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ー本編ーその辺のハンドメイド作家が異世界では大賢者になる話。

第19話 顕現せよ 怒りの炎帝

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遠くで鳥の鳴き声がする。
スズメとは違うなんかこう、鳥の…鳥…?
\アイヨーーッ!アイアイヨーーーッ!!/
大鳥か…。あの鳥の鳴き声は可愛い…。
アイヨ?アイヨ。アイヨー!!とアイヨだけで意思疎通できるのがまた可愛い。

大鳥の鳴き声を聞きながら眠い目をこすっていると

「やっと目を覚ましたかご主人様。
なかなか起きないから色々と堪能させてもらってたぞっ」

………。
えっ…。
盗賊ちゃん…?

布団をバサッとめくってみる。
よかった…お互いに服は着ていた。
着ていたが…。

「いやぁ~ほんと立派だなぁ~ご主人様の剣は…。思わず触りたくなってくるぞ。」
「それはだめぇぇえっ!絶対ダメ!
そう言う時は自分でなんとかするから、気を使わなくても大丈夫だからね!」

ほんとこのロリッ娘は…。

「ほんと、素人童貞はからかい甲斐があるなぁ~♪にひひひっ♪」
「ウッセェ。おめえもヴァージンだろうが。」
「何言ってんだよ…、昨日あんなに激しくしたのに忘れちまってんのか…?」
「え」
「冗談だよ冗談っ!アハハハハハハっ!おもしれっ!」

………。ったくこいつは…。

「大人をあまりからかうんじゃないの。」

軽く頭を小突き、盗賊ちゃんと食堂へと向かう。
途中で妹ちゃんと戦士ちゃんも部屋から出てきたので一緒に食堂へと移動する。
盗賊ちゃんは2人に見せつけるように俺の腕をひしっと掴んでいる。
それを見てムッとする戦士ちゃん。
微笑ましく見守る妹ちゃん。
姉妹でこうも反応が違うものなのだなぁ。

食堂につくと魔女さんとギルマスちゃんも居た。
せっかくなので相席させてもらう。

「おはよう。2人とも。」
「ん、おはよう賢者くん。昨晩はぐっすりと眠れた様子だねぇ。
可愛い抱き枕のおかげかな?」
「あぁ…昨日は凄く激しく抱きしめられたぞ…。
凄く気持ちよく抱いてもらった…。」
「その言い方だと誤解を招きかねんからやめい。
たしかに抱きしめて寝たのは否定しないが…。」

それを聞いたみんなの目が変わる。

「ずるい!にゃーも抱きしめられてねんねしたいにゃ!」
「私は…まぁ一回は一緒に寝てるから良いかな。」
「ぐぬぬ…私たちも一緒に寝てるもん…。」

2人はそう思ってるだけで、実際最初の1日目は食堂のソファで寝てたんだよなぁ俺…。
これは触れないでおこ…。

「で、賢者。今日の予定は?どこか出かけるんでしょう?」
「ん、そう。と言っても俺はこの辺りさっぱりだから盗賊ちゃんに案内を…。」
「私たちも同行します!!」
「そうよ!そうそう2人きりでお出かけなんかさせてたまるもんですか!!」

あははは…。正直者だなこの子らも…。

「良いんじゃないかい?今日は訓練も休みの日だ。好きに出かけておいで。
ダンジョンに行くのもよし、山の上の景色を見に行くのもよしだ。
お弁当は昨日うちのものにたのんで君たちの分は用意してあるよ。
ま、こうなるのは予測できていたからね~。
あ、そうだ。賢者くんには3つほどプレゼントを用意してあるからね~。」

そう言うと魔女さんは俺に二つの宝玉を渡してくる。

「一つ目はゲートの魔法を応用した次元空間収納を使えるようにする宝玉だ。
君の持ってるフレームにでも組み込めば、魔法陣の大きさに収まる道具やアクセサリーならほぼ無限に収納可能だろう。
もう一つの宝玉は外で使ってみて欲しい。
君の持っているきーほるだーとやらにつけれるようにしてある。
きっと気にいるとってもいいものをその中に収納して用意したよ。
最後に、君に教えてもらった打ち刃物の技術を私のギルド近くの武器職人に伝授してきて作ってもらった試作品のナイフだ。
君の世界のギベオンと同じ隕鉄を鍛え上げて作り上げたものだよ。
ハンドル部に君の作ったアクセサリーをつけられるストラップホールをつけてみた。
色々と試してみてくれたまえ。」

ひとまず、一つ目の宝玉はサイズの合いそうなウッドフレームにはめ込んでみる。
魔女さん曰く小物の収納には十分使えるとのことだ。
使い方は石に力を込め地面に魔法陣を投射する→魔法陣が小さいなら地面から遠ざけると魔法陣が大きくなる→魔法陣にモノを置くと沈むように収納される。
取り出す時は取り出したいものを思い浮かべる事で逆の手順で出せるらしい。
便利。
よくあるように中の時間は止まるのかどうかとか色々実験してみよう。
魔女さんもその辺期待してるみたいだし。

そして、俺たちはささっと朝食を済ませて外に出る。

「そうだ。魔女さん、ギルマスちゃん。
完成したファイアクォーツの試運転も付き合ってよ。」
「それなら、魔力結界も張ってある練兵場に行こうか。と言っても君の力は大概魔力無効化スキル持ちだからなぁ…。果たしてどこまで通用するか…。」

練兵場に着くと俺は早速ファイアクォーツのネックレスに魔力を注ぎこむ。

「まずは軽く。モード…レーヴァテイン。」

ネックレスとインフィニティブレードを同時に発動させることで炎の剣に変形させる。

「ほほぉー!炎の剣!かっこいいにゃ!
早速振り回してみるにゃ!」
「ギルマスちゃんたちはそもそも心が読めるから…当てるのは困難かな…。」

心を無心にして思考を読み取られないようにしつつ軽くぶんぶん振り回す。
振り回す度にしなる鞭のように炎の衝撃波が発生する。

「込める魔力で炎の大きさ、剣の形を変えられる。それにインフィニティブレードの能力を重ねると…。」

剣を二本に生成しなおす。

「この通り。剣の数を増やす事も出来る。
インフィニティブレード単体でも試してみたんだが、その際はうまくいかなかった。
あとは、こんな感じに…。」

剣を一本天高く放り投げて、もう一本の剣で魔力を飛ばし、炎の剣を無数に生成する。

「その名の通り…、無限の炎の剣を作り出すことも可能になった。んじゃ、2人とも。
ちゃんとかわしてくれよ?」

天に生成した剣はもう一本の剣を振ることで自在に飛ばす方向やタイミングをコントロールできる仕組みだ。
四方八方から炎の剣を飛ばす。

「はにゃ!わにゃっ!あぶにゃ!!
この剣、魔法障壁すらやすやす貫通してくるから厄介にゃ…!」
「地面の砂を岩壁にして防御するのも骨が折れるねぇ…。
しかもそれすら易々と貫く超高温とは…。」

2人はそれでもなんとか炎の剣を凌ぎきる。
流石だな。

「では、そろそろ我々も反撃と行こう。」

魔女さんが地面をコツンっと杖で叩き、鋭利な岩を練兵場のあちこちに大量に生成する。

「まぁ、君の魔法の私バージョンと言う感じかな。
魔力無効化は効かないよ。凌ぎきりたまえ。」

その岩を風魔法で回転させて加速して超高速で打ちはなって来る。

「なら、こいつで。
レーヴァテイン モード2。ブルークリムゾン。」

炎の剣を完全燃焼させることで、より高温で安定した青い炎の大剣を生成する。
こいつを軽く振り回すと、その高温の炎の衝撃波だけで大概の物理攻撃はなすすべもなく燃え尽くされる。

「うぁぁぁぁっづっ!あづ!あづいにゃ!!
魔女!水!!氷!!」
「はいはい。あっ…。」

水は瞬時に蒸発し辺りに超高温のスチームを作り出す。

「わぢゃぁぁぁぁああっ!!
おま!おーーまっ!なにしてくれてんにゃ!!」
「ごめんごめーん。初歩的なことなのに忘れてたよ。いやぁ、蒸気で何も見えなくなっちゃったねぇ。はい、ヒール。」
「おぉ、さんきゅにゃ。
仕方ないにゃ…。久々に見せてやるかにゃ…風よ、雷よ、炎よ…。万物の理を持って我の力と成せ!」

蒸気が一気に吹き飛ばされ、その先に某戦闘民族の第三形態並みに逆立った長髪にスパークする雷、両手に炎で生成されたガントレットを纏った、完全臨戦態勢のギルマスちゃんが姿を現した。

「行くぞ…小僧。」

え、同一人物!?雰囲気違いすぎるんだけど!
そしてそのまま目で追えない速度でこちらに突っ込んで…消えた…?
いや、上?後ろ!横!斜め下…!
速い!速すぎる…っ!

「追えないようだな…。では…まずは軽く。」

ギルマスちゃんが触れた箇所から爆発が発生して俺にダメージを与えていく。
魔力無効が…聞いてない…?
これは一体…。

「すっげぇなぁ。さすが、西のギルマスだな。
ありゃ、瞬歩か…。」
「しゅんぽ?ってなに?」
「んだよオメェ。戦士の癖して瞬歩もしらねぇのか?こう、足の裏に魔力を集中させてそれを水鉄砲見たくなるべく細く…そして勢いよく…押し出す!」

盗賊ちゃんが戦士ちゃんに俺が今ギルマスちゃんにやられてる技能を教えていた。

「初心者は飛ぶときの勢いが足りなかったり、こうやって飛んだ後にしっかり止まる事が出来ない奴が多い。止まり方は色々とあるけどな。
オレは、飛び終わったらその勢いを相殺する逆の力を足の裏に発生させて、地面に食いつかせるようにして着地している。
だが、あのギルマスのは減速すらせずにとんでもない勢いで方向転換を繰り返している。
地面にすら降りる事なく何度も何度も瞬歩で移動してんだ。」
「そして、あの爆発…。
爆発に至る過程は魔法ですが、爆発自体は科学的な現象ですね。
水の魔法を雷で水素と酸素に分解して、それに炎で火をつける…。
炎と雷は今纏っているそれですね。
水の魔法は相手に触れる直前ぐらいに発生させている様子です。
そして爆風は瞬歩にも用いている風魔法で操ってると言う事でしょうか?
複数の魔法を同時に発動してコントロールするのもすごいですが、あの複合魔法の使い方を考えたギルマスさんもすごいですね…。」

なるほど…。
そう言う仕組みか。
どうりで魔力無効化が効かないわけだ…。
回復魔法が常時発動してるから痛いだけですぐ回復してるけども…。

ならば…、こいつも試しておくか…。

「モード3…炎帝之手甲!!」

ネックレスを変形させ右腕に炎の魔人の腕を模した手甲を生成し纏わせる。

「ほう…?ではそれで…我が力を受け止めてみせろ。小僧…!白虎鉄砕牙!!」

俺はギルマスちゃんのおそらくアーマードドラゴンを倒した時にでも使ったであろう必殺技を右手の手甲で受け止める。
超巨大な爆風と衝撃波…。

「ありゃあ、気功術か…。
あれも魔力無効化では防げないような技だな…。
だが、それをわざわざあの手甲で受け止めた。
ありゃ…なんかあるぜ…。」

そしてギルマスちゃんの必殺技を受け止めたその直後、魔女さんから熱線が放たれる。
これは前回の魔導師軍団にも放たれた魔法か…。
擬似太陽を生成し、氷のレンズでその光と熱を集約させ熱線にして放つ必殺魔法…!
これも科学現象であり、魔法ではない。

即ち、魔力無効化スキルでは防げない。

だから俺はこのファイアクォーツの炎に新たな解釈を見出しこの力を生み出した。

「2人の力は受け止めた。喰らえ!カースオブアンガー!」

必殺技名は言わばこの力を発動させるキーである。
呪いの怒り。
俺はこのファイアクォーツのネックレスに不動明王のイメージを組み込んでいたのだ。

仏の顔も三度までって言うだろ?つまりそう言う事だ。
こいつは3回まであらゆるダメージを俺の代わりに受け蓄積してくれる。

そしてその溜め込んだ最大3回までのダメージを「やられたらやり返す。倍返しだ!」
と言う感じに不動明王の怒りの鉄拳で叩き込むのだ。

なお、ダメージがデカければデカいほど、その鉄拳もでかくなるらしい。

練兵場のデカさほぼそのままの巨大な鉄拳を携えた不動明王が俺の背後に顕現する。

「これは…受け止められる気がしないねぇ…。」
「おにゃぁぁっ!?びっくりして思わず魔法解いちゃったにゃ!しかもこの技…、気功術でも魔法でもない…神気技にゃ…!
この規模の神気を受け止められるわけないにゃ!!しぬぅっ!!」
「これは…降参だね…。いやぁ、参った参った。」

俺はその不動明王の拳を天に向けアッパーのようにして放ち、2人に力が及ばないようにする。

「これが、このファイアクォーツの切り札。
ライトニングクォーツとは違い、カウンター技のその瞬間にだけ怒りの炎としての最大の力を解き放つって感じ。」
「なるほどねぇ。ライトニングクォーツの反省を活かし、普段は省エネでありながらとどめはド派手にかませるってわけか…。これはなかなかに考えたね。しかも、敵の力をそのまま取り込み利用するから君自身への魔力消耗も少なめ…。
これは…君にそいつを使わせる前に倒すか、使われたらいかにその右手に当てないようにするかってところかな?
しかもどうやらそのガントレットに吸わせたダメージは上書きされていくだけで、3回までしか受け止めきれないってわけではないようだね。
途中から完全に猫の攻撃をそれで無効化していた。
つまり、最強の盾にもなりえるわけだ。
いやはや、君の発想力には恐れ入ったよ。」

俺は、右手の手甲をネックレスに戻し再び首から下げる。

「良いっしょ~コレ♪
ライトニングクォーツによる変身は全体的にハイスペックだけど、その分肉体への負担や魔力消費もデカかったからね…。
それこそ前みたいなとんでもモンスターが出ない限りはあまり使わない方向で…と考えてコイツを作ったわけだよ。」
「うんうん、さすが大賢者!その名にふさわしい素敵な作品だよ。また良いものを見せてもらった。てな訳で、私からの最後のプレゼントをそろそろみなさんにもお披露目したいのでね。
城門前に移動しようそうしよう。」

てなわけでド派手な戦いを終えた俺たちは城門の前に移動する。

「さて、ではキーホルダーにつけた魔石に力を込めてみてくれたまえ。」

魔石に力を込めると細長い魔法陣が目の前に出現する。

「コレを外で出すときはこの魔法陣が壁とかに当たらない場所で出すようにしてくれ。せっかくの私の作らせた自慢の作品が壊れてしまうからね。
では、ご覧あれ。
私が君のために作らせた至高の一品…。
鉄の馬…君の世界のバイクと言うものだ。
サイドカー付きで君含めて最大4人は乗れるかな?」

魔法陣からコレまたかっちょいい、鉄のボディが超イケてる未来感溢れるデザインのバイクが出現する。

「そして、中央のパネルの下、そこに君のライトニングクォーツを差し込む事でエンジンを始動させられる仕組みだ。
正確にはモーター駆動だけどね。」

俺は言われたようにバイクにライトニングクォーツを差し込み魔力をちょっぴり流し込む。
するとフィィィィインッ!と言うモーター駆動音と共にバイクのパイプが光り輝き出す。

「動かし方も君の世界のバイクを参考にして作ってみたよ。我が国の研究機関の職人たちと大興奮の果てに一晩で作り上げました。
実を言うと、ほんとは君のライトニングクォーツを夜中にこっそり借りてコレを作ろうとしたんだが、クォーツにバチバチッと拒まれてしまってね…。
駆動試験には私が作り出した雷魔法を放てる水晶を使っている。
コイツは君のライトニングクォーツと違って、使い捨てだけど、3本ほど作っておいたからコレもよかったら持っていくと良い。」

俺は魔女さんからキー兼燃料棒代わりの雷水晶もどきを受け止った。

「そんじゃ試運転してみるかな。
戦士ちゃん、妹ちゃん、盗賊ちゃん、好きなところに乗って乗って~。」

刹那、3人の視線が絡み合う。

「あーあ、ほんと君もバカだなぁ…。誰が君の後ろに乗ってしがみつくかの戦いが始まる勢いになっているぞ…。」

そう言うの全然考えてなかったや…。

「お?オレとやり合おうってのか?元盗賊団のボスたるオレ様にお前らが敵うわけないだろう…?
ご主人様の後ろの席に座ってしがみ付くのはオレだ!!」
「減らず口を!そういうのは歳上に譲りなさい!」
「なら、私も2人に取られないように頑張ります!
魔女さん直伝の熱線魔法で…。」

3人が完全な臨戦態勢に入る…。

「まて!!ここは公平にじゃんけんで決めなさい!あぶないから!!ねっ!!」

と言うわけで俺は3人にじゃんけんというものとそのルールを教え込んだ。

その結果…。

相手の動きを読むのも造作もないこの3人の中では最強たる盗賊ちゃんが見事に勝利を収めてしまうのであった…。
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