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三部 反骨の国

57 メイ対妙齢な魔族 2

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 メイの火の槍が妙齢な魔族の負傷した腕の方に向かって飛んでいくと、

「カウンターマジック!!」

 妙齢な魔族は反対の腕で火の槍をなぞるように手を重ねる。
 すると、火の槍達はメイ側に矛先を向くと先程よりも速度が上がり向かってきた、

「そんなこともできるの……」

「ふふふ──貴女の魔力は大したものよ、私よりも攻撃魔法は長けてるようねならばその攻撃を使わせてもらうは」

 妙齢な魔族はメイの顔を見ながら不敵に笑みを浮かべる。
 メイはこちらに来ている火の槍から逃げるように走り出した、

「あらら、もしかして防御の手段がないのかしら?」

 妙齢な魔族はメイを煽るように言葉を発する。

「くっ……」

 メイは妙齢な魔族を睨み付ける。
 しかし、この現状をどうにかしようと考えようとするも一つだけ思い付く、

「あら? こちらに向かって走ってくるは? もしかして私の所に来てギリギリで避けるつもりかしら?」

 妙齢な魔族の言うとおり、メイはギリギリの所で避ける事を考え向かっていく、

「そうよ、貴女の言うとおりギリギリで避けるは!!」

「宣言するなんて、手の内をばらすと言うことは何か考えがあるらしいわね。 かかってきなさい」

 強気な妙齢な魔族。

「そう言われなくても、そうさせてもらうは!!」

 強気なメイ。

 二人がだんだんと接近していくと、あと少しで激突しようとした瞬間。
 その時メイは妙齢な魔族の上を跳ぶと後ろに着地した、

「ふん、簡単な浅知恵ね」

 妙齢な魔族は少し残念そうな顔をした後すぐに上空へと飛ぶ、

「いや、私はその位できると読んでいるは!!」

 と、メイはそう言うと右手を上向きにすると火の槍を新たに作り出しすぐ目の前にいる妙齢な魔族に対して放つ、

「そんなことすれば貴女も無事にすまないわよ!!」

 焦るように妙齢な魔族はそう言うと。
 メイの火の槍が妙齢な魔族の背に当たる。

「次はこっち!!」

 そう言うと目の前に否、もう手を伸ばさなくても届く範囲に来てる火の槍に対して左手でそれを払う、

「消失!!」

 メイがそう言うと火の槍は瞬く間に消えて無くなった。

「ふぅん、なるほどそんなことができるのね……」

 と、どこからともなく先程の妙齢な魔族の声が聞こえる。

「えっ、一体どこから?」

 メイは周囲を見渡すもどこにもおらず、最後に妙齢な魔族が跳んだ上空を見上げると妙齢な魔族はそこに居た、

「消失……かなり厄介そうな魔法ね……」

 妙齢な魔族は手を顎に置きながら何かを考える仕草をしていた。
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