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第1部

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イーサンside
 気づけば、いつでも目で追っていたように思う。

 オリバーの妹、アイシャ。 

 3年生の時にたまたま近くの席だったオリバーと知り合いになり、とても馬があった俺たちは親友になった。

 小さい頃はその辺りの探検に、もう少し大きくなったらいろいろな所へ遠乗りしたり、そのうちオリバーの家で合流するようになった。

 うちは兄と3つ下の妹と、4つ下の双子の弟達もいてかなり賑やかなため、オリバーの家にばかりいるようになった。

 アイシャを初めて見たのは俺が12歳、アイシャは7歳だった。

 アイシャは7歳の女の子。
 
 金髪のオリバーとは違って見事な赤髪が美しい。

 最初はほとんど話さなかったが、アイシャも馬が好きなようで俺達がいる厩舎にやってきて、少しずつ話すようになっていった。
    
 口下手な俺はあまり話しかけられなかったけど、オリバーとアイシャの掛け合いを見ているだけで面白かった。  

 アイシャが11歳の頃、前世を発現し体調を崩したとかで学校をしばらく休むようになった。
  
 心配ではあったがオリバーから聞けば発現で混乱したが、今は段々薄らいでいて家で元気にしているとのこと。  

 俺は安心したが、オリバーが聞くと前世の内容がこの世界のものではないと言う。  

 よくわからない。   

 まぁ、そっとしておくのが一番だろう。
 
 その間はアイシャが厩舎に来ることもなく、彼女に会うことはなかった。  

 オリバーとばかり遊んでいたが、同級生から初体験の話をされ、オリバーと2人で娼館に行ってみるかという話になった。  

 2人とも色恋に全く興味はなかったが、性交の知識がないと男が廃ると思ったオリバーに連れられたのだ。

 初体験の女の顔はほとんど覚えていないが、とても痩せていたことだけ記憶にあり、触れればなんだかどこもかしこも折れてしまいそうで怖かった。

 それが16歳の頃。

 それ以降は、何度か同級生や舞踏会で知り合った女の子に告白され付き合ってみたが長続きしなかった。

 そして17歳になり久しぶりに学園に戻った12歳のアイシャを見て、少し驚いた。

 急に大人びて、凛とした美しさを備えていたからだ。

 それ以降またアイシャは時折厩舎を訪れて、自分の愛馬を見せてくれたり、学校の話や俺たちの冒険話を聞いたり、その鮮やかなグレーの瞳が、生き生きとしたやわらかい声が、俺にはとても心地よかった。

 会う度にもっとアイシャの事を知りたいと思ったが、その思いが何なのか、自分自身もよく分かっていなかった。

 学園を卒業し、兄に言われるまま家業の補佐の仕事についた。

 我がマグナート家は主に葬祭を管理する仕事で、不慮の死以外は旅立つ人は分かるので、全国各地にある葬祭会場で滞りなく遂行されているか確認する。

 葬祭は貴族や豪商、平民で規模が変わりその分値段もさまざま。

 父が家業を取り仕切っているが間もなく兄に代替わりする予定だ。

 俺は足となり各葬祭場を回っている。

 1人馬に乗り各地を巡るのは自分に合っている。

 兄のように日がな机に向かうのは学生の頃だけで充分だ。

 苦手だが、社交の一環として舞踏会は参加していた。

 パートナーは学園の時は同級生から誘われることが多く、その後告白されたりもしたがいつの頃からか全て断るようになった。

 気の合う女性もいたが、付き合う気持ちにはならなかった。

 妹が舞踏会デビューの時からは妹と、思っていたが、妹は学園の頃から同性のパートナーがすでにいて、18歳で同性婚をした。

 相手も同い年の伯爵令嬢で、妹は婿に入る形となった。

 昔から俺に顔だちが似て背も高く雄々しい妹で、儚げな令嬢とお似合いだった。
 
 パートナーに困った俺はオリバーの恋人のアグネス嬢から紹介されたり、平民の職場の同僚を誘ってみたり。

 同僚は初舞踏会ということで緊張していたが、お礼にドレスをプレゼントし、立派にパートナー役をこなしてくれた。

 パートナーは1回限りで、俺は浅く広くの付き合いにとどめ、性欲処理はたまに娼館に行っていた。

 オリバーとの親交は変わらず、休みの日は専ら狩猟や乗馬に明け暮れていたが、オリバーに恋人ができてからなかなか都合がつかなくなった。

 オリバーにパートナーが見つかった事は本当に驚いた。

 舞踏会で随分話し込んでいるな、と思っていたらいつの間にか。

 アグネス嬢は子供のように話しまくるオリバーをまるで母のように包んでくれる、優しい女性だ。

 いい人に出会えてよかった。

 俺もいつか出会えるだろうか…、と思っていたら、オリバーが
 「アイシャを遠乗りに誘ってみろ。
 アイシャは乗馬好きだから必ず行くぞ」 
 と言う。

 「アイシャを?いや、それは…」
 流石に兄貴の友人とは行かんだろ、と思ったが、オリバーは、
 「お前、アイシャに惚れてるんだろう?いつでも見てるじゃないか」

 「え?」

 「なんだ、気づいてないのか。  
 学園でも、家でも、お前アイシャがいるとチラチラ見てるんだよ。俺でも気づく」
 と言われ、ハッとする。  

 鈍感なオリバーが気づいていて、自分が分かっていなかった。

 俺はずっとアイシャに惹かれていたのだ。

 妹のようなものだと思っていたが、美しく成長していくアイシャが気になってしょうがなかった。

 そして、アイシャの舞踏会デビューの日、俺はアイシャを見て今までどう声をかけていたかも忘れるくらい見惚れていた。

 ブルーのドレスがとても似合っていて美しい、そして、スタイルの良さ、とりわけあいた胸元からの白い谷間が眩しく、直視できずにきちんと話すこともできなかった。

 その日の夜はアイシャを組み敷いてあの豊かな胸を堪能することを妄想して自慰をしてしまい、自己嫌悪に陥ってしまったのだった。

 ろくに話せなかった俺を見かねてオリバーが3人で遠乗りに誘ってくれて、そこから徐々にアイシャと親密度を深め、2人で出かけることに成功した。

 アイシャは可愛くて美しくて、俺1人のものにしたい、アイシャに触れたいという思いが日々強くなっていった。

 アイシャの幼馴染や、王子も気がある素振りであせっていたのだが、なかなか勇気がでなかった。  

 そしてついに告白し、アイシャが受け入れてくれた日には嬉しくて嬉しくて、思わず彼女の桃色の唇に、貪るようなキスをした。 

 触れるのは、初めてのアイシャを思いゆっくり、ムードを大切にしようと思っていたのに早く触れたくて、舞踏会の帰りにも口づけをし、夢にみたアイシャの乳房にむしゃぶりついた。

 薄桃色の乳首がつんと尖り、白く形のよい豊かな胸に俺はすっかり興奮してしまった。

 そして次のデートも、いろいろと計画していたのに、ソファの上で俺は事を成してしまった。

 アイシャの服を全て脱がせる事もなく、彼女の秘部は下生えも薄く、とても綺麗でますます興奮してしまい、早く挿れたくてしょうがなくなった。

 今までこんな気持ちになった事はなかった。

 だから、もっと余裕をもってできると思ったのに。

 挿れてからもあっという間に果ててしまい、アイシャに申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

 だがそんな俺に彼女は微笑んでくれて、アイシャへの愛しさで俺は胸がいっぱいになってしまい、また陰茎が硬くなるのを感じる。

 しかしアイシャはもう限界のようだった。

 残念だが、体を拭いて急いで夕食を温めて食べ、門限までに彼女を送っていった。

 その帰り、次回はもっと大人の余裕を見せなければ、と固く決意をするのだった。
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