51 / 60
番外編
1:魔法
しおりを挟む
その日僕はふいに思い出したんだ。
「.....そう言えば神様からチート能力を授けたからステータスを確認してね!って生まれる前に会った時に言われてたのを今の今まで忘れてた」
カーディナル様と結婚して早2年、つい先日学園を卒業し、正式に公爵夫人になった僕なんだけど....それまで毎日毎日頑張る事に精一杯で自分の中での優先順位が下位だった事もあって本当にいまの今まで思い出しもしなかった。
また、モデルになったBLゲームも魔法を使って派手に魔獣をヒロインや攻略対象者と一緒に倒すとか言うようなゲームでは無かった為に気がつかなかったのだ。
「学園の授業で魔法の時間がないから余計に思い出さなかったよね」
そう。僕達が通っていた学園では魔法を教える事はない。魔法を本格的に習得したい人は学園を卒業してから魔術師団が運営する魔術学園に2年通う事になる。後は各々の家庭で魔法専門の家庭教師を雇うかになる。魔術師の家系の貴族家等はよく小さい頃から自宅で家庭教師に教わってると聞く。
この世界では魔王が居る訳でもないから、魔術師団に入れるぐらいの魔法が使える人以外の認識としては魔法が使えたら便利だし助かるよね、ぐらいの認識なのだ。勿論、凄い魔法の使える魔術師団は別格の物だと国民達も知ってるし感謝している。特に今はないが、昔隣国といさかいがあった際には魔術師団が張った結界のお陰でこの国に侵入する事が出来なかったそうだし、災害があった時には治癒魔法が使える魔術師の人が沢山の人を助けた事もあるそうだ。
「でも身近に使ってる人が居なかったから余計に思い出さなかったんだよね」
まぁチート能力があっても使いこなせなければ宝の持ち腐れだし、いらない騒ぎを起こされても困るし。
「....取り敢えず、ステータス....オープンだっけ?」
自分のステータスを知っておくのは悪い事じゃないし、何かカーディナル様の役に立てるようなチート能力があるかもしれない。僕はドキドキしながら口に出せば、目の前に透明の板の様な物が現れた。
名前:ルテウス・ローゼ
年齢:18歳
職業:ローゼ公爵家の公爵夫人
魔法:全属性
スキル:無限収納・鑑定・言語理解
称号:神に愛されし者・カーディナルの最愛
「.....え....っと」
どこから突っ込んだら良いのかな?
これってかなりのチートじゃない?確かにチート能力はあったら役に立つから無いよりは良いよと言われたけど....魔法属性が全属性って問題ありすぎなのでは?
と言うかそれを子供の時から知ってたら訓練して今頃治癒魔法とかも使えて自分の怪我だけじゃなくて他の人の治療とかも出来た筈。
....でももしそうなってたら周囲が騒がしくなって、カーディナル様と結婚だって出来なかった可能性だってある。
僕はじっと考える。
「.....よし!秘密にしよう」
それが良い。それが一番周囲に波風立てないし、これからも問題にならなさそう。でも、治癒魔法だけは、カーディナル様に上手く話して使える様にしよう。そうすれば万が一カーディナルが怪我をした時にでも僕が直してあげられるよね!
