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白の国へ
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天馬の乗り心地は、まぁ風圧が凄いってことと、南下してるだけあって、腹がキュイってなる感覚がたまに来るのがなんとも言えない、俺はジェットコースターが得意な方ではなかったし、ふわってなる度に、情けなく、ひぁっ!とか、うわぁっ!とか声を出してしまう。
「大丈夫ですか?渚さま」
「うううっ、うん、大丈夫、ひぁっ!!」
「申し訳ありません、今日は風がかなり有る日で、揺れてしまって」
「いや、だいじょうぶ」
俺が情けない声を出す度に、気遣わしげにクロトが声をかけてくれ、腰に尻尾をくるりと巻いて、とんとんと慰めるようにしてくれる。
モフモフ尻尾をつかみたいが、恐怖で実はたてがみから手が離せない。乗せてもらってる立場で怖いなんていうのもどうかと思うが、馬で下降するって滅茶苦茶怖いから!!落ちたら死ぬ。
真っ青になりつつ、早く地上に着いてくれと願い、ぷるぷるしてる俺を包み込むみたいに、クロトが守ってくれている。
「もう少しですから、頑張ってください渚さま、休憩するところがなくて申し訳ないです」
「う、うん、だいじょぶだから気にせず」
「渚さま、もう少し、あ、白の王国の門がみえてきました」
見えてきましたと言われても、目を開けて確認する余裕ない、ただ、下へ下る感覚から今度は前へ翔る感覚があって、天馬が何かに向かって空を走っているのは解った。
バザバサと翼がはためき、馬の身体が更にぐらぐらゆれる。
「ひぁぁっ!!」
「着きます」
ズザァッという、音と共に、天馬が地面へ足をつけた。なるほど!ふわっと降りるというより、白鳥みたいに滑り降りるのね!!衝撃がズズンっときて俺は必死で天馬しがみつく。
ようやく、カッポカッポと、地上を歩く馬らしい蹄の音が聞こえた。
「着きました、渚さま?」
「あぁぁあ、ついた、よかったぁ、着いてくれて、はぁぁぁ」
ゲッソリとして、地面をみつめる。今すぐに降りたい。天馬がクルルと鳴いて、労いをねだっているのか、クロトがよしよしとなぜると、ヒヒンと嬉しそうな声をだした。クロト、動物にも優しくてほんとできた子。
真っ白な大きな門の前にきて、クロトは、ひらりと天馬から降り、そしてすぐに俺を降ろすために手を差し出してくれた。
「どうぞ、渚さま、降りられますか?」
「さんきゅ」
クロトに抱きつくみたいに、降りて、ようやくホッとすると、足がぷるぷるしていて、恥ずかしい。
「あーーやべ、震えが止まらない」
「少し休みましょう、敷物をひきますね」
荷物から手早く絨毯をだして、さっと地面にひいてくれた。俺はヨロヨロとその場に座る。
「渚さま、ココナッツ汁です、飲めますか?」
「あーーぁ、有難い、うまぁ」
甘いココナッツの汁が、喉を癒すように流込む。乗っていただけだが、かなり疲弊していたようだ。
「なぁ、クロト、このでっかい門どうやって入るの?なんかここ通らなきゃだめなの?横から入ったらよくない?」
「入り口はここしかありません、横からはいろうとすると見えないのですが結界に阻まれます」
「あーーーそういうことかぁ」
なるほど、何にも塀とかないから不思議だったけど、境界に結界が張ってあるってことか。RPGでよくあるやつだ。門以外からは入れない仕組みだ。
「じゃぁ、この門どうやって開けるのかな?」
「おそらくですが、渚さまなら開けられると思います」
「おそらく?え?」
「確信が有るわけでは無いのですが」
すまなさそうにクロトが言うので、まぁ、違う国の事まで解らんよなと思い直し、立ち上がって、門を調べる事にした。
手で押して空くような簡単な扉ではない、石作の巨大な扉だ。真ん中に、小さな手形のような窪みがあって、とりあえずそこに手を当ててみた。
『ピロロロロ、ニンショウシステムサドウ、シモンニンショウカクニンイタシマシタ』
「うわぁっ!!」
「渚さま!!」
クロトが咄嗟に俺を庇うが、なんと、石の大きな扉が地響きをあげながらゆっくりと内側に向けて動き出した。
「あ、あいた」
「開きましたね、入れそうです」
天馬を2匹連れて、クロトと俺は、空いた門から白の王国へと入るのに成功した。
俺達が入ると、また門がドドドドっと地響きを立てて閉まってゆく。
◇◇◇◇◇
「ここが白の王国かぁ、門の外からじゃ解らなかったけどジャングルじゃん、え?どうするクロト」
「そうですね、渚様がお目覚めになったと伝令は飛ばしたのですがまだ対応ができていないのでしょうか、門に誰もいないとは」
ふむと、考えてクロトは天馬の荷物をガサゴソとあさって、マントを2枚取り出した。
「渚さま、一応、こちらのマントで顔を隠していただいてもよろしいでしょうか」
「あ、うん、フードかぶればいい?」
「はい、申し訳ございません、状況が解るまで身分は伏せておいた方が安全かと」
「そーーだね、何があるか解んないしな」
フードをすっぽりと被って、キョロキョロと辺りを見回すが、今、入ってきた扉には蔦が絡まり古い遺跡みたいになっていて、この扉が開いたとは誰も信じないかもしれない。
クロトもフードを被って、腰には鉄爪を装着している。あれが例の鉄爪かぁと、ちょっと興味深く、みていると、視線に気づいたクロトが、安心させるようににこりと微笑んだ。
「一応、装備をしただけで、なるべく戦闘は避けたいと思います、彼方の方向から微かに煙の臭いがしますから、きっと人が居るはずです、いってみましょう」
「天馬でいくのか?」
「いえ、天馬は何時でも呼べますからとりあえず歩いても宜しいですか?」
「あーーうん、全然へいき、そだよな、天馬はちょっと目立つもんな、うん」
のんびりした村にいきなり天馬で猫族がやってきたら、大騒ぎになっちゃうかもだし?俺もそこそこ重要キャラだし、あまり大っぴらに登場するのも恥ずかしいもんな。
小型のナイフで、道を作ってクロトは、手招きをしてくれる。俺ははぐれないように、必死でクロトを追いかけた。
しばらくすると、本当に質素な村がみえた。村の入り口に、門番みたいなのが立っている。クロトの黒の王国よりも、ちょっと文化がかなり低そうだ。
着ている服も麻布みたいな簡素で、質素な出で立ちに、頭に牛のお面をつけている。
「なぁ、もしかしてだけど、白の王国って牛……族?」
「はい、そうです、頭に立派な角があるとか」
「なるほど」
「何奴だ!!怪しいやつらめ、止まれ」
門番がテンプレ的に大声でこちらに声をかけてきた。手には物騒な槍をこれ見よがしに此方に見せつけながらときたもんだ。クロトがズイッと俺の前にでる。
「無礼な、武器を下げよ!我々は白の王に用があって参った客人である、白の王には伝令済みのはず、出迎えもないだけでも無礼であるのに、武器を向けるとは何事か!!早々に白の王に伝え、居城へ案内せよ」
クロトが本当にちょっと立腹してて、あの穏やかなクロトが!?こんなこと言うの!?と隣で目をひんむいていると、怒られた門番が、素直に槍を下げて、オロオロしだした。
「白の王の居城だと?お、お前達が行って会えるものか」
「これを見るが良い」
クロトが胸元から取り出したのは、立派な羊皮紙、それをみた門番は激しく動揺した。
「し、白の王の紋章、本物か?」
「間違いなく本物だ、此村の村長を呼んでくるが良い」
「わ、解った、そこで待ってろ、入るなよ」
牛のお面を被った男は、あたふたと、町の中へと入っていった。それにしても、一連の流れ、堂々とした命令口調のクロトがかっこよすぎ。本当に王様なのね。
「渚さま、なにやら様子がおかしいです、普通ならば王国の門に白の王が迎えにきているはず、何故」
「ま、まぁ、準備に時間がかかってるのかもだし、ほら、突然きちゃったじゃん?」
「それにしても伝令を受けてすぐ動かないのは考えがたいですが」
クロトは、どうも俺の世話係をやり続けていたせいか、すこし俺への扱いが過剰すぎる気がする。皆がみんな、俺の目覚めを心待にしていたわけではないし、まして、目の前に実物が眠っていた黒の国とはちがって、5000年も伝説だけなんだから、忘れられたり、無視されてもやもえないのでは。
「まぁ、白の王に会わないことには次に行けないし、王さまの城へ行かないとだな」
「そうですね、、渚さま、族長が来たようです」
クロトの言葉の先に視線を向けると、牛の仮面をかぶった老人が、ゆるゆると此方へ近づいてきた。
「大丈夫ですか?渚さま」
「うううっ、うん、大丈夫、ひぁっ!!」
「申し訳ありません、今日は風がかなり有る日で、揺れてしまって」
「いや、だいじょうぶ」
俺が情けない声を出す度に、気遣わしげにクロトが声をかけてくれ、腰に尻尾をくるりと巻いて、とんとんと慰めるようにしてくれる。
モフモフ尻尾をつかみたいが、恐怖で実はたてがみから手が離せない。乗せてもらってる立場で怖いなんていうのもどうかと思うが、馬で下降するって滅茶苦茶怖いから!!落ちたら死ぬ。
真っ青になりつつ、早く地上に着いてくれと願い、ぷるぷるしてる俺を包み込むみたいに、クロトが守ってくれている。
「もう少しですから、頑張ってください渚さま、休憩するところがなくて申し訳ないです」
「う、うん、だいじょぶだから気にせず」
「渚さま、もう少し、あ、白の王国の門がみえてきました」
見えてきましたと言われても、目を開けて確認する余裕ない、ただ、下へ下る感覚から今度は前へ翔る感覚があって、天馬が何かに向かって空を走っているのは解った。
バザバサと翼がはためき、馬の身体が更にぐらぐらゆれる。
「ひぁぁっ!!」
「着きます」
ズザァッという、音と共に、天馬が地面へ足をつけた。なるほど!ふわっと降りるというより、白鳥みたいに滑り降りるのね!!衝撃がズズンっときて俺は必死で天馬しがみつく。
ようやく、カッポカッポと、地上を歩く馬らしい蹄の音が聞こえた。
「着きました、渚さま?」
「あぁぁあ、ついた、よかったぁ、着いてくれて、はぁぁぁ」
ゲッソリとして、地面をみつめる。今すぐに降りたい。天馬がクルルと鳴いて、労いをねだっているのか、クロトがよしよしとなぜると、ヒヒンと嬉しそうな声をだした。クロト、動物にも優しくてほんとできた子。
真っ白な大きな門の前にきて、クロトは、ひらりと天馬から降り、そしてすぐに俺を降ろすために手を差し出してくれた。
「どうぞ、渚さま、降りられますか?」
「さんきゅ」
クロトに抱きつくみたいに、降りて、ようやくホッとすると、足がぷるぷるしていて、恥ずかしい。
「あーーやべ、震えが止まらない」
「少し休みましょう、敷物をひきますね」
荷物から手早く絨毯をだして、さっと地面にひいてくれた。俺はヨロヨロとその場に座る。
「渚さま、ココナッツ汁です、飲めますか?」
「あーーぁ、有難い、うまぁ」
甘いココナッツの汁が、喉を癒すように流込む。乗っていただけだが、かなり疲弊していたようだ。
「なぁ、クロト、このでっかい門どうやって入るの?なんかここ通らなきゃだめなの?横から入ったらよくない?」
「入り口はここしかありません、横からはいろうとすると見えないのですが結界に阻まれます」
「あーーーそういうことかぁ」
なるほど、何にも塀とかないから不思議だったけど、境界に結界が張ってあるってことか。RPGでよくあるやつだ。門以外からは入れない仕組みだ。
「じゃぁ、この門どうやって開けるのかな?」
「おそらくですが、渚さまなら開けられると思います」
「おそらく?え?」
「確信が有るわけでは無いのですが」
すまなさそうにクロトが言うので、まぁ、違う国の事まで解らんよなと思い直し、立ち上がって、門を調べる事にした。
手で押して空くような簡単な扉ではない、石作の巨大な扉だ。真ん中に、小さな手形のような窪みがあって、とりあえずそこに手を当ててみた。
『ピロロロロ、ニンショウシステムサドウ、シモンニンショウカクニンイタシマシタ』
「うわぁっ!!」
「渚さま!!」
クロトが咄嗟に俺を庇うが、なんと、石の大きな扉が地響きをあげながらゆっくりと内側に向けて動き出した。
「あ、あいた」
「開きましたね、入れそうです」
天馬を2匹連れて、クロトと俺は、空いた門から白の王国へと入るのに成功した。
俺達が入ると、また門がドドドドっと地響きを立てて閉まってゆく。
◇◇◇◇◇
「ここが白の王国かぁ、門の外からじゃ解らなかったけどジャングルじゃん、え?どうするクロト」
「そうですね、渚様がお目覚めになったと伝令は飛ばしたのですがまだ対応ができていないのでしょうか、門に誰もいないとは」
ふむと、考えてクロトは天馬の荷物をガサゴソとあさって、マントを2枚取り出した。
「渚さま、一応、こちらのマントで顔を隠していただいてもよろしいでしょうか」
「あ、うん、フードかぶればいい?」
「はい、申し訳ございません、状況が解るまで身分は伏せておいた方が安全かと」
「そーーだね、何があるか解んないしな」
フードをすっぽりと被って、キョロキョロと辺りを見回すが、今、入ってきた扉には蔦が絡まり古い遺跡みたいになっていて、この扉が開いたとは誰も信じないかもしれない。
クロトもフードを被って、腰には鉄爪を装着している。あれが例の鉄爪かぁと、ちょっと興味深く、みていると、視線に気づいたクロトが、安心させるようににこりと微笑んだ。
「一応、装備をしただけで、なるべく戦闘は避けたいと思います、彼方の方向から微かに煙の臭いがしますから、きっと人が居るはずです、いってみましょう」
「天馬でいくのか?」
「いえ、天馬は何時でも呼べますからとりあえず歩いても宜しいですか?」
「あーーうん、全然へいき、そだよな、天馬はちょっと目立つもんな、うん」
のんびりした村にいきなり天馬で猫族がやってきたら、大騒ぎになっちゃうかもだし?俺もそこそこ重要キャラだし、あまり大っぴらに登場するのも恥ずかしいもんな。
小型のナイフで、道を作ってクロトは、手招きをしてくれる。俺ははぐれないように、必死でクロトを追いかけた。
しばらくすると、本当に質素な村がみえた。村の入り口に、門番みたいなのが立っている。クロトの黒の王国よりも、ちょっと文化がかなり低そうだ。
着ている服も麻布みたいな簡素で、質素な出で立ちに、頭に牛のお面をつけている。
「なぁ、もしかしてだけど、白の王国って牛……族?」
「はい、そうです、頭に立派な角があるとか」
「なるほど」
「何奴だ!!怪しいやつらめ、止まれ」
門番がテンプレ的に大声でこちらに声をかけてきた。手には物騒な槍をこれ見よがしに此方に見せつけながらときたもんだ。クロトがズイッと俺の前にでる。
「無礼な、武器を下げよ!我々は白の王に用があって参った客人である、白の王には伝令済みのはず、出迎えもないだけでも無礼であるのに、武器を向けるとは何事か!!早々に白の王に伝え、居城へ案内せよ」
クロトが本当にちょっと立腹してて、あの穏やかなクロトが!?こんなこと言うの!?と隣で目をひんむいていると、怒られた門番が、素直に槍を下げて、オロオロしだした。
「白の王の居城だと?お、お前達が行って会えるものか」
「これを見るが良い」
クロトが胸元から取り出したのは、立派な羊皮紙、それをみた門番は激しく動揺した。
「し、白の王の紋章、本物か?」
「間違いなく本物だ、此村の村長を呼んでくるが良い」
「わ、解った、そこで待ってろ、入るなよ」
牛のお面を被った男は、あたふたと、町の中へと入っていった。それにしても、一連の流れ、堂々とした命令口調のクロトがかっこよすぎ。本当に王様なのね。
「渚さま、なにやら様子がおかしいです、普通ならば王国の門に白の王が迎えにきているはず、何故」
「ま、まぁ、準備に時間がかかってるのかもだし、ほら、突然きちゃったじゃん?」
「それにしても伝令を受けてすぐ動かないのは考えがたいですが」
クロトは、どうも俺の世話係をやり続けていたせいか、すこし俺への扱いが過剰すぎる気がする。皆がみんな、俺の目覚めを心待にしていたわけではないし、まして、目の前に実物が眠っていた黒の国とはちがって、5000年も伝説だけなんだから、忘れられたり、無視されてもやもえないのでは。
「まぁ、白の王に会わないことには次に行けないし、王さまの城へ行かないとだな」
「そうですね、、渚さま、族長が来たようです」
クロトの言葉の先に視線を向けると、牛の仮面をかぶった老人が、ゆるゆると此方へ近づいてきた。
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