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とりあえず妹のために痩せる効果がある魔法薬を開発する

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とりあえず、持参した薬草と澄んだ水を使って様々な調合を繰り返し、マウス型の使い魔で実験を重ねる。

「ネズミさん、この餌を食べてね」

「ちゅー!」

「…ふむ」

そして遂に…。

「お嬢様、個体Hが急激に体重を落としています!」

「ありがとう、ルナさん!ネズミさんはこの餌をお食べ」

「ちゅー…」

体重を増加させる魔法薬を与える。その後個体Hと呼ばれる使い魔は無事回復した。よし、マノンのところに行こう!

「マノン!」

「お姉様…!」

「マノン、いきなりでなんだけど、この魔法薬を飲んでみて!」

「え…」

「マノン、私を信じて!」

「…わ、わかりました」

ごくり、とマノンが薬を飲み込んだ。

「これから十二時間後に、急に体重が激減すると思う。怖いと思うけど、私も一緒にいるから、頑張ろうね」

「お姉様…」

「ダメだよ、ミレイ様」

「え?」

「今から十二時間後って深夜じゃん。ミレイ様は寝なきゃダメだよ」

「え、でも…」

「お嬢様、このルナがマノンお嬢様に付き添います。ですからお嬢様はお眠りください」

「…エド」

「だめ」

「マノン、ごめんね…大丈夫?」

「…うん、大丈夫です」

「また明日、絶対来るからね!約束するから!」

「ありがとうございます、お姉様」

「うん!あ、痩せ切らなかったらもう一度この魔法薬を投与してあげてね」

「はい。このルナにお任せください、お嬢様!」

そして二十四時間後に、私はエドと一緒にマノンとルナさんの元へ行った。

「マノン、ルナさん!」

「お嬢様…みてくださいませ、マノンお嬢様が痩せましたよ!」

そこには、身体から脂肪が落ちた妹が。しかし、身体中の皮という皮がダルダルに伸びきっている。

「どうしよう…皮のことは考えてなかったよ…」

「ですが、痩せましたよ!これは大きな成果です!」

「お姉様、気にしないでください。ありがとうございます…」

「マノン…」

「…はあ。一応、方法はなくはないけど?」

「え!?本当に?」

「うん。けど、ミレイ様には聞かせられない。終わるまで絶対に地下牢に近寄って来ないって約束出来るならやってあげる。けど、マノン様にもキツいと思う。どうする?」

「マノン…どうしたい?」

「…お願いしたい」

「じゃあ…私は、ルナさんと一緒に部屋に戻るから、終わったらエドが呼びにきて」

「わかった」

そして一時間後。

「ミレイ様、終わったよ。ただ、マノン様は失神してるから、明日会いに行く方がいいと思う」

「失神!?」

「うん、失神。けど、その分見た目はすごく綺麗になってるよ」

「え?」

「詳しくは秘密だけど、俺の治癒魔法をたくさん使ったから、ダルダルに伸びきった皮は無くなったし、髪のダメージも無くなって綺麗になったし、肌も綺麗になったし、吹き出物も無くなったし、多分元のマノン様と変わらないんじゃないかな」

「本当に!?」

「うん」

「よかったぁ…」

「まあ、本人は地獄だったと思うけれど」

「え?」

本当に何したの?

「とりあえず、明日会いに行こう。今日はこのまま寝かせておいてあげて」

「わ、わかった…」

とりあえずは、これで一件落着、かな?
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