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29話

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風間たちが対峙している魔物が失踪したマヤカの母親だという。

ジレンマとマヤカは紅広場から、風間たちのいる場所に向かったのである。

その頃、風間はタバコを咥えながら敷地内を見渡す。

「うしっ、羽鳥さん俺が中に入ってヤツを食い止めるから。琴美が外にでたら2人でロープを引いて箱も敷地内からだしてくれ。」

「私たちだけで引けるでしょうか?」

「救護班がそろそろ来るはずだ、それにかけるしかない」

風間は扉の前に立ち、ダイヤル式のロックを右手で握った。

歌舞伎町の雑踏も届かない、この場所にスマホの着信音が響きわたる。

「なんだこんな時に」
風間がスマホに目を通すと。。。

「ジレンマかよ。。はい、もしもし」

「はぁ、はぁ、風間くん、僕たちがそこに行くまで何もしないでくれ」

息切れをしながらジレンマは風間にそう伝えた。

「こっちは切羽詰まってるんだ、あとどれくらいで着く?」

5分くらいで着くというジレンマの回答に仕方なく了承する。





ジレンマとマヤカか到着すると政府の救護班も現地に到着していた。

「あれ、広場にいた子じゃないか?」

「風間くん、簡潔に説明するよ」

ジレンマはこの子が探していたいた、マヤカという少女で懐女の事、そしてあの魔物がマヤカの母である事を説明した。

「率直にいうとお前の母親はこの世の存在じゃない、元にゼロ霊感の琴美には見えてないしな、魔物や妖の部類だ、やれる覚悟はあるのか?」

「あんな姿、人を喰らう魔物でいるならこの手で葬るわ」

「箱の中の若者も虫の息だ一気に畳み掛けるぞ」

風間はダイヤル式のロックに手をかけた。

「迦楼羅炎‼️」

ロックは瞬く間に燃え上がり灰となった。




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