4 / 9
第4話 中年騎士、任命される
しおりを挟む
「り、理由をお聞かせいただけますか?」
そりゃ仕事も立場も欲しかったが、会ったばかりで大隊長って……。
というか、大隊長って役職にあまり馴染みがない。
隊長ではいけないのか……?
「今現在、守備隊の隊長の座は空席なのだ。前任者が1か月ほど前、老衰で亡くなってしまったからな。私が生まれる前からこの領地を守ってくれていた騎士だったのだが……」
それはそれは立派な方だ……。
だが、急な怪我や病気ではなく老衰で亡くなるほどの高齢者を領地防衛の戦力として数えていた事実は見過ごせないな。
普通ならそうなる前に引退し、後進に役職を譲るべきだ。
俺が言うのも何だが、引き継ぎが大変だからな。
「このプレーガ領は平和で、守備隊も常に忙しく働いているわけではない。だからこそ、すぐに緩んだ空気になりやすかった。それを引き締めていた隊長がいなくなった今、プレーガ領守備隊は烏合の衆と化している」
まあ、人間誰だってサボったりダラけたりしたい生き物だ。
厳しいことを言う人がいなくなって組織が崩壊するなんてよくある話。
「こんな状況で王都守備隊の隊長を務めていた素晴らしい騎士が来てくれたのだ! すべてを任せてみるのも当然ではないか? 大隊長という隊長を超えた新たな称号は、私や領民からの期待が形になったものと考えてくれてよいぞ!」
「それは……どうもありがとうございます」
とりあえず、大隊長の『大』に特別な意味はなく、普通に隊長としての仕事が求められていることはわかった。
おそらく、今の守備隊のメンバーの中に隊長に相応しい人物はいなかったんだ。
だからこそ、外から来たばかりの俺に白羽の矢が立った。
「この領地の守りのすべてをレナルドに任せる。好きにやってみろ」
すべて……か。
王都守備隊の時も隊長だったけど、騎士団長や王族貴族ににらまれ、自分の権限で自由に動かせる範囲はあまりにも狭かった。
でも、ここなら防衛のすべてを俺が背負える。
俺が思うがままに組織を運営できる……。
正直、期待と不安は半々だ。
それでも、リリカ様の前で俺は不安を顔に出さない。
「承知致しました、リリカ様。必ずやプレーガ領の平和を守ってみせます」
胸を張り、リリカ様の目を真っすぐ見据えて答えた。
それに呼応するかのように、リリカ様の目が大きく見開かれる。
その瞳に映るのは俺と同じく期待と不安、それに喜びや驚きの感情も混じっている。
俺の年甲斐もなくカッコつけたキザなセリフを、リリカ様は結構喜んでくれているようだ。
「では、私からレナルド大隊長殿に最初の任務を与えよう」
リリカ様は『むふふ~』といたずらっ子のように笑った。
「私はな、フィナンシェが好きなのだ」
「えっと、洋菓子でしたっけ?」
「そうだ。バターの効いたプレーンも好き、ちょっと苦みのあるココアも好き、はちみつやオレンジピールが入っているのも好きだ。そして実はマドレーヌも好き」
フィナンシェとマドレーヌってどう違うんだっけ?
お菓子はあまり食べないから詳しくない……。
「いつも夕食後に食べているのだが、今日はちょっとしたトラブルで買いそびれていてな。レナルド大隊長には私が贔屓にしている店でフィナンシェを買って来てもらいたい。出来るか?」
「店の場所を教えていただければ可能です」
こっちはいい年したおじさんだぞ。お使いくらい出来る。
既婚者の男は家事を妻に任せっきりで、買い物すらロクに出来ないこともあると聞くが……こちとら独身の1人暮らし。買い物は日常だ。
「では、買って来る商品のリストと簡単な地図を渡そう」
リリカ様は高そうな羽ペンを使って、サラサラと紙にお菓子の名前をしたためる。
めちゃくちゃ字が綺麗だな……。
俺より全然ペンの扱い方が上手い。
王位継承順位が低過ぎる王子や王女は、王族教育を受けさせてもらえないと聞く。
だが、リリカ様には誰かがちゃんとした教育を受けさせてくれたようだ。
「よし、出来た。店は街の大通りにあるから簡単に見つかると思う。看板の特徴も記しておいたぞ」
「ありがとうございます」
渡された買い物メモは、その大部分が地図だった。
買って来るお菓子は……ほんの2つくらい?
