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婚約者を選ぶ頃らしい

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「アニエス」

「なぁに?パパ」

「いいと思う相手はいるのか」

いきなりそんなことを問われて固まる。

「いや…いないけど、なんで?」

「アリスティドやルイから、そろそろアニエスの婚約者を決めろとせっつかれている」

なるほど、そういうことか。

「パパはどんな人がいいの?」

「アニエスの自分で選んだ男がいい」

「なるほど」

そういうことならばと手をあげる。

「しばらく真剣に悩んでから結論を出したいので、待っててくれますか!」

「構わない」

ということで、真剣に婚約を考えることにした。




















部屋でベッドに突っ伏して悩む。

「面食いな私だけど、初恋もまだなんだよなぁ…」

であれば、イケメンなのは最初の条件として…相性のいい相手がいいだろう。

そう考えると、どうせなら元から仲のいいお友達がいいよね。

ロックくんか、アルヴィアちゃん。

うん、どちらとも結婚するのに忌避感はないし気心も知れていていい。

二人とも私との相性もいいし。

「なら、どちらにするかだよね」

ロックくんもアルヴィアちゃんもどちらも大好きだから、選ぶ基準が難しい。

「とりあえずお昼寝してからまた考えよう」

なんだか急に眠気が襲ってきたので、私は眠気に身を任せた。













たくさんの人に祝福されて、結婚式を挙げた。

盛大な結婚式は大いに盛り上がり、私とその人は幸せそうに見つめ合っていた。

その人は…。

そこで目が覚めた。

「んん…」

…今のは、ただの夢だろうか。

それとも正夢だろうか。

であれば、私が選ぶ人は。

「ロックくんと、結婚かぁ」

それも悪くないと思える時点で、決まりなのかなと思った。

そうと決まれば、告白してプロポーズしようか。

ロックくんの気持ちはわからないけれど、当たって砕けろだ。

それで受け入れてもらえたなら、パパとマルソーおじさんに婚約の許可をもらおう。

よし、頑張るぞー!
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