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三者面談編
043 一番弟子、師匠の優しさに驚く
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「まあ、ルールを破ったのは悪いと思うんだけど、この子をずっと見てきた私からすると、友達のための行動をキツくは叱れんのですよ」
三者面談は始まっていた。
場所は一年Oクラスの教室。
中にいるのは担任教師ルチルとレッドフィールド親子だ。
「私も彼女の行動の理由は真っ当だと思います。しかし、一応学園としては注意をしなければいけないという感じでして……。あの状況ならば一度待つという冷静な判断を……」
「わかってますって先生! この子は我慢が出来ない狂犬です! 私のしつけが悪かったのは百も承知! でも、そういうところが嫌いになれないんですよ! これが他人だとイラっと来るんですが、やっぱり血のつながりですかねぇ。暴れていてもかわいいというか……ねっ!」
「私も担任としてオーカくんのそういうところは魅力だと……」
「そうでしょ! やっぱり先生もそう思うよねぇ!」
ルチルの言葉は歯切れが悪い。
そもそも、ヴァイスのお宅訪問事件で三者面談をしようと言ったのは学園長なのだ。
その理由として、叱り方が間違っているのではないかと悩むルチルへの気遣いがあるのも間違いではない。
生徒の問題行動、担任としての自分の対応、その是非を親御さんに尋ねられるのはルチルにとってもありがたい経験だ。
しかし、なにぶん初めての経験なので上手く話ができない。
思っていたより母クリムゾンが穏やかなどころか、久しぶりに会う娘にデレデレなので話題を持っていかれる。
和やかな空気にされてしまう。
(これで良いのだろうか……。私が生徒だったころの三者面談はもっとピリピリしていたような……。まあ、すでに反省していることだし、オーカくんにはこの空気が相当こたえているようだから、間違ってはいない……か)
オーカは顔を真っ赤にしてうつむいている。
人前でやたら母親にかわいいかわいいと言われるのがとんでもなく恥ずかしいのだ。
学園に来る前はケンカ気味で、親子で相当ののしりあったのかもしれない。
オーカ本人も家族には嫌われていると思っていた。
それがむしろ愛しくてたまらなかったというのだから二重の意味で恥ずかしい。
「か、母さん……もういいよ……」
「良くないって! もっとオーカのかわいさを先生にわかってもらわなきゃ~」
クリムゾンはオーカをギュッと抱きしめて頭をなでる。
娘以上に豊満な母の胸に埋もれてオーカはもがくことしかできない。
「それでですね先生。あれはオーカが五歳くらいの頃……」
「はは……」
ルチルは笑うしかなかった。
この母の思い出話を遮るには、学園を揺るがすような戦闘が必要だと思った。
実際ルチルも騎士としてクリムゾンの本気の戦闘能力には興味がある。
しかし、問題を起こした生徒の話をするために呼び出したのに、ここで担任が問題を起こすわけにはいかない。
(次の師弟二人には悪いけど、少し待っていてくれ……。それに私も昔のオーカくんの話には結構興味がある!)
