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お狐様が夢で謝罪してきた

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目が覚める。

やっぱりというか、昨日の夢の場所で目が覚めた。

文句は色々あるけれど、とりあえず昨日のお狐様とムーンリットがいた場所に向かう。

「やあ」

「こんばんは」

「こんばんは。さあ、ムーンリット」

ムーンリットは声をかけられると昨日のように席を外す。

「今日は何の御用ですか」

「君に謝ろうと思って」

お狐様は私に頭を下げる。

「すまなかった。君にもあの子にも、余計なお世話を焼いてしまった」

「…兄様には言わないんですか?」

「あの子は魂が綺麗すぎて、こことは相容れないんだよ」

敵と認定すると容赦ないが、基本的に根が善人だからね。

そう言ったお狐様に、そこは同意した。

兄様は基本的にお人好しすぎる。

敵認定するとちょっと…アレかもしれないけれど。

「じゃあ、私が代わりに謝っておいてあげます」

「いいのかい?ありがとう。僕も本当はちゃんと謝りたいんだけどね、現世だと声が届かなくて」

「なるほど。ところで、今度は兄様が目覚める前に帰りたいんですが」

「じゃあ、目を閉じていてごらん」

言われるがままに目を閉じて、目が覚めたら布団の中でちょっと早い朝だった。

せっかくなら起きてしまうことにして、ぐっすりと眠る兄様が目覚めるのを待った。
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