そうして仕事に王城に行っていたカーディナル様が屋敷に戻り、就寝前の2人の寝室で相談をするが上手く誤魔化しながら話せる訳でもなく結局全属性を持ってる事がバレて自分以外には話さないようにと泣きながら約束した時には朝になってた。
「.....そう言えば神様からチート能力を授けたからステータスを確認してね!って生まれる前に会った時に言われてたのを今の今まで忘れてた」
カーディナル様と結婚して早2年、つい先日学園を卒業し、正式に公爵夫人になった僕なんだけど....それまで毎日毎日頑張る事に精一杯で自分の中での優先順位が下位だった事もあって本当にいまの今まで思い出しもしなかった。
また、モデルになったBLゲームも魔法を使って派手に魔獣をヒロインや攻略対象者と一緒に倒すとか言うようなゲームでは無かった為に気がつかなかったのだ。
「学園の授業で魔法の時間がないから余計に思い出さなかったよね」
そう。僕達が通っていた学園では魔法を教える事はない。魔法を本格的に習得したい人は学園を卒業してから魔術師団が運営する魔術学園に2年通う事になる。後は各々の家庭で魔法専門の家庭教師を雇うかになる。魔術師の家系の貴族家等はよく小さい頃から自宅で家庭教師に教わってると聞く。
この世界では魔王が居る訳でもないから、魔術師団に入れるぐらいの魔法が使える人以外の認識としては魔法が使えたら便利だし助かるよね、ぐらいの認識なのだ。勿論、凄い魔法の使える魔術師団は別格の物だと国民達も知ってるし感謝している。特に今はないが、昔隣国といさかいがあった際には魔術師団が張った結界のお陰でこの国に侵入する事が出来なかったそうだし、災害があった時には治癒魔法が使える魔術師の人が沢山の人を助けた事もあるそうだ。
「でも身近に使ってる人が居なかったから余計に思い出さなかったんだよね」
まぁチート能力があっても使いこなせなければ宝の持ち腐れだし、いらない騒ぎを起こされても困るし。
「....取り敢えず、ステータス....オープンだっけ?」
自分のステータスを知っておくのは悪い事じゃないし、何かカーディナル様の役に立てるようなチート能力があるかもしれない。僕はドキドキしながら口に出せば、目の前に透明の板の様な物が現れた。
名前:ルテウス・ローゼ
年齢:18歳
職業:ローゼ公爵家の公爵夫人
魔法:全属性
スキル:無限収納・鑑定・言語理解
称号:神に愛されし者・カーディナルの最愛
「.....え....っと」
どこから突っ込んだら良いのかな?
これってかなりのチートじゃない?確かにチート能力はあったら役に立つから無いよりは良いよと言われたけど....魔法属性が全属性って問題ありすぎなのでは?
と言うかそれを子供の時から知ってたら訓練して今頃治癒魔法とかも使えて自分の怪我だけじゃなくて他の人の治療とかも出来た筈。
....でももしそうなってたら周囲が騒がしくなって、カーディナル様と結婚だって出来なかった可能性だってある。
僕はじっと考える。
「.....よし!秘密にしよう」
それが良い。それが一番周囲に波風立てないし、これからも問題にならなさそう。でも、治癒魔法だけは、カーディナル様に上手く話して使える様にしよう。そうすれば万が一カーディナルが怪我をした時にでも僕が直してあげられるよね!
そうして仕事に王城に行っていたカーディナル様が屋敷に戻り、就寝前の2人の寝室で相談をするが上手く誤魔化しながら話せる訳でもなく結局全属性を持ってる事がバレて自分以外には話さないようにと泣きながら約束した時には朝になってた。
56
お気に入りに追加
1,331
あなたにおすすめの小説
侯爵令息セドリックの憂鬱な日
めちゅう
BL
第二王子の婚約者候補侯爵令息セドリック・グランツはある日王子の婚約者が決定した事を聞いてしまう。しかし先に王子からお呼びがかかったのはもう一人の候補だった。候補落ちを確信し泣き腫らした次の日は憂鬱な気分で幕を開ける———
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初投稿で拙い文章ですが楽しんでいただけますと幸いです。
誰よりも愛してるあなたのために
R(アール)
BL
公爵家の3男であるフィルは体にある痣のせいで生まれたときから家族に疎まれていた…。
ある日突然そんなフィルに騎士副団長ギルとの結婚話が舞い込む。
前に一度だけ会ったことがあり、彼だけが自分に優しくしてくれた。そのためフィルは嬉しく思っていた。
だが、彼との結婚生活初日に言われてしまったのだ。
「君と結婚したのは断れなかったからだ。好きにしていろ。俺には構うな」
それでも彼から愛される日を夢見ていたが、最後には殺害されてしまう。しかし、起きたら時間が巻き戻っていた!
すれ違いBLです。
ハッピーエンド保証!
初めて話を書くので、至らない点もあるとは思いますがよろしくお願いします。
(誤字脱字や話にズレがあってもまあ初心者だからなと温かい目で見ていただけると助かります)
11月9日~毎日21時更新。ストックが溜まったら毎日2話更新していきたいと思います。
※…このマークは少しでもエッチなシーンがあるときにつけます。
自衛お願いします。
公爵様のプロポーズが何で俺?!
雪那 由多
BL
近衛隊隊長のバスクアル・フォン・ベルトランにバラを差し出されて結婚前提のプロポーズされた俺フラン・フライレですが、何で初対面でプロポーズされなくてはいけないのか誰か是非教えてください!
話しを聞かないベルトラン公爵閣下と天涯孤独のフランによる回避不可のプロポーズを生暖かく距離を取って見守る職場の人達を巻き込みながら
「公爵なら公爵らしく妻を娶って子作りに励みなさい!」
「そんな物他所で産ませて連れてくる!
