5 / 55
これからここで暮らします
しおりを挟む
ご機嫌よう。メランコーリッシュです。アトランティデにやって来ました。空から見たアトランティデは、とても広くて活気に満ちていました。これからここで暮らすのかと思うと楽しみです。そしてペガサスの引く馬車が皇宮に着くと、ニタが馬車から降りるのに手を貸してくれます。
「シュシュ、お手をどうぞ」
「ありがとうございます、ニタ」
馬車から降りると、いよいよ皇宮を案内されます。パラディースの王宮よりもさらに煌びやかで、ドキドキしてしまいます。こんなすごいところにこれから私なんかが住むなんて、びっくりです。本当にいいんでしょうか?
「シュシュの部屋は俺の部屋の隣に用意させてある。ここだ」
ニタに案内されて私の部屋に入ります。そこは塔にいた頃とは比べ物にならない広くて清潔で、ちょっとした小物なんかもおしゃれな可愛らしいお部屋でした。私なんかにはもったいない気もしますが、思わずテンションが上がってしまいます。
「わあ!」
「シュシュ、気に入ったか?」
「はい、とっても!広くて可愛らしいです!」
「そうか。よかった」
なでなでと私の頭を撫でてくれるニタ。はしゃいでしまったのが恥ずかしくて、思わず俯いてしまいます。私、こんなに幸せでいいんでしょうか?そして皇宮の案内の次に侍女を紹介されました。
「これからよろしくお願いします」
「どうぞよろしくお願いします、メランコーリッシュ王女殿下」
今度こそは侍女と仲良くなれたら嬉しいのですが…。仲良く出来るよう頑張ります。
「さあ、シュシュ。もう遅いし、食事にしよう」
「はい、ニタ」
その後、ニタと食事をとりました。アトランティデは主食がパンではなくパスタという食べ物で、とても美味しかったです。まだまだたくさん、アトランティデには美味しいものがあるとニタが言っていました。今から楽しみです。
お風呂に入って天蓋付きベッドに潜り込んで、今日一日のことを思い返します。
「…なんだか、嘘みたい」
今日はとても奇跡的な日でした。王女なのに、祝福の名も与えられず、塔に幽閉され、虐げられて来た私が、大国アトランティデの皇帝陛下の運命の番に選ばれたなんて。誰が想像できたでしょう。正直、未だに信じられません。いっそ嘘でしたと言われても納得できます。
「でも、ニタの柔らかな笑顔は本物…だと思う」
ニタは初めて私に優しくしてくれた人。もし、私なんかがニタの運命の番なんて間違いで、別の人が選ばれたとしても私はニタを恨まない。でも…ニタのあの笑顔は本物だった。だから…私はニタを信じるべきなんだと思う。でも…。
「手放しで、信じるのは…怖いよ」
もし、ニタに捨てられたら、私はあの生活に逆戻り。いや、もしかしたら国に戻ることすら父から許されずに平民として生きていくしか無くなるかもしれない。そうなってもニタのことを恨まない自信はあるけど、生きていける自信はない。きっと、平民としての生活は私が思うより過酷なのだろうから。
「…はあ」
眠れない。どうしよう。思考がぐるぐるして、気持ち悪い。
私がベッドの中でグズグズと考え続けていると、部屋のドアがノックされます。こんな時間に誰でしょうか?
「…はい、どうぞ」
声をかけるとドアが開いて、そこにはニタが立っていました。
「シュシュ、俺だ」
「ニタ!どうしたのですか?」
「いや…シュシュは初めて皇宮に来たのだし、緊張して眠れないかもしれないと思ってな。ホットミルクを持ってきた」
「えっ…ありがとうございます、ニタ」
ニタは私を心配してわざわざホットミルクを持ってきてくれたようです。本当に優しい方。私なんかにはもったいない方です。
「シュシュ。眠れないなら、少し一緒に話さないか?」
「はい、ニタ」
お部屋にある椅子に二人で座って、一緒にホットミルクを飲みます。
「ニタ。気を遣わせてすみません」
「いや…実は俺も、運命の番がここにいると思うと、眠れなくてな。柄じゃないが、緊張しているんだ」
ニタはやっぱり優しいです。
「ふふ。そういうことにしておきますね」
「…。シュシュには敵わないな」
困り顔のニタもかっこいいです。きっとニタはさぞかしモテるんだろうな。
「ニタは…」
「うん?」
「その…私なんかが、運命の番で、…大丈夫、ですか?」
きっと、こんなことを言うとニタを困らせてしまうけれど。それでも、どうしても聞きたかったのです。
「…当たり前だ。俺は、シュシュが運命の番でよかったと心底思っている」
ニタは、ちょっとだけ怒ったような顔をしています。私、なにかしてしまったでしょうか?
「だが、シュシュ」
「は、はい、ニタ」
「自分のことを〝なんか〟とか言うな。怒るぞ」
なんと、私のために怒ってくれたようです。
「あ…すみません、ニタ」
「もう言うなよ?」
「きょ、極力気を付けます…」
「約束だからな」
「はい…」
どこまでも優しいニタ。本当に、私にはもったいない方。
「…出会ってすぐにこんなことを言われても、信じられないのはわかるけどな。…俺は本当に、シュシュが好きだ。愛している」
!
「ニタ…」
「運命の番だから。愛おしいし、可愛らしいと思う。でも、たとえ運命なんてなかったとしても、シュシュに出会えたらきっと俺はシュシュに恋してた」
「えっ…」
「波打つ美しい金の髪も、蒼い瞳も、赤い唇も、白い肌も…とても美しいと、俺は思う」
「に、ニタ…ありがとうございます。でも、そんな気を遣わなくても…」
「お世辞じゃない。本心だ」
ニタの言葉に顔が熱くなります。
「ニタ…」
「ちょっと愛を囁くだけで顔を染める奥ゆかしさも可愛らしい。侍女に気遣いをする優しさも好ましい」
「え、えっと…」
「全部俺の本心だ。だから、俺を信じろ」
真っ直ぐな、強い瞳。自分の心を守るためには、この優しさを跳ね除けなくてはならないのだけれど…私は…。
「…いますぐに、は、難しいですけれど、…私も、ニタを信じたいです」
「今は、それで十分だ。シュシュ」
来い、と腕を広げるニタ。その胸に飛び込む。
「いつか、心の底からニタでよかったと言わせてやる。覚悟しておけ、シュシュ」
「その日を待っています。ニタ」
そのまま、言葉も交わさずにしばらく抱きしめ合う私とニタ。
「…そろそろ、部屋に戻るな。おやすみ、シュシュ」
「おやすみなさい、ニタ」
ニタに抱きしめてもらったおかげか、ぐるぐる思考は止んで、よく眠れました。
「シュシュ、お手をどうぞ」
「ありがとうございます、ニタ」
馬車から降りると、いよいよ皇宮を案内されます。パラディースの王宮よりもさらに煌びやかで、ドキドキしてしまいます。こんなすごいところにこれから私なんかが住むなんて、びっくりです。本当にいいんでしょうか?
「シュシュの部屋は俺の部屋の隣に用意させてある。ここだ」
ニタに案内されて私の部屋に入ります。そこは塔にいた頃とは比べ物にならない広くて清潔で、ちょっとした小物なんかもおしゃれな可愛らしいお部屋でした。私なんかにはもったいない気もしますが、思わずテンションが上がってしまいます。
「わあ!」
「シュシュ、気に入ったか?」
「はい、とっても!広くて可愛らしいです!」
「そうか。よかった」
なでなでと私の頭を撫でてくれるニタ。はしゃいでしまったのが恥ずかしくて、思わず俯いてしまいます。私、こんなに幸せでいいんでしょうか?そして皇宮の案内の次に侍女を紹介されました。
「これからよろしくお願いします」
「どうぞよろしくお願いします、メランコーリッシュ王女殿下」
今度こそは侍女と仲良くなれたら嬉しいのですが…。仲良く出来るよう頑張ります。
「さあ、シュシュ。もう遅いし、食事にしよう」
「はい、ニタ」
その後、ニタと食事をとりました。アトランティデは主食がパンではなくパスタという食べ物で、とても美味しかったです。まだまだたくさん、アトランティデには美味しいものがあるとニタが言っていました。今から楽しみです。
お風呂に入って天蓋付きベッドに潜り込んで、今日一日のことを思い返します。
「…なんだか、嘘みたい」
今日はとても奇跡的な日でした。王女なのに、祝福の名も与えられず、塔に幽閉され、虐げられて来た私が、大国アトランティデの皇帝陛下の運命の番に選ばれたなんて。誰が想像できたでしょう。正直、未だに信じられません。いっそ嘘でしたと言われても納得できます。
「でも、ニタの柔らかな笑顔は本物…だと思う」
ニタは初めて私に優しくしてくれた人。もし、私なんかがニタの運命の番なんて間違いで、別の人が選ばれたとしても私はニタを恨まない。でも…ニタのあの笑顔は本物だった。だから…私はニタを信じるべきなんだと思う。でも…。
「手放しで、信じるのは…怖いよ」
もし、ニタに捨てられたら、私はあの生活に逆戻り。いや、もしかしたら国に戻ることすら父から許されずに平民として生きていくしか無くなるかもしれない。そうなってもニタのことを恨まない自信はあるけど、生きていける自信はない。きっと、平民としての生活は私が思うより過酷なのだろうから。
「…はあ」
眠れない。どうしよう。思考がぐるぐるして、気持ち悪い。
私がベッドの中でグズグズと考え続けていると、部屋のドアがノックされます。こんな時間に誰でしょうか?
「…はい、どうぞ」
声をかけるとドアが開いて、そこにはニタが立っていました。
「シュシュ、俺だ」
「ニタ!どうしたのですか?」
「いや…シュシュは初めて皇宮に来たのだし、緊張して眠れないかもしれないと思ってな。ホットミルクを持ってきた」
「えっ…ありがとうございます、ニタ」
ニタは私を心配してわざわざホットミルクを持ってきてくれたようです。本当に優しい方。私なんかにはもったいない方です。
「シュシュ。眠れないなら、少し一緒に話さないか?」
「はい、ニタ」
お部屋にある椅子に二人で座って、一緒にホットミルクを飲みます。
「ニタ。気を遣わせてすみません」
「いや…実は俺も、運命の番がここにいると思うと、眠れなくてな。柄じゃないが、緊張しているんだ」
ニタはやっぱり優しいです。
「ふふ。そういうことにしておきますね」
「…。シュシュには敵わないな」
困り顔のニタもかっこいいです。きっとニタはさぞかしモテるんだろうな。
「ニタは…」
「うん?」
「その…私なんかが、運命の番で、…大丈夫、ですか?」
きっと、こんなことを言うとニタを困らせてしまうけれど。それでも、どうしても聞きたかったのです。
「…当たり前だ。俺は、シュシュが運命の番でよかったと心底思っている」
ニタは、ちょっとだけ怒ったような顔をしています。私、なにかしてしまったでしょうか?
「だが、シュシュ」
「は、はい、ニタ」
「自分のことを〝なんか〟とか言うな。怒るぞ」
なんと、私のために怒ってくれたようです。
「あ…すみません、ニタ」
「もう言うなよ?」
「きょ、極力気を付けます…」
「約束だからな」
「はい…」
どこまでも優しいニタ。本当に、私にはもったいない方。
「…出会ってすぐにこんなことを言われても、信じられないのはわかるけどな。…俺は本当に、シュシュが好きだ。愛している」
!
「ニタ…」
「運命の番だから。愛おしいし、可愛らしいと思う。でも、たとえ運命なんてなかったとしても、シュシュに出会えたらきっと俺はシュシュに恋してた」
「えっ…」
「波打つ美しい金の髪も、蒼い瞳も、赤い唇も、白い肌も…とても美しいと、俺は思う」
「に、ニタ…ありがとうございます。でも、そんな気を遣わなくても…」
「お世辞じゃない。本心だ」
ニタの言葉に顔が熱くなります。
「ニタ…」
「ちょっと愛を囁くだけで顔を染める奥ゆかしさも可愛らしい。侍女に気遣いをする優しさも好ましい」
「え、えっと…」
「全部俺の本心だ。だから、俺を信じろ」
真っ直ぐな、強い瞳。自分の心を守るためには、この優しさを跳ね除けなくてはならないのだけれど…私は…。
「…いますぐに、は、難しいですけれど、…私も、ニタを信じたいです」
「今は、それで十分だ。シュシュ」
来い、と腕を広げるニタ。その胸に飛び込む。
「いつか、心の底からニタでよかったと言わせてやる。覚悟しておけ、シュシュ」
「その日を待っています。ニタ」
そのまま、言葉も交わさずにしばらく抱きしめ合う私とニタ。
「…そろそろ、部屋に戻るな。おやすみ、シュシュ」
「おやすみなさい、ニタ」
ニタに抱きしめてもらったおかげか、ぐるぐる思考は止んで、よく眠れました。
10
お気に入りに追加
471
あなたにおすすめの小説
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
初心な人質妻は愛に不器用なおっさん閣下に溺愛される、ときどき娘
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
誰もが魔力を備えるこの世界で魔力のないオネルヴァは、キシュアス王国の王女でありながらも幽閉生活を送っていた。
そんな生活に終止符を打ったのは、オネルヴァの従兄弟であるアルヴィドが、ゼセール王国の手を借りながらキシュアス王の首を討ったからだ。
オネルヴァは人質としてゼセール王国の北の将軍と呼ばれるイグナーツへ嫁ぐこととなる。そんな彼には六歳の娘、エルシーがいた。
「妻はいらない。必要なのはエルシーの母親だ」とイグナーツに言われたオネルヴァであるが、それがここに存在する理由だと思い、その言葉を真摯に受け止める。
娘を溺愛しているイグナーツではあるが、エルシーの母親として健気に接するオネルヴァからも目が離せなくなる。
やがて、彼が恐れていた通り、次第に彼女に心を奪われ始めるのだが――。
※朝チュンですのでR15です。
※年の差19歳の設定です……。
※10/4から不定期に再開。
悪役令嬢はお断りです
あみにあ
恋愛
あの日、初めて王子を見た瞬間、私は全てを思い出した。
この世界が前世で大好きだった小説と類似している事実を————。
その小説は王子と侍女との切ない恋物語。
そして私はというと……小説に登場する悪役令嬢だった。
侍女に執拗な虐めを繰り返し、最後は断罪されてしまう哀れな令嬢。
このまま進めば断罪コースは確定。
寒い牢屋で孤独に過ごすなんて、そんなの嫌だ。
何とかしないと。
でもせっかく大好きだった小説のストーリー……王子から離れ見られないのは悲しい。
そう思い飛び出した言葉が、王子の護衛騎士へ志願することだった。
剣も持ったことのない温室育ちの令嬢が
女の騎士がいないこの世界で、初の女騎士になるべく奮闘していきます。
そんな小説の世界に転生した令嬢の恋物語。
●表紙イラスト:San+様(Twitterアカウント@San_plus_)
●毎日21時更新(サクサク進みます)
●全四部構成:133話完結+おまけ(2021年4月2日 21時完結)
(第一章16話完結/第二章44話完結/第三章78話完結/第四章133話で完結)。
お飾りの側妃ですね?わかりました。どうぞ私のことは放っといてください!
水川サキ
恋愛
クオーツ伯爵家の長女アクアは17歳のとき、王宮に側妃として迎えられる。
シルバークリス王国の新しい王シエルは戦闘能力がずば抜けており、戦の神(野蛮な王)と呼ばれている男。
緊張しながら迎えた謁見の日。
シエルから言われた。
「俺がお前を愛することはない」
ああ、そうですか。
結構です。
白い結婚大歓迎!
私もあなたを愛するつもりなど毛頭ありません。
私はただ王宮でひっそり楽しく過ごしたいだけなのです。
身代わりの公爵家の花嫁は翌日から溺愛される。~初日を挽回し、溺愛させてくれ!~
湯川仁美
恋愛
姉の身代わりに公爵夫人になった。
「貴様と寝食を共にする気はない!俺に呼ばれるまでは、俺の前に姿を見せるな。声を聞かせるな」
夫と初対面の日、家族から男癖の悪い醜悪女と流され。
公爵である夫とから啖呵を切られたが。
翌日には誤解だと気づいた公爵は花嫁に好意を持ち、挽回活動を開始。
地獄の番人こと閻魔大王(善悪を判断する審判)と異名をもつ公爵は、影でプレゼントを贈り。話しかけるが、謝れない。
「愛しの妻。大切な妻。可愛い妻」とは言えない。
一度、言った言葉を撤回するのは難しい。
そして妻は普通の令嬢とは違い、媚びず、ビクビク怯えもせず普通に接してくれる。
徐々に距離を詰めていきましょう。
全力で真摯に接し、謝罪を行い、ラブラブに到着するコメディ。
第二章から口説きまくり。
第四章で完結です。
第五章に番外編を追加しました。
溺愛の始まりは魔眼でした。騎士団事務員の貧乏令嬢、片想いの騎士団長と婚約?!
参
恋愛
男爵令嬢ミナは実家が貧乏で騎士団の事務員と騎士団寮の炊事洗濯を掛け持ちして働いていた。ミナは騎士団長オレンに片想いしている。バレないようにしつつ長年真面目に働きオレンの信頼も得、休憩のお茶まで一緒にするようになった。
ある日、謎の香料を口にしてミナは魔法が宿る眼、魔眼に目覚める。魔眼のスキルは、筋肉のステータスが見え、良い筋肉が目の前にあると相手の服が破けてしまうものだった。ミナは無類の筋肉好きで、筋肉が近くで見られる騎士団は彼女にとっては天職だ。魔眼のせいでクビにされるわけにはいかない。なのにオレンの服をびりびりに破いてしまい魔眼のスキルを話さなければいけない状況になった。
全てを話すと、オレンはミナと協力して魔眼を治そうと提案する。対処法で筋肉を見たり触ったりすることから始まった。ミナが長い間封印していた絵描きの趣味も魔眼対策で復活し、よりオレンとの時間が増えていく。片想いがバレないようにするも何故か魔眼がバレてからオレンが好意的で距離も近くなり甘やかされてばかりでミナは戸惑う。別の日には我慢しすぎて自分の服を魔眼で破り真っ裸になった所をオレンに見られ彼は責任を取るとまで言いだして?!
※結構ふざけたラブコメです。
恋愛が苦手な女性シリーズ、前作と同じ世界線で描かれた2作品目です(続きものではなく単品で読めます)。今回は無自覚系恋愛苦手女性。
ヒロインによる一人称視点。全56話、一話あたり概ね1000~2000字程度で公開。
前々作「訳あり女装夫は契約結婚した副業男装妻の推し」前作「身体強化魔法で拳交える外交令嬢の拗らせ恋愛~隣国の悪役令嬢を妻にと連れてきた王子に本来の婚約者がいないとでも?~」と同じ時代・世界です。
※小説家になろう、ノベルアップ+にも投稿しています。※R15は保険です。
悪役令嬢は冷徹な師団長に何故か溺愛される
未知香
恋愛
「運命の出会いがあるのは今後じゃなくて、今じゃないか? お前が俺の顔を気に入っていることはわかったし、この顔を最大限に使ってお前を落とそうと思う」
目の前に居る、黒髪黒目の驚くほど整った顔の男。
冷徹な師団長と噂される彼は、乙女ゲームの攻略対象者だ。
だけど、何故か私には甘いし冷徹じゃないし言葉遣いだって崩れてるし!
大好きだった乙女ゲームの悪役令嬢に転生していた事に気がついたテレサ。
断罪されるような悪事はする予定はないが、万が一が怖すぎて、攻略対象者には近づかない決意をした。
しかし、決意もむなしく攻略対象者の何故か師団長に溺愛されている。
乙女ゲームの舞台がはじまるのはもうすぐ。無事に学園生活を乗り切れるのか……!
教会を追放された元聖女の私、果実飴を作っていたのに、なぜかイケメン騎士様が溺愛してきます!
海空里和
恋愛
王都にある果実店の果実飴は、連日行列の人気店。
そこで働く孤児院出身のエレノアは、聖女として教会からやりがい搾取されたあげく、あっさり捨てられた。大切な人を失い、働くことへの意義を失ったエレノア。しかし、果実飴の成功により、働き方改革に成功して、穏やかな日常を取り戻していた。
そこにやって来たのは、場違いなイケメン騎士。
「エレノア殿、迎えに来ました」
「はあ?」
それから毎日果実飴を買いにやって来る騎士。
果実飴が気に入ったのかと思ったその騎士、イザークは、実はエレノアとの結婚が目的で?!
これは、エレノアにだけ距離感がおかしいイザークと、失意にいながらも大切な物を取り返していくエレノアが、次第に心を通わせていくラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる