31 / 272
第三章 大河サラン視察
閑話 殿下の愉快な仲間たち
しおりを挟む
イオストラ砦の一室で、護衛達が暖炉の前にあつまり、酒を嘗めていた。
「あれ、どう見ても、殿下、口説いてない?」
キースがこそこそと囁く。
「だな」
ベイルが頷いた。
「で、どうなんだよ」
鋭い目つきでディーを見る。
「おまえ、怖いって」
やだなあ、もう、と手を上げて視線を遮った。ベイルの目つきが悪いのは生まれつきで、睨んでいるわけでも疑っているわけでも怒っているわけでもなかった。本人は内心傷つきつつ、ディーの手を叩き落した。
「口説いているかって? だと思うけど、だとしても無意識。だと思う?」
「その疑問系やめろ。どっちだか全然わかんねえ」
「だって、人の無意識下なんて、わかんないでしょ。しかもあの殿下だよ」
みんなでいっせいに黙り込む。
きりりと引き締められた口元、二十歳前なのに、そろそろ皺になって刻み込まれてしまうんじゃないかと思われる眉間。ディーで遊ぶ以外は、必要事項以外ほとんど口にしない。
男にすらそうなのに、女が相手となると、そりゃまずいでしょうというくらい邪険だ。「私に触るな」と声低く脅す有様である。まあ、甘い顔をしていると、媚薬を盛られていつのまにやら御子が生まれてたりしそうだから、無理もないのだが。
ただし、軍部内では異常に人気があった。そこにいるだけで有無を言わせぬ何かがあって、ついていきますアニキ! と妙な感じに惚れこまれているのだ。時々、本人も異様なものを感じているのか、面には出さなくても引き気味な時があるのが微笑ましい。
その殿下が、である。
笑うのである。しかも、寛いでいる。その様子を見て、初めて皆知った。
いつでも殿下は張り詰めておられたのだ、と。
あの新入りはまるで子犬のように殿下に懐き、闇を知らない笑顔を見せる。殿下がほだされるのもわからなくはなかった。
「で、どうなんだ」
ベイルはもう一度ディーに聞いた。
「何が」
「しらばっくれるな。抱きついて調べたんじゃないのか?」
「何を?」
にやにやとあくまでシラをきる。
「女かどうか、確かめたんじゃないのかーっ!?」
ベイルはディーの頭をつかんでぐらぐら揺すった。
「おまえの怖い顔を近づけんな」
どんっと押しやる。で、こほん、と咳払いし、おもむろに、
「わからなかった」
「だって、胸に顔押し付けてたじゃん」
とキース。
「うん。でも、わからなかった」
皆でまた黙り込む。
「あの、それって、服のせいでしょうか?」
厚い生地の服を着込んでいるから。ケインがそっと口を挿んだ。
「いや、女性として残念なだけな気が……」
迂闊なことを言ったキースに、皆の批難の視線が突き刺さった。
「じゃあ、やっぱり、男性なのでは?」
と、また控えめにケイン。
「我が君は男性が好みだったのか」
絶賛苦悩中で話を聞いていないだろうと思われたイドリックが呟いた。
皆、なんともいえない顔をしてお互いの顔を見合った。
「まあ、いいや。俺は殿下の嗜好からは外れているみたいだし」
しばらくしたあとに、一抜けた、という感じにディーが晴れやかに言い放った。
それもそうだ、と頷きあう。
「あの、ソラン殿に聞いてみればいいだけでは?」
「なんて?」
キースが意地悪くにっこり笑ってケインに聞いた。
「実は女性なんじゃありませんかって? 男だったらどうすんの。同僚だよ。毎日顔合わせるんだよ。気まずいじゃん。それとも男性ですかって聞くの? そりゃもう、男として失礼の限りを尽くしていると思うよ?」
「では、イアル殿に」
「どうぞ本人に聞いてくださいって、言われた」
またもやイドリックが呟いた。どうやら苦悩に疲れたらしい。片足をこっちの話に突っ込みはじめた。
良い兆候だ。どうにもならないことでくだくだ悩んでいてもしかたがない。頭の中がそれでいっぱいになってしまうというのなら、それを押し退ける馬鹿話に加わらせるしかないではないか。
ということで、この奥の右の部屋では殿下が、左の部屋では昨夜は徹夜したであろうソランとイアルが寝ているというのに、護衛の控え室の暖炉の前に集まって、順番に仮眠をとることもせず、どうでもいい話をしていたわけである。この場合、どうでもよければどうでもよいほど良い。
「それ、いつ聞いたの? さすがイドリック、勇者だねえ」
と、キースが褒め称えた。
「いや、妻の話になって」
イドリックが恐妻家なのは有名な話だ。部族全体がどうやらそうらしい。
「ああ、妻自慢ね。って、あいつ妻帯者!?」
キースが叫ぶ。全員びっくりである。
「年下のくせに生意気な! でも尻に敷かれているんだ。うらやましくなんかないや!」
「静かにしろ! それで?」
やかましく負け惜しみを垂れ流すキーツの口を塞ぎ、べイルがうながした。
「ソラン殿に傷でもついたら、彼の妻に殺されるらしい。うちも、殿下に傷でもついたら、妻に確実に殺られるし。それで、やっぱり男性ですよね、と聞いたら、もちろんですよ、本人に聞いてみてください、と冷たい笑みで言われた。あれで女だったら、男として立つ瀬がないでしょうって」
それは言えてる。昨日、殿下をお守りしたのは、あのヒヨっ子だった。
沈黙が落ちた。各自今回のことは思うことがたくさんあった。
「でも、ソラン殿は次期領主ですよね?」
ケインが聞いた。
「それが?」
ディーが聞き返す。
「いえ、きっと跡継ぎが必要だから、女性と結婚するんだろうなあ、と」
「なるほど。殿下は茨の道だ」
ディーが一人だけクスッと笑う。
「おまえはいいのか? 愛の告白をしていただろう」
べイルがからかった。
「俺は美しいものに弱いだけだから。もう愛の奴隷だし」
皆が笑う。
「叶おうと叶うまいと、恋とは良いものだよ。醜くて美しい。清らかで残酷だ」
ディーは歌うように言った。
「そんな恋をしたことがあるのか?」
べイルが次の話へと賽を振る。
「もちろんだとも。俺のホラ話をききたい?」
「ホラかよ!」
男達の間に、爆笑がわきおこったのだった。
イオストラ砦で真夜中にかわされた、殿下の愉快な仲間たちのお話。
「あれ、どう見ても、殿下、口説いてない?」
キースがこそこそと囁く。
「だな」
ベイルが頷いた。
「で、どうなんだよ」
鋭い目つきでディーを見る。
「おまえ、怖いって」
やだなあ、もう、と手を上げて視線を遮った。ベイルの目つきが悪いのは生まれつきで、睨んでいるわけでも疑っているわけでも怒っているわけでもなかった。本人は内心傷つきつつ、ディーの手を叩き落した。
「口説いているかって? だと思うけど、だとしても無意識。だと思う?」
「その疑問系やめろ。どっちだか全然わかんねえ」
「だって、人の無意識下なんて、わかんないでしょ。しかもあの殿下だよ」
みんなでいっせいに黙り込む。
きりりと引き締められた口元、二十歳前なのに、そろそろ皺になって刻み込まれてしまうんじゃないかと思われる眉間。ディーで遊ぶ以外は、必要事項以外ほとんど口にしない。
男にすらそうなのに、女が相手となると、そりゃまずいでしょうというくらい邪険だ。「私に触るな」と声低く脅す有様である。まあ、甘い顔をしていると、媚薬を盛られていつのまにやら御子が生まれてたりしそうだから、無理もないのだが。
ただし、軍部内では異常に人気があった。そこにいるだけで有無を言わせぬ何かがあって、ついていきますアニキ! と妙な感じに惚れこまれているのだ。時々、本人も異様なものを感じているのか、面には出さなくても引き気味な時があるのが微笑ましい。
その殿下が、である。
笑うのである。しかも、寛いでいる。その様子を見て、初めて皆知った。
いつでも殿下は張り詰めておられたのだ、と。
あの新入りはまるで子犬のように殿下に懐き、闇を知らない笑顔を見せる。殿下がほだされるのもわからなくはなかった。
「で、どうなんだ」
ベイルはもう一度ディーに聞いた。
「何が」
「しらばっくれるな。抱きついて調べたんじゃないのか?」
「何を?」
にやにやとあくまでシラをきる。
「女かどうか、確かめたんじゃないのかーっ!?」
ベイルはディーの頭をつかんでぐらぐら揺すった。
「おまえの怖い顔を近づけんな」
どんっと押しやる。で、こほん、と咳払いし、おもむろに、
「わからなかった」
「だって、胸に顔押し付けてたじゃん」
とキース。
「うん。でも、わからなかった」
皆でまた黙り込む。
「あの、それって、服のせいでしょうか?」
厚い生地の服を着込んでいるから。ケインがそっと口を挿んだ。
「いや、女性として残念なだけな気が……」
迂闊なことを言ったキースに、皆の批難の視線が突き刺さった。
「じゃあ、やっぱり、男性なのでは?」
と、また控えめにケイン。
「我が君は男性が好みだったのか」
絶賛苦悩中で話を聞いていないだろうと思われたイドリックが呟いた。
皆、なんともいえない顔をしてお互いの顔を見合った。
「まあ、いいや。俺は殿下の嗜好からは外れているみたいだし」
しばらくしたあとに、一抜けた、という感じにディーが晴れやかに言い放った。
それもそうだ、と頷きあう。
「あの、ソラン殿に聞いてみればいいだけでは?」
「なんて?」
キースが意地悪くにっこり笑ってケインに聞いた。
「実は女性なんじゃありませんかって? 男だったらどうすんの。同僚だよ。毎日顔合わせるんだよ。気まずいじゃん。それとも男性ですかって聞くの? そりゃもう、男として失礼の限りを尽くしていると思うよ?」
