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第3話

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「真ちゃんこれからどうするの?」
俺の顔色を悟ってか紗栄子はどうするのか問いかける。

「わかんねぇ、わかんねぇけど、取り敢えず人気のないところにいってもう一度トランクの中を確かめる」
俺は焦る気持ちと、現実逃避、理解不能。
夢なら覚めてくれ、中身が消えてほいしい。
そんな気持ちが頭の中を駆け巡っていた。

額からは大量の汗が流れる。

「ダム湖の駐車場はどう?」

「ダメダメあそこはガキどもが肝試しに来ることがある」

「〇〇峠の廃トンネルは?」

「あそこも同じだ、なんで心スポばかりチョイスするんだ」

俺は路肩にセルシオを停めてハンドルに頭を叩きつける。
何度も何度も

「真ちゃんやめて、落ち着いって」
紗栄子を俺に覆いかぶさるように包み込む。

柔らかい胸が背中にあたってる。
何を考えている、こんな時に、心底俺はダメなドスケベだ。

こんなスケベじゃなければ凛と出会うこともなかった。

(キーっ)一台の車が急ブレーキをかける。

ルームミラーを覗くと俺のセルシオの後方に
一台の車が停車した。

「真ちゃん、後ろに車が止まったよ。。」

「わかってる、じっとしてろ」
俺はTシャツの裾で額の汗を拭いた。

後ろの車が誰かがおりてきた。
ヘッドライトが眩しくて見えない。

ザッザッザッ 足音が近寄ってくる。

(コンコン)

窓ガラスをノックする音が聞こえ、恐る恐る見上げる。

「やっぱ真一くんか、紗栄子もいるんか、こんな夜中に2人で何してんですか?」

「なんだ大輝か。。。」

ひとつ年下の大輝だった。

「真一くん、車買ったのは聞いてたけど黒のセルシオなんてチャレンジャーですね」

「ん?どう言うことだ?」

「黒いセルシオ武吉とおそろいですよ」

武吉とはこの小さな町を牛耳っている悪の頭だ。諍いいさかなく暴力沙汰をお越し、手当たり次第、女を道具のように扱う。
一時期は紗栄子もちょっかい出されていた時期もあった。
そんな武吉がセルシオのってるなんて知らなかった。

「武吉とナンバーが違うから覗きにきたら真一くんだったいうことっす。紗栄子つれてどこいくんです?」

「〇〇峠のトンネル!」

紗栄子が会話に割り込んできた。

「ちょっと待てよ、紗栄子何言ってんだ」

「マジっすか⁈楽しそうだからうちらも着いて行きますよ!」

そう言うと大輝は助手席にいる、彼女に合図する。

おぃおぃ勘弁してくれよ、死体を載せて心スポいくなんてシャレにならねぇ。
現地で大輝達とおさらばして中を再確認するしかないか。。。






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