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第1話 いつもの日常は唐突に壊れ
3 それではお世話になります
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「あたしはクリムベール=リートフェルトっていうの。このお屋敷でアレックスと暮らしてるんだ♪」
食堂に向かう途中、クリムベールちゃんが自己紹介してくれた。返すように私も名乗る。
「ユウコちゃんかぁ。仲良くしてね♪」
クリムベールちゃんがこぼれるような笑顔を見せてくれた。話してみると見た目よりもずっと子供っぽく、裏表ない無邪気な性格のように感じられた。私達はすぐに打ち解け仲良くなった。けど、この子もあんな性格の悪い奴と暮らしてて、よく性格歪まなかったね。
そうこうしてるうちに食堂にたどり着いた。まるで、どこぞのお城にあるような広く豪華な造りだ。ひたすら長いテーブルに向かい合うように椅子が数多く並んでいる。
メニューは、黄金色のソースがかかった白身魚のムニエル、野菜のスープ、豆のサラダだ。見た目も匂いも、私の食欲を存分に刺激し、思わずお腹が反応して『きゅる~ん』と一鳴きしてしまった。
「予想通りの反応を見せてくれる。実にわかりやすい奴だ」
アレックスは小馬鹿にしたようにかぶりを振る。
「い、いいでしょ別に!」
まあ、お腹減るのは当然だ。朝食抜きで学校に行こうとしてたんだし。
「おかわりあるから、いっぱい食べてね♪」
クリムベールちゃんが無邪気に笑う。う~ん、この子本当に可愛いなぁ。
料理は全てクリムベールちゃんが作ったという。そのどれもが、素晴らしく美味しい。
「それでまず、ユウコさんの今後の在り方ですが、チキュウに戻る方法が判明するまで、アレックスの屋敷で生活をしていただく、ということでよろしいですね?」
「勝手に決めるな。お前が面倒をみてやればいいだろう。ずいぶんと懐かれているようだしな」
アレックスは豆のサラダをつつきながら反論する。っていうか、こいつ、あからさまに拒否ってきた!
まあ、私としても、こいつなんかよりロートレックさんの方がいいから別にいいけど。
「そうしたいのは山々ですが、僕の自宅は男子寮にあるので無理ですよ」
「その寮に空いている部屋はないのか? 管理人に掛け合ってみろ」
「あなた何を考えているんですか。年頃のお嬢さんを男子寮に住まわせるなんて、常識的に考えて不可能です。第一、あの寮は王立図書館の司書のための住居なんですよ? 関係者以外の入居は認められませんよ……」
「ならば、街のアパートなどで、適当に部屋を探せばいい」
アレックスはしれっと言った。何こいつ? めちゃくちゃ失礼な奴だよね? ここまで拒否られると、さすがにムカついてくるんですけど! なんでそんなに頑なに拒否するんだよ、あん!?
「……なぜそこまで拒否するんです? これだけ大きな屋敷で、使っていない部屋もたくさんあるというのに。わざわざ部屋を借りる意味がわかりませんね。大体、僕達のせいでこんなことになったんですよ? いきなり異世界に喚ばれてしまったユウコさんの気持ちを考えれば、そんな突き放すような台詞、とても言えませんけどね。そばに置くことを拒否する理由を、詳しくお聞かせください」
真剣な表情と厳しい口調で、ロートレックさんはアレックスを問い詰める。和やかな雰囲気が一気に険悪になった。
「特に深い意味はない。ただそいつが、私のことを嫌っているようだからだ。嫌いな者との同居は避けた方がそいつの精神にも健康だろうと思った。それだけだ」
アレックスはロートレックさんを見据え、淡々とそう説明した。ふ~ん、かなり的外れだと思うけど、私に気を遣ってくれてたの?
「……あなた、時々おかしな気配りをしますね……」
ロートレックさんは呆れたようにため息を吐く。
「ユウコちゃん、心配しなくても大丈夫だよ。このお屋敷、好きに使っていいからね」
クリムベールちゃんが勝手に話をまとめる。
「クリムベール、お前も勝手に決めるんじゃない」
「だってアレックスのせいで、ユウコちゃんはおうちに帰れなくなっちゃったんでしょ? だったら、ちゃんとセキニンとらないとダメだよ」
「……私だけのせいではないのだがな。まあ、こいつが構わないと言うのなら、受け入れてやるが」
アレックスはものっ凄い上から目線で承諾の意を表す。
は?『受け入れてやる』ってどういうこと? 私はあんたの不始末の犠牲者なんだよ! ここは『申し訳ありませんが、地球に戻る方法が見つかるまで、どうか私の屋敷を自分の家だと思い好きに使ってください』とか何とか言うとこなんじゃないの!? この、大馬鹿野郎!
「……わかりました。では、お世話になります」
内心の不満を出さずに、素直に礼儀正しく頭を下げた。
「なかなか殊勝な態度を装っているが、内心では不満たらたらのようだな。そんなに私の態度が気に食わなかったか?」
心の中を読んだかのように、アレックスは私を見据えて言った。心臓が飛び出すかと思うくらい跳ね上がる。
「そっ、そんなこと……ないから……」
狼狽え、言葉を詰まらせながら弁解する。
アレックスは『図星だろう』と言いたげな表情で無言のままスープをすする。
程なくして食事は終わった。
食事が終わると、ロートレックさんは帰っていった。
☆★☆
「では、この部屋を使うといい」
一通り屋敷の中を案内してもらった後、アレックスは客室の一室を開けて言った。
部屋の中は、アンティーク調というのか、格調高い家具が一式そろっている。広さも私の部屋よりずっと広い。
「他に必要なものがあれば、その時は言ってほしい」
アレックスはそう言って立ち去ろうとする。
「あ、待って!」
「何だ?」
「この部屋……鍵付いてないの?」
そう、この部屋のドアには鍵が付いていなかった。
「この屋敷は、危険物、貴重品を保管する以外の部屋は基本的に鍵は付いていない」
アレックスは淡々と説明する。
「そ、そうなんだ……」
基本的に鍵は付いてないって……何それ? じゃあ、夜、寝る時とかは、完全に無防備ってコト? 私、一応女なんですけど……。それも、ぴちぴちの女子中学生よ? イキナリ見知らぬ男の家に住むってだけでも抵抗あるのに、その寝室に鍵がないなんて、いくらなんでもこれはちょっとヤバくね? ま、マチガイが起こらないって保証はないんだしさぁ……!
こ、こいつだって男なんだし……、そんでもってまだ若いじゃん。少なくとも見た目はね。そっ、そんな若い男の家だよ!? ヘ、へヘ、ヘへへ……へンな気でも起こされたら……!
「……心配するな。お前が期待しているようなことは、絶対に起きない」
またも、私の心を読んだかのようにアレックスは淡々と指摘してきた。
「きっ、期待ってどういうこと!? そんなのしてないし、ぜんっぜん意味わかんないんですけどっ!」
気まずさと恥ずかしさで、必要以上にムキになって否定した。
「今の顔は完全にいかがわしい妄想をしている顔だった。だが生憎、私にロリコン趣味はない。残念だったな」
「残念って……何それ!? あんまり自惚れないでよね!」
「そう向きになるな。人間は他の種族に比べて、異性に対する関心が大きいらしいからな。ただ、さっきの顔は見苦しいから、あまり人前でそういった妄想はしないほうが賢明だぞ」
アレックスは淡々と余計なお世話的忠告をして去っていった。
部屋に入った私はベッドに倒れ込み、恥ずかしさのあまり枕に顔を埋める。
すると、今度は不安が込み上げてきた。
これから、私どうなるんだろう……? 本当に地球に戻る方法なんてあるのかな? 見つからなかったら、私は残りの一生をこの世界で過ごさなきゃならないのかな?
不安は後から後から溢れてくる。
お父さんとお母さん、お兄ちゃんも心配するよね…。結花や深雪だって……。
家族や友達の姿が浮かんでは消えていく。 涙腺が緩んできたのがわかる。けれど、グッと堪えてそれを締めた。泣いちゃダメ。ここで泣いたら、自分に負けてしまいそうな気がしたのだ。
「大丈夫、きっと大丈夫だから……」
声に出して自分に言い聞かせる。ほんの少しだけど、不安が薄れた気がした。
大丈夫、大丈夫と、呪文のように心の中で唱える。そうしているうちに、私はいつの間にか眠ってしまった。
食堂に向かう途中、クリムベールちゃんが自己紹介してくれた。返すように私も名乗る。
「ユウコちゃんかぁ。仲良くしてね♪」
クリムベールちゃんがこぼれるような笑顔を見せてくれた。話してみると見た目よりもずっと子供っぽく、裏表ない無邪気な性格のように感じられた。私達はすぐに打ち解け仲良くなった。けど、この子もあんな性格の悪い奴と暮らしてて、よく性格歪まなかったね。
そうこうしてるうちに食堂にたどり着いた。まるで、どこぞのお城にあるような広く豪華な造りだ。ひたすら長いテーブルに向かい合うように椅子が数多く並んでいる。
メニューは、黄金色のソースがかかった白身魚のムニエル、野菜のスープ、豆のサラダだ。見た目も匂いも、私の食欲を存分に刺激し、思わずお腹が反応して『きゅる~ん』と一鳴きしてしまった。
「予想通りの反応を見せてくれる。実にわかりやすい奴だ」
アレックスは小馬鹿にしたようにかぶりを振る。
「い、いいでしょ別に!」
まあ、お腹減るのは当然だ。朝食抜きで学校に行こうとしてたんだし。
「おかわりあるから、いっぱい食べてね♪」
クリムベールちゃんが無邪気に笑う。う~ん、この子本当に可愛いなぁ。
料理は全てクリムベールちゃんが作ったという。そのどれもが、素晴らしく美味しい。
「それでまず、ユウコさんの今後の在り方ですが、チキュウに戻る方法が判明するまで、アレックスの屋敷で生活をしていただく、ということでよろしいですね?」
「勝手に決めるな。お前が面倒をみてやればいいだろう。ずいぶんと懐かれているようだしな」
アレックスは豆のサラダをつつきながら反論する。っていうか、こいつ、あからさまに拒否ってきた!
まあ、私としても、こいつなんかよりロートレックさんの方がいいから別にいいけど。
「そうしたいのは山々ですが、僕の自宅は男子寮にあるので無理ですよ」
「その寮に空いている部屋はないのか? 管理人に掛け合ってみろ」
「あなた何を考えているんですか。年頃のお嬢さんを男子寮に住まわせるなんて、常識的に考えて不可能です。第一、あの寮は王立図書館の司書のための住居なんですよ? 関係者以外の入居は認められませんよ……」
「ならば、街のアパートなどで、適当に部屋を探せばいい」
アレックスはしれっと言った。何こいつ? めちゃくちゃ失礼な奴だよね? ここまで拒否られると、さすがにムカついてくるんですけど! なんでそんなに頑なに拒否するんだよ、あん!?
「……なぜそこまで拒否するんです? これだけ大きな屋敷で、使っていない部屋もたくさんあるというのに。わざわざ部屋を借りる意味がわかりませんね。大体、僕達のせいでこんなことになったんですよ? いきなり異世界に喚ばれてしまったユウコさんの気持ちを考えれば、そんな突き放すような台詞、とても言えませんけどね。そばに置くことを拒否する理由を、詳しくお聞かせください」
真剣な表情と厳しい口調で、ロートレックさんはアレックスを問い詰める。和やかな雰囲気が一気に険悪になった。
「特に深い意味はない。ただそいつが、私のことを嫌っているようだからだ。嫌いな者との同居は避けた方がそいつの精神にも健康だろうと思った。それだけだ」
アレックスはロートレックさんを見据え、淡々とそう説明した。ふ~ん、かなり的外れだと思うけど、私に気を遣ってくれてたの?
「……あなた、時々おかしな気配りをしますね……」
ロートレックさんは呆れたようにため息を吐く。
「ユウコちゃん、心配しなくても大丈夫だよ。このお屋敷、好きに使っていいからね」
クリムベールちゃんが勝手に話をまとめる。
「クリムベール、お前も勝手に決めるんじゃない」
「だってアレックスのせいで、ユウコちゃんはおうちに帰れなくなっちゃったんでしょ? だったら、ちゃんとセキニンとらないとダメだよ」
「……私だけのせいではないのだがな。まあ、こいつが構わないと言うのなら、受け入れてやるが」
アレックスはものっ凄い上から目線で承諾の意を表す。
は?『受け入れてやる』ってどういうこと? 私はあんたの不始末の犠牲者なんだよ! ここは『申し訳ありませんが、地球に戻る方法が見つかるまで、どうか私の屋敷を自分の家だと思い好きに使ってください』とか何とか言うとこなんじゃないの!? この、大馬鹿野郎!
「……わかりました。では、お世話になります」
内心の不満を出さずに、素直に礼儀正しく頭を下げた。
「なかなか殊勝な態度を装っているが、内心では不満たらたらのようだな。そんなに私の態度が気に食わなかったか?」
心の中を読んだかのように、アレックスは私を見据えて言った。心臓が飛び出すかと思うくらい跳ね上がる。
「そっ、そんなこと……ないから……」
狼狽え、言葉を詰まらせながら弁解する。
アレックスは『図星だろう』と言いたげな表情で無言のままスープをすする。
程なくして食事は終わった。
食事が終わると、ロートレックさんは帰っていった。
☆★☆
「では、この部屋を使うといい」
一通り屋敷の中を案内してもらった後、アレックスは客室の一室を開けて言った。
部屋の中は、アンティーク調というのか、格調高い家具が一式そろっている。広さも私の部屋よりずっと広い。
「他に必要なものがあれば、その時は言ってほしい」
アレックスはそう言って立ち去ろうとする。
「あ、待って!」
「何だ?」
「この部屋……鍵付いてないの?」
そう、この部屋のドアには鍵が付いていなかった。
「この屋敷は、危険物、貴重品を保管する以外の部屋は基本的に鍵は付いていない」
アレックスは淡々と説明する。
「そ、そうなんだ……」
基本的に鍵は付いてないって……何それ? じゃあ、夜、寝る時とかは、完全に無防備ってコト? 私、一応女なんですけど……。それも、ぴちぴちの女子中学生よ? イキナリ見知らぬ男の家に住むってだけでも抵抗あるのに、その寝室に鍵がないなんて、いくらなんでもこれはちょっとヤバくね? ま、マチガイが起こらないって保証はないんだしさぁ……!
こ、こいつだって男なんだし……、そんでもってまだ若いじゃん。少なくとも見た目はね。そっ、そんな若い男の家だよ!? ヘ、へヘ、ヘへへ……へンな気でも起こされたら……!
「……心配するな。お前が期待しているようなことは、絶対に起きない」
またも、私の心を読んだかのようにアレックスは淡々と指摘してきた。
「きっ、期待ってどういうこと!? そんなのしてないし、ぜんっぜん意味わかんないんですけどっ!」
気まずさと恥ずかしさで、必要以上にムキになって否定した。
「今の顔は完全にいかがわしい妄想をしている顔だった。だが生憎、私にロリコン趣味はない。残念だったな」
「残念って……何それ!? あんまり自惚れないでよね!」
「そう向きになるな。人間は他の種族に比べて、異性に対する関心が大きいらしいからな。ただ、さっきの顔は見苦しいから、あまり人前でそういった妄想はしないほうが賢明だぞ」
アレックスは淡々と余計なお世話的忠告をして去っていった。
部屋に入った私はベッドに倒れ込み、恥ずかしさのあまり枕に顔を埋める。
すると、今度は不安が込み上げてきた。
これから、私どうなるんだろう……? 本当に地球に戻る方法なんてあるのかな? 見つからなかったら、私は残りの一生をこの世界で過ごさなきゃならないのかな?
不安は後から後から溢れてくる。
お父さんとお母さん、お兄ちゃんも心配するよね…。結花や深雪だって……。
家族や友達の姿が浮かんでは消えていく。 涙腺が緩んできたのがわかる。けれど、グッと堪えてそれを締めた。泣いちゃダメ。ここで泣いたら、自分に負けてしまいそうな気がしたのだ。
「大丈夫、きっと大丈夫だから……」
声に出して自分に言い聞かせる。ほんの少しだけど、不安が薄れた気がした。
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