「先生聞いてます?」
「はい、聞いてますよ。五歳のオーカくんに告白してきた近所の男の子をお母様がボコボコにしてそれからどうなったんですか?」
「流石先生! 聞いてるフリなんてしないね! それでねー……」
聞き逃してもクリムゾンは爆発しそうだ……。
ルチルは耳に全神経を集中させた。
● ● ●
「お待たせして申し訳ありません。デシルくんと……」
「シーファと呼んでください」
ルチルに呼ばれデシルとシーファがOクラスの教室に入る。
これで中には師弟二人とルチル、レッドフィールド親子に学園長がいることになる。
「ちょっと待っていただきたい。言いたいことはいろいろありますが……まずは学園長! どこに行っておられたのですか!」
「べ、別にシーファと話し込んでたわけじゃないのよ! ただ、学校の警備について意見をもらってただけなんだからね!」
「むうう……。そうなんですかシーファさん?」
「はい、警備の話しかさせませんでした」
真顔でそう言うシーファを見て、学園長は嘘を言っていないと確信したルチルであった。
「えっと、ではオーカくんとお母様はなぜ教室内に……」
「だって、気になるじゃないですか! 私も今日会ったばかりですけど、デシルちゃんの強さには驚きました! そんなデシルちゃんを育てた師匠のお話ちょっと聞きたいなぁって思っただけですよ!」
「あたしも気になる!」
珍しく意見が合ったレッドフィールド親子を説得するにはまた時間がかかるだろう。
しかし、三者面談は三者で行うのが普通だ。
メインであるデシルとシーファがこの状況を嫌がるのならば、ルチルはレッドフィールド親子や学園長を外に出さなければならない。
「デシルくんとシーファさん、どうしましょうか?」
「私は構わないんですが、師匠はあんまり人前で話すのが得意じゃないので、ここはルチル先生だけで……」
「このままで構わない」
「師匠!? ま、まあ……師匠がそう言うなら……」
本人の了承を得たということで三者面談どころか六者による面談が始まった。
本当は教室の隅っこにある掃除用具入れにヴァイスも隠れているので七者面談なのだが、それに気づいているのはマリアベルとシーファだけだ。
ルチルはレッドフィールド親子にしたのと同じ話を師弟にもした。
そして、ヴァイス誘拐の犯人が実の母親で危害を加えられる可能性は低い。
なので気持ちはよくわかるが、生徒だけで急いで突撃するべきではなかったと話を締めくくった。
それに対してシーファも全面的に同意する。
「問題の早期解決を目指すならばデシルが向かうので問題ないと思う。ヴァイスさんの友達という立場が交渉に置いて重要なキーになるから。でも、それはその作戦を先生たちに提案して許可をもらってからでいい。話し合いで解決が三十分遅くなる程度なら大差ない。あなたが悪いわねデシル。判断ミスよ」
「はい……」
「でも、それだけ必死に助けたいと思える友達が出来たのは……良いことよ。助けようとする心も……。デシルを学園に通わせて良かったと思う……」
「師匠……! なんか声は小さくなりましたけど、言葉は優しいです!」
「い、いつだって優しかったでしょ……」
「いつもはもっとぶっきらぼうでした! やっぱりよそ行きの師匠ですか?」
「私だって多少はしゃべる努力をしてきたの。あなたが学園で学んでる間に……」
「へー……」
デシルはどうも師匠の柔和な態度に違和感があるようだ。
この疑いはルチルが新たな話題を切り出したことで中断される。
「シーファさん、これは今回のことと直接関係はないのですが……」
「王国騎士との親善試合で見せた封じの光波紋の暴走ですかね」
「そうです。デシルくんは感情が高ぶると常にこういうことが起こっていたのでしょうか?」
「いや、私相手にはありませんでした。おそらく私相手には心の底から怒ったことがないのでしょう。恨まれても仕方ない厳しい修行をさせてきたというのに、や、やや、優しい子だから……」
「つまり、あの暴走はあの場で初めて起きたことなんですね」
「そうです。ただ、感情の暴走と魔法の暴走が連動することは誰にでもよくあります」
あたしも披露しちゃったしなぁ……とオーカが自虐する。
実際、暴走魔法は勝負の場ではよく起こるのだ。
「基本的には暴走は魔法の威力が高まり暴力的になりますが、デシルの場合はむしろ相手を傷つけない力が強まった。ボルテージブローや封じの光波紋など、通常の例とは真逆です。二つとも高度で珍しい魔法ですが、危険性は低いです。むしろ、低くするための魔法ですから」
「わかりました。私もデシルくんの根っからの優しさが引き起こした現象だとは思ってましたけど、シーファさんにわざわざ確認してしまいました。実際あの光の波紋を浴びると怖いものでしてね……。私なんか気合でちょっと体が動いたくらいだったもので……」
