」
「それに、アラブは危険だろう………タイとかならいけるかも」
「砂漠いいよね」
「タイ語とか習わされたりして」

しーんと無言になる、あぁこれ以上は嫌だよね習うの。

「…今思った」
「でも最近はタイの人が増えたし、何よりタイの人はパソコンに詳しいしな……」

丞がげんなりして、僕は思わず呟く。
そうなんだよね、タイの人ってパソコン詳しいんだよ。
僕がハッキンングとか株とか教えて貰ったのはタイの留学生だったしね。

「あ、でも僕タイなら喋れるよ」

そうタイの留学生に日本語や日本を教えるかわりにタイの言葉やタイについて教えて貰ったの、勿論カレーもね。