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第5章
第166話 超老舗有名喫茶店『ソピア』
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「ここがウワサの超老舗有名喫茶店『ソピア』ですぞ!」
大通りの喧騒から少し離れた路地の中、その店はあった。
「思ってたより大きいな」
老舗という言葉から何となくこじんまりした建物を想像していた。
でも、目の前の建物は二階建ての石造建築で、灰色で無機質な雰囲気はまさにベータポリスの建物という感じだ。
ただ、それゆえに木で出来た入口の扉や吊るされた看板が持つ温かな自然の色合い、今日のオススメメニューが手描きで描かれた小さな黒板などがよく映える。
「そんなに混んでなさそうだね」
「地元の住人にとっては毎日押しかけるような特別な店ではありませんからな。それに今のベータポリスに多く訪れているのは観光客より研究職の者たちが多いでしょう。僕たちのように少数で動けるチームはまだしも、大人数のチームでお店にお邪魔する訳にもいきませんので」
「シンポジウムが開催されて自分たちの発表が終わったら、ホッとしてここに来る人が増えそうだ」
「ゆえに僕たちのような立場の人間は、空いているうちに楽しんでおくのが吉というわけですぞ」
「ああ、その通りだ」
実際にお店の前まで来て結構楽しくなって来た俺。
窓から見える店内は落ち着いた雰囲気だが、みんなが食べているのは見栄えがいいようにたくさんのフルーツが盛られたパフェやパンケーキが多い。
店そのものは老舗でも、お出しするメニューは時代に合わせて進化しているみたいだ。
長く続いているから愛されているのではなく、愛されているから長く続いている……か。
歴史や実績におごらずに変わり続ける姿勢は好感が持てるな。
「あっ……ここって従魔の連れ込み大丈夫なお店かな?」
パフェとパンケーキに気を取られて肝心なことを聞いていなかった。
「もちろん、大丈夫ですぞ! ロック様がいるのに従魔連れ込み不可の店を選ぶほど、このバニラの目は濁っておりませぬゆえ」
「流石はバニラだ。フゥも君を『ジューネ族の代表として、どこに出しても恥ずかしくない逸材だ』と言っていたよ」
いつも俺ならここで「ごめん、当然のことを聞いてしまった」と謝ってしまうだろう。
しかし、俺のことをかなり特別視してくれているバニラに対しては、とにもかくにも褒めるという方法でコミュニケーションを試みる。
「な、なんと姫様がそんなことを……!? 今すぐベータポリスを飛び出して、感謝の言葉を言いに王都へ向かいたいほどの歓喜……!」
バニラは体をくねらせて喜びを表現する。
これはこれで時間がかかりそうな流れ……!
あと、バニラはフゥのことを『姫様』と読んでいるんだな。
フゥの現族長の娘という立場は確かにお姫様に近い。
そして何より、俺のことをジューネ族の内乱を止めた盟友様と呼ぶのなら、同じく内乱の鎮静化に尽力したフゥのことも尊敬していて当然だ。
「と、とりあえず店に入ろうか……。あっ、店の中では静かにね……」
店先でずっとくねくねするのも問題なので、俺が率先して喫茶店『ソピア』の扉を開く。
「いらっしゃいませ。ご来店は何名様ですか?」
細身で小綺麗な女性店員さんがすぐに俺たちに気づいて来てくれた。
こういう時にすぐに店員さんが気づいてくれると嬉しいものだ。
近くに誰もいなかったりすると、俺は「あ……」となって困ってしまう。
まあ、ギルドの女性陣と一緒の時はシウルさんがよく通る声で呼んでくれたり、キルトさんがめちゃくちゃ軽めの殺気を飛ばして店員さんに俺たちの来店をアピールしてくれるのだが。
「えっと、人間2名と従魔1名です」
「従魔の方はパートナーの方との意思疎通が可能ですか? また、大変失礼なのですが他のお客様のご迷惑になる行為……過度な騒音や他のお客様の料理を我慢出来ずに食べてしまう可能性などはありませんか?」
「そこらへんは大丈夫です。言葉が通じますし、しかるべき場ではしかるべき態度が取れる子ですから」
「クゥ、クゥ」
ロックは小さめの鳴き声でうなずく。
そのロックの対応を見て、店員さんは驚いたように目を丸くした。
「お利口さん……あっ、失礼しました! それならば、問題はございません。えっと、後はそちらの方なのですが……」
店員さんは「ぐへへ~」と笑いながら頭をふらふらさせているバニラを見た。
「こ、この子も賢い子ですから大丈夫です……! ただ、今はずっと来たかったお店に来られて嬉しいだけなんです。遠い北の出身の子ですから……!」
店員さんは一瞬チラッと店の奥の方を見た。
おそらくはもっと偉い人……店長さんにでも確認を取ろうかと思ったんだろう。
だけど、その店員さんは「なら、大丈夫です」と言って俺たちを通してくれた。
「あっ、僕たちは魔獣学会のシンポジウムの登壇者なので、個室を使わせていただけるとありがたいです」
突如として正気を取り戻したバニラが言った。
店員さんはホッとした顔で「かしこまりました」と言い、俺たちを店の奥の方へ案内する。
「個室って?」
「そのままの意味ですぞ~」
バニラの言葉通り、店員さんが「こちらの席へどうぞ」と言った場所は周りを壁で囲まれた座席だった。
壁はしっかり天井まで伸び、引き戸で入口を締めて完全な密室に出来る構造だ。
「素材にもこだわっているらしく、外に声が洩れにくい作りになっているとのことで」
「なるほど、ここなら確かにあまり聞かれたくない大事な話も出来るわけだ。それがこの店をミーティング場所に選んだ理由ってわけだね」
「ふふっ、『それが』でもあり『それも』でもありますぞ。何だかんだ、この店に早く来たかったのは本当の話ですので。せっかく外の世界を見て回れる立場と、それを叶える愛馬を族長からいただけたのですからな!」
愛馬……あの機械の乗り物のことか。
そこらへんの話も、この気の利いた個室なら聞くことが出来そうだ。
〓〓〓おしらせ〓〓〓
2月中旬に刊行予定の第3巻の書影を公開します!
きらめく湖面に浮かぶは蓮の花――
WEB連載版では存在しなかったスポット、各キャラクターの新たな見せ場、そして……。
まだ言えない驚きの展開がたくさん詰まった『蜘蛛狩り』の死闘を、ぜひお手に取って体感してください!
我ながらすごい盛り上がる展開が書けたなとビックリしております。
1、2巻も合わせて手に取っていただけると嬉しいです!(今ならネット通販が一番手に入れやすいかも……!)
めっちゃ自画自賛するから3巻だけ気になる……という方は3巻からでもぜひ!
第3巻は【2月中旬】刊行予定!
これからも情報を発信していきますので、情報拡散にご協力いただけると幸いです!
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ただ、それゆえに木で出来た入口の扉や吊るされた看板が持つ温かな自然の色合い、今日のオススメメニューが手描きで描かれた小さな黒板などがよく映える。
「そんなに混んでなさそうだね」
「地元の住人にとっては毎日押しかけるような特別な店ではありませんからな。それに今のベータポリスに多く訪れているのは観光客より研究職の者たちが多いでしょう。僕たちのように少数で動けるチームはまだしも、大人数のチームでお店にお邪魔する訳にもいきませんので」
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「ああ、その通りだ」
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