上 下
211 / 250
七章 決戦

7話 ナリュマーでの短い生活

しおりを挟む
俺たちは今、近くの森で降りてから、俺は人に戻ってみんなでナリュマーまで歩いている。

「案外みんな余裕そうだな」
「まぁアストがいないときは鍛えてたからね」
「てかお兄の方が余裕じゃん」
「まぁ神ですから」
「わたし天使なんだけど。流石に疲れるよ」
「そういえばこんなかで人間なのミリーナだけなんじゃないか?」
「あ、言われてみれば…」

思えばこの世界に来た橙里たちもこの世界に馴染むためになんか種族変わってるからな、人間種がミリーナだけってなんか変な感じだな。みんなおんなじような見た目なのに。

「この世界にはそう言うのが発端で人種差別が始まるようなところですからね」
「くだらねぇな」
「たしかに」
「人種差別なら地球でもあったよね?」
「あー、白人と黒人のやつね」
「橙里にいちゃんたちもよく知ってるね」
「偉ーい!」
「橙里たちもよく勉強してるな」
「まぁ私とお兄の自慢の兄弟だしね!」
「兄弟か~、そういえばグランお兄様はどうしてるのかな?」
「そういえばミリーナには兄がいるんだよな?」
「うん。いっつも鍛錬鍛錬って言ってるんだけど優しいんだ」
「そっか。いつかそいつとも会えたら会いたいな」
「多分今はどっかの迷宮にでも行ってるんじゃないかな」

迷宮か……そういえばアジ・ダハーカがいる迷宮まだ完全攻略してなかったな。今度完全攻略しにいこ。

俺が迷宮にピクニックにでも行くかのような軽い感じで思っていると、ナリュマーの門の結構近くまで来た。

「止まれ!貴様らは一体何ようでここに来た」

門を通ろうとすると、門兵の人に止められてしまった。まぁ当然だろうけど。

「ここの冒険者ギルドに寄りに来た。これが冒険者カードだ」

俺はそう言って自分の冒険者カードを出した。

「SSSランク!?ど、どうもすいませんでした!。どうぞお通りください!」

なんか……態度の変わりようが激しいな。てか忘れてたけど俺ってSSSランクだったな。今じゃどれだけすごいのかもあんまわかんねえけど。

「やっぱSSSランカーは凄いね」
「何が凄いんだよ」
「あれ?アスト知らないの?。SSSランクの冒険者は貴族の公爵並みの権力を持ってるのとおんなじぐらい権力が強いんだよ。まぁ私の国だったらもう公爵だから特に意味はなかったんだけど」
「へぇ、そんなに価値があったのか」

俺は改めてSSSランクのすごさを知った。
まぁ知ったところでどうでもいいが。

俺たちは何故か敬礼をしている門兵に軽く頭を下げて門を通った。

「おおーー。至ってふつー」

街並みは他国とも大して変わらない中世の街並みだが、ところどころに工場らしきものがあって、黒煙が上がっていた。
路地にはさまざまな種族が行き交っていて出店も豊富だ。
うん。どこを見ても、黒煙が上がってる以外は変わってない。

「国が変わっても基本はどこも一緒なんだな」
「まぁそうだね」

どこ行ってもおんなじ風景ならサンデル王国の文明をちょっとだけ発展させようかな。そしたら見飽きないだろうし。

神との戦争後で1つの目標ができた俺は、宿屋を探し始めた。

宿屋は結構すぐに見つかり、宿の名前は『山猫の憩い』とかいう名前だった。
部屋は2人部屋を3つ頼んだ。配置はミリーナと俺、朱里と橙里、雫と翔也&愛華だ。
雫は俺と寝れないせいかクズっていたが、愛華のお守りをお願いすると素直に引き受けてくれた。

「さて、これからどうする?」

部屋に荷物を置いた俺たちは、宿屋の食事スペースに集まって戦闘前のここでの生活について考えていた。

「私はここで観光するのもいいと思うんだ」
「私もそれに賛成かな」
「俺もそれに賛成だ」
「愛華も」

それぞれこの国で観光すると言って行き、最後は橙里になった。

「僕はもう少し強くなっておきたいかな」

なんともまぁ真面目なことで。橙里は強くなりたいから冒険者ギルドに行くみたいだ。そういえば、まだこいつらに冒険者カードを作らせてなかったな。

「じゃあみんなで観光ついでに冒険者ギルドに寄ろう。そこでカードを作った後に俺と橙里、ミリーナと雫と朱里と愛華と、翔也に分かれるのはどうだ?」
「僕はそれでいいよ」
「男が俺だけってやだなぁ。それなら俺もこうきにいちゃんの方についてくよ」
「俺はそれで構わないよ。ミリーナたちは?」
「私もそれでいいよ。女の子だけってのも楽しそうだしね」
「うん。私も」
「わかった。じゃあ早速行くか」