子作りが義務なら俺は愛しい妻を手に入れるんだ!」
「あんたどれだけ自分勝手なんだ!!!」
恋愛初心者で何とも低次元な主張をする公爵様に振りまわされるフランだが付き合えばそれなりに楽しいしそのうち意識もする……のだろうか?
悪役王子の取り巻きに転生したようですが、破滅は嫌なので全力で足掻いていたら、王子は思いのほか優秀だったようです
魚谷
BL
ジェレミーは自分が転生者であることを思い出す。
ここは、BLマンガ『誓いは星の如くきらめく』の中。
そしてジェレミーは物語の主人公カップルに手を出そうとして破滅する、悪役王子の取り巻き。
このままいけば、王子ともども断罪の未来が待っている。
前世の知識を活かし、破滅確定の未来を回避するため、奮闘する。
※微BL(手を握ったりするくらいで、キス描写はありません)
転生貧乏貴族は王子様のお気に入り!実はフリだったってわかったのでもう放してください!
音無野ウサギ
BL
ある日僕は前世を思い出した。下級貴族とはいえ王子様のお気に入りとして毎日楽しく過ごしてたのに。前世の記憶が僕のことを駄目だしする。わがまま駄目貴族だなんて気づきたくなかった。王子様が優しくしてくれてたのも実は裏があったなんて気づきたくなかった。品行方正になるぞって思ったのに!
え?王子様なんでそんなに優しくしてくるんですか?ちょっとパーソナルスペース!!
調子に乗ってた貧乏貴族の主人公が慎ましくても確実な幸せを手に入れようとジタバタするお話です。
期待外れの後妻だったはずですが、なぜか溺愛されています
ぽんちゃん
BL
病弱な義弟がいじめられている現場を目撃したフラヴィオは、カッとなって手を出していた。
謹慎することになったが、なぜかそれから調子が悪くなり、ベッドの住人に……。
五年ほどで体調が回復したものの、その間にとんでもない噂を流されていた。
剣の腕を磨いていた異母弟ミゲルが、学園の剣術大会で優勝。
加えて筋肉隆々のマッチョになっていたことにより、フラヴィオはさらに屈強な大男だと勘違いされていたのだ。
そしてフラヴィオが殴った相手は、ミゲルが一度も勝てたことのない相手。
次期騎士団長として注目を浴びているため、そんな強者を倒したフラヴィオは、手に負えない野蛮な男だと思われていた。
一方、偽りの噂を耳にした強面公爵の母親。
妻に強さを求める息子にぴったりの相手だと、後妻にならないかと持ちかけていた。
我が子に爵位を継いで欲しいフラヴィオの義母は快諾し、冷遇確定の地へと前妻の子を送り出す。
こうして青春を謳歌することもできず、引きこもりになっていたフラヴィオは、国民から恐れられている戦場の鬼神の後妻として嫁ぐことになるのだが――。
同性婚が当たり前の世界。
女性も登場しますが、恋愛には発展しません。
愛などもう求めない
白兪
BL
とある国の皇子、ヴェリテは長い長い夢を見た。夢ではヴェリテは偽物の皇子だと罪にかけられてしまう。情を交わした婚約者は真の皇子であるファクティスの側につき、兄は睨みつけてくる。そして、とうとう父親である皇帝は処刑を命じた。
「僕のことを1度でも愛してくれたことはありましたか?」
「お前のことを一度も息子だと思ったことはない。」
目が覚め、現実に戻ったヴェリテは安心するが、本当にただの夢だったのだろうか?もし予知夢だとしたら、今すぐここから逃げなくては。
本当に自分を愛してくれる人と生きたい。
ヴェリテの切実な願いが周りを変えていく。
ハッピーエンド大好きなので、絶対に主人公は幸せに終わらせたいです。
最後まで読んでいただけると嬉しいです。
僕のユニークスキルはお菓子を出すことです
野鳥
BL
魔法のある世界で、異世界転生した主人公の唯一使えるユニークスキルがお菓子を出すことだった。
あれ?これって材料費なしでお菓子屋さん出来るのでは??
お菓子無双を夢見る主人公です。
********
小説は読み専なので、思い立った時にしか書けないです。
基本全ての小説は不定期に書いておりますので、ご了承くださいませー。
ショートショートじゃ終わらないので短編に切り替えます……こんなはずじゃ…( `ᾥ´ )クッ
本編完結しました〜
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる