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逆行転生王女の断頭台回避術
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「最期に言い残したことはあるか」
断頭台の上、最期の言葉を聞かれる。
「…私は、確かに無能な王女だったのでしょう。そして、皆にとっては忌むべき存在なのでしょう。だけれど…ええ、けれども私は遍く全ての民を愛しています。この言葉に偽りはありません。どうか皆のこれからが、希望に満ちたものでありますように」
刃が私に向けて落ちてくる。ああ、こうなる前に、何かもっと出来ることがあったのではないかしら。もし、もしやり直しが出来るのなら。お父様とお母様、それに弟が死なない未来を。そして遍く全ての民を守ることができる未来を。
一瞬だったのに、とても長い時間が続いて。けれども、処刑人の優しさを感じる、穏やかな最期でした。
ー…
「…っ!」
目が覚めた。そこはいつもの天蓋付きベッドで。…今までのは、夢だったのかしら。
目が覚めたのは真夜中の三時。優しい月の光に照らされて、悪夢を見たと言うのに不思議と落ち着いた気分だった。魔力時計のカレンダーを見る。今日は、私が夢の中で処刑される、ちょうど一年前だった。
…いや、違う。魔力が枯渇している。私は自分で魔法を使うことなど滅多にないし、それも魔力が枯渇するほどなんて以ての外。心配性なお父様が心配するもの。
ということは、つまり。あの夢は本当で。私は、なんの奇跡か、過去に戻れたのだ。
「…ならば、あの悲劇は回避せねば」
あの悲劇。私達王族が揃って処刑台に上げられること。理由は単純で、疫病が広がり、食料難も起き、国庫も枯渇し、その結果民を守ることが出来なくなったため、革命を起こされたのだ。
「あと、一年。…私が、なんとかしてみせますわ」
私はそう決意し、とりあえず魔力が回復するように眠ることを決めた。朝起きて、魔力が回復したら問題解決のために動こう。
ー…
「姫様、朝ですよ」
侍女が起こしにくる。朝だ。…うん、魔力もしっかり回復している。
「ありがとう」
「いえいえ、国王陛下と王妃陛下、弟君がお待ちですよ」
「なら早く準備して行かないとね」
身支度を整えて、朝食を摂りに行く。…お父様に、直談判しよう。
「おはよう、我が愛娘」
「おはよう、可愛い子」
「おはようございます、姉上」
「おはようございます、みんな」
家族揃って朝食を摂る。何気ない会話を続けた後、本題を切り出す。
「お父様、お願いがあります」
「うん?どうした?」
「最近スラム街で疫病が蔓延しているとのこと。このままではそのうち、国内全ての民に疫病が蔓延しますわ。今のうちに手を打ちたいのです」
「…!お前がそんなことを言い出すなんて…子供の成長は早いな」
「さすが私達の娘ね!」
「ですが姉上、一体どうするおつもりですか?」
「私は僅かな光魔法と上級の水魔法が使えます。私の魔力は膨大。スラム街一画の治療くらい朝飯前ですわ」
「…まさか、姉上直々に?」
「それはだめよ!もし貴女に感染ったらどうするの!」
「それにスラム街は危険な場所なんだよ、絶対に行かせられない」
「もし感染っても自分で治せますわ。それに、私の近衛騎士達を伴って行きます」
「しかし…」
「お父様」
お父様の手を握って、目を合わせる。
「どうか私を、信じてくださいませ」
「…っ!本当に、子供の成長は早い…いいだろう、行って来なさい」
「気をつけてね」
「姉上、どうかご無理はなさらないでください」
「ええ、もちろん」
こうして許可を得て、スラム街に行きました。そこで僅かな光魔法と上級の水魔法を使い、問題の疫病、それに他の怪我や病気を治して差し上げました。
「王女殿下!ありがとうございます!」
「ありがとうございます!王女殿下!」
「王女殿下!万歳!」
「万歳!」
これで問題その一はクリアですわ。
ー…
あれから数ヶ月。夏です。今年は豪雨災害に見舞われ、作物は育たない不作の年となりそうです。…が、私は諦めません。お父様にまた直談判します。
「お父様。今年は畑の不作により食料難が予想されますわ。そこで、私の僅かな光魔法と中級の土魔法を駆使してどうにか畑を復活させたいと思いますの。許可をくださいませ」
「…本当に、立派になって。いいだろう、近衛騎士を連れて行くなら許可しよう」
「ありがとうございます!お父様!」
こうして許可を得て、農村部に行きました。そこで僅かな光魔法と中級の土魔法を使い、問題の作物達を元気にして差し上げました。これで食料難に苦しむこともないでしょう。
「王女殿下!ありがとうございます!」
「ありがとうございます!王女殿下!」
「王女殿下!万歳!」
「万歳!」
これで問題その二もクリアですわ。
ー…
月日は流れ、また冬が来ました。今日は本来なら私達が断頭台に上げられる日。ですが、食料難も疫病も回避し、それにより国庫が圧迫されることも回避できたので断頭台も回避出来ましたわ。私、やればできるのね。前回の生でも…もし、最初から民に手を差し伸べていれば…。いえ、終わったことを考えてもしょうがないです。これからを見つめましょう。
「おい、姫さん。どうしたんだ?」
私の近衛騎士の一人が気安く話しかけてきます。普段あまりぼうっと考えに耽ることのない私がぼうっとしていたので気になったのでしょう。
「いえ、貴方と結婚するにはどうすればいいかと考えていたんですの」
ごほっ、ごほっと咳き込む近衛騎士。顔が真っ赤ですわ。まったく、このくらいでそんなに焦っていたら私の猛アピールには耐えられないですわよ?
「何言ってんだよ姫さん!」
「あら、私にも貴方にも婚約者はまだいないし、ちょうどいいじゃない」
子煩悩なお父様は私を政治的に利用する気はなく、政略結婚ではなく恋愛結婚をしなさいと言われている。…実は私は、民の不幸を回避するために行動を起こした時、偽善者だの恵まれた者の道楽だのと非難もされました。主に周囲の貴族達や私に付き合わされた近衛騎士達に。ですが、彼だけは決して私を悪く言わず、何の文句も言わずに私を護衛してくれました。
私は、そんな彼に恋をしてしまったのです。
「これから猛烈アピールをするので、覚悟しておいてくださいませ」
「なっ…なっ…」
…この反応、もしかして脈ありかしら?これからが楽しみです。
断頭台の上、最期の言葉を聞かれる。
「…私は、確かに無能な王女だったのでしょう。そして、皆にとっては忌むべき存在なのでしょう。だけれど…ええ、けれども私は遍く全ての民を愛しています。この言葉に偽りはありません。どうか皆のこれからが、希望に満ちたものでありますように」
刃が私に向けて落ちてくる。ああ、こうなる前に、何かもっと出来ることがあったのではないかしら。もし、もしやり直しが出来るのなら。お父様とお母様、それに弟が死なない未来を。そして遍く全ての民を守ることができる未来を。
一瞬だったのに、とても長い時間が続いて。けれども、処刑人の優しさを感じる、穏やかな最期でした。
ー…
「…っ!」
目が覚めた。そこはいつもの天蓋付きベッドで。…今までのは、夢だったのかしら。
目が覚めたのは真夜中の三時。優しい月の光に照らされて、悪夢を見たと言うのに不思議と落ち着いた気分だった。魔力時計のカレンダーを見る。今日は、私が夢の中で処刑される、ちょうど一年前だった。
…いや、違う。魔力が枯渇している。私は自分で魔法を使うことなど滅多にないし、それも魔力が枯渇するほどなんて以ての外。心配性なお父様が心配するもの。
ということは、つまり。あの夢は本当で。私は、なんの奇跡か、過去に戻れたのだ。
「…ならば、あの悲劇は回避せねば」
あの悲劇。私達王族が揃って処刑台に上げられること。理由は単純で、疫病が広がり、食料難も起き、国庫も枯渇し、その結果民を守ることが出来なくなったため、革命を起こされたのだ。
「あと、一年。…私が、なんとかしてみせますわ」
私はそう決意し、とりあえず魔力が回復するように眠ることを決めた。朝起きて、魔力が回復したら問題解決のために動こう。
ー…
「姫様、朝ですよ」
侍女が起こしにくる。朝だ。…うん、魔力もしっかり回復している。
「ありがとう」
「いえいえ、国王陛下と王妃陛下、弟君がお待ちですよ」
「なら早く準備して行かないとね」
身支度を整えて、朝食を摂りに行く。…お父様に、直談判しよう。
「おはよう、我が愛娘」
「おはよう、可愛い子」
「おはようございます、姉上」
「おはようございます、みんな」
家族揃って朝食を摂る。何気ない会話を続けた後、本題を切り出す。
「お父様、お願いがあります」
「うん?どうした?」
「最近スラム街で疫病が蔓延しているとのこと。このままではそのうち、国内全ての民に疫病が蔓延しますわ。今のうちに手を打ちたいのです」
「…!お前がそんなことを言い出すなんて…子供の成長は早いな」
「さすが私達の娘ね!」
「ですが姉上、一体どうするおつもりですか?」
「私は僅かな光魔法と上級の水魔法が使えます。私の魔力は膨大。スラム街一画の治療くらい朝飯前ですわ」
「…まさか、姉上直々に?」
「それはだめよ!もし貴女に感染ったらどうするの!」
「それにスラム街は危険な場所なんだよ、絶対に行かせられない」
「もし感染っても自分で治せますわ。それに、私の近衛騎士達を伴って行きます」
「しかし…」
「お父様」
お父様の手を握って、目を合わせる。
「どうか私を、信じてくださいませ」
「…っ!本当に、子供の成長は早い…いいだろう、行って来なさい」
「気をつけてね」
「姉上、どうかご無理はなさらないでください」
「ええ、もちろん」
こうして許可を得て、スラム街に行きました。そこで僅かな光魔法と上級の水魔法を使い、問題の疫病、それに他の怪我や病気を治して差し上げました。
「王女殿下!ありがとうございます!」
「ありがとうございます!王女殿下!」
「王女殿下!万歳!」
「万歳!」
これで問題その一はクリアですわ。
ー…
あれから数ヶ月。夏です。今年は豪雨災害に見舞われ、作物は育たない不作の年となりそうです。…が、私は諦めません。お父様にまた直談判します。
「お父様。今年は畑の不作により食料難が予想されますわ。そこで、私の僅かな光魔法と中級の土魔法を駆使してどうにか畑を復活させたいと思いますの。許可をくださいませ」
「…本当に、立派になって。いいだろう、近衛騎士を連れて行くなら許可しよう」
「ありがとうございます!お父様!」
こうして許可を得て、農村部に行きました。そこで僅かな光魔法と中級の土魔法を使い、問題の作物達を元気にして差し上げました。これで食料難に苦しむこともないでしょう。
「王女殿下!ありがとうございます!」
「ありがとうございます!王女殿下!」
「王女殿下!万歳!」
「万歳!」
これで問題その二もクリアですわ。
ー…
月日は流れ、また冬が来ました。今日は本来なら私達が断頭台に上げられる日。ですが、食料難も疫病も回避し、それにより国庫が圧迫されることも回避できたので断頭台も回避出来ましたわ。私、やればできるのね。前回の生でも…もし、最初から民に手を差し伸べていれば…。いえ、終わったことを考えてもしょうがないです。これからを見つめましょう。
「おい、姫さん。どうしたんだ?」
私の近衛騎士の一人が気安く話しかけてきます。普段あまりぼうっと考えに耽ることのない私がぼうっとしていたので気になったのでしょう。
「いえ、貴方と結婚するにはどうすればいいかと考えていたんですの」
ごほっ、ごほっと咳き込む近衛騎士。顔が真っ赤ですわ。まったく、このくらいでそんなに焦っていたら私の猛アピールには耐えられないですわよ?
「何言ってんだよ姫さん!」
「あら、私にも貴方にも婚約者はまだいないし、ちょうどいいじゃない」
子煩悩なお父様は私を政治的に利用する気はなく、政略結婚ではなく恋愛結婚をしなさいと言われている。…実は私は、民の不幸を回避するために行動を起こした時、偽善者だの恵まれた者の道楽だのと非難もされました。主に周囲の貴族達や私に付き合わされた近衛騎士達に。ですが、彼だけは決して私を悪く言わず、何の文句も言わずに私を護衛してくれました。
私は、そんな彼に恋をしてしまったのです。
「これから猛烈アピールをするので、覚悟しておいてくださいませ」
「なっ…なっ…」
…この反応、もしかして脈ありかしら?これからが楽しみです。
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