いや、1人で食べる量としては十分なのだが、あれだけ熱くフィナンシェについて語っていたものだから、もっとたくさん買うものだと思っていた。
「これで間違いありませんか?」
「うむ、間違いない! それともう1つ渡しておくものがあるぞ」
リリカ様が机の引き出しから取り出したのは、キラリと輝く金属製のバッチだった。
彼女の髪色と似た金色の花がモチーフになっているようだ。
「フリージアの花をかたどったこのバッチは、我が領地の守護者の証だ。先代の守備隊長もこれを常に身につけていた。レナルドも人前に出る時は常にこれを身につけていてほしい。もちろん、今からの買い物もな」
「かしこまりました」
「よし、私がコートの襟につけてやろう。しゃがんでくれ」
リリカ様の手が届く位置まで腰を落とす。
「あの、そのバッチってピンを突き刺すタイプですか……?」
「安心しろ、ネクタイピンのように挟むだけだ。愛着のあるコートなのだろう?」
「まあ、高くはないですが長く使っているので……すいません」
「よいよい、物は大切にするものだ」
コートの襟にバッチが取り付けられる。
くたびれたコートとおじさんにはちょっと眩しい色合いだが、不思議と気分が明るくなってくる。
「似合っているぞ。それではレナルド大隊長、任務の成功を祈る!」
ビシッと敬礼をするリリカ様。
俺も反射的に敬礼を行う。これは身に染み付いた動作だ。
「失礼します」
そう言って部屋を後にして、館の外まで出て来ると……俺はふと冷静になった。
異動後の初任務がお菓子の買い出しって、普通に考えたら扱い悪いよなって。
でも、不思議と嫌な気持ちにならないのは、リリカ様のカリスマが為せる業か。
それとも、おじさんという生き物は小さい子に何でも買ってあげたくなる習性があるだけか……。
「任務である以上、手は抜かないさ。何か深い意味があるかもしれないしな」
早く行かないと洋菓子店が閉まるかもしれない。
まだ夕日の赤さが西の空に残る中、丘を下って街へと急いだ。
そりゃ仕事も立場も欲しかったが、会ったばかりで大隊長って……。
というか、大隊長って役職にあまり馴染みがない。
隊長ではいけないのか……?
「今現在、守備隊の隊長の座は空席なのだ。前任者が1か月ほど前、老衰で亡くなってしまったからな。私が生まれる前からこの領地を守ってくれていた騎士だったのだが……」
それはそれは立派な方だ……。
だが、急な怪我や病気ではなく老衰で亡くなるほどの高齢者を領地防衛の戦力として数えていた事実は見過ごせないな。
普通ならそうなる前に引退し、後進に役職を譲るべきだ。
俺が言うのも何だが、引き継ぎが大変だからな。
「このプレーガ領は平和で、守備隊も常に忙しく働いているわけではない。だからこそ、すぐに緩んだ空気になりやすかった。それを引き締めていた隊長がいなくなった今、プレーガ領守備隊は烏合の衆と化している」
まあ、人間誰だってサボったりダラけたりしたい生き物だ。
厳しいことを言う人がいなくなって組織が崩壊するなんてよくある話。
「こんな状況で王都守備隊の隊長を務めていた素晴らしい騎士が来てくれたのだ! すべてを任せてみるのも当然ではないか? 大隊長という隊長を超えた新たな称号は、私や領民からの期待が形になったものと考えてくれてよいぞ!」
「それは……どうもありがとうございます」
とりあえず、大隊長の『大』に特別な意味はなく、普通に隊長としての仕事が求められていることはわかった。
おそらく、今の守備隊のメンバーの中に隊長に相応しい人物はいなかったんだ。
だからこそ、外から来たばかりの俺に白羽の矢が立った。
「この領地の守りのすべてをレナルドに任せる。好きにやってみろ」
すべて……か。
王都守備隊の時も隊長だったけど、騎士団長や王族貴族ににらまれ、自分の権限で自由に動かせる範囲はあまりにも狭かった。
でも、ここなら防衛のすべてを俺が背負える。
俺が思うがままに組織を運営できる……。
正直、期待と不安は半々だ。
それでも、リリカ様の前で俺は不安を顔に出さない。
「承知致しました、リリカ様。必ずやプレーガ領の平和を守ってみせます」
胸を張り、リリカ様の目を真っすぐ見据えて答えた。
それに呼応するかのように、リリカ様の目が大きく見開かれる。
その瞳に映るのは俺と同じく期待と不安、それに喜びや驚きの感情も混じっている。
俺の年甲斐もなくカッコつけたキザなセリフを、リリカ様は結構喜んでくれているようだ。
「では、私からレナルド大隊長殿に最初の任務を与えよう」
リリカ様は『むふふ~』といたずらっ子のように笑った。
「私はな、フィナンシェが好きなのだ」
「えっと、洋菓子でしたっけ?」
「そうだ。バターの効いたプレーンも好き、ちょっと苦みのあるココアも好き、はちみつやオレンジピールが入っているのも好きだ。そして実はマドレーヌも好き」
フィナンシェとマドレーヌってどう違うんだっけ?
