25 / 254
第2章 生活の基盤
第25話 青果市場
しおりを挟む
その帰り道のこと。
「家を買ったということは、商談が上手くいったという事ね」
「ええ、納入が決まりました」
「そうなの、良かったね、これでパーティーは解散かな」
「いいえ、オルガさんさえ嫌でなければ、冒険者を続けたいと思います」
「それは、どうしてかな?」
「調味料作りが、どこまでうまくいくか分かりませんから」
「まあ、そうだよね」
「ただあまり危険は冒したくないので、考えたのですが」
「どんなこと?」
「森で採って来た山菜や果物を、買取ってくれるとことはありますか?」
「えぇ、青果市場で買取ってもらえると思うわ」
「ではそうやって二人で生計を立てていきませんか」
「えっ、ふた、ふた、二人で?」
オルガさんがいくら強いといっても、必ず勝てるとは限らない。
冒険者なんてやっていたら、いつ死んでもおかしくいない。
特に俺なんかじゃ駄目だ。
死亡フラグ満載だ。
だから違う仕事を見つければいいんだ。
「オルガさんは冒険者が好きですか?」
「他に生活するのに、できることがないからやっているだけかな」
「だから山の幸を採って、生計を立てられれば安全でしょう。それに森に入れば魔獣や魔物に合う事もあります。その時は討伐するのも良いかもしれません」
「そ、そうね」
「では、いくらで買取ってもらえるのか、青果市場に行ってみましょう」
俺達は青果市場に来ている。
青果市場は繁華街の側にあり、飲食店の人が買い物に行きやすくなっている。
市場に入ると野菜や穀物が並び、果物はほんの僅かだ。
どこで買ってくれるのか分からない。
仕方ない、誰かに聞くか。
俺は売り場のところにいる、ちょっと体格のいいおばさんに声を掛けた。
「すみません、果物はどこで買取してもらえるのでしょうか?」
「あぁ、果物の買取はここで、できるよ。なにを売りたいんだい?」
「ブルーベリー、さくらんぼ、イチジク、ビワです」
「ほう、今が旬の果物だね、どこにあるんだい」
「ここです」
俺は首から下げているポーチを軽く叩いて見せた。
「マジック・バッグ持ちかい。ならここに出しておくれ」
俺は言われたテーブルに果物を出した。
「おぉ、こんなにかい!」
おばさんは、驚いていた。
ブルーベリー、さくらんぼ、イチジク、ビワは、バケツ一杯分くらいずつあった。
「これは、状態がとても良いね。まるで今、採ったみたいだよ」
おばさんは何やら考えてから言った。
「ブルーベリーは6千円。さくらんぼとビワで6千円。イチジクは4千円。全部で16,000円でどうだい?」
う~ん。高いのか安いのかが分からない。
俺が悩んでいるように見えたのか、おばさんが言ってくる。
「私の買取は高い方なんだけどね。じゃ、思い切って17,000円でどうだい?」
「エリアス君、その金額で十分よ」
オルガさんに言われ、俺は納得した。
1日で17,000円稼げた。
2人で採って売れば1人、8,500円。
この世界の平均日給が3,000円だから、冒険者をやらなくてもやっていける。
だが何かの時のために、貯えも必要だな。
今の内から貯えて行かないと老後、困るだろうし。
年金もないこの世界では、働けなくなったら終わりだから。
果物採取メインで、魔物に会うことがあれば討伐を考えればいい。
これでなんとか、生活の目途が付いたな。
また来ることを伝え俺達は名前を名乗った。
おばさんはダニエラさんと言う名前だった。
買い取る値段は一律ではなく人によって変わるから、私に売るんだよて言われた。
たくさん採れるようなら、果物を売る商人でやっていけるかな。
それから帰りに2人でアバンス商会に寄った。
店の中に声をかけるとこの前、来た時の40代くらいの女性ではなく、50代くらいの恰幅の良い男性が出て来た。
オルガさんは物珍しそうに、中をキョロキョロと覗いていた。
普段なら商会なんて、来ないものな。
お金が入って気が大きくなり、小麦粉を100kg。
椎茸と鰹節もたくさん買ってしまった。
やはり駄目ですね。
普段、持ちなれないお金を持つと。
「失礼ですが、そんなに小麦粉を買われて、どうされるのでしょうか?」
「調味料を作るんですよ」
「調味料ですか?」
「えぇ、新しい調味料で『なごみ亭』という宿屋では、もう使っています」
「ほう、そうですか。では今度、食事に行ってみますかな」
『なごみ亭』は食堂も兼ねているので、食事のみでも利用可能だった。
「ではこれで失礼します」
そう言って俺はストレージに小麦粉100kg、椎茸と鰹節を収納した。
「そ、それは!」
男の店員さんが驚いている。
商会の人なら珍しくないと思うけど。
「それはマジック・バッグでしょうか!!」
店員さんが叫ぶように言う。
顔がとても近かった。
「家を買ったということは、商談が上手くいったという事ね」
「ええ、納入が決まりました」
「そうなの、良かったね、これでパーティーは解散かな」
「いいえ、オルガさんさえ嫌でなければ、冒険者を続けたいと思います」
「それは、どうしてかな?」
「調味料作りが、どこまでうまくいくか分かりませんから」
「まあ、そうだよね」
「ただあまり危険は冒したくないので、考えたのですが」
「どんなこと?」
「森で採って来た山菜や果物を、買取ってくれるとことはありますか?」
「えぇ、青果市場で買取ってもらえると思うわ」
「ではそうやって二人で生計を立てていきませんか」
「えっ、ふた、ふた、二人で?」
オルガさんがいくら強いといっても、必ず勝てるとは限らない。
冒険者なんてやっていたら、いつ死んでもおかしくいない。
特に俺なんかじゃ駄目だ。
死亡フラグ満載だ。
だから違う仕事を見つければいいんだ。
「オルガさんは冒険者が好きですか?」
「他に生活するのに、できることがないからやっているだけかな」
「だから山の幸を採って、生計を立てられれば安全でしょう。それに森に入れば魔獣や魔物に合う事もあります。その時は討伐するのも良いかもしれません」
「そ、そうね」
「では、いくらで買取ってもらえるのか、青果市場に行ってみましょう」
俺達は青果市場に来ている。
青果市場は繁華街の側にあり、飲食店の人が買い物に行きやすくなっている。
市場に入ると野菜や穀物が並び、果物はほんの僅かだ。
どこで買ってくれるのか分からない。
仕方ない、誰かに聞くか。
俺は売り場のところにいる、ちょっと体格のいいおばさんに声を掛けた。
「すみません、果物はどこで買取してもらえるのでしょうか?」
「あぁ、果物の買取はここで、できるよ。なにを売りたいんだい?」
「ブルーベリー、さくらんぼ、イチジク、ビワです」
「ほう、今が旬の果物だね、どこにあるんだい」
「ここです」
俺は首から下げているポーチを軽く叩いて見せた。
「マジック・バッグ持ちかい。ならここに出しておくれ」
俺は言われたテーブルに果物を出した。
「おぉ、こんなにかい!」
おばさんは、驚いていた。
ブルーベリー、さくらんぼ、イチジク、ビワは、バケツ一杯分くらいずつあった。
「これは、状態がとても良いね。まるで今、採ったみたいだよ」
おばさんは何やら考えてから言った。
「ブルーベリーは6千円。さくらんぼとビワで6千円。イチジクは4千円。全部で16,000円でどうだい?」
う~ん。高いのか安いのかが分からない。
俺が悩んでいるように見えたのか、おばさんが言ってくる。
「私の買取は高い方なんだけどね。じゃ、思い切って17,000円でどうだい?」
「エリアス君、その金額で十分よ」
オルガさんに言われ、俺は納得した。
1日で17,000円稼げた。
2人で採って売れば1人、8,500円。
この世界の平均日給が3,000円だから、冒険者をやらなくてもやっていける。
だが何かの時のために、貯えも必要だな。
今の内から貯えて行かないと老後、困るだろうし。
年金もないこの世界では、働けなくなったら終わりだから。
果物採取メインで、魔物に会うことがあれば討伐を考えればいい。
これでなんとか、生活の目途が付いたな。
また来ることを伝え俺達は名前を名乗った。
おばさんはダニエラさんと言う名前だった。
買い取る値段は一律ではなく人によって変わるから、私に売るんだよて言われた。
たくさん採れるようなら、果物を売る商人でやっていけるかな。
それから帰りに2人でアバンス商会に寄った。
店の中に声をかけるとこの前、来た時の40代くらいの女性ではなく、50代くらいの恰幅の良い男性が出て来た。
オルガさんは物珍しそうに、中をキョロキョロと覗いていた。
普段なら商会なんて、来ないものな。
お金が入って気が大きくなり、小麦粉を100kg。
椎茸と鰹節もたくさん買ってしまった。
やはり駄目ですね。
普段、持ちなれないお金を持つと。
「失礼ですが、そんなに小麦粉を買われて、どうされるのでしょうか?」
「調味料を作るんですよ」
「調味料ですか?」
「えぇ、新しい調味料で『なごみ亭』という宿屋では、もう使っています」
「ほう、そうですか。では今度、食事に行ってみますかな」
『なごみ亭』は食堂も兼ねているので、食事のみでも利用可能だった。
「ではこれで失礼します」
そう言って俺はストレージに小麦粉100kg、椎茸と鰹節を収納した。
「そ、それは!」
男の店員さんが驚いている。
商会の人なら珍しくないと思うけど。
「それはマジック・バッグでしょうか!!」
店員さんが叫ぶように言う。
顔がとても近かった。
10
お気に入りに追加
266
あなたにおすすめの小説
【完結】ご都合主義で生きてます。-ストレージは最強の防御魔法。生活魔法を工夫し創生魔法で乗り切る-
ジェルミ
ファンタジー
鑑定サーチ?ストレージで防御?生活魔法を工夫し最強に!!
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
しかし授かったのは鑑定や生活魔法など戦闘向きではなかった。
しかし生きていくために生活魔法を組合せ、工夫を重ね創生魔法に進化させ成り上がっていく。
え、鑑定サーチてなに?
ストレージで収納防御て?
お馬鹿な男と、それを支えるヒロインになれない3人の女性達。
スキルを試行錯誤で工夫し、お馬鹿な男女が幸せを掴むまでを描く。
※この作品は「ご都合主義で生きてます。商売の力で世界を変える」を、もしも冒険者だったら、として内容を大きく変えスキルも制限し一部文章を流用し前作を読まなくても楽しめるように書いています。
またカクヨム様にも掲載しております。
完結【進】ご都合主義で生きてます。-通販サイトで異世界スローライフのはずが?!-
ジェルミ
ファンタジー
32歳でこの世を去った相川涼香は、異世界の女神ゼクシーにより転移を誘われる。
断ると今度生まれ変わる時は、虫やダニかもしれないと脅され転移を選んだ。
彼女は女神に不便を感じない様に通販サイトの能力と、しばらく暮らせるだけのお金が欲しい、と願った。
通販サイトなんて知らない女神は、知っている振りをして安易に了承する。そして授かったのは、町のスーパーレベルの能力だった。
お惣菜お安いですよ?いかがです?
物語はまったり、のんびりと進みます。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
完結【清】ご都合主義で生きてます。-空間を切り取り、思ったものを創り出す。これで異世界は楽勝です-
ジェルミ
ファンタジー
社畜の村野玲奈(むらの れな)は23歳で過労死をした。
第二の人生を女神代行に誘われ異世界に転移する。
スキルは剣豪、大魔導士を提案されるが、転移してみないと役に立つのか分からない。
迷っていると想像したことを実現できる『創生魔法』を提案される。
空間を切り取り収納できる『空間魔法』。
思ったものを創り出すことができ『創生魔法』。
少女は冒険者として覇道を歩むのか、それとも魔道具師としてひっそり生きるのか?
『創生魔法』で便利な物を創り富を得ていく少女の物語。
物語はまったり、のんびりと進みます。
※カクヨム様にも掲載中です。
【完結】ご都合主義で生きてます。-商売の力で世界を変える。カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく-
ジェルミ
ファンタジー
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
その条件として女神に『面白楽しく生活でき、苦労をせずお金を稼いで生きていくスキルがほしい』と無理難題を言うのだった。
困った女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
この味気ない世界を、創生魔法とカスタマイズ可能なストレージを使い、美味しくなる調味料や料理を作り世界を変えて行く。
はい、ご注文は?
調味料、それとも武器ですか?
カスタマイズ可能なストレージで世の中を変えていく。
村を開拓し仲間を集め国を巻き込む産業を起こす。
いずれは世界へ通じる道を繋げるために。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
【完結】僕は今、異世界の無人島で生活しています。
コル
ファンタジー
大学生の藤代 良太。
彼は大学に行こうと家から出た瞬間、謎の光に包まれ、女神が居る場所へと転移していた。
そして、その女神から異世界を救ってほしいと頼まれる。
異世界物が好きな良太は二つ返事で承諾し、異世界へと転送された。
ところが、女神に転送された場所はなんと異世界の無人島だった。
その事実に絶望した良太だったが、異世界の無人島を生き抜く為に日ごろからネットで見ているサバイバル系の動画の内容を思い出しながら生活を開始する。
果たして良太は、この異世界の無人島を無事に過ごし脱出する事が出来るのか!?
※この作品は「小説家になろう」さん、「カクヨム」さん、「ノベルアップ+」さん、「ノベリズム」さんとのマルチ投稿です。
【心】ご都合主義で生きてます。-商品開発は任せてください。現代知識を使い時代を駆け上る。-
ジェルミ
ファンタジー
現代知識を使いどこまで飛躍できるのか。少年は時代を駆け上る。
25歳でこの世を去った男は、異世界の女神に誘われ転生を選ぶ。
男が望んだ能力は剣や魔法ではなく現代知識だった。
商会を駆使し現代知識を開花させ時代を駆け上る。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
勇者パーティーに追放された支援術士、実はとんでもない回復能力を持っていた~極めて幅広い回復術を生かしてなんでも屋で成り上がる~
名無し
ファンタジー
突如、幼馴染の【勇者】から追放処分を言い渡される【支援術士】のグレイス。確かになんでもできるが、中途半端で物足りないという理不尽な理由だった。
自分はパーティーの要として頑張ってきたから納得できないと食い下がるグレイスに対し、【勇者】はその代わりに【治癒術士】と【補助術士】を入れたのでもうお前は一切必要ないと宣言する。
もう一人の幼馴染である【魔術士】の少女を頼むと言い残し、グレイスはパーティーから立ち去ることに。
だが、グレイスの【支援術士】としての腕は【勇者】の想像を遥かに超えるものであり、ありとあらゆるものを回復する能力を秘めていた。
グレイスがその卓越した技術を生かし、【なんでも屋】で生計を立てて評判を高めていく一方、勇者パーティーはグレイスが去った影響で歯車が狂い始め、何をやっても上手くいかなくなる。
人脈を広げていったグレイスの周りにはいつしか賞賛する人々で溢れ、落ちぶれていく【勇者】とは対照的に地位や名声をどんどん高めていくのだった。
いらないスキル買い取ります!スキル「買取」で異世界最強!
町島航太
ファンタジー
ひょんな事から異世界に召喚された木村哲郎は、救世主として期待されたが、手に入れたスキルはまさかの「買取」。
ハズレと看做され、城を追い出された哲郎だったが、スキル「買取」は他人のスキルを買い取れるという優れ物であった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる