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三部 反骨の国

22 見習い騎士タイガ

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「お前は戦えるのか?」

 赤い模様の魔族はタイガに向けてそう言うと同時、周辺に炎を出現させた、

「こんな炎なんて!!」

 タイガは剣を腰の後ろから左前へと空を斬った。
 すると、そこには突風が吹くと赤い模様の魔族が出した炎は風に乗せられた。

「ほう──」

 不敵に笑みを浮かべながら赤い模様の魔族は試すように炎の魔法を繰り出した、

「炎の槍!?」

 タイガの目の前には数本の炎の槍に対して剣を円を描くように赤い模様の魔族に近づきながらやる。
 炎の槍は何かに吸い込まれるようにタイガの目の前に集まってきた、

「これをこう!!」

 次にタイガは剣をもう一度腰から左上へと振ると今度は大量の雪が炎を消す。
 それを見ながら赤い魔物の魔族は更に口角を上げると、

「やるな──いいだろう並みの下等種よりは強いと認めよう」

 赤い模様の魔族はそう言うと、手の平をタイガに見せると中心に火がつくと直ぐに炎の球へと変わった、

「では、行くぞ!!」

「来い!!」

 タイガは威勢よくそう言うと赤い模様の魔族はニヤリと笑い、

「簡単には死ぬなよ!!」

 そう言うと、炎の球はタイガに向けられ発射される、

「速い!?」

 タイガは剣で払うようりも、体事左に避けた、

「まだまだ行くぞ!!」

 赤い模様の魔族のその言葉を放った後、次々と炎の球を発射される、

「この量──見習い騎士の僕にやれるのか、いややれるしかない」

 ボン

 タイガの足下に一つ炎が着弾する。

「逃げたいけど──」

 タイガはそう呟くも赤い模様の魔族から視線を切らさず次に炎が飛んでくるのをじっと見つめる、

 ボンボンボン

 炎の球は何度も避ける。

「実戦はこんなに怖いんだな」

 タイガはそつ言いながらも何度も何度も炎の球を避けているが一つの炎の球がこちらに向かって飛んできた、

「右──いや左──避けれない!?」

 両方見るも炎の球は左右にも来ていた、

「くっ、うわぁぁぁぁ」

 タイガは叫びながら剣を振る。

 ぼぅぅ!!

 その瞬間、風が吹き荒れ雪が舞うと炎の球をかきけした、

「そうだ、それでいい今日はとてもいい日だ!!」    

 赤い模様の魔族は興奮し更にタイガに向かって魔法を放つ、炎の球と槍が今度は同時にタイガに向かっていく。

「こ、こんなの無理だ──けど!!」

 目の前には無数の球と槍が拡がり逃げ道もなく唯呆然とそれを見つめるがタイガはその手に剣をしっかりと握り繰り出される攻撃に対して何度も剣を振る。

 その度に槍は集まっては舞った雪により消していく、

「いいぞいいぞ、もっと楽しませろ!! 前の奴は横取りされたがここにもいたとは!!」

 そう言うと攻撃がドンドンと増していった。
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