お菓子はあまり食べないから詳しくない……。
「いつも夕食後に食べているのだが、今日はちょっとしたトラブルで買いそびれていてな。レナルド大隊長には私が贔屓にしている店でフィナンシェを買って来てもらいたい。出来るか?」
「店の場所を教えていただければ可能です」
こっちはいい年したおじさんだぞ。お使いくらい出来る。
既婚者の男は家事を妻に任せっきりで、買い物すらロクに出来ないこともあると聞くが……こちとら独身の1人暮らし。買い物は日常だ。
「では、買って来る商品のリストと簡単な地図を渡そう」
リリカ様は高そうな羽ペンを使って、サラサラと紙にお菓子の名前をしたためる。
めちゃくちゃ字が綺麗だな……。
俺より全然ペンの扱い方が上手い。
王位継承順位が低過ぎる王子や王女は、王族教育を受けさせてもらえないと聞く。
だが、リリカ様には誰かがちゃんとした教育を受けさせてくれたようだ。
「よし、出来た。店は街の大通りにあるから簡単に見つかると思う。看板の特徴も記しておいたぞ」
「ありがとうございます」
渡された買い物メモは、その大部分が地図だった。
買って来るお菓子は……ほんの2つくらい?
いや、1人で食べる量としては十分なのだが、あれだけ熱くフィナンシェについて語っていたものだから、もっとたくさん買うものだと思っていた。
「これで間違いありませんか?」
「うむ、間違いない! それともう1つ渡しておくものがあるぞ」
リリカ様が机の引き出しから取り出したのは、キラリと輝く金属製のバッチだった。
彼女の髪色と似た金色の花がモチーフになっているようだ。
「フリージアの花をかたどったこのバッチは、我が領地の守護者の証だ。先代の守備隊長もこれを常に身につけていた。レナルドも人前に出る時は常にこれを身につけていてほしい。もちろん、今からの買い物もな」
「かしこまりました」
「よし、私がコートの襟につけてやろう。しゃがんでくれ」
リリカ様の手が届く位置まで腰を落とす。
「あの、そのバッチってピンを突き刺すタイプですか……?」
「安心しろ、ネクタイピンのように挟むだけだ。愛着のあるコートなのだろう?」
「まあ、高くはないですが長く使っているので……すいません」
「よいよい、物は大切にするものだ」
コートの襟にバッチが取り付けられる。
くたびれたコートとおじさんにはちょっと眩しい色合いだが、不思議と気分が明るくなってくる。
「似合っているぞ。それではレナルド大隊長、任務の成功を祈る!」
ビシッと敬礼をするリリカ様。
俺も反射的に敬礼を行う。これは身に染み付いた動作だ。
「失礼します」
そう言って部屋を後にして、館の外まで出て来ると……俺はふと冷静になった。
異動後の初任務がお菓子の買い出しって、普通に考えたら扱い悪いよなって。
でも、不思議と嫌な気持ちにならないのは、リリカ様のカリスマが為せる業か。
それとも、おじさんという生き物は小さい子に何でも買ってあげたくなる習性があるだけか……。
「任務である以上、手は抜かないさ。何か深い意味があるかもしれないしな」
早く行かないと洋菓子店が閉まるかもしれない。
まだ夕日の赤さが西の空に残る中、丘を下って街へと急いだ。
61
お気に入りに追加
30
あなたにおすすめの小説
スキル『睡眠』で眠ること数百年、気づくと最強に~LV999で未来の世界を無双~
雪月花
ファンタジー
異世界に転移した少年・斑鳩真人。
彼に与えられたのは眠るほど強くなるという『睡眠』と言うスキル。
幼馴染の親友達と共に異世界を旅していた彼は仲間達より「試しに最大まで寝てみたら?」と言われる。
真人もそれに乗ってスキル『睡眠』で眠れる最大を選択すると――数百年が経過していた!