「では、イアル殿に」
「どうぞ本人に聞いてくださいって、言われた」
またもやイドリックが呟いた。どうやら苦悩に疲れたらしい。片足をこっちの話に突っ込みはじめた。
良い兆候だ。どうにもならないことでくだくだ悩んでいてもしかたがない。頭の中がそれでいっぱいになってしまうというのなら、それを押し退ける馬鹿話に加わらせるしかないではないか。
ということで、この奥の右の部屋では殿下が、左の部屋では昨夜は徹夜したであろうソランとイアルが寝ているというのに、護衛の控え室の暖炉の前に集まって、順番に仮眠をとることもせず、どうでもいい話をしていたわけである。この場合、どうでもよければどうでもよいほど良い。
「それ、いつ聞いたの? さすがイドリック、勇者だねえ」
と、キースが褒め称えた。
「いや、妻の話になって」
イドリックが恐妻家なのは有名な話だ。部族全体がどうやらそうらしい。
「ああ、妻自慢ね。って、あいつ妻帯者!?」
キースが叫ぶ。全員びっくりである。
「年下のくせに生意気な! でも尻に敷かれているんだ。うらやましくなんかないや!」
「静かにしろ! それで?」
やかましく負け惜しみを垂れ流すキーツの口を塞ぎ、べイルがうながした。
「ソラン殿に傷でもついたら、彼の妻に殺されるらしい。うちも、殿下に傷でもついたら、妻に確実に殺られるし。それで、やっぱり男性ですよね、と聞いたら、もちろんですよ、本人に聞いてみてください、と冷たい笑みで言われた。あれで女だったら、男として立つ瀬がないでしょうって」
それは言えてる。昨日、殿下をお守りしたのは、あのヒヨっ子だった。
沈黙が落ちた。各自今回のことは思うことがたくさんあった。
「でも、ソラン殿は次期領主ですよね?」
ケインが聞いた。
「それが?」
ディーが聞き返す。
「いえ、きっと跡継ぎが必要だから、女性と結婚するんだろうなあ、と」
「なるほど。殿下は茨の道だ」
ディーが一人だけクスッと笑う。
「おまえはいいのか? 愛の告白をしていただろう」
べイルがからかった。
「俺は美しいものに弱いだけだから。もう愛の奴隷だし」
皆が笑う。
「叶おうと叶うまいと、恋とは良いものだよ。醜くて美しい。清らかで残酷だ」
ディーは歌うように言った。
「そんな恋をしたことがあるのか?」
べイルが次の話へと賽を振る。
「もちろんだとも。俺のホラ話をききたい?」
「ホラかよ!」
男達の間に、爆笑がわきおこったのだった。
イオストラ砦で真夜中にかわされた、殿下の愉快な仲間たちのお話。
0
お気に入りに追加
86
あなたにおすすめの小説
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@12/27電子書籍配信中
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う
たくみ
ファンタジー
圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。
アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。
ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?
それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。
自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。
このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。
それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。
※小説家になろうさんで投稿始めました
絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
【完結】殿下、自由にさせていただきます。
なか
恋愛
「出て行ってくれリルレット。王宮に君が住む必要はなくなった」
その言葉と同時に私の五年間に及ぶ初恋は終わりを告げた。
アルフレッド殿下の妃候補として選ばれ、心の底から喜んでいた私はもういない。
髪を綺麗だと言ってくれた口からは、私を貶める言葉しか出てこない。
見惚れてしまう程の笑みは、もう見せてもくれない。
私………貴方に嫌われた理由が分からないよ。
初夜を私一人だけにしたあの日から、貴方はどうして変わってしまったの?
恋心は砕かれた私は死さえ考えたが、過去に見知らぬ男性から渡された本をきっかけに騎士を目指す。
しかし、正騎士団は女人禁制。
故に私は男性と性別を偽って生きていく事を決めたのに……。
晴れて騎士となった私を待っていたのは、全てを見抜いて笑う副団長であった。
身分を明かせない私は、全てを知っている彼と秘密の恋をする事になる。
そして、騎士として王宮内で起きた変死事件やアルフレッドの奇行に大きく関わり、やがて王宮に蔓延る謎と対峙する。
これは、私の初恋が終わり。
僕として新たな人生を歩みだした話。
転生調理令嬢は諦めることを知らない
eggy
ファンタジー
リュシドール子爵の長女オリアーヌは七歳のとき事故で両親を失い、自分は片足が不自由になった。
それでも残された生まれたばかりの弟ランベールを、一人で立派に育てよう、と決心する。
子爵家跡継ぎのランベールが成人するまで、親戚から暫定爵位継承の夫婦を領地領主邸に迎えることになった。
最初愛想のよかった夫婦は、次第に家乗っ取りに向けた行動を始める。
八歳でオリアーヌは、『調理』の加護を得る。食材に限り刃物なしで切断ができる。細かい調味料などを離れたところに瞬間移動させられる。その他、調理の腕が向上する能力だ。
それを「貴族に相応しくない」と断じて、子爵はオリアーヌを厨房で働かせることにした。
また夫婦は、自分の息子をランベールと入れ替える画策を始めた。
オリアーヌが十三歳になったとき、子爵は隣領の伯爵に加護の実験台としてランベールを売り渡してしまう。
同時にオリアーヌを子爵家から追放する、と宣言した。
それを機に、オリアーヌは弟を取り戻す旅に出る。まず最初に、隣町まで少なくとも二日以上かかる危険な魔獣の出る街道を、杖つきの徒歩で、武器も護衛もなしに、不眠で、歩ききらなければならない。
弟を取り戻すまで絶対諦めない、ド根性令嬢の冒険が始まる。
主人公が酷く虐げられる描写が苦手な方は、回避をお薦めします。そういう意味もあって、R15指定をしています。
追放令嬢ものに分類されるのでしょうが、追放後の展開はあまり類を見ないものになっていると思います。
2章立てになりますが、1章終盤から2章にかけては、「令嬢」のイメージがぶち壊されるかもしれません。不快に思われる方にはご容赦いただければと存じます。
悪役令嬢ですが、当て馬なんて奉仕活動はいたしませんので、どうぞあしからず!
たぬきち25番
恋愛
気が付くと私は、ゲームの中の悪役令嬢フォルトナに転生していた。自分は、婚約者のルジェク王子殿下と、ヒロインのクレアを邪魔する悪役令嬢。そして、ふと気が付いた。私は今、強大な権力と、惚れ惚れするほどの美貌と身体、そして、かなり出来の良い頭を持っていた。王子も確かにカッコイイけど、この世界には他にもカッコイイ男性はいる、王子はヒロインにお任せします。え? 当て馬がいないと物語が進まない? ごめんなさい、王子殿下、私、自分のことを優先させて頂きまぁ~す♡
※マルチエンディングです!!
コルネリウス(兄)&ルジェク(王子)好きなエンディングをお迎えください m(_ _)m
2024.11.14アイク(誰?)ルートをスタートいたしました。
楽しんで頂けると幸いです。
婚約破棄されたショックですっ転び記憶喪失になったので、第二の人生を歩みたいと思います
ととせ
恋愛
「本日この時をもってアリシア・レンホルムとの婚約を解消する」
公爵令嬢アリシアは反論する気力もなくその場を立ち去ろうとするが…見事にすっ転び、記憶喪失になってしまう。
本当に思い出せないのよね。貴方たち、誰ですか? 元婚約者の王子? 私、婚約してたんですか?
義理の妹に取られた? 別にいいです。知ったこっちゃないので。
不遇な立場も過去も忘れてしまったので、心機一転新しい人生を歩みます!
この作品は小説家になろうでも掲載しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる