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リュカ様のお友達

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今日もリュカ様と一緒に朝食をとっています。たわいない話をしながら美味しく食事をしていると、急に廊下の方から慌ただしい声が聞こえてきました。

「すみません、アラン様!今リュカ様は花嫁様と朝食をとっているところなのです!今しばらくお待ちを!」

「えー?じゃあ俺が花嫁の代わりにリュカと食事をとるよ。それならいいでしょ?」

「何がいいのかまったく分かりません!貴方様もドラゴンなら花嫁の大切さがわかるでしょう!」

「分かんないよそんなの。俺にはまだ花嫁いないし。それに俺にとってはリュカが一番だもん。てかドラゴンって言ってもほぼドラゴンの姿になれないもん、俺。知ってるでしょ?俺は人間の血が濃すぎるの。だから花嫁の大切さとか知らないよ。わかったら早く退いて」

「…!し、失礼しました。ですが花嫁との時間はリュカ様にとって大切な時間。ここを退くわけには参りません!」

なんだか喧嘩しているような声が聞こえてきましたが、なんの話でしょう?というか、人間の血が濃すぎる?ほぼドラゴンの姿になれない?

「あの、リュカ様…?」

リュカ様に質問しようと思いリュカ様の方を見ると、リュカ様が頭を抱えていました。どうしたのでしょう?

「リュカ様、どうかされましたか?」

「…ごめんね、僕の花嫁。ドアの前で騒いでるあいつは僕の友達なんだ。今日は楽しく食事をとれそうにないみたい。本当にごめんね」

そしてリュカ様がお友達の話をしてくださいました。リュカ様のお友達の名前はアラン・オートゥイユ様。侯爵令息なのだそうです。ですが人間の血が濃すぎる為ほとんどの確率でドラゴンの姿になれないのだそうです。それを理由に侯爵家ではあまり良い扱いは受けていなかったそうなのです。そしてそれを知ったリュカ様が侯爵家を叱り、アラン様に優しく接してお友達になった時から、アラン様はリュカ様に半分くらい依存しているのだそうです。今日リュカ様を訪ねて来られたのは、花嫁である私にリュカ様を取られた気がして面白くないので、邪魔をしに来たと思われるそうです。

「そうなのですね…」

「そうなんだ、本当にごめんね。でも根は良い子なんだ。あまり嫌わないでやってくれると嬉しいな」

「それはもちろんです!では、早速部屋にお通しして、一緒に食事に致しましょう!」

「…え?サラ、僕の話聞いてたよね?」

「もちろんです!その上でリュカ様の大切なお友達と仲良くなりたいと思ったんです!」

私がそう言うとリュカ様が感激したように私をハグしてくださいました。そして使用人さんにアラン様をお通しするように言いました。

「もし嫌な気分になったらすぐに言うんだよ?」

「大丈夫です!リュカ様のお友達ですもの!」

これからアラン様と一緒にお食事です!仲良く出来るように頑張ります!
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