「ふふふっ……」
師匠がこらえきれないといった感じで笑った。
これは大変珍しいことで、長年一緒に暮らしてるデシルすら食事後の機嫌がいいところに会心の一発芸が決まった時くらいしか見たことがない。
「や、やっぱり、あの程度の魔法に逆らえない者がデシルくんの教師なんてお笑いですよね……」
「いえ、むしろあの魔法に気合で逆らえるのがすごくて思わず……。いくら未完成なデシルの光波紋とはいえ……ね。今の世の中にも素晴らしい自由騎士はいるのだと再確認したところです」
「そ、そんな……本当ですか?」
「ええ。あなたがデシルの担任で良かった。確かな実力だけでなく、柔軟な思考能力もある」
ルチルの顔が赤く染まる。
自分の中ですごい人だとずっと思っていたデシルの師匠に褒められたのだから無理もない。
「そうそう! 私もオーカの担任がルチル先生で良かったよ! なんてったって娘を学園に誘ってくれた先生だからね! 他の先生だったら追い出しはしても誘ってはくれないよ! だって問題児だもん私の娘は!」
「か、母さんってば……。まあ、事実だけど」
レッドフィールド親子も乗っかってルチルの顔はますます赤くなる。
(なんで私がこんなに褒められているんだ……!? 三者面談の前はギスギスしないか不安だったけど、杞憂だったみたいだ……。それはいいとして、やっぱり少し恥ずかしい……。でも嬉しい……。ただ……上手く私を乗せて、面談を良い話で終わらせようとしてる気が……)
ルチルは少し疑ったが、すぐにやめた。
本心で自分のことを褒めてくれているのだとわかっているからだ。
ただ、それはそれとしてレッドフィールド親子が面談に飽きつつあるのは本当のようなので……。
「クリムゾンさん、シーファさん、遠路はるばるありがとうございました。これにて三者面談は終了とさせていただきたいと思います。最後に何かありますでしょうか?」
誰も声をあげることはなかった。
これにて、荒れるかと思われた三者面談はとても平和に終わりを迎えた。
三者面談は始まっていた。
場所は一年Oクラスの教室。
中にいるのは担任教師ルチルとレッドフィールド親子だ。
「私も彼女の行動の理由は真っ当だと思います。しかし、一応学園としては注意をしなければいけないという感じでして……。あの状況ならば一度待つという冷静な判断を……」
「わかってますって先生! この子は我慢が出来ない狂犬です! 私のしつけが悪かったのは百も承知! でも、そういうところが嫌いになれないんですよ! これが他人だとイラっと来るんですが、やっぱり血のつながりですかねぇ。暴れていてもかわいいというか……ねっ!」
「私も担任としてオーカくんのそういうところは魅力だと……」
「そうでしょ! やっぱり先生もそう思うよねぇ!」
ルチルの言葉は歯切れが悪い。
そもそも、ヴァイスのお宅訪問事件で三者面談をしようと言ったのは学園長なのだ。
その理由として、叱り方が間違っているのではないかと悩むルチルへの気遣いがあるのも間違いではない。
生徒の問題行動、担任としての自分の対応、その是非を親御さんに尋ねられるのはルチルにとってもありがたい経験だ。
しかし、なにぶん初めての経験なので上手く話ができない。
思っていたより母クリムゾンが穏やかなどころか、久しぶりに会う娘にデレデレなので話題を持っていかれる。
和やかな空気にされてしまう。
(これで良いのだろうか……。私が生徒だったころの三者面談はもっとピリピリしていたような……。まあ、すでに反省していることだし、オーカくんにはこの空気が相当こたえているようだから、間違ってはいない……か)
オーカは顔を真っ赤にしてうつむいている。
人前でやたら母親にかわいいかわいいと言われるのがとんでもなく恥ずかしいのだ。
学園に来る前はケンカ気味で、親子で相当ののしりあったのかもしれない。
オーカ本人も家族には嫌われていると思っていた。
それがむしろ愛しくてたまらなかったというのだから二重の意味で恥ずかしい。
「か、母さん……もういいよ……」
「良くないって! もっとオーカのかわいさを先生にわかってもらわなきゃ~」
クリムゾンはオーカをギュッと抱きしめて頭をなでる。
娘以上に豊満な母の胸に埋もれてオーカはもがくことしかできない。
「それでですね先生。あれはオーカが五歳くらいの頃……」
「はは……」
ルチルは笑うしかなかった。
この母の思い出話を遮るには、学園を揺るがすような戦闘が必要だと思った。
実際ルチルも騎士としてクリムゾンの本気の戦闘能力には興味がある。
しかし、問題を起こした生徒の話をするために呼び出したのに、ここで担任が問題を起こすわけにはいかない。
(次の師弟二人には悪いけど、少し待っていてくれ……。それに私も昔のオーカくんの話には結構興味がある!)
「先生聞いてます?」
「はい、聞いてますよ。五歳のオーカくんに告白してきた近所の男の子をお母様がボコボコにしてそれからどうなったんですか?」
「流石先生! 聞いてるフリなんてしないね! それでねー……」
聞き逃してもクリムゾンは爆発しそうだ……。
ルチルは耳に全神経を集中させた。
● ● ●
「お待たせして申し訳ありません。デシルくんと……」
「シーファと呼んでください」
ルチルに呼ばれデシルとシーファがOクラスの教室に入る。
これで中には師弟二人とルチル、レッドフィールド親子に学園長がいることになる。
「ちょっと待っていただきたい。言いたいことはいろいろありますが……まずは学園長! どこに行っておられたのですか!」
「べ、別にシーファと話し込んでたわけじゃないのよ! ただ、学校の警備について意見をもらってただけなんだからね!」
「むうう……。そうなんですかシーファさん?」
「はい、警備の話しかさせませんでした」
真顔でそう言うシーファを見て、学園長は嘘を言っていないと確信したルチルであった。
「えっと、ではオーカくんとお母様はなぜ教室内に……」
「だって、気になるじゃないですか! 私も今日会ったばかりですけど、デシルちゃんの強さには驚きました! そんなデシルちゃんを育てた師匠のお話ちょっと聞きたいなぁって思っただけですよ!」
「あたしも気になる!」
珍しく意見が合ったレッドフィールド親子を説得するにはまた時間がかかるだろう。
しかし、三者面談は三者で行うのが普通だ。
メインであるデシルとシーファがこの状況を嫌がるのならば、ルチルはレッドフィールド親子や学園長を外に出さなければならない。
「デシルくんとシーファさん、どうしましょうか?」
「私は構わないんですが、師匠はあんまり人前で話すのが得意じゃないので、ここはルチル先生だけで……」
「このままで構わない」
「師匠!? ま、まあ……師匠がそう言うなら……」
本人の了承を得たということで三者面談どころか六者による面談が始まった。
本当は教室の隅っこにある掃除用具入れにヴァイスも隠れているので七者面談なのだが、それに気づいているのはマリアベルとシーファだけだ。
ルチルはレッドフィールド親子にしたのと同じ話を師弟にもした。
そして、ヴァイス誘拐の犯人が実の母親で危害を加えられる可能性は低い。
なので気持ちはよくわかるが、生徒だけで急いで突撃するべきではなかったと話を締めくくった。
それに対してシーファも全面的に同意する。
「問題の早期解決を目指すならばデシルが向かうので問題ないと思う。ヴァイスさんの友達という立場が交渉に置いて重要なキーになるから。でも、それはその作戦を先生たちに提案して許可をもらってからでいい。話し合いで解決が三十分遅くなる程度なら大差ない。あなたが悪いわねデシル。判断ミスよ」
「はい……」
「でも、それだけ必死に助けたいと思える友達が出来たのは……良いことよ。助けようとする心も……。デシルを学園に通わせて良かったと思う……」
「師匠……! なんか声は小さくなりましたけど、言葉は優しいです!」
「い、いつだって優しかったでしょ……」
「いつもはもっとぶっきらぼうでした! やっぱりよそ行きの師匠ですか?」
「私だって多少はしゃべる努力をしてきたの。あなたが学園で学んでる間に……」
「へー……」
デシルはどうも師匠の柔和な態度に違和感があるようだ。
この疑いはルチルが新たな話題を切り出したことで中断される。
「シーファさん、これは今回のことと直接関係はないのですが……」
「王国騎士との親善試合で見せた封じの光波紋の暴走ですかね」
「そうです。デシルくんは感情が高ぶると常にこういうことが起こっていたのでしょうか?」
「いや、私相手にはありませんでした。おそらく私相手には心の底から怒ったことがないのでしょう。恨まれても仕方ない厳しい修行をさせてきたというのに、や、やや、優しい子だから……」
「つまり、あの暴走はあの場で初めて起きたことなんですね」
「そうです。ただ、感情の暴走と魔法の暴走が連動することは誰にでもよくあります」
あたしも披露しちゃったしなぁ……とオーカが自虐する。
実際、暴走魔法は勝負の場ではよく起こるのだ。
「基本的には暴走は魔法の威力が高まり暴力的になりますが、デシルの場合はむしろ相手を傷つけない力が強まった。ボルテージブローや封じの光波紋など、通常の例とは真逆です。二つとも高度で珍しい魔法ですが、危険性は低いです。むしろ、低くするための魔法ですから」
「わかりました。私もデシルくんの根っからの優しさが引き起こした現象だとは思ってましたけど、シーファさんにわざわざ確認してしまいました。実際あの光の波紋を浴びると怖いものでしてね……。私なんか気合でちょっと体が動いたくらいだったもので……」
「ふふふっ……」
師匠がこらえきれないといった感じで笑った。
これは大変珍しいことで、長年一緒に暮らしてるデシルすら食事後の機嫌がいいところに会心の一発芸が決まった時くらいしか見たことがない。
「や、やっぱり、あの程度の魔法に逆らえない者がデシルくんの教師なんてお笑いですよね……」
「いえ、むしろあの魔法に気合で逆らえるのがすごくて思わず……。いくら未完成なデシルの光波紋とはいえ……ね。今の世の中にも素晴らしい自由騎士はいるのだと再確認したところです」
「そ、そんな……本当ですか?」
「ええ。あなたがデシルの担任で良かった。確かな実力だけでなく、柔軟な思考能力もある」
ルチルの顔が赤く染まる。
自分の中ですごい人だとずっと思っていたデシルの師匠に褒められたのだから無理もない。
「そうそう! 私もオーカの担任がルチル先生で良かったよ! なんてったって娘を学園に誘ってくれた先生だからね! 他の先生だったら追い出しはしても誘ってはくれないよ! だって問題児だもん私の娘は!」
「か、母さんってば……。まあ、事実だけど」
レッドフィールド親子も乗っかってルチルの顔はますます赤くなる。
(なんで私がこんなに褒められているんだ……!? 三者面談の前はギスギスしないか不安だったけど、杞憂だったみたいだ……。それはいいとして、やっぱり少し恥ずかしい……。でも嬉しい……。ただ……上手く私を乗せて、面談を良い話で終わらせようとしてる気が……)
ルチルは少し疑ったが、すぐにやめた。
本心で自分のことを褒めてくれているのだとわかっているからだ。
ただ、それはそれとしてレッドフィールド親子が面談に飽きつつあるのは本当のようなので……。
「クリムゾンさん、シーファさん、遠路はるばるありがとうございました。これにて三者面談は終了とさせていただきたいと思います。最後に何かありますでしょうか?」
誰も声をあげることはなかった。
これにて、荒れるかと思われた三者面談はとても平和に終わりを迎えた。
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