俺たちは宿を出て、冒険者ギルドに向かった。

「ギルドも変わんないな」
「そうだね。私もここに来るのは初めてだから楽しみだな」

ミリーナがウキウキしている横で、橙里たちもなんかウズウズしていた。早く冒険者になりたいんだろうか?。

扉を開けると、中もおんなじだったため迷わずに受付へと向かった。

「いらっしゃいませ。本日はどのようなご用ですか?」
「こいつらの登録をお願いしたい」

俺はそう言って、橙里たちを前に出した。

「かしこまりました。ではこちらの紙にそれぞれ記入をお願いします」

ここからは俺が冒険者ギルドに登録した時とおんなじ手順で、紙に適当に書いて、プレートに血を垂らして登録は終わった。

「うし、じゃあ俺たちは適当に依頼でも受けてるよ」
「わかった。じゃあわたし達は観光してるね」
「ああ。うるさい奴が近づいてきたら殺さない程度に痛めつけてもいいぞ」
「了解!それじゃあね」

そう言ってミリーナ達は冒険者ギルドを出て行った。

ーーーーーーーーー
さぁて、今日は朝から用事があって遅れるよりかはオールナイトしちゃおう的なノリでしてたら1話できたんで更新します。
これからも頑張るので応援お願いします!
しおりを挟む
感想 505

あなたにおすすめの小説

アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~

明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!! 『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。  無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。  破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。 「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」 【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?

復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜

サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」 孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。 淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。 だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。 1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。 スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。 それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。 それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。 増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。 一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。 冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。 これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。

「魔王のいない世界には勇者は必要ない」と王家に追い出されたので自由に旅をしながら可愛い嫁を探すことにしました

夢幻の翼
ファンタジー
「魔王軍も壊滅したし、もう勇者いらないよね」  命をかけて戦った俺(勇者)に対して魔王討伐の報酬を出し渋る横暴な扱いをする国王。  本当ならばその場で暴れてやりたかったが今後の事を考えて必死に自制心を保ちながら会見を終えた。  元勇者として通常では信じられないほどの能力を習得していた僕は腐った国王を持つ国に見切りをつけて他国へ亡命することを決意する。  その際に思いついた嫌がらせを国王にした俺はスッキリした気持ちで隣町まで駆け抜けた。  しかし、気持ちの整理はついたが懐の寒かった俺は冒険者として生計をたてるために冒険者ギルドを訪れたがもともと勇者として経験値を爆あげしていた僕は無事にランクを認められ、それを期に国外へと向かう訳あり商人の護衛として旅にでることになった。 といった序盤ストーリーとなっております。 追放あり、プチだけどざまぁあり、バトルにほのぼの、感動と恋愛までを詰め込んだ物語となる予定です。 5月30日までは毎日2回更新を予定しています。 それ以降はストック尽きるまで毎日1回更新となります。

悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます

竹桜
ファンタジー
 ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。  そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。  そして、ヒロインは4人いる。  ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。  エンドのルートしては六種類ある。  バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。  残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。  大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。  そして、主人公は不幸にも死んでしまった。    次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。  だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。  主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。  そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。  

集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!

七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」 その天使の言葉は善意からなのか? 異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか? そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。 ただし、その扱いが難しいものだった。 転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。 基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。 ○○○「これは私とのラブストーリーなの!」 主人公「いや、それは違うな」

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる 

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ 25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。  目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。 ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。 しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。 ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。 そんな主人公のゆったり成長期!!

隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜

桜井正宗
ファンタジー
 能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。  スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。  真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。

成長率マシマシスキルを選んだら無職判定されて追放されました。~スキルマニアに助けられましたが染まらないようにしたいと思います~

m-kawa
ファンタジー
第5回集英社Web小説大賞、奨励賞受賞。書籍化します。 書籍化に伴い、この作品はアルファポリスから削除予定となりますので、あしからずご承知おきください。 【第七部開始】 召喚魔法陣から逃げようとした主人公は、逃げ遅れたせいで召喚に遅刻してしまう。だが他のクラスメイトと違って任意のスキルを選べるようになっていた。しかし選んだ成長率マシマシスキルは自分の得意なものが現れないスキルだったのか、召喚先の国で無職判定をされて追い出されてしまう。 一方で微妙な職業が出てしまい、肩身の狭い思いをしていたヒロインも追い出される主人公の後を追って飛び出してしまった。 だがしかし、追い出された先は平民が住まう街などではなく、危険な魔物が住まう森の中だった! 突如始まったサバイバルに、成長率マシマシスキルは果たして役に立つのか! 魔物に襲われた主人公の運命やいかに! ※小説家になろう様とカクヨム様にも投稿しています。 ※カクヨムにて先行公開中

処理中です...