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【7+7−7】
⑤
しおりを挟むのれんに腕押し。
泥に灸。
糠に釘。
そして、蓮太にまろやかな反論。
ならば。
「……ふう。蓮太は私のこと何でも知ってる?」
「どうだろうな。天才だったことも今日知ったくらいだから……。でも、何でも知りたいとは思ってるよ」
「私は、蓮太が思ってくれるような『いい子』ではないの」
「別にアイの全てが良いなんて思ってない。ダメなとこも含めて全部で、アイだよ」
「本当のこと言っても、友達でいてくれる?」
「ああ。約束する。全部受け入れて、アイと友達でいる」
相葉アイが一閃する。
もう後戻りできない。
検証が、牙をむく。
「あの日、私がお母さんを殺したとしても?」
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