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四章 武魔闘技全国大会

11話 従魔対決

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宿に戻るとサリューが既に起きており俺を探していたらしいが街に出てたと嘘をついてその場をしのいだ。
ここで従魔をもう1匹増やしたとか言ったらネダバレになって面白くないしな。
どうせならみんなを驚かせたい。幸い大会に出す従魔の数は指定されてなかったからね。
ここで一度従魔対決のルールをおさらいして行こう。

その1、バトル形式は4人でのバトルロイヤル制
その2、試合中での一時的な共闘は可能
その3、選手の魔法使用は禁止
その4、もちろんだが選手の試合乱入は禁止
その5、選手による指示は可能
その6、勝敗の決め方は、従魔の主人の投降や従魔の気絶や戦闘続行不可能な時点で選手は退場になる
その7、従魔の主人への直接攻撃は禁止
その8、これらの禁止事項を破れば即退場

という感じになっている。まぁ要するに、これは従魔の戦いだから従魔の主人は仕事指示だけしてろということだ。なんかポケ○ンみたいになってるが気にしたら負けだろう。
このように、従魔の数は決められてないのだ。屁理屈だって?ルールに書かれてなきゃなんでもいいんだよ、こういうのは運営が悪い。

朝食を食べ終えた俺はミリーナとともに会場に向かった。
控え室は運良く前と同じところで迷わずにその場に行けた。
中に入ってしばらくすると、壁越しから観客の大歓声や司会者の試合宣言なんかが聴こえてきた。

そんな中俺は……。

「ふぅ……外は盛り上がってるなぁ」
「そうだねぇ」

控え室で異次元倉庫から出した紅茶とお茶菓子を取り出してミリーナと寛いでいた。
ミリーナの試合は第4試合なので余裕があったのだ。ちなみに俺は第6試合だ。
係員の人はミリーナがここにいることを知らないから第3試合の終盤あたりでミリーナを控え室に戻す予定だ。

「今回もアストが総なめだろうねぇ」
「ラグナロクのこと?」
「うん。だって強すぎでしょあのラグちゃん」
「ラグちゃんって……」
「ラグナロクだからラグちゃん。可愛いでしょ」
「か、可愛いと思うぞ」

言えない。地球の頃ポケ○ンをやってた頃ヌマウオポケモンとかいう水、地面を持つやつの名前にラグとつけたことを。そしてそいつを妹がラグちゃんと言っていたことを。
沼にいる魚とおんなじ呼び方をされるラグナロクには絶対に言えない。

「なるべくラグナロクの前でそのあだ名は……」
「なんで?」

何でって……あ、そっか!この世界はポケ○ンのこと知ってるやつなんていないから特に問題はないんだ。

「いや、なんでもない。きっとラグナロクも喜ぶよ」
「でしょ」

うん。きっと喜んでくれる。誰も沼魚のことなんか知らないんだからな。

ーーーーーーーーー
作者より。
今日も更新できたぜ!
沼魚ポケ○ンはアイツしかいないですよね。
あのよく分からない、最初は可愛いくせに最終形態がちょっとキモいやつですよ。
これからも頑張るので応援よろしくお願いします。
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