目覚めた真人はレベル999という最強の存在に!
だが、目覚めたその世界では自分や幼馴染達の記録が抹消されていた。
それだけではなく、“全くの別人達”がこの世界を救ったことになっていた。
自分が眠っている間に何が起こったのか? かつての仲間達はどこに? そして、この“別人”達は何者なのか?
眠り続けること数百年。最強となった主人公はかつての仲間達の足取りを追い、世界に隠された秘密へと挑む。
※小説家になろう、カクヨム、アルファポリスにて同時掲載しております
悠々自適な転生冒険者ライフ ~実力がバレると面倒だから周りのみんなにはナイショです~
こばやん2号
ファンタジー
とある大学に通う22歳の大学生である日比野秋雨は、通学途中にある工事現場の事故に巻き込まれてあっけなく死んでしまう。
それを不憫に思った女神が、異世界で生き返る権利と異世界転生定番のチート能力を与えてくれた。
かつて生きていた世界で趣味で読んでいた小説の知識から、自分の実力がバレてしまうと面倒事に巻き込まれると思った彼は、自身の実力を隠したまま自由気ままな冒険者をすることにした。
果たして彼の二度目の人生はうまくいくのか? そして彼は自分の実力を隠したまま平和な異世界生活をおくれるのか!?
※この作品はアルファポリス、小説家になろうの両サイトで同時配信しております。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
何者でもない僕は異世界で冒険者をはじめる
月風レイ
ファンタジー
あらゆることを人より器用にこなす事ができても、何の長所にもなくただ日々を過ごす自分。
周りの友人は世界を羽ばたくスターになるのにも関わらず、自分はただのサラリーマン。
そんな平凡で退屈な日々に、革命が起こる。
それは突如現れた一枚の手紙だった。
その手紙の内容には、『異世界に行きますか?』と書かれていた。
どうせ、誰かの悪ふざけだろうと思い、適当に異世界にでもいけたら良いもんだよと、考えたところ。
突如、異世界の大草原に召喚される。
元の世界にも戻れ、無限の魔力と絶対不死身な体を手に入れた冒険が今始まる。
神速の成長チート! ~無能だと追い出されましたが、逆転レベルアップで最強異世界ライフ始めました~
雪華慧太
ファンタジー
高校生の裕樹はある日、意地の悪いクラスメートたちと異世界に勇者として召喚された。勇者に相応しい力を与えられたクラスメートとは違い、裕樹が持っていたのは自分のレベルを一つ下げるという使えないにも程があるスキル。皆に嘲笑われ、さらには国王の命令で命を狙われる。絶体絶命の状況の中、唯一のスキルを使った裕樹はなんとレベル1からレベル0に。絶望する裕樹だったが、実はそれがあり得ない程の神速成長チートの始まりだった! その力を使って裕樹は様々な職業を極め、異世界最強に上り詰めると共に、極めた生産職で快適な異世界ライフを目指していく。
神の宝物庫〜すごいスキルで楽しい人生を〜
月風レイ
ファンタジー
グロービル伯爵家に転生したカインは、転生後憧れの魔法を使おうとするも、魔法を発動することができなかった。そして、自分が魔法が使えないのであれば、剣を磨こうとしたところ、驚くべきことを告げられる。
それは、この世界では誰でも6歳にならないと、魔法が使えないということだ。この世界には神から与えられる、恩恵いわばギフトというものがかって、それをもらうことで初めて魔法やスキルを行使できるようになる。
と、カインは自分が無能なのだと思ってたところから、6歳で行う洗礼の儀でその運命が変わった。
洗礼の儀にて、この世界の邪神を除く、12神たちと出会い、12神全員の祝福をもらい、さらには恩恵として神をも凌ぐ、とてつもない能力を入手した。
カインはそのとてつもない能力をもって、周りの人々に支えられながらも、異世界ファンタジーという夢溢れる、憧れの世界を自由気ままに創意工夫しながら、楽しく過ごしていく。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる