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第三王子殿下に絵本の読み聞かせ
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「では第三王子殿下、私の選りすぐりの絵本をいくつか持ち込みましたので好きなものを選んでください」
「んー…」
第三王子殿下は絵本を見て困った顔をする。選べないらしい。
「ねえ、これはなに?」
「ドラゴンの絵ですね。お姫様とドラゴンの恋のお話ですよ」
「ふうん…じゃあこれがお姫様?」
「はい、その通りです」
第三王子殿下賢い!可愛い!
「あのね、このお姫様…アンナに似てるね」
「え」
「とっても、可愛い」
にこっと笑う第三王子殿下。んんんんんんん可愛いいいいいいいい!
「可愛いのは第三王子殿下です」
「え?」
「んん、いえ、なんでもありません」
思わず口に出ていた。気をつけよう。
「じゃあね、僕、この絵本がいいな」
「かしこまりました、では早速読みましょう」
「うん…あのね、そのね」
「?」
もじもじする姿も可愛い第三王子殿下の言葉を待つ。
「抱っこしながら読んで欲しい…な」
上目遣いも可愛い。はい優勝。
「よ、喜んで!」
失礼ながらもベッドの上に上がらせてもらい、第三王子殿下を抱っこするように座る。ラッコさん座りである。そして読み聞かせを始める。
第三王子殿下は、すごくご機嫌で絵本を眺める。物語も楽しんでくれているようで安心する。
「あ、ドラゴンさん!お姫様は丁寧に扱わないとダメ!」
「そうですねぇ、第三王子殿下」
いちいち反応が可愛くて本当にしんどい。幸せ。
「お、王子様違うよー!お姫様はドラゴンさんが好きなのに!」
「まあ、ドラゴンさん見た目厳ついから誤解されがちですものね」
ぷんすこ怒るのも可愛い。存在自体が尊い。
「わあ…!綺麗なお花畑!ここで結婚するんだね!」
「異種族同士の結婚ですが、幸せそうですね」
「ハッピーエンドでよかったー」
にこにこ笑ってくれる第三王子殿下に、やはり絵本を持ち込んでよかったとほっとする。
「ねえ、アンナ」
「はい、第三王子殿下」
「アンナはどんな結婚式がいい?」
また唐突な質問だなと思う。思って気付く。聞かれても嫌じゃないと。第三王子殿下に会う前の私なら、結婚って言葉がまず地雷だった気がする。
「…アンナ?大丈夫?」
「あ、はい。大丈夫です。…そうだなぁ」
結婚式、ならば。
「たくさんの人に祝福されるような、幸せな結婚式にしたいですね」
「おお!素敵だね!僕もそんな結婚式がいいなぁ」
「ふふ、その時は私もたくさん祝福しますね」
「ありがとう!その時には側にいてね」
「もちろんです!」
可愛いなぁ。その時が来たら、使用人に許される範囲で一番近くを陣取ろう。
「んー…」
第三王子殿下は絵本を見て困った顔をする。選べないらしい。
「ねえ、これはなに?」
「ドラゴンの絵ですね。お姫様とドラゴンの恋のお話ですよ」
「ふうん…じゃあこれがお姫様?」
「はい、その通りです」
第三王子殿下賢い!可愛い!
「あのね、このお姫様…アンナに似てるね」
「え」
「とっても、可愛い」
にこっと笑う第三王子殿下。んんんんんんん可愛いいいいいいいい!
「可愛いのは第三王子殿下です」
「え?」
「んん、いえ、なんでもありません」
思わず口に出ていた。気をつけよう。
「じゃあね、僕、この絵本がいいな」
「かしこまりました、では早速読みましょう」
「うん…あのね、そのね」
「?」
もじもじする姿も可愛い第三王子殿下の言葉を待つ。
「抱っこしながら読んで欲しい…な」
上目遣いも可愛い。はい優勝。
「よ、喜んで!」
失礼ながらもベッドの上に上がらせてもらい、第三王子殿下を抱っこするように座る。ラッコさん座りである。そして読み聞かせを始める。
第三王子殿下は、すごくご機嫌で絵本を眺める。物語も楽しんでくれているようで安心する。
「あ、ドラゴンさん!お姫様は丁寧に扱わないとダメ!」
「そうですねぇ、第三王子殿下」
いちいち反応が可愛くて本当にしんどい。幸せ。
「お、王子様違うよー!お姫様はドラゴンさんが好きなのに!」
「まあ、ドラゴンさん見た目厳ついから誤解されがちですものね」
ぷんすこ怒るのも可愛い。存在自体が尊い。
「わあ…!綺麗なお花畑!ここで結婚するんだね!」
「異種族同士の結婚ですが、幸せそうですね」
「ハッピーエンドでよかったー」
にこにこ笑ってくれる第三王子殿下に、やはり絵本を持ち込んでよかったとほっとする。
「ねえ、アンナ」
「はい、第三王子殿下」
「アンナはどんな結婚式がいい?」
また唐突な質問だなと思う。思って気付く。聞かれても嫌じゃないと。第三王子殿下に会う前の私なら、結婚って言葉がまず地雷だった気がする。
「…アンナ?大丈夫?」
「あ、はい。大丈夫です。…そうだなぁ」
結婚式、ならば。
「たくさんの人に祝福されるような、幸せな結婚式にしたいですね」
「おお!素敵だね!僕もそんな結婚式がいいなぁ」
「ふふ、その時は私もたくさん祝福しますね」
「ありがとう!その時には側にいてね」
「もちろんです!」
可愛いなぁ。その時が来たら、使用人に許される範囲で一番近くを陣取ろう。
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