勇者パーティーに追放されたけど、僕は女神様と魔王を倒しに行きます。

三部 反骨の国

18 タクヤの願い

「はぁ……はぁ……はっ!?」

　息は絶え絶えだったタクヤが居たのは燃え盛る街……そこは王都で彼が居たのはいつも通っていた宿屋の外に座っていた、

「一体、ここは……」

　タクヤは意識がハッキリすると、スッと立つことが出来た。
　それに、驚くと同時に自分の懐を確認するように擦るも痛みは無かった。

「ここは確かに王都だ……だけどこれは」

　タクヤは燃え盛る王都を見渡していると、

「うわぁぁぉ」「逃げろぉぉ」「魔族がこっちにも来るぞ！！」

　という、声が至るところに聞こえると一体の大型の翼竜が飛んでいるとそこから何かが飛び降りそれは逃げ惑う人の中心に降り立つ。
　その者の姿は灰色被りの人が降りてきたそいつの正体は、

「魔族!?」

　タクヤは魔族に襲われる前にその人達を助けようと走り出し魔族の前に立つと同時に魔族は魔法を放つ、

「こいつ!?」

　だがしかし、その攻撃はタクヤの体をすり抜けていき後ろの人間は灰と化した、

「お、お前ぇぇ」

　タクヤは激情すると魔族に向かって魔法を放つも、

「攻撃が通らない……」

　魔族は氷らず、さらに、タクヤの攻撃はすり抜けていった。
　タクヤは呆然としながら、魔族はこちらに気づくことは無く、すぐにこの場を去っていった、

「ここはまさか夢か……」

　タクヤはそれを確かめるために他の場所を見るように歩き始めた。

　──────

　歩いていると王都は至るところから燃え、魔族に殺される人間達、灰になっていた沢山の民達そして崩れたの体は無く頭だけが灰の中に半分埋まっていたりもしていた、

「何なんだこれは……何なんだ……」

　タクヤは死ぬ前に見る夢がこんなものが最後なのかと下を向きながら歩く、

「これが……これが最後に見る夢か……」

　そう口にすると、

「た……すけ……て……」

　何処からともなくその様な声が聞こえ後ろを振り向く。
　そこには家屋の下敷きになっていた子供が一人そこに居た。
　タクヤは思わずその子に近づき家屋を退けようすると、

「あっ──」

　家屋からはスッとすり抜ける。

「だ、大丈夫か今お前を助けれる騎士を」

　必死になってその子供に声をかけると、

　ぼっ

　と、子供が火に飲まれ灰となった、

「あっ……あぁ……」

　タクヤはその火が放たれた方向を見るとそこに居たのは顔に赤い模様替えついた魔族だった、

「お前がお前がやったのか──お前が！！」

　タクヤはその怒りと共に、

「お前が！！」

　と、周りには雪があり目の前にはボス猿が殴ってるのがハッキリと見える、

　キキィ

　ボス猿のその声を聞いた瞬間、

　キキ!?

　ボス猿の拳は引いて殴るために前に出した瞬間にタクヤの氷が目の前に現れ止められる、

「俺はここでは死ねない──アイツをアイツらを殺るまでは！！」

　キキ！！

　ボス猿の攻撃は全てタクヤの氷が壁となりすでに届くことは叶わなくなっていた。
　タクヤは立ち上がり剣を持ち、ボス猿を氷で押すと、

「そこに居ろ、そこが一番斬りやすい距離だ」

　そう言うと、同時にタクヤはボス猿に向かって踏み込みボス猿を一刀両断するとボス猿の斬りつけられた箇所は氷漬けにされた、

「はぁはぁはぁ──行かなければ」

　と、もしかしたら生き残りが居るかも知れないと走り出した。