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幕間 番外編
※ 3人の秘め事 後編
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「いやいやいや、やめておこう。レイン、それは、やめておこう」
ボトルを開けようとしたレインの手を勢いよく押さえて止める。
「なぜだ?」
「小首を傾げるな……! 使うわけないだろ、阿僧祇のあの乱れ方見て!!」
「これは、あなたのために開発したんだが」
「へ、そうなの?」
心なしかシュンとしたレインに手の力を抜きかけたが、ハッと我に返った。
「いや、俺の開発のために開発したのか~じゃあ使おうかな……とはならないよ!?」
「チッ……」
「確信犯だったか悪い子め……!」
レインは幼い頃からモテにモテたから自分の魅力を理解しており、時としてフル活用することがある。
まして俺には身内の贔屓目がある分、効果はてきめんだった。
心を強く持たなければうっかり流される。
――しかし、俺にも考えがあった。
レインはどうも俺に甘いようだ。今日はとても優しい。
だから、嫌がり続ければ無理には使わないはず――!
「うわっ冷たっ!」
「すまない」
「謝るところはそこじゃないな……!? 全部かけたな!?」
使わないはず、なんてことは無かった。
俺の隙をついたレインは素早く蓋をまるごと外し、中身を全部真下に零したのだ。
半透明のピンク色したローションがドロドロと、へそから性器にかけてを覆い尽くしている。
「うぇえ、なんかぽかぽかしてきた……」
「人体に悪影響は無い。疲労回復、滋養強壮効果もある」
「こんなもんに健康的な効果をつけるな……」
ぽかぽか、と言葉を濁したが実際にはムラムラだ。ちんちんがイライラしてきた。
ゆっくり迫る快感をやり過ごすべく体を丸めようとするが、膝を押さえてきたレインによって阻止される。
「んぅっ……!」
つぷり、とレインの指が後孔に埋まった。
レインを受け入れてからあまり時間は経っていないそこは、痛みも無く素直に指に吸い付く。
「ろーしょん、ぁ、いれ、るな……」
尻まで垂れたローションをレインの指が中に塗りつけるのがわかった。
足がびくびく跳ね、尻の中まで疼いてくる。
全身にじっとりと汗が浮かび、気がつけば触られもしていないのに俺の前はすっかり固くなっていた。
「はぁっ、あっ、あぅ……」
息が上がり、首を激しく振るがレインの指は止まらない。
俺の中でローションを撹拌するように、何本もの指でグチュグチュとかき混ぜる。
「れいん……も……ぅ、くっ、入れろよ……っ!」
両足をレインの腰に回し無理やり引き寄せると、ようやく後ろから指が抜かれた。
「かお、こっち……!」
「ああ」
両腕を伸ばせば大人しくレインがすぽりとはまってくれる。
抱きしめた美丈夫の顔に吸い付き腰を揺らすと、疼く中へと待ち望んだ熱が入ってきた。
「ふぁ……あ、あぁっ……う、あ、んっ……」
レインが少し腰を進めるだけで目の前に光が弾ける。
声が抑えられなくて、喉が壊れるほど大きな声が勝手に出た。
それでも理性が飛ぶことはなく、どこか冷静にこの痴態を理解している自分もいる。
「はぁっ、あぅっ、んっ、あ……はっ」
気持ちいい、みっともない、気持ちいい、気持ちいい、恥ずかしい。
レインに縋り付いて密着して何度も何度もキスをして、強請るように腰を回す。
(イきたい、もっと早く、動いてほしい)
手がレインに掴まれていて自分で前を扱けない。
レインの腹筋に擦り付けてみたが身を起こして逃げられた。
どうにかイこうとしていると、レインが動きを止める。
意地悪するなと怒りそうになった瞬間、体をぐるりと反転させられた。
「ひっ、……っ、ぁっ……う……!!」
中にレインが入ったまま仰向けからうつ伏せにされ、衝撃で射精しそうになる。
しかし、あと一歩の刺激が足りなくてイけなかった。
「な、なに……、っまさか!?」
レインは繋がったまま軽々と俺を抱え、ベッドの上を少しだけ移動する。
降ろされたのは、うつ伏せのまま荒い息を吐き、時折ぴくんと痙攣している阿僧祇の上。
射精寸前の俺自身が、阿僧祇の尻に擦り付けられる。
「嘘だろ、さすがに、これはだめだろ……っ、ぁ……」
「薬の効果は抜けていない。阿僧祇が可哀想だろう。それに――」
じたばたもがくがレインの力には敵わず、中を締め付けて感じてしまうだけだった。
レインは自爆した俺を起こし、下半身の位置を調整させる。
「……見たい」
「う……ぁっ、あ、ああっ!」
「っあ、ふ、あっああっ」
見たいってお前! 俺が阿僧祇を犯すところが見たいってお前!!
どういう性癖だよ!! そんな変態に育てた覚えはお義父さんありません!!
もう色んな感情がぐちゃぐちゃになって叫びだしたかったが、前が阿僧祇の尻に飲み込まれていく快感に全部霧散した。
性経験はあるが、この体では初めてだ。
そのせいか刺激が強く、熱くうねる中に包まれて溶けそうで――それなのに、レインがまた動きだして。
「あっ、あうっ、いっしょ、だめ、どっちか、あっ、抜い……」
「あうっ、あっ、はっ、ああ……っ、んっ」
「喘ぎ方が少し、似ているな」
「くっ、そ……よゆう、ぶりや、がって……、んっ……ぐッ、ぅっ……!」
「ッ!」
俺と阿僧祇を翻弄しながら満足気に笑うレインに報復してやろうと、腹をぎゅうぎゅう締め上げたら背後で息が詰まる音がする。
してやったりと思うも、俺も衝撃で射精してしまった。
別の体とはいえ自分の体内に射精するなんて……萎えそうなのに、前も後ろもいまだに気持ちよすぎて、出したばかりにも関わらずすぐまた固くなる。
「ふっ、い、いったん、やすませ……ふぁっ!?」
腰を引こうとしたら、レインの腕が俺を通り越して阿僧祇の腰を掴み引き寄せた。
奥まで入り、衝撃で後ろのレインも締め付けてしまう。
「まだ、余裕がありそうだな……?」
「ひっ、ない、なっああ、あああっ、んっ、ああ……っ!」
意地悪く笑ったレインは阿僧祇の腰を動かし自らも動く。
二人に挟まれた俺はなすすべもなく、前から後ろから叩きつけられる快楽を甘受させられた。
「とける、ひっ、かはんしんっ、とける……っ!」
「あっ、あああ、んぅっ、あっ」
レインも俺に似て負けず嫌いなのを忘れていた。
結局、泣き言を漏らしても止めてもらえず、俺と阿僧祇の声と精が枯れ果てるまで揺さぶられ続けたのだった。
【番外編:3人の秘め事 完】
ボトルを開けようとしたレインの手を勢いよく押さえて止める。
「なぜだ?」
「小首を傾げるな……! 使うわけないだろ、阿僧祇のあの乱れ方見て!!」
「これは、あなたのために開発したんだが」
「へ、そうなの?」
心なしかシュンとしたレインに手の力を抜きかけたが、ハッと我に返った。
「いや、俺の開発のために開発したのか~じゃあ使おうかな……とはならないよ!?」
「チッ……」
「確信犯だったか悪い子め……!」
レインは幼い頃からモテにモテたから自分の魅力を理解しており、時としてフル活用することがある。
まして俺には身内の贔屓目がある分、効果はてきめんだった。
心を強く持たなければうっかり流される。
――しかし、俺にも考えがあった。
レインはどうも俺に甘いようだ。今日はとても優しい。
だから、嫌がり続ければ無理には使わないはず――!
「うわっ冷たっ!」
「すまない」
「謝るところはそこじゃないな……!? 全部かけたな!?」
使わないはず、なんてことは無かった。
俺の隙をついたレインは素早く蓋をまるごと外し、中身を全部真下に零したのだ。
半透明のピンク色したローションがドロドロと、へそから性器にかけてを覆い尽くしている。
「うぇえ、なんかぽかぽかしてきた……」
「人体に悪影響は無い。疲労回復、滋養強壮効果もある」
「こんなもんに健康的な効果をつけるな……」
ぽかぽか、と言葉を濁したが実際にはムラムラだ。ちんちんがイライラしてきた。
ゆっくり迫る快感をやり過ごすべく体を丸めようとするが、膝を押さえてきたレインによって阻止される。
「んぅっ……!」
つぷり、とレインの指が後孔に埋まった。
レインを受け入れてからあまり時間は経っていないそこは、痛みも無く素直に指に吸い付く。
「ろーしょん、ぁ、いれ、るな……」
尻まで垂れたローションをレインの指が中に塗りつけるのがわかった。
足がびくびく跳ね、尻の中まで疼いてくる。
全身にじっとりと汗が浮かび、気がつけば触られもしていないのに俺の前はすっかり固くなっていた。
「はぁっ、あっ、あぅ……」
息が上がり、首を激しく振るがレインの指は止まらない。
俺の中でローションを撹拌するように、何本もの指でグチュグチュとかき混ぜる。
「れいん……も……ぅ、くっ、入れろよ……っ!」
両足をレインの腰に回し無理やり引き寄せると、ようやく後ろから指が抜かれた。
「かお、こっち……!」
「ああ」
両腕を伸ばせば大人しくレインがすぽりとはまってくれる。
抱きしめた美丈夫の顔に吸い付き腰を揺らすと、疼く中へと待ち望んだ熱が入ってきた。
「ふぁ……あ、あぁっ……う、あ、んっ……」
レインが少し腰を進めるだけで目の前に光が弾ける。
声が抑えられなくて、喉が壊れるほど大きな声が勝手に出た。
それでも理性が飛ぶことはなく、どこか冷静にこの痴態を理解している自分もいる。
「はぁっ、あぅっ、んっ、あ……はっ」
気持ちいい、みっともない、気持ちいい、気持ちいい、恥ずかしい。
レインに縋り付いて密着して何度も何度もキスをして、強請るように腰を回す。
(イきたい、もっと早く、動いてほしい)
手がレインに掴まれていて自分で前を扱けない。
レインの腹筋に擦り付けてみたが身を起こして逃げられた。
どうにかイこうとしていると、レインが動きを止める。
意地悪するなと怒りそうになった瞬間、体をぐるりと反転させられた。
「ひっ、……っ、ぁっ……う……!!」
中にレインが入ったまま仰向けからうつ伏せにされ、衝撃で射精しそうになる。
しかし、あと一歩の刺激が足りなくてイけなかった。
「な、なに……、っまさか!?」
レインは繋がったまま軽々と俺を抱え、ベッドの上を少しだけ移動する。
降ろされたのは、うつ伏せのまま荒い息を吐き、時折ぴくんと痙攣している阿僧祇の上。
射精寸前の俺自身が、阿僧祇の尻に擦り付けられる。
「嘘だろ、さすがに、これはだめだろ……っ、ぁ……」
「薬の効果は抜けていない。阿僧祇が可哀想だろう。それに――」
じたばたもがくがレインの力には敵わず、中を締め付けて感じてしまうだけだった。
レインは自爆した俺を起こし、下半身の位置を調整させる。
「……見たい」
「う……ぁっ、あ、ああっ!」
「っあ、ふ、あっああっ」
見たいってお前! 俺が阿僧祇を犯すところが見たいってお前!!
どういう性癖だよ!! そんな変態に育てた覚えはお義父さんありません!!
もう色んな感情がぐちゃぐちゃになって叫びだしたかったが、前が阿僧祇の尻に飲み込まれていく快感に全部霧散した。
性経験はあるが、この体では初めてだ。
そのせいか刺激が強く、熱くうねる中に包まれて溶けそうで――それなのに、レインがまた動きだして。
「あっ、あうっ、いっしょ、だめ、どっちか、あっ、抜い……」
「あうっ、あっ、はっ、ああ……っ、んっ」
「喘ぎ方が少し、似ているな」
「くっ、そ……よゆう、ぶりや、がって……、んっ……ぐッ、ぅっ……!」
「ッ!」
俺と阿僧祇を翻弄しながら満足気に笑うレインに報復してやろうと、腹をぎゅうぎゅう締め上げたら背後で息が詰まる音がする。
してやったりと思うも、俺も衝撃で射精してしまった。
別の体とはいえ自分の体内に射精するなんて……萎えそうなのに、前も後ろもいまだに気持ちよすぎて、出したばかりにも関わらずすぐまた固くなる。
「ふっ、い、いったん、やすませ……ふぁっ!?」
腰を引こうとしたら、レインの腕が俺を通り越して阿僧祇の腰を掴み引き寄せた。
奥まで入り、衝撃で後ろのレインも締め付けてしまう。
「まだ、余裕がありそうだな……?」
「ひっ、ない、なっああ、あああっ、んっ、ああ……っ!」
意地悪く笑ったレインは阿僧祇の腰を動かし自らも動く。
二人に挟まれた俺はなすすべもなく、前から後ろから叩きつけられる快楽を甘受させられた。
「とける、ひっ、かはんしんっ、とける……っ!」
「あっ、あああ、んぅっ、あっ」
レインも俺に似て負けず嫌いなのを忘れていた。
結局、泣き言を漏らしても止めてもらえず、俺と阿僧祇の声と精が枯れ果てるまで揺さぶられ続けたのだった。
【番外編:3人の秘め事 完】
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