プレゼント・タイム
アイ。高校二年。
存在感は薄く、悪目立ちしないように地味に生きていた。
普段彼女がしていることは「検証すること」
疑問が生じたら、すぐに検証する。
定期テスト前、いつもアイを構う幼馴染みでクラスメイトの和田蓮太と過ごす昼休み。学内で有名な秀才・真中カエデが、アイに話しかけてきた。仲良くなりたいと言う彼は、アイのことを「かわいそう」と言う。
"今、この時" を生きる少女が、過去と自分の心に向き合う青春ヒューマンストーリー。
表紙画像
描画AI niji journeyで作成
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初読のときは「トコさんがこんなにすごい小説を!」という衝撃と感動が大きかったですが、再読の今回は章タイトルに特化した感想を。
数式の解が章番号になっているというしかけを教えてもらっていましたが、この数式が内容に密接に関わっているのが再読しても素晴らしいです。
特に好きなのは「7+7-7」「37-29」「Q」です。
7+7-7は蓮太が自販機で出したスリーセブンと同じ数字が使われていて見た目はラッキーなのに、「アイの元に蓮太が来て、そして去っていく」という孤独感を感じます。
37-29は数字の大きさも目を引きますが、体温と最高気温というどちらも「熱」を感じさせる数字が、この章に漂う愛の温かさにつながります。
Qは唯一数式ではなく、今後の未来も期待させる感じが好きです。
再読も楽しかったです。ありがとうございました!
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