23 / 113
23
しおりを挟む
それから、二人は晩ごはんを食べ始めた。
いつものように美咲はソファで。
夏弥はテーブル脇に置かれたクッションの上で。
電子タバコのセットは、ちゃんと美咲に返していた。
(もうこれ以上は美咲の倫理観に任せよう。初めに言ったみたいに、美咲自身わかってることだろうしな……)
一種の親心みたいな気持ちが夏弥のなかには芽生えていた。
食事のまえにひと悶着あったことは、二人にとって想定外。
夏弥も、できれば何かの間違いであってほしいと、心のどこかで思っていたに違いなくて。
少し冷静になった夏弥は、改めて自分の気持ちを伝えてみることにした。
落ち着いた今なら、本当の気持ちを伝えられるような気がしていたのだ。
「美咲って、なんか妹みたいなんだよな」
「……妹? なに急に」
唐突に切り出した夏弥の言葉を受けて、美咲は動かしていた箸をぴたりと止める。
そんな美咲をちらっと見てから、夏弥はゆっくりと話し始めた。
「そう、妹。俺の妹の秋乃よりは遠いけど、親戚よりは近い存在、みたいな」
「そう、なんだ」
「そうだよ。数年会ってなくても、見た目とか口調とか変わってても。面影とかほとんど残ってなくても。それでも思い出とかはやっぱり記憶に残ってるから。本当にやめてほしいって感じたせいで、さっきはつい感情的になっちゃったのかもな。……その、ごめん」
夏弥は、みんなが幼くてあどけなかった頃のことを思い出しながらしゃべっていた。
幼馴染みの四人は、小学生時代いつも一緒だった。
夏休みに河原で遊んでいて、美咲が川に落ちた所を夏弥が助けたこともあった。
デパートで迷子になった美咲を、必死になって探したこともあった。
いつまでも缶蹴りの鬼が終わらなくて泣いていた美咲のために、二人体制の鬼という謎ルールを夏弥が言い出して、洋平と秋乃を緑地公園で追い詰めまくったこともあった。
喧嘩もいたずらも山のようにした。
屋根に干されている人様のお布団に水鉄砲を撃ち当てるとんでもないミリタリーごっこもしたし、美咲が風邪をひいて寝込んだ時は、鈴川家の前でうるさすぎるエールを送り近所迷惑になったこともあった。
無論、四人はどちらの親にも烈火のごとく怒られたわけだけれど。
そんなセピア色に霞んでいる無邪気な日々を想いながら、夏弥は卵とじスペシャルのカツ丼を口に頬張る。
なんてことはない自然の摂理だ。あふれだす小さな頃の記憶なんて、時間が過ぎていけばどんどん小さくなっていくんだ。と自分に言い聞かせるみたいにして、夏弥は丼をかきこんだ。
肉汁と卵の優しい優しい味が、夏弥の口いっぱいに広がっていく。
やっぱり半端じゃないな、と夏弥はどこか空々しく料理を味わっていた。
そんな夏弥に向けて、美咲はゆっくりと口を開き、自分のペースでしっかりと気持ちを吐き出していった。
「……あたしこそ、ごめんなさい。
ていうか、あたしもそれはそう思うよ。夏弥さんこそ変わったって。
身長も、声も。あたしに対する態度も。……雰囲気だって変わった。
なん……ていうか、大人っぽくなって。面影は少し残ってるけど、前はもっと四人でバカみたいにじゃれてたくせに。
……洋平が言ってたんだけど、最近、夏弥さんがどんどん心に壁を作っていくみたいでイヤに感じるときがあるんだって。まぁ、アイツがいるせいで、劣等感みたいなもの、夏弥さんは余計に感じちゃうのかもしれないけど。
でも、壁っていうのは、あたしも感じる……し。ちっちゃい頃みたいに親しくできないのが、なんかその…………気持ち悪いっていうか。
……さっきあたしのこと、親戚よりも近い存在って言ったでしょ?
でも、あたしはすごく距離を感じる。
数年会ってなかっただけなのにね。
すごく距離を感じるの。
ねぇ…………遠くなっちゃったね、なつ兄」
「……っ」
美咲は、今確かに夏弥のことを「なつ兄」と呼んだ。
これまでの美咲からは考えられない、耳を疑うセリフだった。
美咲の切なそうな表情とそのセリフに夏弥が動揺していると、彼女はごまかすようにしてまた話し始める。
「ていうか、カツ丼食べながら本音こぼすとか。昔の刑事ドラマでしょ。……なにこれ。昭和じゃん」
「しょ……。昭和も悪くないんじゃないか。あの昭和レトロなタバコ屋はアカン警察だけど」
「アカッ……ふっ」
夏弥は、なぜか胸いっぱいに込み上げてくる感情を必死になって押し殺していた。押し殺して、そんな冗談を言うのがやっとだった。
感情的になっただなんて発言しておいて、さらに追い討ちのような弱さを美咲に見せることはできなかったのだ。
それ以降、食べてる最中の二人に会話はなかった。
夏弥も美咲も、静かな一つの箱のなかに閉じ込められているみたいだった。
遠くからサアサアと雨音が響いてきているような、そんな音だけが耳につく。
箸が丼ぶりにあたる、かちゃんこちゃん、というその可愛い音だけが耳につく。
思い出したようにお茶を飲めば、喉を抜けるその音だけが耳につく。
リビングにはそれらの音しか響いてない。
けれど二人にはそれが気まずく感じられなかった。
お互い認め合うような不思議な空気感が、二人きりのリビングにはふわふわとただよっていて。
(なんだか今日の晩ごはんは、ひと味もふた味も違う)
自分で作っておきながら、夏弥は目の前の料理の味に翻弄されているような気分だった。
夏弥と美咲はその後、何事もなく夜を過ごしていく。
美咲は食後、そのまま部屋にこもりきりだったし、夏弥は食器を洗ったあとでお風呂に入った。
(もしかしたら、美咲は部屋のなかでタバコを吸っているかもしれないな)
そうした疑いは、食器を洗うときも、お風呂で頭を洗うときも、夏弥の心をかき乱す理由の一つになっていた。
でも同時に、それを打ち消す気持ちも湧き上がる。
夏弥は彼女の「ごめんなさい」の言葉に込められた意味や感情を、少しだけ信じてみようと思っていたのだ。
今晩の雨は、じっくり降るだろうと予想していたけれど、夏弥が洗濯機から服を取り出すころにはちょうど雨音が止んでいた。
試しにベランダへぬっと顔を出してみると、夜空には半分にかけた白い月が見え隠れしている。紺色の一面にミルクを一滴たらしたみたいで、とっても幻想的だ。
(明日、晴れんのかな)
スマホで明日の天気を確認すると、ピーカンの空を示す赤い太陽のマークが表示されていた。快晴ということらしく、陽気にもそのマークはピコピコと点滅している。
夏弥は雨上がりの夜空に感謝して、ベランダに洗いたての衣類を粛々と干していった。
いつものように美咲はソファで。
夏弥はテーブル脇に置かれたクッションの上で。
電子タバコのセットは、ちゃんと美咲に返していた。
(もうこれ以上は美咲の倫理観に任せよう。初めに言ったみたいに、美咲自身わかってることだろうしな……)
一種の親心みたいな気持ちが夏弥のなかには芽生えていた。
食事のまえにひと悶着あったことは、二人にとって想定外。
夏弥も、できれば何かの間違いであってほしいと、心のどこかで思っていたに違いなくて。
少し冷静になった夏弥は、改めて自分の気持ちを伝えてみることにした。
落ち着いた今なら、本当の気持ちを伝えられるような気がしていたのだ。
「美咲って、なんか妹みたいなんだよな」
「……妹? なに急に」
唐突に切り出した夏弥の言葉を受けて、美咲は動かしていた箸をぴたりと止める。
そんな美咲をちらっと見てから、夏弥はゆっくりと話し始めた。
「そう、妹。俺の妹の秋乃よりは遠いけど、親戚よりは近い存在、みたいな」
「そう、なんだ」
「そうだよ。数年会ってなくても、見た目とか口調とか変わってても。面影とかほとんど残ってなくても。それでも思い出とかはやっぱり記憶に残ってるから。本当にやめてほしいって感じたせいで、さっきはつい感情的になっちゃったのかもな。……その、ごめん」
夏弥は、みんなが幼くてあどけなかった頃のことを思い出しながらしゃべっていた。
幼馴染みの四人は、小学生時代いつも一緒だった。
夏休みに河原で遊んでいて、美咲が川に落ちた所を夏弥が助けたこともあった。
デパートで迷子になった美咲を、必死になって探したこともあった。
いつまでも缶蹴りの鬼が終わらなくて泣いていた美咲のために、二人体制の鬼という謎ルールを夏弥が言い出して、洋平と秋乃を緑地公園で追い詰めまくったこともあった。
喧嘩もいたずらも山のようにした。
屋根に干されている人様のお布団に水鉄砲を撃ち当てるとんでもないミリタリーごっこもしたし、美咲が風邪をひいて寝込んだ時は、鈴川家の前でうるさすぎるエールを送り近所迷惑になったこともあった。
無論、四人はどちらの親にも烈火のごとく怒られたわけだけれど。
そんなセピア色に霞んでいる無邪気な日々を想いながら、夏弥は卵とじスペシャルのカツ丼を口に頬張る。
なんてことはない自然の摂理だ。あふれだす小さな頃の記憶なんて、時間が過ぎていけばどんどん小さくなっていくんだ。と自分に言い聞かせるみたいにして、夏弥は丼をかきこんだ。
肉汁と卵の優しい優しい味が、夏弥の口いっぱいに広がっていく。
やっぱり半端じゃないな、と夏弥はどこか空々しく料理を味わっていた。
そんな夏弥に向けて、美咲はゆっくりと口を開き、自分のペースでしっかりと気持ちを吐き出していった。
「……あたしこそ、ごめんなさい。
ていうか、あたしもそれはそう思うよ。夏弥さんこそ変わったって。
身長も、声も。あたしに対する態度も。……雰囲気だって変わった。
なん……ていうか、大人っぽくなって。面影は少し残ってるけど、前はもっと四人でバカみたいにじゃれてたくせに。
……洋平が言ってたんだけど、最近、夏弥さんがどんどん心に壁を作っていくみたいでイヤに感じるときがあるんだって。まぁ、アイツがいるせいで、劣等感みたいなもの、夏弥さんは余計に感じちゃうのかもしれないけど。
でも、壁っていうのは、あたしも感じる……し。ちっちゃい頃みたいに親しくできないのが、なんかその…………気持ち悪いっていうか。
……さっきあたしのこと、親戚よりも近い存在って言ったでしょ?
でも、あたしはすごく距離を感じる。
数年会ってなかっただけなのにね。
すごく距離を感じるの。
ねぇ…………遠くなっちゃったね、なつ兄」
「……っ」
美咲は、今確かに夏弥のことを「なつ兄」と呼んだ。
これまでの美咲からは考えられない、耳を疑うセリフだった。
美咲の切なそうな表情とそのセリフに夏弥が動揺していると、彼女はごまかすようにしてまた話し始める。
「ていうか、カツ丼食べながら本音こぼすとか。昔の刑事ドラマでしょ。……なにこれ。昭和じゃん」
「しょ……。昭和も悪くないんじゃないか。あの昭和レトロなタバコ屋はアカン警察だけど」
「アカッ……ふっ」
夏弥は、なぜか胸いっぱいに込み上げてくる感情を必死になって押し殺していた。押し殺して、そんな冗談を言うのがやっとだった。
感情的になっただなんて発言しておいて、さらに追い討ちのような弱さを美咲に見せることはできなかったのだ。
それ以降、食べてる最中の二人に会話はなかった。
夏弥も美咲も、静かな一つの箱のなかに閉じ込められているみたいだった。
遠くからサアサアと雨音が響いてきているような、そんな音だけが耳につく。
箸が丼ぶりにあたる、かちゃんこちゃん、というその可愛い音だけが耳につく。
思い出したようにお茶を飲めば、喉を抜けるその音だけが耳につく。
リビングにはそれらの音しか響いてない。
けれど二人にはそれが気まずく感じられなかった。
お互い認め合うような不思議な空気感が、二人きりのリビングにはふわふわとただよっていて。
(なんだか今日の晩ごはんは、ひと味もふた味も違う)
自分で作っておきながら、夏弥は目の前の料理の味に翻弄されているような気分だった。
夏弥と美咲はその後、何事もなく夜を過ごしていく。
美咲は食後、そのまま部屋にこもりきりだったし、夏弥は食器を洗ったあとでお風呂に入った。
(もしかしたら、美咲は部屋のなかでタバコを吸っているかもしれないな)
そうした疑いは、食器を洗うときも、お風呂で頭を洗うときも、夏弥の心をかき乱す理由の一つになっていた。
でも同時に、それを打ち消す気持ちも湧き上がる。
夏弥は彼女の「ごめんなさい」の言葉に込められた意味や感情を、少しだけ信じてみようと思っていたのだ。
今晩の雨は、じっくり降るだろうと予想していたけれど、夏弥が洗濯機から服を取り出すころにはちょうど雨音が止んでいた。
試しにベランダへぬっと顔を出してみると、夜空には半分にかけた白い月が見え隠れしている。紺色の一面にミルクを一滴たらしたみたいで、とっても幻想的だ。
(明日、晴れんのかな)
スマホで明日の天気を確認すると、ピーカンの空を示す赤い太陽のマークが表示されていた。快晴ということらしく、陽気にもそのマークはピコピコと点滅している。
夏弥は雨上がりの夜空に感謝して、ベランダに洗いたての衣類を粛々と干していった。
20
お気に入りに追加
78
あなたにおすすめの小説

向日葵と隣同士で咲き誇る。~ツンツンしているクラスメイトの美少女が、可愛い笑顔を僕に見せてくれることが段々と多くなっていく件~
桜庭かなめ
恋愛
高校2年生の加瀬桔梗のクラスには、宝来向日葵という女子生徒がいる。向日葵は男子生徒中心に人気が高く、学校一の美少女と言われることも。
しかし、桔梗はなぜか向日葵に1年生の秋頃から何度も舌打ちされたり、睨まれたりしていた。それでも、桔梗は自分のように花の名前である向日葵にちょっと興味を抱いていた。
ゴールデンウィーク目前のある日。桔梗はバイト中に男達にしつこく絡まれている向日葵を助ける。このことをきっかけに、桔梗は向日葵との関わりが増え、彼女との距離が少しずつ縮まっていく。そんな中で、向日葵は桔梗に可愛らしい笑顔を段々と見せていくように。
桔梗と向日葵。花の名を持つ男女2人が織りなす、温もりと甘味が少しずつ増してゆく学園ラブコメディ!
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想をお待ちしています。
クールな生徒会長のオンとオフが違いすぎるっ!?
ブレイブ
恋愛
政治家、資産家の子供だけが通える高校。上流高校がある。上流高校の一年生にして生徒会長。神童燐は普段は冷静に動き、正確な指示を出すが、家族と、恋人、新の前では
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

男女比1対99の世界で引き篭もります!
夢探しの旅人
恋愛
家族いない親戚いないというじゃあどうして俺がここに?となるがまぁいいかと思考放棄する主人公!
前世の夢だった引き篭もりが叶うことを知って大歓喜!!
偶に寂しさを和ますために配信をしたり深夜徘徊したり(変装)と主人公が楽しむ物語です!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

覚えたての催眠術で幼馴染(悔しいが美少女)の弱味を握ろうとしたら俺のことを好きだとカミングアウトされたのだが、この後どうしたらいい?
みずがめ
恋愛
覚えたての催眠術を幼馴染で試してみた。結果は大成功。催眠術にかかった幼馴染は俺の言うことをなんでも聞くようになった。
普段からわがままな幼馴染の従順な姿に、ある考えが思いつく。
「そうだ、弱味を聞き出そう」
弱点を知れば俺の前で好き勝手なことをされずに済む。催眠術の力で口を割らせようとしたのだが。
「あたしの好きな人は、マーくん……」
幼馴染がカミングアウトしたのは俺の名前だった。
よく見れば美少女となっていた幼馴染からの告白。俺は一体どうすればいいんだ?
幼馴染と話し合って恋人になってみた→夫婦になってみた
久野真一
青春
最近の俺はちょっとした悩みを抱えている。クラスメート曰く、
幼馴染である百合(ゆり)と仲が良すぎるせいで付き合ってるか気になるらしい。
堀川百合(ほりかわゆり)。美人で成績優秀、運動完璧だけど朝が弱くてゲーム好きな天才肌の女の子。
猫みたいに気まぐれだけど優しい一面もあるそんな女の子。
百合とはゲームや面白いことが好きなところが馬が合って仲の良い関係を続けている。
そんな百合は今年は隣のクラス。俺と付き合ってるのかよく勘ぐられるらしい。
男女が仲良くしてるからすぐ付き合ってるだの何だの勘ぐってくるのは困る。
とはいえ。百合は異性としても魅力的なわけで付き合ってみたいという気持ちもある。
そんなことを悩んでいたある日の下校途中。百合から
「修二は私と恋人になりたい?」
なんて聞かれた。考えた末の言葉らしい。
百合としても満更じゃないのなら恋人になるのを躊躇する理由もない。
「なれたらいいと思ってる」
少し曖昧な返事とともに恋人になった俺たち。
食べさせあいをしたり、キスやその先もしてみたり。
恋人になった後は今までよりもっと楽しい毎日。
そんな俺達は大学に入る時に籍を入れて学生夫婦としての生活も開始。
夜一緒に寝たり、一緒に大学の講義を受けたり、新婚旅行に行ったりと
新婚生活も満喫中。
これは俺と百合が恋人としてイチャイチャしたり、
新婚生活を楽しんだりする、甘くてほのぼのとする日常のお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる