僕の義理兄弟

アマス

「俺と一緒に今からごはん食べに行かない」
「俺も行く」
「うん、僕も今日は暇だから一緒にいく……檸檬も行くでしょう」

今井さんと仁後さんが行くと言うと、浅倉さんも便乗する。

「……俺はどのみち回収しないといけなくなるみたいだしなぁ…行くわ」
「あー…ごめんね、僕は行けないや」

釘宮さんが謝りながら、鞄に台本を詰めていく。

「……今から仕事だから」
「あー……今日は何」
「アニメの仕事とモデルの仕事とドラマとラジオ」
「お疲れ」
「みんなも、もっと働いてよね」
「「「すみませんーっ」」」

ライブは年に４回イベントは月１ペース、ＣＤも月１ペースで出ているし持ち歌だけで８８８曲カバー曲を入れたら１０００曲越えているというのに……………まだ足りないの。

「ごめんな、柚子は仕事にシビアなんだ」
「アイツは少しだけ、遊び心を持つべきだよな」
「まぁまぁ、柚子よりも稼いだら文句言えるけどなぁ」

しーんとなる全員、仁後さんと浅倉さんの持っている本に目が行く。
まさかね、見覚えがありすぎるんですけど……その表紙……。
じーっと見ていたのが分かったのか、浅倉さんが満面の可愛らしい笑顔で此方を向き笑う。
ヴッ可愛らしい可愛らしいすぎるーっ。

「どうかしたのかなぁ」
「ん、あーこの本か（異世界移住してしまったら獣人に愛されまくる）の作者が書いたデビュー作品だよ、俺達好きなんだけど……あっ柚子も、メンバー結構好きな人多いよ……まぁ
」
「「「「來夢には負けるけど」」」



「…………たらこパスタ一つ」
「ミートパスタ一つ」
「チキンパスタ一つ」
「グラタンパスタ一つ」
「「ラザニア」」

上から仁後さんさん、浅倉さん、今井さん、下田さんがいい僕と雄太さんが被る。

「……ラザニア二つにティラミス一つ」
「あっ、なら僕もえっと……オペラ一つ」

雄太さんがティラミスを注文した事により、仁後さんがデザートを注文する。

「あーなら、俺もカタラーナ一つ」
「なんや、みんな注文するんかいなぁ、なら僕も……パンナコッタ一つ」

今井さんも注文したら下田さんも注文する、そんなメンバーに笑ってしまう。
みんな仲がいいんだよね、そういう所もファンには堪らないが……実再にも仲がいいみたいだ。

「「「「唯稀くんはどうする」」」
「あーっっえっと…………タンバルエリゼかなぁ」
「あー綺麗だよね」
「インスタバエするよね、あっ写真撮ろうよ乗せていいよね」

下田さんがスマホをかかげるが、ふるふると首を振るう。

「僕は撮さないで下さい」
「あれ、ダメなんか」
「余り人前に出ない様に…しているんです」

下田さんが不思議そうな顔をする、あははそうだよね………イベントにも出ちゃっているしね。