62 / 98
第8部 領地経営
第62話 親切な村人たち
しおりを挟む
俺達は夕方になり、アルマン食堂?、ええい、もういいやアルマン食堂で。
アルマン食堂に夕食を食べに向かっている。
女子集会で何があったのかは知らないが、オルガさんは目が赤くなっており、他の2人はなにか気まずそうだ。
やはり女3人だと難しいのかな。
いじめとかないよね?
そんなこと聞けないしね。
仲良くやってほしいものです。
その前に雑貨屋のマティさんのところに寄らないと。
「こんばんは、エリアスです」
「待ってたよ、エリアス君」
奥からマティさんが出てきた。
「4人共、ちょっと奥に来てくれる」
そうマティさんに言われ、奥に入った。
「なんとか、かき集めてあげたよ。寝具4人分だ」
「えっ、あったんですか?」
「もちろん中古さ。何件か家を当たって、使わなくなった物を集めたのさ」
「ありがとうございます。マティさん」
「まあ、さすがに今夜の寝具がないと言われてはね」
しかしマティさんの他に3人40~50代の女性が居る事に気づいた。
「あの~、そちらの方たちは」
「あぁ、今回、寝具を譲ってくれた向かいの奥さんのペニーさん。2軒左隣のレジーナさん。斜め向かいのフリーダさんだよ」
「エリアス君ね、どうぞよろしく」
「家族がこの村を出ていき、使っていた寝具も残っている家もあるからね。必要なものがあったら譲れるかもしれないから言ってね」
「まあ、可愛い坊やね。困ったことがあったら相談に乗るからね」
「はい、ありがとうございます」
俺はマティさんに高いのか、安いのか分からない寝具の金額を支払った。
なんせ相場が分からないから、値切るのは失礼だしね。
「またなにかあったら言っておくれ、出来る限りの事はするからさ」
俺は寝具4人分をストレージに仕舞った。
「な、なんだいあんた。マジック・バッグ持ちだったのかい、凄いね」
ストレージが当たり前になっている俺には、今更隠す気にもなれなかった。
そしてお礼を言い、俺達は店を出てアルマン食堂に向かった。
アルマン食堂に入ると、店はそこそこ混んでいた。
「いらっしゃい。待ってたわよ」
そう言ってコーネリアさんが迎えてくれた。
「さあ、席に座っておくれ」
俺達は4人掛けのテーブルに座った。
「で、何にするんだい?」
いや、なにてメニューないんですけど。
「何が出来ますか?」
「肉料理、野菜料理、魚料理だよ」
「魚料理て、ここから海は近いのですか?」
「遠いよ、だから干物さ」
「まさか肉も」
「そんな訳ないだろう。今日は取れたてのラプタ(鳥)肉さ」
俺達は無難な肉料理を4人前頼んだ。
しばらくするとコーネリアさんが、料理を運んできた。
「そう言えば寝具は買えたかい?雑貨屋のマティが昼間、寝具を探していたからね」
「えぇ、中古ですが4人分揃えてもらえました」
「それは良かったね。困ったときには誰かに言えば、手を貸してくれるからね」
「それからコーネリアさん、紹介がまだでしたね。俺はエリアスです。そしてこちらが嫁のオルガ、ルイディナ、パメラです」
するとここでもコーネリアさんは、驚いたようにオルガ達3人を見てこう言った。
「えっ、冒険者仲間かと思ったら嫁さんかい。大変だね」
ここでも同情された。なぜだ?
そしてコーネリアさんが店を出て、どこかに行った。
すぐに戻って来たけど。
なんだったんだ?
すると40~60代の女性4人組が店に入って来た。
他にテーブルが開いているのに、俺達から側のテーブルに座った。
「ねえ、コーネリア。彼がそう?」
「ええ、そうよ。今日からこの村に引っ越してきたエリアス君よ」
「私はこの店の隣に住んでいるテレーゼよ。よろしくね」
「テレーゼだけ、ズルいわ。私は真向いに住んでいるロザモンドよ」
それから後の2人はカーラさんにデイジリーさんだった。
紹介されるのは良いが名前が覚えられない。
雑貨屋のマティさんのところで3人、ここで4人。
いったいどれだけこの村の人は親切なんだ。
「あら?一緒に座っている方たちは、冒険者仲間の方たちなのかしら」
「それがロザモンド。私もさっき知ったけどエリアス君の奥さんなんだって」
「えっ、3人共?」
するとマティさん達と同じように、オルガ達3人を見てこう言った。
「あたなも大変だわね」
また言われた。
そして嫁3人を見ると、物凄い顔をしてテレーゼさん達を睨んでいた。
おいおい、仲良くやってほしいな。
アルマン食堂に夕食を食べに向かっている。
女子集会で何があったのかは知らないが、オルガさんは目が赤くなっており、他の2人はなにか気まずそうだ。
やはり女3人だと難しいのかな。
いじめとかないよね?
そんなこと聞けないしね。
仲良くやってほしいものです。
その前に雑貨屋のマティさんのところに寄らないと。
「こんばんは、エリアスです」
「待ってたよ、エリアス君」
奥からマティさんが出てきた。
「4人共、ちょっと奥に来てくれる」
そうマティさんに言われ、奥に入った。
「なんとか、かき集めてあげたよ。寝具4人分だ」
「えっ、あったんですか?」
「もちろん中古さ。何件か家を当たって、使わなくなった物を集めたのさ」
「ありがとうございます。マティさん」
「まあ、さすがに今夜の寝具がないと言われてはね」
しかしマティさんの他に3人40~50代の女性が居る事に気づいた。
「あの~、そちらの方たちは」
「あぁ、今回、寝具を譲ってくれた向かいの奥さんのペニーさん。2軒左隣のレジーナさん。斜め向かいのフリーダさんだよ」
「エリアス君ね、どうぞよろしく」
「家族がこの村を出ていき、使っていた寝具も残っている家もあるからね。必要なものがあったら譲れるかもしれないから言ってね」
「まあ、可愛い坊やね。困ったことがあったら相談に乗るからね」
「はい、ありがとうございます」
俺はマティさんに高いのか、安いのか分からない寝具の金額を支払った。
なんせ相場が分からないから、値切るのは失礼だしね。
「またなにかあったら言っておくれ、出来る限りの事はするからさ」
俺は寝具4人分をストレージに仕舞った。
「な、なんだいあんた。マジック・バッグ持ちだったのかい、凄いね」
ストレージが当たり前になっている俺には、今更隠す気にもなれなかった。
そしてお礼を言い、俺達は店を出てアルマン食堂に向かった。
アルマン食堂に入ると、店はそこそこ混んでいた。
「いらっしゃい。待ってたわよ」
そう言ってコーネリアさんが迎えてくれた。
「さあ、席に座っておくれ」
俺達は4人掛けのテーブルに座った。
「で、何にするんだい?」
いや、なにてメニューないんですけど。
「何が出来ますか?」
「肉料理、野菜料理、魚料理だよ」
「魚料理て、ここから海は近いのですか?」
「遠いよ、だから干物さ」
「まさか肉も」
「そんな訳ないだろう。今日は取れたてのラプタ(鳥)肉さ」
俺達は無難な肉料理を4人前頼んだ。
しばらくするとコーネリアさんが、料理を運んできた。
「そう言えば寝具は買えたかい?雑貨屋のマティが昼間、寝具を探していたからね」
「えぇ、中古ですが4人分揃えてもらえました」
「それは良かったね。困ったときには誰かに言えば、手を貸してくれるからね」
「それからコーネリアさん、紹介がまだでしたね。俺はエリアスです。そしてこちらが嫁のオルガ、ルイディナ、パメラです」
するとここでもコーネリアさんは、驚いたようにオルガ達3人を見てこう言った。
「えっ、冒険者仲間かと思ったら嫁さんかい。大変だね」
ここでも同情された。なぜだ?
そしてコーネリアさんが店を出て、どこかに行った。
すぐに戻って来たけど。
なんだったんだ?
すると40~60代の女性4人組が店に入って来た。
他にテーブルが開いているのに、俺達から側のテーブルに座った。
「ねえ、コーネリア。彼がそう?」
「ええ、そうよ。今日からこの村に引っ越してきたエリアス君よ」
「私はこの店の隣に住んでいるテレーゼよ。よろしくね」
「テレーゼだけ、ズルいわ。私は真向いに住んでいるロザモンドよ」
それから後の2人はカーラさんにデイジリーさんだった。
紹介されるのは良いが名前が覚えられない。
雑貨屋のマティさんのところで3人、ここで4人。
いったいどれだけこの村の人は親切なんだ。
「あら?一緒に座っている方たちは、冒険者仲間の方たちなのかしら」
「それがロザモンド。私もさっき知ったけどエリアス君の奥さんなんだって」
「えっ、3人共?」
するとマティさん達と同じように、オルガ達3人を見てこう言った。
「あたなも大変だわね」
また言われた。
そして嫁3人を見ると、物凄い顔をしてテレーゼさん達を睨んでいた。
おいおい、仲良くやってほしいな。
0
お気に入りに追加
240
あなたにおすすめの小説
異世界でネットショッピングをして商いをしました。
ss
ファンタジー
異世界に飛ばされた主人公、アキラが使えたスキルは「ネットショッピング」だった。
それは、地球の物を買えるというスキルだった。アキラはこれを駆使して異世界で荒稼ぎする。
これはそんなアキラの爽快で時には苦難ありの異世界生活の一端である。(ハーレムはないよ)
よければお気に入り、感想よろしくお願いしますm(_ _)m
hotランキング23位(18日11時時点)
本当にありがとうございます
誤字指摘などありがとうございます!スキルの「作者の権限」で直していこうと思いますが、発動条件がたくさんあるので直すのに時間がかかりますので気長にお待ちください。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
【完結】ご都合主義で生きてます。-商売の力で世界を変える。カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく-
ジェルミ
ファンタジー
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
その条件として女神に『面白楽しく生活でき、苦労をせずお金を稼いで生きていくスキルがほしい』と無理難題を言うのだった。
困った女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
この味気ない世界を、創生魔法とカスタマイズ可能なストレージを使い、美味しくなる調味料や料理を作り世界を変えて行く。
はい、ご注文は?
調味料、それとも武器ですか?
カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく。
村を開拓し仲間を集め国を巻き込む産業を起こす。
いずれは世界へ通じる道を繋げるために。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
月が導く異世界道中extra
あずみ 圭
ファンタジー
月読尊とある女神の手によって癖のある異世界に送られた高校生、深澄真。
真は商売をしながら少しずつ世界を見聞していく。
彼の他に召喚された二人の勇者、竜や亜人、そしてヒューマンと魔族の戦争、次々に真は事件に関わっていく。
これはそんな真と、彼を慕う(基本人外の)者達の異世界道中物語。
こちらは月が導く異世界道中番外編になります。
NO STRESS 24時間耐えられる男の転生譚 ~ストレスから解放された俺は常人には扱えない反属性魔法を極めて無双する~
天宮暁
ファンタジー
とある異世界で暮らすエリアックは、6歳になったある日、唐突に前世の記憶を取り戻す。
前世で過労死を遂げた主人公は、謎の女神の介入によってこの世界に転生していたのだ。
その際、女神はちょっとした力を与えてくれた。
【無荷無覚】(むかむかく)――一切のストレスを感じなくなるという力だった。
光と闇の精霊から二重に加護を授かってしまったエリアックは、加護同士の反発のせいで魔法が使えず、「出来損ない」と陰口を叩かれてきた。
だが、前世の記憶を取り戻したことでふと思う。
「【無荷無覚】を使えば、俺にも魔法が使えるんじゃね?」
――それが、ストレスを感じなくなった男が繰り広げる、一大転生譚の始まりだった。
※『NO FATIGUE 24時間戦える男の転生譚』と趣向を同じくする後継的な姉妹作という位置づけです(作者も同じです)。
※この作品は未書籍化作品です。
異世界召喚されたら無能と言われ追い出されました。~この世界は俺にとってイージーモードでした~
WING/空埼 裕@書籍発売中
ファンタジー
1~8巻好評発売中です!
※2022年7月12日に本編は完結しました。
◇ ◇ ◇
ある日突然、クラスまるごと異世界に勇者召喚された高校生、結城晴人。
ステータスを確認したところ、勇者に与えられる特典のギフトどころか、勇者の称号すらも無いことが判明する。
晴人たちを召喚した王女は「無能がいては足手纏いになる」と、彼のことを追い出してしまった。
しかも街を出て早々、王女が差し向けた騎士によって、晴人は殺されかける。
胸を刺され意識を失った彼は、気がつくと神様の前にいた。
そしてギフトを与え忘れたお詫びとして、望むスキルを作れるスキルをはじめとしたチート能力を手に入れるのであった──
ハードモードな異世界生活も、やりすぎなくらいスキルを作って一発逆転イージーモード!?
前代未聞の難易度激甘ファンタジー、開幕!
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
ドロップキング 〜 平均的な才能の冒険者ですが、ドロップアイテムが異常です。 〜
出汁の素
ファンタジー
アレックスは、地方の騎士爵家の五男。食い扶持を得る為に13歳で冒険者学校に通い始めた、極々一般的な冒険者。
これと言った特技はなく、冒険者としては平凡な才能しか持たない戦士として、冒険者学校3か月の授業を終え、最低ランクHランクの認定を受け、実地研修としての初ダンジョンアタックを冒険者学校の同級生で組んだパーティーでで挑んだ。
そんなアレックスが、初めてモンスターを倒した時に手に入れたドロップアイテムが異常だった。
のちにドロップキングと呼ばれる冒険者と、仲間達の成長ストーリーここに開幕する。
第一章は、1カ月以内に2人で1000体のモンスターを倒せば一気にEランクに昇格出来る冒険者学校の最終試験ダンジョンアタック研修から、クラン設立までのお話。
第二章は、設立したクラン アクア。その本部となる街アクアを中心としたお話。
第三章は、クラン アクアのオーナーアリアの婚約破棄から始まる、ドタバタなお話。
第四章は、帝都での混乱から派生した戦いのお話(ざまぁ要素を含む)。
1章20話(除く閑話)予定です。
-------------------------------------------------------------
書いて出し状態で、1話2,000字~3,000字程度予定ですが、大きくぶれがあります。
全部書きあがってから、情景描写、戦闘描写、心理描写等を増やしていく予定です。
下手な文章で申し訳ございませんがよろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる